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【第一部】 8章
8
「気をつけて帰ってね。」
「うん。」
「・・・」
「・・・」
空と過ごす時間はあっという間で、もうあと数分で搭乗口に行かなければないない。
「玲さん、ちーのこと連れてきてくれてありがとうございました。帰りもよろしくお願いします。」
「はい、お任せください。」
---ギュッ
「電話するから、もう無理もしないから。離れるの寂しいけど、俺も仕事頑張るから。1ヶ月後にはまた2人の生活が戻るの楽しみにして待ってるから。」
「・・・うん。僕も頑張る。寂しいけど、頑張る。電話も楽しみにしてる。はやくちーと2人の家に戻りたい。そのために頑張るから。」
ギリギリまで抱きしめあって
「ここはアメリカだし誰も気にしないよ。」
そう言われてキスまでして、いくらアメリカでも男同士の日本人のキスは流石に珍しいんだろうな。周りからhooooと声が上がって恥ずかしくて仕方なかった。
でも、空と触れ合えたことが嬉しくて笑ってバイバイができた。
約束通りお互い睡眠時間を少し削る形で週に4~5回の電話ができている。
空は毎回会いたい、触りたいってそればっかりで、俺もその気持ちは同じだけどなんだか恥ずかしくて、俺も。としか言えなくて。
そらはきっとそれもわかっててたくさん言ってくれるんだろうなって。
「明後日に日本に着くから。事務所寄ってから帰るから家で待ってて?」
「うん。何時ぐらいに着く便なの?」
「んっとね、16:30着 463便だね。」
「なら夜ご飯作って待ってる!何が食べたい?」
「日本食が流石に恋しい。オムライスもいいしな~」
「じゃあ、オムライスと合わないかもだけど煮物とかも作っておく。空好きでしょ?」
「さっすがちー!日本に戻ったら2日間休みで、そのあとは1週間で司法修士生期間は終わるから。前より何倍も家に入れるからね。」
「うん。」
空が帰ってくるのが楽しみで前の日に買い物を済ませてしまってどうしようか悩んで、昔よく作っていたお菓子を久しぶりに作ってみようと思った。
空は結構甘いもの好きで、小学生の間はよく俺が焼いてあげたお菓子を食べてたからなぁ。
今日はガトーショコラを焼いてあげよう。付き合いだしてから作ったことないし、今年のバレンタインは空がアメリカにいて渡せなかったから遅めのバレンタインってことで!
『速報です。先程、リバティ国際空港から日本へ出発した飛行機463便が墜落しました。墜落した場所はロシアの森林の中、現在消化活動、救助活動行われていますが、現時点で生存者は確認できていないとのことです。』
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