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11話 お姉様
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暖かい日差しが瞼に届く。眠りが覚めた俺こと大庭怜はゆっくりと瞼を開くと心配そうに覗き込むリリスの姿があった。
「やっと目を覚ました!…全く心配掛けさせるんじゃないわよ。」
目を覚ました瞬間、安心したような表情を見せたリリスだが、すぐにいつもの口調に直し憎まれ口を叩く。
「ははは。ごめんごめん」
そう言って笑う怜にリリスはムスッとした。
「なんで生身なんかで守ろうとしたの?いくらあんたでも死ぬか死なないかの判断ぐらいはできるでしょ?」
そう言われ、あの時の映像が頭の中で流れる。リリスの死角となる所から突如現れた巨体の化け物のクローからリリスを庇うためにもろに食らった。あの一撃は本能的に喰らえば死んでしまう事がわかっていた。でも俺は…
「俺は、人を守るのが夢なんだ」
「え?」
怜の突然の発言に小さく驚くリリスを無視してそのまま話し続ける。
「小さい頃、桜と一緒に人質に取られた時があってな。あの時、桜が暴力を受けそうなって必死に庇おうとしたんだけど逆にボロボロにやられてさ、結果的にはそのタイミングで来た特殊部隊によって助けられたんだけど…。俺の手では桜を守れなかった。あの時のは運が良かっただけなんだよ。だから、俺の実力で桜を守れるようになりたい。人々を守れるようになりたいって思ったんだ。だから、リリスの危機に咄嗟に体が動いた。」
少し驚きはしたが、それ以降黙って聴き続けていたリリスはゆっくりと口を開く。
「…怜、貴方はいつか強くなるわ。私が授けた恩恵は想いが強ければ強いほど強力なものになるの。貴方の想いは物凄く強い。だから、いつか本当に人を守れるような強い人物になるわ。」
そう言って微笑むリリスの顔はいつもの悪戯をする時のような笑顔ではなく、まるで怜を認めたようなそんな微笑みだった。
「さらに、私と契約したんだから強くなるのは当たり前じゃない。強くなってくれなきゃお父さんに顔向け出来ないんだから!」
いつもの口調に完全に戻ったリリスは顔を少し赤く染めながら怜に指を指しそう言った。
「あぁ、絶対強くなって、人々を守れるような存在になるんだ」
そう言う怜の表情はどこまでも真っ直ぐとしている決意を固く決めた目をしていた。
「そう言うと思ったわ。」
そう言ってリリスは部屋の扉に向かって歩いて行った。扉の前まで立つと
「起きてすぐで悪いけど紹介したい人がいるの。」
そう言ってリリスは扉をトントンと軽く叩くと部屋に長い青髪の女性が入って来た。
「紹介するわ、私のお姉さまの」
「サキュ・アスフィールです。初めまして怜さん。」
背中あたりまで伸ばした綺麗な青い髪に側頭部から頭の周りを沿うように生えた黒い角、優しい印象を与えるような目元だが、その目は閉じ続けていた。もちろん胸もリリスよろしく爆乳であった。リリスと面影は似ているが全体的に大人びており、大人しい雰囲気がある彼女はゆっくりと頭を下げ、顔を上げてからこう言った。
「早速ですが私と契約をしませんか、怜さん?」
その一言により空気がはりつくのを感じた。怜は冷や汗を感じながらもその場に留まっている。
目の前にはいつもの美少女と、初対面の美女。世の独身男性が聞けば発狂しそうな状況だが、当人の心中は喜びとはほど遠いものだった。
厄介ごとに続く厄介ごと。死の間際をさまよったと思ったら、相棒悪魔の姉登場。そして間髪いれずに契約を要求。
理解する前に次から次へと事態が進行していく。怜の頭はぐるぐると回り、混乱が増していく。
「どうでしょうか?私との契約は。契約した悪魔が多いほど恩恵は強力になります。強くなりたいあなたにはいい提案だと思うのですけど。」
リリス姉の後押しを受けて、怜は少し眉をひそめる。
「……強くはなりたい。だが、デメリットはなんだ?なんの犠牲もなく契約だけできるとは考えにくいのだが…」
「契約におけるデメリットですか……特にないのですけど…出すとすれば、あなたの日常に私と言う存在が足されるだけでしょうか?」
都合がよすぎる、怜にとっては手っ取り早く強くなれるのでありがたい話ではある。
しかし、話ができすぎてる。
この戦争では個の強さと、数の多さの両方が肝になる。兵器を使用した数の戦争ではない。個と数の両面を気にして軍を組織しなければならない。だが、悪魔や精霊、神霊達にも限りがある。まだ恩恵を手にして日がたっていない怜に悪魔二人を付けるのはおかしい。悪魔の数が多くいたとしても、寝返る可能性もある。それに怜は自身の能力を正確にはかれていない。
未だ未知数の塊である怜にここまで投資する理由が見つからない。
次々と涌き出てくる疑問を元凶のおっとりお姉さんへとぶつける。
