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三
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カア……カア……カア……………
ん? カア……? カラスが何でこんな近くで鳴いているんだ?
しかもなんだか妙に背中が痛いな……。
目を開けると空が綺麗な赤に染っていた。
そこでやっと、自分が昼休みから今まで寝てしまっていたことに気付いた。
「起こしてくれよぉーーー!!!!」
カア…カア…カア……
自分だけしかいない屋上にカラスの鳴き声と共に叫びが響き渡るのがとても虚しい。
見捨てるなんて酷すぎる。
腕時計を見るともう放課後の時間だ。昼休みの後から寝てたってことは4、5、6……3つもサボってしまったじゃないか! しかも4限は実技の授業だし……。
とりあえず教室に戻らなきゃ。誰も居ないと良いな……。このブレザーは明日で良いかな、クラス分からないし。
教室からはいつも何かと声を掛けてくるクラスメイトとその友達というか取り巻きの話し声が微かに聞こえてくる。内容は分からない。僕の杖を折ったのはこいつらだ。
何を言われるのかと警戒しながら重い足を動かして教室に入る。
「あ! 授業をサボった平民が来たぞ! ついに学校をやめて生きるのもやめたのかと思ったよ。何で来たんだい? 退学届けの出し忘れ? 遺書の書き忘れか? ……まあそんなんどうでも良いんだけどさ。6限は数学だっただろ? 課題を先生が集めてたんだけど提出してない生徒が1人だけいてイライラしてたぞ、しっかり提出した僕たちもそんな雰囲気で授業を受けさせられてほんと最悪」
「そうだぞ。お前のせいだ」
「ほんとだよ。これだから平民は」
「そんでさ、いつもより課題が多かったんだよなー。それに人によって違うんだよね、自分の苦手なところを選ぶんだ、範囲は黒板の通りで俺は3つ目かな。そんじゃ、やっといてよ」
「僕のは2つ目だ。課題ぐらい提出しろよ」
「僕のは1つ目でよろしく。提出はいつも通り次の数学の授業のときだよ。明日の一限目!」
「あー、あとね、僕たち気の利く生徒だから君の椅子と机を焼却炉まで運んじゃったんだ。まさかまた来るとは思わなかったよ。先生の仕事は少ない方が助かるだろ? 平民だし魔術を1回も使えたことがない癖に居るのがおかしいんだ。じゃあ課題よろしくね」
声を出したり反抗したりするとめんどくさいことになると知ってるので何も言えずにただ俯いていることしか出来なかったが、嫌な言葉は次々と頭に入ってきて内容も分かってしまった。
全員分やらないで彼らの机の上に置いておくのも手だが後の報復が怖い。こんなのは軽い方だ。数学は得意な方だから酷ではないけど如何せん時間が足りない。考えるより先に足と手を動かさないと。
こんなとき魔術が使えたら机と椅子くらいすぐ出せるのになぁ。
それにしても後ろに隠してたブレザーに気付かれなくて良かった。
焼却炉に着くと僕の机と椅子にその横で話す困惑した表情のおじさんと笑顔のブレザーの持ち主が居た。
「その机僕のです!すみません」
声をかけると2人の顔が驚いておじさんの顔は笑顔になり対照的に相手は苦い物を食べたような顔になった。
「本当に持ち主が居たんですね、なら良かったですよ。大事にするんですよ。燃やしちゃったもんは当然ながら返ってきませんので。じゃ、仕事が終わったので私はこれで」
おじさんが見えなくなったのを確認するとまず相手が口を開いた。
「この机、アルのだったんだな。運ぶの手伝ってやるよ。何組なんだ? ほんと偶然、偶然なんだけど3人の生徒が嫌な笑い声を上げながら焼却炉に机と椅子を運んでるのを見て何となくヤな予感がしてな。でも持ち主は分からないし教室も分からないから燃やされないようにおじさんを止めることしか出来なかったんだけどさ、止めといて良かったよ」
「大丈夫です。自分で運べるので。ありがとうございました。寒そうなのでブレザーも返します、アイロンとか何もしてなくてすみません」
同情なんて要らない。
机と椅子を合わせて持って早急に立ち去ろうとすると上の椅子が持ち上げられた。
「俺はお前と違って許可があっても無くても動くからな。2人で運んだ方が効率が良いに決まってんだろ。それに今日お前昼飯食べてないだろ、いつも食べてんのに食べない状態でこんなん3階まで運んだらケガするぞ。あ、4階だったか? どっちにしろ危ねぇな。この後何するんだ? さっきの続きするか? 俺暇なんだけど」
