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第五十六集
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天祐は本物の徐有蓉を見つけ、入れ替わるべく計画を立ててた。さあ 実行そう思っていたのに邪魔が入った。
ストーカーが居ることは王元から忠告されている。
「ちっ!」
天祐は腹立ちまぎれにハンドルを叩いた。何で今日来るんだ。このまま トラブルになったら、また日を改めないといけなくなる。
(こっちは一日でも早く容容を取り戻したいのに……)
助けようとドアに手を掛けたが止めた。私が姿を現したらまた逃げられる。
「………」
座席をずらして二人の様子を伺うことにした。男が何か言って花束を渡すと払いのけるように道端に投げ捨てた。男を見る徐の目がつり上がっている。宥めるのを止めて怒りをあらわにしたようだ。それでも、徐の腕に男がしがみ付く。徐がそれを振り払う。それでも男が懲りずに行く手を遮るように付き纏っている。我慢の限界に達したのか徐が男を平手打ちした。ここまで音が聞こえる。
随分派手に叩いたようだ。男が呆然としている。まさかそんな事をされるとは思っていなかったのだろう。好いた女子に拒絶される。
しかも 公衆の面前だ。男としてこれほど惨めな事は無い。相手の男に同情した。これに懲りて徐を諦めたほうが良い。あの女が愛しているのは自分だけだ。
ショックを受けている男に、フンと鼻息荒く横を通り過ぎようとした。ところが、男が徐の腕を掴んで引き戻すと、お返しとばかりに派手な音を立てて徐の両頬を叩いた。
パン!!
思わず起き上がった。男の予期せぬ反撃に徐が固まる。立場が逆転した。呆然としている。
(まずいな……)
徐の手を掴んで歩き出した。我に返った徐が抵抗しているが男の力に敵うはずも無く、どんどん遠くへ行く。このままでは逆切れした男に何をされるか分からない。
徐がどうなろうと知った事では無い。こうなったのは自業自得だ。だが、徐が現代で死んでしまうと彼女が私と同じように永遠に戻って来られなくなる。不本意だが致し方無い。フードを目深に被り車から降りて二人が通った道に向かった。だが姿が見えない。
何処に行ったんだ……。まだ遠くへは行っていないはずだ。
こちらで方向は合っている。天祐は二人の消えて通りの横道を確かめながら耳を澄ます。
深夜と言う事もあり、人影も殆ど無い。嫌がる徐を引き摺っているんだ。大きな足音や声が聞こえるはずだ。
何処だ? 何処にいる。
一本、一本、聞き耳を立てても何も聞こえない。あの徐が素直に付いて行くとは思えない。何かしら音がするはず。次の道、次の道と、しらみつぶしに探していると、くぐもった人の声が聞こえた。
「……こっちか?」
その声に来た道を戻った。
足音を立てないように進むと白いコートが一瞬見えて消えた。
そこか!
駆け出してコートが消えた場所に行くが二人の姿は無かった。
行けども、行けども徐の姿が無い。まるで煙のように忽然と跡形も無く消えてしまったかのようだ。流石にここまで探しても見つからないと心配になる。
まさか、もう殺されているのか? いいや、死んでいない。
(考えろ……。考えるんだ)
そうだ! 何をするにしても土地勘のある場所に連れて行くもんだ。スマホを取り出すと王元に電話を掛けた。
「私だ。ストーカー男の情報をくれ」
4の36 東岳国 過去
穏やかな午後の日差し、風に吹かれて葉がさわさわと揺れ、日差しが地面に模様を描く。手にしたお茶は香りが良く。お菓子は甘い。こんな幸せが私に訪れて良いのだろうか?
(隣に天祐さんが居てくれたら完璧なのに……)
私がこんなにゆったり出来ているのは 計画が失敗したからだ。誘拐されたのだけど 途中 別の役人たちにと鉢合わせしてしまって 乱戦になったらしい。
(よくわからないけど 調査機関は 何個もあるらしい)
気を失っていたので全く覚えていない。
そのことで 俊豪さんは、若渓にこってり絞られていた。そのお詫びとして今日の宴は催された。
棟に続く橋の上に琴を置いてその下に席を設ける。見上げる形で若渓さんの琴の演奏を聴いていた。優雅なものだ。私の為に膳が用意されている。こうしていると公主様に招待されたような気分に浸れる。
そんな事を思っていると身の程を知れと言うかのように急に苦しくなった。
首を絞め上げられてる。
この感じ……。視界が狭くなっていく。
その苦しさに入れ替わったときの記憶が甦る。
絞めているのは天祐さん?
天祐さんとの最初の出会いを思い出す。だけど、今回は容赦なく首を絞めて来る。本気で殺そうとしているのが伝わってくる。
「くっ」
これでは、死んでしまう。そう思った瞬間
スイッチが切れたみたいに
苦しさが無くなって息が出来た。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
失敗? 入れ替わらないんだろうか?