「狙いは?魔界の連中は俺に何をさせる気だ?」
「思ってたより慎重なんですね。狙いなんてありませんよ。私はリリちゃんの姉として妹の手伝いをできればと思っただけです。」
「手伝い?」
「えぇ、手伝いです。それでは執行猶予として仮契約をするのはどうでしょう?信頼出来得る存在なら本契約へ、危険と判断したなら契約破棄をしてくださっても大丈夫です。それなら良いでしょうか?」
怜が押し黙り、張りつめた空気が空間を支配する。
「…わかった。しかし、するのは仮契約だ。本契約は仮契約時の状況を見てからだ」
「では仮契約ですね。……私サキュバス族のサキュ・アスフィールは大庭怜様に一時的な仮契約を申込みます」
おっとり美女の胸の辺りから小さな光が現れ、怜に向かって飛んでくる。やがて光は怜の胸の辺りに吸い込まれていった。
「これで仮契約は成立です。一時的ではありますが、これからよろしくお願いしますね。怜さん」
「……よろしく頼む」
複雑そうな顔をしながらも了承する。誰がどう見ても嫌々頷いているようにしか見えないだろうが。
リリス姉は怪訝そうな顔をする怜に微笑みかけ、妹のリリスへと話の矛先を向ける。
「リリちゃんは魔界誕生祭には来るって言っていたけど、怜さんはどうする気なの?」
「私としてはあまり連れていきたくないのだけれどそうも言ってられないわよね」
「えぇ、お父様がリリちゃんの契約者と会ってみたいと言ってました。お母様にも紹介しなければならないでしょう?」
「……そうよね。お父様には会いたくないけど、お母様にはきちっと紹介しないといけないわよね。連れていこうと思うわ」
「どういうことだ?魔界の誕生祭?聞いてないぞ?」
「そりゃ言ってないもの。当然よ。……魔界の誕生祭ってのは文字通りなんだけど、魔界が魔界として生まれた日を祝うお祭りよ。各地に散らばっている悪魔達や友好的な他種族が集ままってばか騒ぎをしにくるのよ。自慢の契約者を引き連れてね」
「な、なるほど。それで俺もついてこいと?」
「そ、まぁお父様やお母様に紹介するってのもまとめてやっちゃうつもりだからよろしく~。あと牧野さんも来ると思うわよ?」
「牧野も来るのか……なら行くべきか」
知り合いがいると心強いと言っていく決意をする。
「そう。わかった。でも、絶対に無礼なことしちゃダメよ?相手がお偉いさんだったりしたら死ぬかもしれないから」
つい最近まで高校生活を謳歌していた怜に貴族的振る舞いをしろと……。
「ま、まぁその辺は私が教えるから安心していいわ!」
リリスに教えられるのも不安しかないんだけどなぁ…。
心の奥底でひとりごちったのであった。
「やっと目を覚ました!…全く心配掛けさせるんじゃないわよ。」
目を覚ました瞬間、安心したような表情を見せたリリスだが、すぐにいつもの口調に直し憎まれ口を叩く。
「ははは。ごめんごめん」
そう言って笑う怜にリリスはムスッとした。
「なんで生身なんかで守ろうとしたの?いくらあんたでも死ぬか死なないかの判断ぐらいはできるでしょ?」
そう言われ、あの時の映像が頭の中で流れる。リリスの死角となる所から突如現れた巨体の化け物のクローからリリスを庇うためにもろに食らった。あの一撃は本能的に喰らえば死んでしまう事がわかっていた。でも俺は…
「俺は、人を守るのが夢なんだ」
「え?」
怜の突然の発言に小さく驚くリリスを無視してそのまま話し続ける。
「小さい頃、桜と一緒に人質に取られた時があってな。あの時、桜が暴力を受けそうなって必死に庇おうとしたんだけど逆にボロボロにやられてさ、結果的にはそのタイミングで来た特殊部隊によって助けられたんだけど…。俺の手では桜を守れなかった。あの時のは運が良かっただけなんだよ。だから、俺の実力で桜を守れるようになりたい。人々を守れるようになりたいって思ったんだ。だから、リリスの危機に咄嗟に体が動いた。」
少し驚きはしたが、それ以降黙って聴き続けていたリリスはゆっくりと口を開く。
「…怜、貴方はいつか強くなるわ。私が授けた恩恵は想いが強ければ強いほど強力なものになるの。貴方の想いは物凄く強い。だから、いつか本当に人を守れるような強い人物になるわ。」
そう言って微笑むリリスの顔はいつもの悪戯をする時のような笑顔ではなく、まるで怜を認めたようなそんな微笑みだった。
「さらに、私と契約したんだから強くなるのは当たり前じゃない。強くなってくれなきゃお父さんに顔向け出来ないんだから!」
いつもの口調に完全に戻ったリリスは顔を少し赤く染めながら怜に指を指しそう言った。
「あぁ、絶対強くなって、人々を守れるような存在になるんだ」
そう言う怜の表情はどこまでも真っ直ぐとしている決意を固く決めた目をしていた。
「そう言うと思ったわ。」
そう言ってリリスは部屋の扉に向かって歩いて行った。扉の前まで立つと
「起きてすぐで悪いけど紹介したい人がいるの。」
