罪人の僕にはあなたの愛を受ける資格なんてありません。

にゃーつ

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12 奏多side

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「お兄ちゃんのご飯いろちがう!!」

「僕のはそばなんだよ!遊星のはそうめんだから白色なんだ!!」

「そば!!おいし?」

「うん!好きだよ!僕の好物なんだ!遊星も食べてみる?」

そんなこと言わなきゃよかった。

「うん!!僕もお兄ちゃんと同じの食べる!!」

「ほら、あーん」

「あーー   おいしい!!」

僕の好きなものを美味しいって言ってくれたのが嬉しくて僕はその後も遊星の口に遊星にとっては猛毒となるそばを運び続けた。

「お兄ちゃん!一緒にあそぼ!!ばいおりん!」

「わかった、わかった。今日は何がいい?」

「おほしさまのやつ!」

ご飯を食べた後は遊星のリクエストを聞いてばいおりんを弾くのが日常だった。

2人での留守番が楽しくて嬉しくて仕方なくて、僕が笑っている間にも遊星はどんどん苦しくなっていたのに。


「っ、おに、ちゃ、、苦し、、」

「遊星?どうしたんだ?遊星!!!」

椅子に座って僕のバイオリンを聞いてくれていた遊星が苦しそうに息をしながらバタリと倒れた。

「遊星!!しっかりして!!どうしたらいいの、ねぇ!遊星!!」

何かあったら電話してと言われていたからすぐにお母さんに電話をかける。

「もしもし?」

「お母さん!!遊星が倒れたの!苦しそうで!!」

「遊星が??」

「うん、ご飯食べた後にね、苦しくなった」

「そうめん食べたのよね?」

「うん!あ、あとね!僕のそばも少しあげたの!!美味しいって食べてくれたんだよ?なのに、今苦しそうなの!」

そう言うとすぐにお母さんは救急車を呼んだからと言ってくれていつのまにか電話は切れていた。

僕は遊星の手を握ることしかできなくて

「おに、ちゃ、、」

「遊星!がんばれ!!大丈夫だから!!」

言葉もほとんど話せないほどに苦しそうで、それなのに何もできなくて。
なんでどうしてってそればっかりで。

いつの間にか救急車が来ていて、いつの間にかお母さんも帰ってきていて、病院に着いたと思ったのに。やっと遊星元気に鳴るって思ったのに。

「13時47分、ご臨終です。」

お医者さんがそう言った途端にお母さんが泣き崩れた。

なに?なんなの?遊星は?

「お母さん、、?」

何が起きているのかわからなくてお母さんの腕を掴んで話しかける。



---パンッ

「あなたのせいよ!!!遊星を殺したのはあなたよ!!!」

「・・・え、、?」

「遊星はそばアレルギーなのよ!!自分の食べなさいって言ったじゃない!!」

「あれるぎー、、?」

「人殺し!!!!」

「お母さん、落ち着いてください。お子さんにそんなこと言っても」

「事実だわ!!!この子が私の子供を殺したの!!!」

「奏多!!!かおり!!遊星は!!」

お父さんが走ってきた。

「・・おと、うさん、、」

「院長、すいません。助けることができませんでした。」

「なん、、だって?遊星が、、、?」

「この子が殺したのよ!!遊星にそばを食べさせて殺したの!!人殺し!!」

お父さんは、黙ったままだった。
それが答えだった。

僕が、殺したんだ。

僕が、遊星を殺したんだ。

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