29 / 30
おまけ。名前にまつわるエトセトラ
暖炉の前で ~わがまま~
しおりを挟む
「おい貴様」
「ん? なぁに?」
「……おい、貴様」
「え、なにマオちゃん」
「私を猫と呼ぶな。貴様、何も思わんのか」
「何が?」
「……「貴様」と呼ばれるのは、日本人にとっては侮辱的な意味ではないのか?」
「んん? いや、まぁ、そうかもしれないけど、マオちゃんが僕に声を掛けてくれるだけで嬉しいから別に気にならないかなぁ」
「……」
「うわぁ不服そう。何が言いたいの?」
「……なまえを」
「ん?」
「……私もきさ、……貴方の名前が知りたい」
「……っ!!」
「……良からぬことを考えるなよ異常者」
「ギリギリ堪えてる」
「二度と聞かんからな」
「手厳しい……」
「これ以上私に恥をかかせるな」
「照れくさいって素直に言、ごめんっ、僕が照れくさいんですっ」
「私に名前を呼ばれたくないのか?」
「……本堂 慧慈といいます……」
「けいじ?」
「そう、けいじ。彗星の彗に心で「慧」、それから慈愛の「慈」」
「慧慈……」
「ん」
「慧慈」
「んふ、なに?」
「貴方らしい、素晴らしい名前だな」
「そう? 仰々しいでしょ」
「慧は知性や判断力の優れた状態を表す。あなたの異常なまでの聡明さにピッタリだ。慈は狂気すら感じる愛情深さをよく示している。名は体を表すとはよく言ったものだな」
「え、僕いま貶されてる?」
「褒めている」
「そう……」
「慧慈」
「うん。なぁに?」
「私を、落としてくれてありがとう」
「ふふ、どういたしまして。昴も、落ちてきてくれてありがとう」
「ん? なぁに?」
「……おい、貴様」
「え、なにマオちゃん」
「私を猫と呼ぶな。貴様、何も思わんのか」
「何が?」
「……「貴様」と呼ばれるのは、日本人にとっては侮辱的な意味ではないのか?」
「んん? いや、まぁ、そうかもしれないけど、マオちゃんが僕に声を掛けてくれるだけで嬉しいから別に気にならないかなぁ」
「……」
「うわぁ不服そう。何が言いたいの?」
「……なまえを」
「ん?」
「……私もきさ、……貴方の名前が知りたい」
「……っ!!」
「……良からぬことを考えるなよ異常者」
「ギリギリ堪えてる」
「二度と聞かんからな」
「手厳しい……」
「これ以上私に恥をかかせるな」
「照れくさいって素直に言、ごめんっ、僕が照れくさいんですっ」
「私に名前を呼ばれたくないのか?」
「……本堂 慧慈といいます……」
「けいじ?」
「そう、けいじ。彗星の彗に心で「慧」、それから慈愛の「慈」」
「慧慈……」
「ん」
「慧慈」
「んふ、なに?」
「貴方らしい、素晴らしい名前だな」
「そう? 仰々しいでしょ」
「慧は知性や判断力の優れた状態を表す。あなたの異常なまでの聡明さにピッタリだ。慈は狂気すら感じる愛情深さをよく示している。名は体を表すとはよく言ったものだな」
「え、僕いま貶されてる?」
「褒めている」
「そう……」
「慧慈」
「うん。なぁに?」
「私を、落としてくれてありがとう」
「ふふ、どういたしまして。昴も、落ちてきてくれてありがとう」
54
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ふたなり治験棟
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる