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5月3日
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「他にも理由はあるんですか?」
「それは……私の口からは……」
リサは言葉を濁したマリーナ さんを見て、玉の輿 目当ての人が応募してくるから 新しい使用人が増えない。そう思っていたが 別の理由がありそうだ。
「どんな話ですか? 教えてください」
「リサちゃんは、良い奥さんになりそうね」
マリーナさんが強引に話を遮ると話題を変えた。
「えっ?」
いきなりの言葉にドキリとした。
(おっ……奥さん⁉)
私と結婚を前提に付き合ってるということ、
リチャードから聞いたんだろうか?
そんな私にマリーナさんがにっこり笑って
質問してて来た。
「リサちゃんは夫になる人に何を求めるの?」
「愛情です」
即答する。昔から思っていたことだ。やっぱり大前提として愛が無くちゃ。次に健康。
それだった、貧乏でも二人で、一緒に稼げば良い。
その中でコツコツお金を貯めて旅行したり、車を買ったり、家を買ったりしていけば良い。
「まぁそうなの。いいわね~」
マリーナさんの、その顔は嬉しそうだ。
マリーナさんも、結婚して二十年以上になるなら大なり小なり波風が立った事もあっただろう。それを乗り越えて来たんだ。夢見がちな 私の発言にまだまだ子供だと思っているのかもしれない。
「思い出が多い夫婦ほど、別れないって言いますし。だから、二人で色んな事をしたいです」
年を取って若い頃あった愛は無くなっても、共に暮らした日々が情となって残るものだ。一緒に年を取って行く。そんな夫婦になりたい。
仕事に戻ってしまった。マリーナさんが居なくなり一人になったリサは残りのコーヒーを口に運びながら
その事について考えていた。
(使用人の数が少ない理由って何だろう……)
リチャードに色目を使うと言う事なら男の使用人を増やせば良いだけのことだ。女性限定の仕事などないんだから。う~ん。
単に 人材不足と言うだけではなさそうだ。
しかも、さっきの態度からして、聞いて欲しくない事らしい。この家の秘密っぽいし、安易に首を突っ込むのは止めておこう。そう結論を出すと冷めてしまったコーヒーを一気に飲み干す。まずは簡単な事から手伝おうと洗濯物を畳んでいたら、くしゃみと同時に猫の姿に戻ってしまった。
(はぁ~、早くコツを掴みたい)
**
一日の仕事が終わり、アイリスたちは明日の準備をしながら 台所で話をしていた。
「それじゃあ 否定しなかったのね」
「そうよ」
アイリスの問いにマリーナが頷くと、ホッとしたように胸に手を置いた。
「それだったら、プロポーズもうまくいくな」
同じくトニーも 安堵したような笑みを浮かべた。
ニックから指輪の話を聞いていて フライングではと心配していたからだ。
しかし 、心配は尽きない。
「このことが エリザベート様に伝わらねばいいが……」
弱気なトニーにアイリスが噛み付いた。
「いつまでも、あの女の影に怯えなくちゃいけないのよ! もう他に目を向けるべきよ」
「そうよ。私も賛成 。大賛成!」
同調するように マリーナが続く。
しかしトニーの心配そうな顔は晴れない。
「何よ! トニーは反対なの」
「いや、いや。 賛成だよ」
二人に ギロリと睨まれ トニーが慌てて否定した。
「ただ……あの日も近いし。そのことを知っても嫌だと言わないといいなと……」
その言葉に二人の元気がなくなった 。しかし、
「大丈夫。私はリサを信じるわ。そんな事で心変わりしないって」
「私も信じる」
二人が決意したみたいに言うのを見て、トニーも ケリをつける時が来たのかもしれないと思った。
**
執務室で猫の溶けたチーズのように全身の力を抜いてだらしなく椅子で寝ていると リチャードが立ち上がって目を細めて私を撫でまわす。余りの気持ち良さに体から力が抜ける。
(このままじゃ 溶けちゃう)
「読み書きは出来るようにならないと」
そう言って私を抱き上げた。
えっ? 突然 何? また勉強するの?
リチャードが私の顎の下をコチョコチョとくすぐる。
苦労した日々が甦る。マーカスにしつこく勉強しろと付き纏われていた事を思い出していた。特に声出しは大変だった。今になって考えれば猫の声帯で人間の声を出すのは無理だった。
「人間になっても読み書きは必要だよ」
甘えてるのか ゴマをすっているのか、そう言って頬擦りして来る。
(まあでも、名前くらいは書けた方が良いかも)
時間はたっぷりあるし、やるか!
グッと力を込めてコクコクと頷く。
「そう言ってくれると思ったよ」
笑顔でリチャードがしつこく頬擦りして来た。まずは自分の名前から。それが終わったら リチャードにマーカスと、最終的には全員の名前を書きたい。
と言う事で人間の姿でマーカスと並んで一緒に勉強を続けている。読めるけど、いざ書こうとすると単語が浮かんでこなかったりする。書き取りの方はまだまだ。先は長 そうだ。
ふと横を見るとマーカスがぼんやりと本を見ている。
というより眺めていると言った方が正しい
どうしたんだろう。珍しい。
何か悩みがあるのなら相談に乗ろう。
トントンと肩を指でつつくと、
「あっ……本を探して来るね」
そう言うと急に本棚へ行ってしまった。
(………)
マーカスと長い時間を過ごして来た。だから分かる。
これは何かある。
悩みを打ち明けてくれるくらい マーカスとは随分と仲良しになったと思うんだけど……。
マーカスにとって私が特別だと感じさせることが出来れば、もっともっと心を開いてくれる。
未来の息子だ。努力を惜しむ気持ちは無い。
もう猫じゃないんだから他人の力を借りずに自分の力だけで出来る。
何か急接近出来るような事が何かないかな……。
そうだ。良い事思い付いた。指をパチンと鳴らした。
**
早速、お昼ご飯の片付けの途中のマリーナさんの元へ行くと機嫌を取る為に、私も洗い物をすると言って手伝いを買って出た。雑談をしながらチャンスを伺う。マリーナさんから皿を受け取って布巾で拭きながら話をそれと無く振ってみる。
「そう言えばマーカスの誕生日って何時なんですか?」
「えっ?」
驚いてマリーナさんの手が止まる。
私を見るマリーナさんの顔に何処か困ったような表情が浮かぶ。その事に驚く。何で?
驚く理由が分からない。それとも、結婚していないから、出過ぎた事と言いたいの? だけど、誕生日を聞くのは普通の事だ。聞いてはイケない事だったの?
本人じゃなくてマリーナさんにマーカスの誕生日を聞いたのはサプライズプレゼントを贈ろうと考えたからだ。バースデーケーキを作るんだから知らない訳は無いと思うんだけど……。
秘密にされると仲間外れにされ気分になる。
私だって一緒にお祝いしたい。
「マーカスの誕生日です」
「ああ、5月3日です」
もう一度聞くと我に返ったように返事をした。それと同時に手が動き出す。流れ作業のように機械的に手を動かしながら、プレゼントを考えていた。
(5月3日か……)
今が10日だからもう直ぐね。
何を贈ろう……。
参考にマリーナさんに聞いてみよう。
ダブるのは嫌だし。
「マリーナさんは何をプレゼントするんですか?」
「取り立ててはしないわ」
「えっ?」
まだ子供なのに何もあげないの?
使用人 だから公私を区別してるの?
そんなの寂しい。マリーナさんとマーカスとの関係は悪くは無い。リチャードは主従関係に五月蝿いタイプだと思えない。それなのに、何で贈らないんだろう。誕生日は年に一回しか無いのに……。
マリーナさんの答えに眉を顰める。
あっ、そうか。コックなんだから、お料理がプレゼント。スペシャルメニューね。なるほど、私は何を贈ろう。マーカスに出会ってなかったら今の幸せは無い。恩返しと言うのはオーバーだけど、感謝の気持ちを込めて何か贈りたい。
一番喜ぶのは本だと分かっているけど……。
どんな本でも喜ぶし、読み終わったら、本棚に大切に保管してくれる。でもそれじゃあ物足りない。だから、それ以外の物を贈りたい。毎日使ってくれるような物ならベストなんだけど……。あれこれ考えていてマリーナさんが顔を曇らせている事にその時は気付かなかった。
「それは……私の口からは……」
リサは言葉を濁したマリーナ さんを見て、玉の輿 目当ての人が応募してくるから 新しい使用人が増えない。そう思っていたが 別の理由がありそうだ。
「どんな話ですか? 教えてください」
「リサちゃんは、良い奥さんになりそうね」
マリーナさんが強引に話を遮ると話題を変えた。
「えっ?」
いきなりの言葉にドキリとした。
(おっ……奥さん⁉)
私と結婚を前提に付き合ってるということ、
リチャードから聞いたんだろうか?
