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第四十四集
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同じ時間に家を出て 同じ電車に乗って 同じタイミングで門をくぐった。それなのに今日は違う。私の知らないことが起きている。
そう思えば自ずと答えが出た。私では無いもう一人の徐有蓉が死にそうになっているんだ。このままでは、また昔の時代に行ってしまう。脳裏に天祐さんの顔が浮かぶ。
「助けて……」
空に向かって伸ばした手は誰も掴んでくれなかった。
4の3
東岳国 過去
皇太子が売った家に辿り着いたときには火の手が屋敷全体に上がっていた。
この火事は偶然か? それとも必然か?
そんな事を考えるのは後だ。
応時と示し合わせ、井戸の水を頭からかぶり何とかしようと扉を蹴破り燃え盛る家に中に入った。しかし、火の回りが早く既に手の施しようがないほどの状態だった。
「俊豪様、諦めるましょう」
「………」
「これ以上ここに居たら焼け死にます」
「分かった……」
仕方なく応時に従った。何のためにここに来たのか……。
もはや目の前で家が燃えているのを見ているしか出来なかった。これでは誰を匿ったかどうか分からない。更に激しく燃え上がるかがり火に照らされながら、応時と崩れ落ちて行く家を見ていた。何を燃やしたのだ。書状だけなら盗むだけで済む。態々火をつけた事を考えれば家屋だけでなく、中の家財まるごと燃やしたかったんだろう。
消したかったのは家の中にある物か?
それは数が多いのか?
それとも大きいのか?
もしくは簡単に移動できない物なのか?
いったいそれは何だ?
皇太子殿下との関係無いのか?
関係があるなら何故買った?
何故売った?
幾つも疑問が浮かんでも答えは燃えてしまった。
4の4
東岳国 過去
ハッとして目を開けた。さっきまで燃えるように熱かったのに今は平気だ。
立ち上がって初めて自分が川に浸かっているのに気付いた。辺りを見まわすと広い野山が広がっている。
ここは何処? どうなってるの?
何があったか必死に思い起こそうと眉間に皺を寄せる。そうだ……。確か大学に弁当を持って行った時急に体中が焼けるように熱くて苦しくなって……。
確かめるように体を触る。肌触りが違う。
着ている服が変わっている。よく見ると所々に焼け焦げた跡がある。
それを見て目を見開いた。
あの熱さは火事だ。運悪く巻き込まれのだろう。そして、服に着いた火を消そうと川に飛び込んだ。と言うところかな?
そして予想通り、また入れ替わったんだ。
これで三回目だ。理由は分かったけど、こうなると彼女は自由に入れ替わる事が出来るとしか思えない。
(望んでなどいなかったのに……)
天祐さんの言っていた通りになってしまった。
「はぁ~」
諦めの溜め息を付く。これからどうしよう。
どう見ても田舎だ。人に会えるかどうかも怪しい。だけど、此処に居ても仕方ない。
……若渓さんの所に行こう。
じゃぶじゃぶと横切り通りにでた。
さてここからた。
どっちに行けば若渓さんの住んでいる所へ行けるんだろう。右も左も木々ばかりで見当もつかない。取りあえず歩こう。そうすれば誰かに会えるはずだ。
4の5
天祐は皆が昼食に出て一人 ポツンと部屋にいた。その手には スマホ、その顔には眉間にしわ。十二時をとっくに過ぎたのに蓉蓉から連絡がない。電話しても出ない。
乗り遅れた? 電話に気づいて無い?
(………)
この前の件もある。新たな同級生に捕まって虐められているかもしれない。居ても経っても堪らず自分から迎えに行こうと、部屋を出ると向こうから来た警備員が私の姿を見て警備員が慌てて駆け寄って来る。
「沈さん、大変だよ。恋人の娘さんが苦しんでいるよ」
「何だって!」
話を聞いてすぐ現場に向かったが彼女の姿はなく、残されていたのはカバンと弁当だけ。
「あれおかしいな? 確かに居たのに……」
「………」
警備員が頭を掻きながら不思議そうに辺りを見まわしている。
(忽然と消えたと言うことか?)
私と目が合うと両手を振った。
「本当です。死にそうなほど苦しんです。信じて下さい」
その時の詳しい話を聞いて直ぐに二人がまた入れ替わったことに気付いた。
「本当になるとは……」
痛み出した こめかみを抑えた。
大学の周りや駅の方も探してみたがやはり見つからなかった。自分で予想していたとは言えやはり気が重い。行ってしまったんだ。
「容容……」
平穏な日常に いつのまにか忘れていた。いいようのない 喪失感が迫ってくる。
これもあの女のせいだ! 全ての元凶の徐有蓉が!
こっちの時代に戻って来た事を後悔させてやる。忘れていたはずの怒りが再び燃え上がる。
頭の中で警備員から聞いた話を組み立て直す。信じられないが本当に自由に行き来できるんだ。向こうに飛ばされた彼女が心配だ。
いくら二回目とはいえ不慣れだろうし 場所が選べないんだから 辺鄙な場所なら野宿もあり得る。ピンチの姿が次々と浮かぶ。
現代人の彼女が 対処できるのか?
(………)
止め、止め。どうすることも出来ないんだから考えても仕方ない。頭を振って追い出す。
今は兎も角徐有蓉を見つけるのが先だ。
向こうの時代に送り返して罪を償っていまらう。奥歯を噛み締めた。
4の6
東岳国 過去
俊豪はまだ燻ぶっている建物の中に手掛かりを求めて調べていた。ものの見事に燃えてしまった。原型をとどめている物も少ない。
只の失火で此処まで炭なったりはしない。
これでは手掛かりを見つけるのは無理そうだ。
「俊豪様。こちらに来て下さい」
奥を調べていた応時の声にそちらへ行くと、何かを一心に見ている。視線の先には黒焦げになった焼死体が転がっていた。
ここまで焼けてしまったら性別も判別できない。しゃがんで鞘の先で死体の周りを探ってみる。もがき苦しんだ様子がない。死んでから火をつけらてたようだ。放火と言う事は間違いないな。腕を突くとぽろぽろと炭化した身体が崩れ落ちて行く。
この辺りが火元か?
立ち上がると焼け残った柱の割れ具合を見て回る。焼けた柱は亀甲模様状なって凹凸が出来る。この亀甲模様の強弱で火元が分かる。
強ければ強いほど亀甲模様も強くなる。火元は此処だな。焼死体がある部屋の扉のところだった。
(………)
この人物を殺してから火を放った事は間違いないようだが……。
何故放火を選んだんだ?
何の手がかりも無く帰るしかないのかと一時は諦めたが、自分の為にももう少し調べようと思った。妃殿下に報告をするのだ。再調査を避けるためにも 徹底的にした方がいいに決まっている。情報が中途半端のままでは何時までも心のしこりが消えない。
若渓と向き合うためにも必要な事だ。
だが、たいした収穫も得られないまま夕方になってしまった。
「俊豪様、諦めるましょう」
「………」
「どのみち夜になります」
「……ああ」
渋々帰ろうと準備をしていると松明が見えた。同じように火災現場を確認しに来た者がいた。犯人は現場に戻る。
放火した犯人か?
そこまで念を入れるとは、余程重大な秘密が隠されているに違いない。
『応時』
そっと声を掛けて人影を指差した。
しかし、その人間はこちらの存在に気付くと、脱兎のごとく逃げ出した。
「待て!」
俊豪が鋭くあげた声に応時が即座に反応した。
4の7
天祐はコンビニ袋を助手席に放り投げるとエンジンをかけた。
今は一刻も早く徐有蓉を探さないと。そうして二人をまた入れ替えさせなくては。
(容容待っていてくれ)
その日のうちに彼女の父親の所にも、徐の前の勤め先のキャバクラにも行ったが立ち寄った形跡はなかった。スマホも持っていないし金も無い。無一文。何時までも飲まず食わずで生活するのは無理だ。日銭を稼ぐなら男なら肉体労働、女の場合は水商売が相場だ。
だったら、前の経験を生かして別のキャバクラで働いているかもしれない。だが、検索したが前の情報しかヒットしない。私に見つからないように別人の名前で生活しているかもしれない。もしそうなら、どうやって探せばいいんだ……。
眉間に皺を寄せて役に立たないスマホを見ていた。
そう思えば自ずと答えが出た。私では無いもう一人の徐有蓉が死にそうになっているんだ。このままでは、また昔の時代に行ってしまう。脳裏に天祐さんの顔が浮かぶ。
「助けて……」
空に向かって伸ばした手は誰も掴んでくれなかった。
4の3
東岳国 過去
皇太子が売った家に辿り着いたときには火の手が屋敷全体に上がっていた。
この火事は偶然か? それとも必然か?
