164 / 199
【第二部】1章
22 空side
「空!!!!!どうしよう!!ごめん俺がちゃんと見てないから!!」
トイレから戻ってくると今にも泣き出しそうな顔でちーが飛びついてきた。
俺の服を掴む手がぶるぶる震えている。
「どうしたの。ちゃんと話して?」
「2人が、いなくなっちゃった、んだ。」
「2人が?」
「うん。少し目を離しただけなのに。いなかったんだ。2人で一緒にどこかに行ったんだと思う。いや、もしかして連れ去られてたらどうしよう。」
「一旦落ち着いて、とりあえず迷子センターに連絡してもらおう。2歳児の足でそんなに遠くに行けるとは思わない。」
ちーを落ち着かせながらスタッフのところへ行き迷子センターに連絡してもらったが2人はいなかった。僕たちはとりあえず近くを探してみることにした。スタッフさんが見つけたらすぐ連絡してくれるそうだ。
最初はバラバラに探そうかとも思ったが、この状態のちーを1人にさせられない。最近は子どもがいたから誤魔化していたがちーの精神面は治ったわけじゃない。少しのきっかけですぐに闇に落ちていく。今日はちゃんとケアしてから寝ないと僕がいてもパニックを起こすかもしれない。
30分ほど探しても2人はいない。
どこに行ったんだ。
「空!!スタッフさんから連絡!!虎の近くのショップにいたって!!」
ショップ?しかも虎の近くの。
虎をあんなに怖がっていたからあの付近には行かないと思ってた。
ちーと2人でショップに行くとレジの中で座って待ってる春夜と冬夜がいた。
2人が視界に入るとちーは走っていって2人を思いっきり抱きしめた。
「よか、、った、、無事で、よかった、、」
僕も3人に近づく。きっとちーは今心配から解放されて無事でいたことに安心してそれしか頭にない。
だから今日は僕の役目。
「ちー、一旦退いて。」
「う、うん、、、」
「春夜、冬夜。なんで勝手にいなくなったの。僕たちがどれだけ心配したと思ってるの。お前たちなんて簡単に悪い人に捕まるんだぞ。お前たちのその勝手な行動でパパはずっと泣きそうだった。パパや僕はいっぱい心配したんだぞ。人を悲しませるようなことしちゃいけないだろ。」
僕の言葉全部が理解できるわけはない。でも僕が怒ってるのはわかったみたいで2人同時に泣き出した。
でも、ちゃんと悪いことだったのは理解したみたいだ。
「「ごめんなしゃい~っっぅぁぁぁ」」
「心配したんだからな。もう勝手にどっか行くな。」
そう言って2人を抱きしめた。
数分たってようやく泣き止んだので2人をそれぞれ抱っこしてスタッフさんにお礼を言うと、
「この2人、ぬいぐるみを買いに来たみたいなんです。」
「ぬいぐるみ?」
欲しいなんて言ってなかったよな?
「はい。2人でトコトコ入ってきて、虎のぬいぐるみを一生懸命選んでてね、2人の体ぐらいの大きさのぬいぐるみ一生懸命運んで、これくださいって。でもお金ないみたいで買えないよって言ったら、パパが虎好きだからあげたいの。って。パパありがとうってあげたいのって言ってたんです。」
そっか。僕とちーの会話聞いてちーにプレゼントしたくなったのか。
あなたにおすすめの小説
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中