そう言ってリリスは扉をトントンと軽く叩くと部屋に長い青髪の女性が入って来た。
「紹介するわ、私のお姉さまの」
「サキュ・アスフィールです。初めまして怜さん。」
背中あたりまで伸ばした綺麗な青い髪に側頭部から頭の周りを沿うように生えた黒い角、優しい印象を与えるような目元だが、その目は閉じ続けていた。もちろん胸もリリスよろしく爆乳であった。リリスと面影は似ているが全体的に大人びており、大人しい雰囲気がある彼女はゆっくりと頭を下げ、顔を上げてからこう言った。
「早速ですが私と契約をしませんか、怜さん?」
その一言により空気がはりつくのを感じた。怜は冷や汗を感じながらもその場に留まっている。
目の前にはいつもの美少女と、初対面の美女。世の独身男性が聞けば発狂しそうな状況だが、当人の心中は喜びとはほど遠いものだった。
厄介ごとに続く厄介ごと。死の間際をさまよったと思ったら、相棒悪魔の姉登場。そして間髪いれずに契約を要求。
理解する前に次から次へと事態が進行していく。怜の頭はぐるぐると回り、混乱が増していく。
「どうでしょうか?私との契約は。契約した悪魔が多いほど恩恵は強力になります。強くなりたいあなたにはいい提案だと思うのですけど。」
リリス姉の後押しを受けて、怜は少し眉をひそめる。
「……強くはなりたい。だが、デメリットはなんだ?なんの犠牲もなく契約だけできるとは考えにくいのだが…」
「契約におけるデメリットですか……特にないのですけど…出すとすれば、あなたの日常に私と言う存在が足されるだけでしょうか?」
都合がよすぎる、怜にとっては手っ取り早く強くなれるのでありがたい話ではある。
しかし、話ができすぎてる。
この戦争では個の強さと、数の多さの両方が肝になる。兵器を使用した数の戦争ではない。個と数の両面を気にして軍を組織しなければならない。だが、悪魔や精霊、神霊達にも限りがある。まだ恩恵を手にして日がたっていない怜に悪魔二人を付けるのはおかしい。悪魔の数が多くいたとしても、寝返る可能性もある。それに怜は自身の能力を正確にはかれていない。
未だ未知数の塊である怜にここまで投資する理由が見つからない。
次々と涌き出てくる疑問を元凶のおっとりお姉さんへとぶつける。
「狙いは?魔界の連中は俺に何をさせる気だ?」
「思ってたより慎重なんですね。狙いなんてありませんよ。私はリリちゃんの姉として妹の手伝いをできればと思っただけです。」
「手伝い?」
「えぇ、手伝いです。それでは執行猶予として仮契約をするのはどうでしょう?信頼出来得る存在なら本契約へ、危険と判断したなら契約破棄をしてくださっても大丈夫です。それなら良いでしょうか?」
怜が押し黙り、張りつめた空気が空間を支配する。
「…わかった。しかし、するのは仮契約だ。本契約は仮契約時の状況を見てからだ」
「では仮契約ですね。……私サキュバス族のサキュ・アスフィールは大庭怜様に一時的な仮契約を申込みます」
おっとり美女の胸の辺りから小さな光が現れ、怜に向かって飛んでくる。やがて光は怜の胸の辺りに吸い込まれていった。
「これで仮契約は成立です。一時的ではありますが、これからよろしくお願いしますね。怜さん」
「……よろしく頼む」
複雑そうな顔をしながらも了承する。誰がどう見ても嫌々頷いているようにしか見えないだろうが。
リリス姉は怪訝そうな顔をする怜に微笑みかけ、妹のリリスへと話の矛先を向ける。
「リリちゃんは魔界誕生祭には来るって言っていたけど、怜さんはどうする気なの?」
「私としてはあまり連れていきたくないのだけれどそうも言ってられないわよね」
「えぇ、お父様がリリちゃんの契約者と会ってみたいと言ってました。お母様にも紹介しなければならないでしょう?」
「……そうよね。お父様には会いたくないけど、お母様にはきちっと紹介しないといけないわよね。連れていこうと思うわ」
「どういうことだ?魔界の誕生祭?聞いてないぞ?」
「そりゃ言ってないもの。当然よ。……魔界の誕生祭ってのは文字通りなんだけど、魔界が魔界として生まれた日を祝うお祭りよ。各地に散らばっている悪魔達や友好的な他種族が集ままってばか騒ぎをしにくるのよ。自慢の契約者を引き連れてね」
「な、なるほど。それで俺もついてこいと?」
「そ、まぁお父様やお母様に紹介するってのもまとめてやっちゃうつもりだからよろしく~。あと牧野さんも来ると思うわよ?」
「牧野も来るのか……なら行くべきか」
知り合いがいると心強いと言っていく決意をする。
「そう。わかった。でも、絶対に無礼なことしちゃダメよ?相手がお偉いさんだったりしたら死ぬかもしれないから」
つい最近まで高校生活を謳歌していた怜に貴族的振る舞いをしろと……。
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