そんな私にマリーナさんがにっこり笑って
質問してて来た。
「リサちゃんは夫になる人に何を求めるの?」
「愛情です」
即答する。昔から思っていたことだ。やっぱり大前提として愛が無くちゃ。次に健康。
それだった、貧乏でも二人で、一緒に稼げば良い。
その中でコツコツお金を貯めて旅行したり、車を買ったり、家を買ったりしていけば良い。
「まぁそうなの。いいわね~」
マリーナさんの、その顔は嬉しそうだ。
マリーナさんも、結婚して二十年以上になるなら大なり小なり波風が立った事もあっただろう。それを乗り越えて来たんだ。夢見がちな 私の発言にまだまだ子供だと思っているのかもしれない。
「思い出が多い夫婦ほど、別れないって言いますし。だから、二人で色んな事をしたいです」
年を取って若い頃あった愛は無くなっても、共に暮らした日々が情となって残るものだ。一緒に年を取って行く。そんな夫婦になりたい。
仕事に戻ってしまった。マリーナさんが居なくなり一人になったリサは残りのコーヒーを口に運びながら
その事について考えていた。
(使用人の数が少ない理由って何だろう……)
リチャードに色目を使うと言う事なら男の使用人を増やせば良いだけのことだ。女性限定の仕事などないんだから。う~ん。
単に 人材不足と言うだけではなさそうだ。
しかも、さっきの態度からして、聞いて欲しくない事らしい。この家の秘密っぽいし、安易に首を突っ込むのは止めておこう。そう結論を出すと冷めてしまったコーヒーを一気に飲み干す。まずは簡単な事から手伝おうと洗濯物を畳んでいたら、くしゃみと同時に猫の姿に戻ってしまった。
(はぁ~、早くコツを掴みたい)
**
一日の仕事が終わり、アイリスたちは明日の準備をしながら 台所で話をしていた。
「それじゃあ 否定しなかったのね」
「そうよ」
アイリスの問いにマリーナが頷くと、ホッとしたように胸に手を置いた。
「それだったら、プロポーズもうまくいくな」
同じくトニーも 安堵したような笑みを浮かべた。
ニックから指輪の話を聞いていて フライングではと心配していたからだ。
しかし 、心配は尽きない。
「このことが エリザベート様に伝わらねばいいが……」
弱気なトニーにアイリスが噛み付いた。
「いつまでも、あの女の影に怯えなくちゃいけないのよ! もう他に目を向けるべきよ」
「そうよ。私も賛成 。大賛成!」
同調するように マリーナが続く。
しかしトニーの心配そうな顔は晴れない。
「何よ! トニーは反対なの」
「いや、いや。 賛成だよ」
二人に ギロリと睨まれ トニーが慌てて否定した。
「ただ……あの日も近いし。そのことを知っても嫌だと言わないといいなと……」
その言葉に二人の元気がなくなった 。しかし、
「大丈夫。私はリサを信じるわ。そんな事で心変わりしないって」
「私も信じる」
二人が決意したみたいに言うのを見て、トニーも ケリをつける時が来たのかもしれないと思った。
**
執務室で猫の溶けたチーズのように全身の力を抜いてだらしなく椅子で寝ていると リチャードが立ち上がって目を細めて私を撫でまわす。余りの気持ち良さに体から力が抜ける。
(このままじゃ 溶けちゃう)
「読み書きは出来るようにならないと」
そう言って私を抱き上げた。
えっ? 突然 何? また勉強するの?
