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【第二部】3章
2 空side
あの日から時間が止まったかのように思えていたが、ちゃんと僕たちの時間は進み始めている。
ちーと2人というのもなんだか少し新鮮味があったが慣れてきた。
子どもたちがいた頃よりも夜の頻度がかなり上がったし、まだまだ泣くこともあるけれど、ちーの笑顔の頻度も増えた。
まだまだ1、2歩しか進めていないのかもしれないが、僕たちはこれでいい。
まだまだ人生長い。2人きりでまた旅行に行くのもいいかもしれない。
「ねぇ、昔空と行った温泉また行ってみたいな。」
ちーもそう思ってるみたいだ。
「いいね。来月にでも行こうか。」
「・・・うん。行く。」
「あの時と違って僕もお酒飲めるし、また違う楽しみ方が出来るね。」
「そっか、あの時まだ空18とかだったもんな。」
「そうだよ。今思うとガキだったなってこともいっぱいあるよ。それで父さんに怒られたこともあるしさ。」
「若は怒ると怖いよね。俺あんま怒られたことないけど。」
「父さん、ちーのこと大好きだもん、そりゃそうだよ。実はさ、ちーの本当の両親が見つかった時、お義父さんとかの身の回りとかめちゃくちゃ調べてたんだよ?ちーのこと心配で。」
これは涼也から聞いた話。
ちーがまた傷つくことがないようにどんな人物か徹底的に調べていたらしい。それに、本当の親が見つかって、ホッともしていたけど、自分じゃダメだったのかとも言っていたらしい。
「俺にとっては、若もお父さんだよ。あ、もう組長なのにまだ若って呼んじゃうんだよな。」
「僕も嵐が若って呼ばれてるのいまだに違和感あるからね。」
「空も来年度から取締役だろ?」
「うん、、。僕は継がないつもりだったのにね。」
「俺は合ってると思うよ?俺のために国家試験通るくらい勉強熱心だし、優しいけどちゃんと厳しいし、俺、空の下で働けるの幸せだよ?」
「ちーがそう言うなら、頑張れそうだよ。」
「来月の旅行はそのお祝いも兼ねてにしよ。ちょっといい夕飯と部屋にしてさ。」
前みたいに部屋に風呂ついてるのは絶対で、冬だからカニとかいいな。
「あの旅行、楽しかったんだけどさ、思い出の8割くらいちーとの初めてで埋め尽くされてるんだよな。」
「っ、、ちょ、恥ずかしいからやめて、」
「旅行行ったら初めてごっこでもする?あのときまだまだ僕ガキだったからすぐ反応しちゃってさ。もっとスマートにしたかったんだ。」
「ばか、、、俺は、あの初めてで嬉しかったよ。空も初々しかったし。」
カッコよくなかったかなって思ってたけど、ちーがそう思ってたならいっか。
今日は旅行の予約と計画立てよっかな。
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