放っといて欲しいのに。いや、そんなの分かってて言ってるんだろう。それが本当に嫌になる。
居心地が悪いから離れたいのに足は動かないし涙混じりの声で断るのは避けたいし。
目の前にある嫌なこと全部ほっぽってこの場で寝たいくらいだけどさっきまで寝てたせいか異様に冴えている目が皮肉だ。
「寒いから早く校舎入ろうぜ、あーそっか、机のが重いよな。どっちも持ってやるよ。……俺はお前の教室どこか分からないからさ、先歩いてくれ」
どうやら離れるのは無理らしいと悟り、ならば出来るだけ早く事を終わらせようとやっと足を動かす。1年7組だから4階だ。
4階はいつも遠いと感じてるのに今日は特に遠い道のりに感じる。話しかけて来たらどうしようと思いながら歩いた。
そんな心配も杞憂で無言のまま教室に着いた。いつの間にか涙は引っ込んでた。
お礼だけ言ってバッグを持って帰ろうと思ったのに、また相手が先に話し出した。
「なあ、この後課題やるのか? 3人分。隠したかったなら申し訳ないがあいつら声でかいから聞こえちまってさ、怒るならそいつらにしてくれ、不可抗力だ。1人でやるには時間が足りないだろうけど俺が手伝えば余裕だろうし暇だから手伝ってやるよ、復讐がいつまでも成功しないとこっちも困るんだ。これは俺のためだから」
死のうとしなければ済む話だろ、という言葉は飲み込む。自分も僕の復讐対象に含まれてる敵なのが分かってないような言動に困ってしまう。
何にも分からないけど手伝ってくれるなら良いか、もう何でも良いや。
「どうせ、断っても手伝ってくれるんでしょ。ありがとうございます。黒板に範囲が書かれててそっちが3、あれが2、これが1です。どれにしますか。僕のと合わせて4つあるので2つずつにしましょう」
「うわぁー、人にやらせるんだから関係無いのに番号まで指定してくとかホントに嫌な奴らだな。どれでもいいけどさ、レオン、お前は何番にするんだ? どうせやるんだったら被らない方が良いだろ」
「じゃあ僕は1と2にします。なので2と3をお願いします」
「了解。アル、ペン貸してくれ、持ち歩いてないんだ」
確かにと思いペンを渡そうとしたが違和感しかない、あ、そっか。
「何でペンが必要なんですか? 魔術で書けるでしょ。僕に気を使ってるならお構いなく。」
「へ? いや、何だろうな、俺、文字書くのが好きなんだよ。実際に手を動かす感覚? あっ特に数字が好きなんだよなー。うん。だからペン貸してくれ。書きたい! 数字が書きたくて仕方ない!」
「ふはっ、何ですかそれっ、嘘付くの下手すぎませんか。数字が書きたいって、そんな迫真の顔で……あははっ」
「うるせえ!俺は数字を書きたいんだ!!笑ってないでペンを俺に貸してくれ!笑ってても良いけど!」
「分かりました、分かったのでやめてください、笑い過ぎて僕の方が文字を書けません。はあ、どうぞ」
「ああ、ありがとう。助かった」
その後はほとんど会話もなく兎に角頑張った。2人いると言っても時間に限りはあるわけだし。お互いお昼を食べてないのが分かってるからお腹の空き具合は筒抜けだ。
たまに分からないところを聞くとすぐ丁寧に教えてくれて助かった。やっぱり点数を落としたことがないだけあって教え方も上手い。
「やっと終わったー!もう数字は書きたくねえ!ってもう夕飯の時間だぞ!おい、大丈夫か?まさか死んでんのか?冗談は課題の量だけにしとけよ、おい……」
「元気ですね……。先に終わってたので寝かけてました、お腹が空いて力が出ません……」
「そうだな、俺も腹減った。食堂行くか」
「いや、行きませんよ、僕が食堂でご飯を食べた暁には何されるか……。食堂は行きません。いつも僕は自炊です」
「いや別に大丈夫だろ、って自炊!? アルは飯も作れんだな、俺も食べていいか?」
実家が農家で両親は心配性だから定期的な仕送りがあるから材料には困らない。
朝起きるのが遅いからお弁当は作れなくて昼だけパンを買ってるが夜ご飯とその余りを食べる朝ご飯は自炊だ。でも2人分作れるかな……。
「疲れてんので適当な物しか作れないですしあなたがいつも食べているであろうご飯程豪華なもんでは無いですけど……」
これは断っても付いてくるやつだな。
ん? カア……? カラスが何でこんな近くで鳴いているんだ?