ホッとした中に悲しみが混じる。帰れなかった……。天祐さんの顔が浮かぶ。帰りたいのに……。そう思っていると、また首を絞められている感覚になる。
そして何故か入れ替わるという言う確信がもてた。若渓さんに気付いて貰おうと膳を倒して音を出した。
ガラガラ、ガチャン
琴の音が止まる。
「小有蓉!」
異変に気付いてくれた若渓さんと小橘さんが駆け寄って来る。
「どうしたの?」
「小有蓉。どうした? 苦しいの?」
「いっ、……いっ、……」
「小有蓉!」
「何とか言いなさいよ!」
「いれっ……」
蓉蓉は若渓さんの手を掴むと何とか言葉を伝えようとした。
「いっ……入れ……入れ替わ……」
若渓さんの目が見開かれる。
伝わった。
だが、直ぐに平常心に戻ると素早く小橘さんに命令しだした。
「小橘! 俊豪様に伝えて」
「はい!」
小橘さんが行くと入れ替わるよう騒ぎを聞きつけた使用人が集まってきた。その使用人たちにキビキビと次々と指示を出す。
「誰か! 門を閉めて。俊豪様が来るまで誰も外に出しては駄目よ」
もがきながらそんな立派な姿に天祐さんの妹と感心してしまう自分がいて笑ってしまう。
4の37
本当に徐と入れ替わるんだろうか? 小徐が嘘をつくとは思ってない。
だけど、人一人が消えてまた現れるんなて信じられない。苦しそうな小徐の手を掴んでいるとグラグラと地震のように小徐の身体が揺れ始めた。
「どっ、どうい事? 何が起きてるの」
周りは揺れてない。理由が分からない事が不安を煽る。
「しょ、小徐有蓉。大丈夫なの? 何とか言って」
縋るように彼女に声を掛けたが反応が無い。
握っていた小徐有蓉の手の感覚がするりと消える。
えっ?
でもそれは気のせいかと思うほど僅かな時で直ぐに手の感触が戻った。確かにある。安堵したのも束の間。違和感にゾワリと背筋が凍る。働き者のカサカサに荒れていた手が何故かスベスベの手になっていた。握っている小徐有蓉の手に目を落とす。
その手を見て若渓は反射的に手を離した。
爪が赤い。
「ごほっ、ごほっ」
着ている物は小徐有蓉の物だけど咳をしながら苦しそうにしている女は彼女では無い。
(この女は……)
血で染めたかのように赤い髪。
異様な姿に体が小刻みに震える。無意識に距離を取る。
まっ、まさか妖? でなければこの髪の色はあり得ない。
首には指の痕がっくきりと痕が残っている。今の今迄首を締められていた事が分かる。
(ほっ、本当に徐有蓉なの?)
女が髪を掻き揚げて面を上げた。
「っ」
ストーカーが居ることは王元から忠告されている。
「ちっ!」
天祐は腹立ちまぎれにハンドルを叩いた。何で今日来るんだ。このまま トラブルになったら、また日を改めないといけなくなる。
(こっちは一日でも早く容容を取り戻したいのに……)
助けようとドアに手を掛けたが止めた。私が姿を現したらまた逃げられる。
「………」
座席をずらして二人の様子を伺うことにした。男が何か言って花束を渡すと払いのけるように道端に投げ捨てた。男を見る徐の目がつり上がっている。宥めるのを止めて怒りをあらわにしたようだ。それでも、徐の腕に男がしがみ付く。徐がそれを振り払う。それでも男が懲りずに行く手を遮るように付き纏っている。我慢の限界に達したのか徐が男を平手打ちした。ここまで音が聞こえる。
随分派手に叩いたようだ。男が呆然としている。まさかそんな事をされるとは思っていなかったのだろう。好いた女子に拒絶される。
しかも 公衆の面前だ。男としてこれほど惨めな事は無い。相手の男に同情した。これに懲りて徐を諦めたほうが良い。あの女が愛しているのは自分だけだ。
ショックを受けている男に、フンと鼻息荒く横を通り過ぎようとした。ところが、男が徐の腕を掴んで引き戻すと、お返しとばかりに派手な音を立てて徐の両頬を叩いた。
パン!!
思わず起き上がった。男の予期せぬ反撃に徐が固まる。立場が逆転した。呆然としている。
(まずいな……)
徐の手を掴んで歩き出した。我に返った徐が抵抗しているが男の力に敵うはずも無く、どんどん遠くへ行く。このままでは逆切れした男に何をされるか分からない。
徐がどうなろうと知った事では無い。こうなったのは自業自得だ。だが、徐が現代で死んでしまうと彼女が私と同じように永遠に戻って来られなくなる。不本意だが致し方無い。フードを目深に被り車から降りて二人が通った道に向かった。だが姿が見えない。
何処に行ったんだ……。まだ遠くへは行っていないはずだ。
こちらで方向は合っている。天祐は二人の消えて通りの横道を確かめながら耳を澄ます。
深夜と言う事もあり、人影も殆ど無い。嫌がる徐を引き摺っているんだ。大きな足音や声が聞こえるはずだ。
何処だ? 何処にいる。
一本、一本、聞き耳を立てても何も聞こえない。あの徐が素直に付いて行くとは思えない。何かしら音がするはず。次の道、次の道と、しらみつぶしに探していると、くぐもった人の声が聞こえた。
「……こっちか?」
その声に来た道を戻った。
足音を立てないように進むと白いコートが一瞬見えて消えた。
そこか!
