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第5話:領主からは逃げません!(1)
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なんて言えば良いんだろうね。偉い人ってみんな同じような建物たてるよね。
私は高くそびえたつ、城のような建築物の前に立っていた。塀で囲われた城には鉄の扉があって門番が2人守っている。
「ぷはー。やーっと空気が吸えた。……うえっとなんだこれ。すげぇ臭いっすよご主人」
「そんな臭いを今まで嗅いできた私に謝れ!」
「それにしてもどうやって入るんっすか? 俺がでっかくなって炎で焼き尽くしちゃいますか?」
実際、それも悪くはないような気がする。お婆さんの言う通り、本当に領主がすべての元凶なら『ガンガンいこうぜ』で押し押しすればいい。
「でも…そうしたら国王がやってきちゃうでしょ? で、私はまた勇者だからって魔王討伐に行かなきゃらないって。もう! どうしたらいいの!!」
その時、私の頭に電流走る! 黒焦げにならない程度にゆっくりと考えてみる。
「へっへっへ。領主を縛り上げていうことを聞かせれば……村人は元通り。私も家を建ててのんびりくらせてハッピー! これよ。これでいこう!!」
「ご主人、悪い顔してるっすねえ」
「私の世界の言葉にこういうのがあるの『悪者には悪者をぶつけろ』。だから、今は悲しいけれど悪役にならなきゃいけない! だってそれが私の定め!!」
「……まあ、任せるっす」
冷たい視線を感じるのは気のせい? まあ、方針が決まったから良しとしましょう。さて……門番はどうしようかな。せっかくだから、カッコよくキメてみたいよね。
塀を登れば特に問題なく中に入れるのだけど、私は超スピードで彼らの後ろへと回り込んだ。少し驚いたけど、あまりに速くて見えなかったみたい。つまらなそうに、雑談してる。
「で、俺よー。言ったわけよー。お前8時間も寝てるけど俺2時間しか寝てないし? 交代するのは当然じゃね? って」
「ははは! 酷えな、お前。寝なかったのは自分のせいだろうに」
私の世界でも同じような会話を聞いた覚えがある。なんかムカついたので、少し強めに彼らの首に手刀を叩き込んだ。これで、気絶するんだ。
鈍い音。そして、地に伏せる2人の男。これぞジャパニーズニンジャ! たぶん。
「ご、ご主人。それ……あ、いいっす」
「さあ、行くわよ。剣が使い物にならないし、殺すわけにもいかない。領主には正拳突きにしときましょ」
「そ、そうっすよね。殺したらいけませんよね」
ノリの悪いガッツを連れて門を登る。よく考えたら門の音で気づかれるかもしれないから、登るほうが確実だ。
そのまま、建物の3階へと飛び上がる。私の勘で言うと、領主は1番高いところにいる。偉い人とはそういうものなのだ。
案の定、豪華な部屋の中でふんぞり返っている、頭のあたりが寂しい人がいた。
グラスを傾けてワインの匂いを楽しんでいるのが無情に腹が立つ。もちろん村人のためではあるけど、1番腹立たしいのは、彼が『私の求める普通の暮らし』をしていることだ。
誰からもあがめられない、誰からも追いかけられない。なんて素晴らしい暮らしなのだろう。
「突入するわ」
「え!? ここからですかい!? いくらご主人でももう少し調べてからの方がいいっすよ。わけの分からない魔法で傷ついたら大変っす!」
「いいえ……異世界、しかも勇者、嫌な役だと思っていた。でも、今だけは別よ。規格外の勇者に恐れるものなどなにもないのだー!!」
そう言って私は窓ガラスを蹴破った。
私は領主からは逃げないのだ!
私は高くそびえたつ、城のような建築物の前に立っていた。塀で囲われた城には鉄の扉があって門番が2人守っている。
「ぷはー。やーっと空気が吸えた。……うえっとなんだこれ。すげぇ臭いっすよご主人」
「そんな臭いを今まで嗅いできた私に謝れ!」
「それにしてもどうやって入るんっすか? 俺がでっかくなって炎で焼き尽くしちゃいますか?」
実際、それも悪くはないような気がする。お婆さんの言う通り、本当に領主がすべての元凶なら『ガンガンいこうぜ』で押し押しすればいい。
「でも…そうしたら国王がやってきちゃうでしょ? で、私はまた勇者だからって魔王討伐に行かなきゃらないって。もう! どうしたらいいの!!」
その時、私の頭に電流走る! 黒焦げにならない程度にゆっくりと考えてみる。
「へっへっへ。領主を縛り上げていうことを聞かせれば……村人は元通り。私も家を建ててのんびりくらせてハッピー! これよ。これでいこう!!」
「ご主人、悪い顔してるっすねえ」
「私の世界の言葉にこういうのがあるの『悪者には悪者をぶつけろ』。だから、今は悲しいけれど悪役にならなきゃいけない! だってそれが私の定め!!」
「……まあ、任せるっす」
冷たい視線を感じるのは気のせい? まあ、方針が決まったから良しとしましょう。さて……門番はどうしようかな。せっかくだから、カッコよくキメてみたいよね。
塀を登れば特に問題なく中に入れるのだけど、私は超スピードで彼らの後ろへと回り込んだ。少し驚いたけど、あまりに速くて見えなかったみたい。つまらなそうに、雑談してる。
「で、俺よー。言ったわけよー。お前8時間も寝てるけど俺2時間しか寝てないし? 交代するのは当然じゃね? って」
「ははは! 酷えな、お前。寝なかったのは自分のせいだろうに」
私の世界でも同じような会話を聞いた覚えがある。なんかムカついたので、少し強めに彼らの首に手刀を叩き込んだ。これで、気絶するんだ。
鈍い音。そして、地に伏せる2人の男。これぞジャパニーズニンジャ! たぶん。
「ご、ご主人。それ……あ、いいっす」
「さあ、行くわよ。剣が使い物にならないし、殺すわけにもいかない。領主には正拳突きにしときましょ」
「そ、そうっすよね。殺したらいけませんよね」
ノリの悪いガッツを連れて門を登る。よく考えたら門の音で気づかれるかもしれないから、登るほうが確実だ。
そのまま、建物の3階へと飛び上がる。私の勘で言うと、領主は1番高いところにいる。偉い人とはそういうものなのだ。
案の定、豪華な部屋の中でふんぞり返っている、頭のあたりが寂しい人がいた。
グラスを傾けてワインの匂いを楽しんでいるのが無情に腹が立つ。もちろん村人のためではあるけど、1番腹立たしいのは、彼が『私の求める普通の暮らし』をしていることだ。
誰からもあがめられない、誰からも追いかけられない。なんて素晴らしい暮らしなのだろう。
「突入するわ」
「え!? ここからですかい!? いくらご主人でももう少し調べてからの方がいいっすよ。わけの分からない魔法で傷ついたら大変っす!」
「いいえ……異世界、しかも勇者、嫌な役だと思っていた。でも、今だけは別よ。規格外の勇者に恐れるものなどなにもないのだー!!」
そう言って私は窓ガラスを蹴破った。
私は領主からは逃げないのだ!
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