そんな事を考えるのは後だ。
応時と示し合わせ、井戸の水を頭からかぶり何とかしようと扉を蹴破り燃え盛る家に中に入った。しかし、火の回りが早く既に手の施しようがないほどの状態だった。
「俊豪様、諦めるましょう」
「………」
「これ以上ここに居たら焼け死にます」
「分かった……」
仕方なく応時に従った。何のためにここに来たのか……。
もはや目の前で家が燃えているのを見ているしか出来なかった。これでは誰を匿ったかどうか分からない。更に激しく燃え上がるかがり火に照らされながら、応時と崩れ落ちて行く家を見ていた。何を燃やしたのだ。書状だけなら盗むだけで済む。態々火をつけた事を考えれば家屋だけでなく、中の家財まるごと燃やしたかったんだろう。
消したかったのは家の中にある物か?
それは数が多いのか?
それとも大きいのか?
もしくは簡単に移動できない物なのか?
いったいそれは何だ?
皇太子殿下との関係無いのか?
関係があるなら何故買った?
何故売った?
幾つも疑問が浮かんでも答えは燃えてしまった。
4の4
東岳国 過去
ハッとして目を開けた。さっきまで燃えるように熱かったのに今は平気だ。
立ち上がって初めて自分が川に浸かっているのに気付いた。辺りを見まわすと広い野山が広がっている。
ここは何処? どうなってるの?
何があったか必死に思い起こそうと眉間に皺を寄せる。そうだ……。確か大学に弁当を持って行った時急に体中が焼けるように熱くて苦しくなって……。
確かめるように体を触る。肌触りが違う。
着ている服が変わっている。よく見ると所々に焼け焦げた跡がある。
それを見て目を見開いた。
あの熱さは火事だ。運悪く巻き込まれのだろう。そして、服に着いた火を消そうと川に飛び込んだ。と言うところかな?
そして予想通り、また入れ替わったんだ。
これで三回目だ。理由は分かったけど、こうなると彼女は自由に入れ替わる事が出来るとしか思えない。
(望んでなどいなかったのに……)
天祐さんの言っていた通りになってしまった。
「はぁ~」
諦めの溜め息を付く。これからどうしよう。
どう見ても田舎だ。人に会えるかどうかも怪しい。だけど、此処に居ても仕方ない。
……若渓さんの所に行こう。
じゃぶじゃぶと横切り通りにでた。
さてここからた。
どっちに行けば若渓さんの住んでいる所へ行けるんだろう。右も左も木々ばかりで見当もつかない。取りあえず歩こう。そうすれば誰かに会えるはずだ。
4の5
天祐は皆が昼食に出て一人 ポツンと部屋にいた。その手には スマホ、その顔には眉間にしわ。十二時をとっくに過ぎたのに蓉蓉から連絡がない。電話しても出ない。
乗り遅れた? 電話に気づいて無い?
(………)
この前の件もある。新たな同級生に捕まって虐められているかもしれない。居ても経っても堪らず自分から迎えに行こうと、部屋を出ると向こうから来た警備員が私の姿を見て警備員が慌てて駆け寄って来る。
「沈さん、大変だよ。恋人の娘さんが苦しんでいるよ」
「何だって!」
話を聞いてすぐ現場に向かったが彼女の姿はなく、残されていたのはカバンと弁当だけ。
「あれおかしいな? 確かに居たのに……」
「………」
警備員が頭を掻きながら不思議そうに辺りを見まわしている。
(忽然と消えたと言うことか?)
私と目が合うと両手を振った。
「本当です。死にそうなほど苦しんです。信じて下さい」
その時の詳しい話を聞いて直ぐに二人がまた入れ替わったことに気付いた。
「本当になるとは……」
痛み出した こめかみを抑えた。
大学の周りや駅の方も探してみたがやはり見つからなかった。自分で予想していたとは言えやはり気が重い。行ってしまったんだ。
「容容……」
平穏な日常に いつのまにか忘れていた。いいようのない 喪失感が迫ってくる。
これもあの女のせいだ! 全ての元凶の徐有蓉が!
こっちの時代に戻って来た事を後悔させてやる。忘れていたはずの怒りが再び燃え上がる。
頭の中で警備員から聞いた話を組み立て直す。信じられないが本当に自由に行き来できるんだ。向こうに飛ばされた彼女が心配だ。
いくら二回目とはいえ不慣れだろうし 場所が選べないんだから 辺鄙な場所なら野宿もあり得る。ピンチの姿が次々と浮かぶ。
現代人の彼女が 対処できるのか?
(………)
止め、止め。どうすることも出来ないんだから考えても仕方ない。頭を振って追い出す。
今は兎も角徐有蓉を見つけるのが先だ。
向こうの時代に送り返して罪を償っていまらう。奥歯を噛み締めた。
4の6
東岳国 過去
俊豪はまだ燻ぶっている建物の中に手掛かりを求めて調べていた。ものの見事に燃えてしまった。原型をとどめている物も少ない。
只の失火で此処まで炭なったりはしない。
これでは手掛かりを見つけるのは無理そうだ。
「俊豪様。こちらに来て下さい」
奥を調べていた応時の声にそちらへ行くと、何かを一心に見ている。視線の先には黒焦げになった焼死体が転がっていた。
ここまで焼けてしまったら性別も判別できない。しゃがんで鞘の先で死体の周りを探ってみる。もがき苦しんだ様子がない。死んでから火をつけらてたようだ。放火と言う事は間違いないな。腕を突くとぽろぽろと炭化した身体が崩れ落ちて行く。
この辺りが火元か?
立ち上がると焼け残った柱の割れ具合を見て回る。焼けた柱は亀甲模様状なって凹凸が出来る。この亀甲模様の強弱で火元が分かる。
強ければ強いほど亀甲模様も強くなる。火元は此処だな。焼死体がある部屋の扉のところだった。
(………)
この人物を殺してから火を放った事は間違いないようだが……。
何故放火を選んだんだ?
何の手がかりも無く帰るしかないのかと一時は諦めたが、自分の為にももう少し調べようと思った。妃殿下に報告をするのだ。再調査を避けるためにも 徹底的にした方がいいに決まっている。情報が中途半端のままでは何時までも心のしこりが消えない。
若渓と向き合うためにも必要な事だ。
だが、たいした収穫も得られないまま夕方になってしまった。
「俊豪様、諦めるましょう」
「………」
「どのみち夜になります」
「……ああ」
渋々帰ろうと準備をしていると松明が見えた。同じように火災現場を確認しに来た者がいた。犯人は現場に戻る。
放火した犯人か?
そこまで念を入れるとは、余程重大な秘密が隠されているに違いない。
『応時』
そっと声を掛けて人影を指差した。
しかし、その人間はこちらの存在に気付くと、脱兎のごとく逃げ出した。
「待て!」
俊豪が鋭くあげた声に応時が即座に反応した。
4の7
天祐はコンビニ袋を助手席に放り投げるとエンジンをかけた。
今は一刻も早く徐有蓉を探さないと。そうして二人をまた入れ替えさせなくては。
(容容待っていてくれ)
その日のうちに彼女の父親の所にも、徐の前の勤め先のキャバクラにも行ったが立ち寄った形跡はなかった。スマホも持っていないし金も無い。無一文。何時までも飲まず食わずで生活するのは無理だ。日銭を稼ぐなら男なら肉体労働、女の場合は水商売が相場だ。
だったら、前の経験を生かして別のキャバクラで働いているかもしれない。だが、検索したが前の情報しかヒットしない。私に見つからないように別人の名前で生活しているかもしれない。もしそうなら、どうやって探せばいいんだ……。
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