しかもなんだか妙に背中が痛いな……。
目を開けると空が綺麗な赤に染っていた。
そこでやっと、自分が昼休みから今まで寝てしまっていたことに気付いた。
「起こしてくれよぉーーー!!!!」
カア…カア…カア……
自分だけしかいない屋上にカラスの鳴き声と共に叫びが響き渡るのがとても虚しい。
見捨てるなんて酷すぎる。
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教室からはいつも何かと声を掛けてくるクラスメイトとその友達というか取り巻きの話し声が微かに聞こえてくる。内容は分からない。僕の杖を折ったのはこいつらだ。
何を言われるのかと警戒しながら重い足を動かして教室に入る。
「あ! 授業をサボった平民が来たぞ! ついに学校をやめて生きるのもやめたのかと思ったよ。何で来たんだい? 退学届けの出し忘れ? 遺書の書き忘れか? ……まあそんなんどうでも良いんだけどさ。6限は数学だっただろ? 課題を先生が集めてたんだけど提出してない生徒が1人だけいてイライラしてたぞ、しっかり提出した僕たちもそんな雰囲気で授業を受けさせられてほんと最悪」
「そうだぞ。お前のせいだ」
「ほんとだよ。これだから平民は」
「そんでさ、いつもより課題が多かったんだよなー。それに人によって違うんだよね、自分の苦手なところを選ぶんだ、範囲は黒板の通りで俺は3つ目かな。そんじゃ、やっといてよ」
「僕のは2つ目だ。課題ぐらい提出しろよ」
「僕のは1つ目でよろしく。提出はいつも通り次の数学の授業のときだよ。明日の一限目!」
「あー、あとね、僕たち気の利く生徒だから君の椅子と机を焼却炉まで運んじゃったんだ。まさかまた来るとは思わなかったよ。先生の仕事は少ない方が助かるだろ? 平民だし魔術を1回も使えたことがない癖に居るのがおかしいんだ。じゃあ課題よろしくね」
声を出したり反抗したりするとめんどくさいことになると知ってるので何も言えずにただ俯いていることしか出来なかったが、嫌な言葉は次々と頭に入ってきて内容も分かってしまった。
全員分やらないで彼らの机の上に置いておくのも手だが後の報復が怖い。こんなのは軽い方だ。数学は得意な方だから酷ではないけど如何せん時間が足りない。考えるより先に足と手を動かさないと。
こんなとき魔術が使えたら机と椅子くらいすぐ出せるのになぁ。
それにしても後ろに隠してたブレザーに気付かれなくて良かった。
焼却炉に着くと僕の机と椅子にその横で話す困惑した表情のおじさんと笑顔のブレザーの持ち主が居た。
「その机僕のです!すみません」
声をかけると2人の顔が驚いておじさんの顔は笑顔になり対照的に相手は苦い物を食べたような顔になった。
「本当に持ち主が居たんですね、なら良かったですよ。大事にするんですよ。燃やしちゃったもんは当然ながら返ってきませんので。じゃ、仕事が終わったので私はこれで」
おじさんが見えなくなったのを確認するとまず相手が口を開いた。
「この机、アルのだったんだな。運ぶの手伝ってやるよ。何組なんだ? ほんと偶然、偶然なんだけど3人の生徒が嫌な笑い声を上げながら焼却炉に机と椅子を運んでるのを見て何となくヤな予感がしてな。でも持ち主は分からないし教室も分からないから燃やされないようにおじさんを止めることしか出来なかったんだけどさ、止めといて良かったよ」
「大丈夫です。自分で運べるので。ありがとうございました。寒そうなのでブレザーも返します、アイロンとか何もしてなくてすみません」
同情なんて要らない。
机と椅子を合わせて持って早急に立ち去ろうとすると上の椅子が持ち上げられた。
「俺はお前と違って許可があっても無くても動くからな。2人で運んだ方が効率が良いに決まってんだろ。それに今日お前昼飯食べてないだろ、いつも食べてんのに食べない状態でこんなん3階まで運んだらケガするぞ。あ、4階だったか? どっちにしろ危ねぇな。この後何するんだ? さっきの続きするか? 俺暇なんだけど」