駆け出してコートが消えた場所に行くが二人の姿は無かった。
行けども、行けども徐の姿が無い。まるで煙のように忽然と跡形も無く消えてしまったかのようだ。流石にここまで探しても見つからないと心配になる。
まさか、もう殺されているのか? いいや、死んでいない。
(考えろ……。考えるんだ)
そうだ! 何をするにしても土地勘のある場所に連れて行くもんだ。スマホを取り出すと王元に電話を掛けた。
「私だ。ストーカー男の情報をくれ」
4の36 東岳国 過去
穏やかな午後の日差し、風に吹かれて葉がさわさわと揺れ、日差しが地面に模様を描く。手にしたお茶は香りが良く。お菓子は甘い。こんな幸せが私に訪れて良いのだろうか?
(隣に天祐さんが居てくれたら完璧なのに……)
私がこんなにゆったり出来ているのは 計画が失敗したからだ。誘拐されたのだけど 途中 別の役人たちにと鉢合わせしてしまって 乱戦になったらしい。
(よくわからないけど 調査機関は 何個もあるらしい)
気を失っていたので全く覚えていない。
そのことで 俊豪さんは、若渓にこってり絞られていた。そのお詫びとして今日の宴は催された。
棟に続く橋の上に琴を置いてその下に席を設ける。見上げる形で若渓さんの琴の演奏を聴いていた。優雅なものだ。私の為に膳が用意されている。こうしていると公主様に招待されたような気分に浸れる。
そんな事を思っていると身の程を知れと言うかのように急に苦しくなった。
首を絞め上げられてる。
この感じ……。視界が狭くなっていく。
その苦しさに入れ替わったときの記憶が甦る。
絞めているのは天祐さん?
天祐さんとの最初の出会いを思い出す。だけど、今回は容赦なく首を絞めて来る。本気で殺そうとしているのが伝わってくる。
「くっ」
これでは、死んでしまう。そう思った瞬間
スイッチが切れたみたいに
苦しさが無くなって息が出来た。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
失敗? 入れ替わらないんだろうか?
ホッとした中に悲しみが混じる。帰れなかった……。天祐さんの顔が浮かぶ。帰りたいのに……。そう思っていると、また首を絞められている感覚になる。
そして何故か入れ替わるという言う確信がもてた。若渓さんに気付いて貰おうと膳を倒して音を出した。
ガラガラ、ガチャン
琴の音が止まる。
「小有蓉!」
異変に気付いてくれた若渓さんと小橘さんが駆け寄って来る。
「どうしたの?」
「小有蓉。どうした? 苦しいの?」
「いっ、……いっ、……」
「小有蓉!」
「何とか言いなさいよ!」
「いれっ……」
蓉蓉は若渓さんの手を掴むと何とか言葉を伝えようとした。
「いっ……入れ……入れ替わ……」
若渓さんの目が見開かれる。
伝わった。
だが、直ぐに平常心に戻ると素早く小橘さんに命令しだした。
「小橘! 俊豪様に伝えて」
「はい!」
小橘さんが行くと入れ替わるよう騒ぎを聞きつけた使用人が集まってきた。その使用人たちにキビキビと次々と指示を出す。
「誰か! 門を閉めて。俊豪様が来るまで誰も外に出しては駄目よ」
もがきながらそんな立派な姿に天祐さんの妹と感心してしまう自分がいて笑ってしまう。
4の37
本当に徐と入れ替わるんだろうか? 小徐が嘘をつくとは思ってない。
だけど、人一人が消えてまた現れるんなて信じられない。苦しそうな小徐の手を掴んでいるとグラグラと地震のように小徐の身体が揺れ始めた。
「どっ、どうい事? 何が起きてるの」
周りは揺れてない。理由が分からない事が不安を煽る。
「しょ、小徐有蓉。大丈夫なの? 何とか言って」
縋るように彼女に声を掛けたが反応が無い。
握っていた小徐有蓉の手の感覚がするりと消える。
えっ?
でもそれは気のせいかと思うほど僅かな時で直ぐに手の感触が戻った。確かにある。安堵したのも束の間。違和感にゾワリと背筋が凍る。働き者のカサカサに荒れていた手が何故かスベスベの手になっていた。握っている小徐有蓉の手に目を落とす。
その手を見て若渓は反射的に手を離した。
爪が赤い。
「ごほっ、ごほっ」
着ている物は小徐有蓉の物だけど咳をしながら苦しそうにしている女は彼女では無い。
(この女は……)
血で染めたかのように赤い髪。
異様な姿に体が小刻みに震える。無意識に距離を取る。
まっ、まさか妖? でなければこの髪の色はあり得ない。
首には指の痕がっくきりと痕が残っている。今の今迄首を締められていた事が分かる。
(ほっ、本当に徐有蓉なの?)
女が髪を掻き揚げて面を上げた。
「っ」
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