リチャードが私の顎の下をコチョコチョとくすぐる。
苦労した日々が甦る。マーカスにしつこく勉強しろと付き纏われていた事を思い出していた。特に声出しは大変だった。今になって考えれば猫の声帯で人間の声を出すのは無理だった。
「人間になっても読み書きは必要だよ」
甘えてるのか ゴマをすっているのか、そう言って頬擦りして来る。
(まあでも、名前くらいは書けた方が良いかも)
時間はたっぷりあるし、やるか!
グッと力を込めてコクコクと頷く。
「そう言ってくれると思ったよ」
笑顔でリチャードがしつこく頬擦りして来た。まずは自分の名前から。それが終わったら リチャードにマーカスと、最終的には全員の名前を書きたい。
と言う事で人間の姿でマーカスと並んで一緒に勉強を続けている。読めるけど、いざ書こうとすると単語が浮かんでこなかったりする。書き取りの方はまだまだ。先は長 そうだ。
ふと横を見るとマーカスがぼんやりと本を見ている。
というより眺めていると言った方が正しい
どうしたんだろう。珍しい。
何か悩みがあるのなら相談に乗ろう。
トントンと肩を指でつつくと、
「あっ……本を探して来るね」
そう言うと急に本棚へ行ってしまった。
(………)
マーカスと長い時間を過ごして来た。だから分かる。
これは何かある。
悩みを打ち明けてくれるくらい マーカスとは随分と仲良しになったと思うんだけど……。
マーカスにとって私が特別だと感じさせることが出来れば、もっともっと心を開いてくれる。
未来の息子だ。努力を惜しむ気持ちは無い。
もう猫じゃないんだから他人の力を借りずに自分の力だけで出来る。
何か急接近出来るような事が何かないかな……。
そうだ。良い事思い付いた。指をパチンと鳴らした。
**
早速、お昼ご飯の片付けの途中のマリーナさんの元へ行くと機嫌を取る為に、私も洗い物をすると言って手伝いを買って出た。雑談をしながらチャンスを伺う。マリーナさんから皿を受け取って布巾で拭きながら話をそれと無く振ってみる。
「そう言えばマーカスの誕生日って何時なんですか?」
「えっ?」
驚いてマリーナさんの手が止まる。
私を見るマリーナさんの顔に何処か困ったような表情が浮かぶ。その事に驚く。何で?
驚く理由が分からない。それとも、結婚していないから、出過ぎた事と言いたいの? だけど、誕生日を聞くのは普通の事だ。聞いてはイケない事だったの?
本人じゃなくてマリーナさんにマーカスの誕生日を聞いたのはサプライズプレゼントを贈ろうと考えたからだ。バースデーケーキを作るんだから知らない訳は無いと思うんだけど……。
秘密にされると仲間外れにされ気分になる。
私だって一緒にお祝いしたい。
「マーカスの誕生日です」
「ああ、5月3日です」
もう一度聞くと我に返ったように返事をした。それと同時に手が動き出す。流れ作業のように機械的に手を動かしながら、プレゼントを考えていた。
(5月3日か……)
今が10日だからもう直ぐね。
何を贈ろう……。
参考にマリーナさんに聞いてみよう。
ダブるのは嫌だし。
「マリーナさんは何をプレゼントするんですか?」
「取り立ててはしないわ」
「えっ?」
まだ子供なのに何もあげないの?
使用人 だから公私を区別してるの?
そんなの寂しい。マリーナさんとマーカスとの関係は悪くは無い。リチャードは主従関係に五月蝿いタイプだと思えない。それなのに、何で贈らないんだろう。誕生日は年に一回しか無いのに……。
マリーナさんの答えに眉を顰める。
あっ、そうか。コックなんだから、お料理がプレゼント。スペシャルメニューね。なるほど、私は何を贈ろう。マーカスに出会ってなかったら今の幸せは無い。恩返しと言うのはオーバーだけど、感謝の気持ちを込めて何か贈りたい。
一番喜ぶのは本だと分かっているけど……。
どんな本でも喜ぶし、読み終わったら、本棚に大切に保管してくれる。でもそれじゃあ物足りない。だから、それ以外の物を贈りたい。毎日使ってくれるような物ならベストなんだけど……。あれこれ考えていてマリーナさんが顔を曇らせている事にその時は気付かなかった。
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