放っといて欲しいのに。いや、そんなの分かってて言ってるんだろう。それが本当に嫌になる。
居心地が悪いから離れたいのに足は動かないし涙混じりの声で断るのは避けたいし。
目の前にある嫌なこと全部ほっぽってこの場で寝たいくらいだけどさっきまで寝てたせいか異様に冴えている目が皮肉だ。
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どうやら離れるのは無理らしいと悟り、ならば出来るだけ早く事を終わらせようとやっと足を動かす。1年7組だから4階だ。
4階はいつも遠いと感じてるのに今日は特に遠い道のりに感じる。話しかけて来たらどうしようと思いながら歩いた。
そんな心配も杞憂で無言のまま教室に着いた。いつの間にか涙は引っ込んでた。
お礼だけ言ってバッグを持って帰ろうと思ったのに、また相手が先に話し出した。
「なあ、この後課題やるのか? 3人分。隠したかったなら申し訳ないがあいつら声でかいから聞こえちまってさ、怒るならそいつらにしてくれ、不可抗力だ。1人でやるには時間が足りないだろうけど俺が手伝えば余裕だろうし暇だから手伝ってやるよ、復讐がいつまでも成功しないとこっちも困るんだ。これは俺のためだから」
死のうとしなければ済む話だろ、という言葉は飲み込む。自分も僕の復讐対象に含まれてる敵なのが分かってないような言動に困ってしまう。
何にも分からないけど手伝ってくれるなら良いか、もう何でも良いや。
「どうせ、断っても手伝ってくれるんでしょ。ありがとうございます。黒板に範囲が書かれててそっちが3、あれが2、これが1です。どれにしますか。僕のと合わせて4つあるので2つずつにしましょう」
「うわぁー、人にやらせるんだから関係無いのに番号まで指定してくとかホントに嫌な奴らだな。どれでもいいけどさ、レオン、お前は何番にするんだ? どうせやるんだったら被らない方が良いだろ」
「じゃあ僕は1と2にします。なので2と3をお願いします」
「了解。アル、ペン貸してくれ、持ち歩いてないんだ」
確かにと思いペンを渡そうとしたが違和感しかない、あ、そっか。
「何でペンが必要なんですか? 魔術で書けるでしょ。僕に気を使ってるならお構いなく。」
「へ? いや、何だろうな、俺、文字書くのが好きなんだよ。実際に手を動かす感覚? あっ特に数字が好きなんだよなー。うん。だからペン貸してくれ。書きたい! 数字が書きたくて仕方ない!」
「ふはっ、何ですかそれっ、嘘付くの下手すぎませんか。数字が書きたいって、そんな迫真の顔で……あははっ」
「うるせえ!俺は数字を書きたいんだ!!笑ってないでペンを俺に貸してくれ!笑ってても良いけど!」
「分かりました、分かったのでやめてください、笑い過ぎて僕の方が文字を書けません。はあ、どうぞ」
「ああ、ありがとう。助かった」
その後はほとんど会話もなく兎に角頑張った。2人いると言っても時間に限りはあるわけだし。お互いお昼を食べてないのが分かってるからお腹の空き具合は筒抜けだ。
たまに分からないところを聞くとすぐ丁寧に教えてくれて助かった。やっぱり点数を落としたことがないだけあって教え方も上手い。
「やっと終わったー!もう数字は書きたくねえ!ってもう夕飯の時間だぞ!おい、大丈夫か?まさか死んでんのか?冗談は課題の量だけにしとけよ、おい……」
「元気ですね……。先に終わってたので寝かけてました、お腹が空いて力が出ません……」
「そうだな、俺も腹減った。食堂行くか」
「いや、行きませんよ、僕が食堂でご飯を食べた暁には何されるか……。食堂は行きません。いつも僕は自炊です」
「いや別に大丈夫だろ、って自炊!? アルは飯も作れんだな、俺も食べていいか?」
実家が農家で両親は心配性だから定期的な仕送りがあるから材料には困らない。
朝起きるのが遅いからお弁当は作れなくて昼だけパンを買ってるが夜ご飯とその余りを食べる朝ご飯は自炊だ。でも2人分作れるかな……。
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