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【第二部】 2章
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「ちー、本当に大丈夫?」
「うん、大丈夫。」
月曜日。これまでならいつまでも寝てる子供達を起こして、朝ごはんを作って、洗濯して、空からのスキンシップをかわしてとバタバタした朝を迎える。
月曜になって給食袋を出してきて怒ることもあったし、急にペットボルを持っていかなきゃいけないとか言い出して怒ることもあった。
そんな忙しいのが平日の朝だったのに、今日は静かだ。朝食も2人分だし、子供達がいた時は忙しい朝にコーヒーを淹れる時間なんてなくて休日にしか飲まなかったのに今日は朝からコーヒーが飲めた。
子供達に笑われないように、少しでも前を向くために会社に行く。
空は休んでほしかったみたいだけど、大丈夫だと言って2人で家を出た。
「朝ごはん作ってくれてありがとう。」
「んー?いいんだよ。料理嫌いじゃないし、なんか朝から料理っていいよね。」
「空のご飯美味しいから好き。」
「僕はちーのご飯が好き。あ、今日オムライス作ってよ。」
「うん、いいよ。オムライスね。チーズも入れてあげる。」
「やった。今日の仕事、夕飯のために頑張れる。」
いつも通り、、みたいな会話。まだあれから2日だから、俺も空も傷なんか癒えてなくて無理矢理じゃないと明るくなんていられない。
寒い風に乗って登校中の小学生の声が聞こえてくる。無意識にそっちに意識を持っていかれ、反射的に涙が出そうになる。
っ、、、
「無理そうだったら休んでいいんだよ?」
俺が子供の声で涙を流したのに気づいたんだろう。空が手を包み込んで俺の顔を覗き込んでくる。
「ううん、行く。」
初めて、会社の近くまで手を繋いで行った。普段なら手繋ぐな!って言うけれど、俺も空もお互いに頼らないと心を保てない。
俺は離れない。俺も傷ついてる。俺も悲しい。俺も辛い。
お互いこの苦しみを相手に分け与え、相手の苦しみも受け止るように手を繋ぎ続けた。交換しあってるから苦しみの量は減らないのに。
丸1日、仕事自体は出来たが身が入り切らなかった。社長にも周りの同僚にも気を遣ってもらった。
大丈夫です。ありがうございます。ご心配おかけしてすいません。
愛想笑いを浮かべながらそんな言葉を繰り返す。
言葉を吐き出し、笑うたびに心が壊れいくのとは違う、心に1枚ずつ殻を纏うようなよくわからない感覚だった。
強くなったのかな。平気になったのかな。
俺、大丈夫じゃん。って、そう思っていたのに終業後、空が迎えにきて
「ちー、だめだ。明日から少し休ませてもらおう。」
「なんで、、仕事行くよ。」
「いや、社長と部長には伝えてきた。ちーがなんて言ったって休ませる。今週いっぱいまで有給にさせてもらったから、来週の月曜からまた頑張れるように休もう。」
いつもより強く、俺に言い聞かせるようにいう空に何も言えなかった。
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