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何も知らないこの街で その2
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「ちょ……ちょっと待ってよ~!
」
遅れて見海も家の中に入る、その家はとにかく広かった。
一階だけでも40畳以上の広さがあり、二階は20畳ほどで、三階もあり、地下もあるらしい。
外観は一見するとオシャレな一軒家に見えるが、実際には、屋上はヘリポートになっていて、地下には、車10台分ほどの地下駐車場も完備されている。
内装も豪華絢爛で、家具やインテリアに至るまで、全て一流の物ばかりだ。
「まだ7時じゃん…なんで起こしに来たの?」
見海は眠そうな目をこすりながら問う。
「良いけど…。愛莉が作った朝ご飯食べずに行くつもりか?」
「え?愛莉ちゃん…。今日僕の家担当だっけ?そんないつの間に?」
見海は驚いたような表情をして言う。
すると六道はダイニングの机を人差し指こすり「ほら」と見海に人差し指を見せて埃がついていないことを確認させる。
この広く豪華なお屋敷は、国中のセレブが集まるこの街では珍しくないが、見海は両親の元から離れてこの街に暮らしている。
つまり大屋敷は実質見海のだけの城だ。
これほどの広さの屋敷では、中学生が一人で管理して掃除するのは、確実に不可能だ。
つまり今この屋敷が誇り一つ落ちていないのは、今朝かなりの家事スキルを持つものがここに来て、手際良く清掃作業をした証拠にほかならない。
「お前…鍵空いてたらしいな…。あいつが簡単に忍び込めたと言っていたぜ」
「愛莉ちゃん…」
先程から二人の会話に登場する愛莉ちゃんとは、篠原愛莉と言う二人の幼い頃からの同い年の親友の事だ。
前述した通り、篠原愛莉は謎が多い少女だ。
そのミステリアスさはかなりのもので、まず、前述した通り二人は篠原愛莉の幼馴染であるものの、見海と六道は向かい合わせの家に住んでいて、当然互いに家のことは知ってるのだが、見海は篠原愛莉がこの街の何処に住んでいるかすら知らない。
そればかりか、直接的な連絡手段も不明で、スマホアプリ等も使用している形跡が無いのだ。
ちなみに連絡先の交換等は六道を通じて行っている。
これは、当然、見海以外の人間も例外ではなく、知っている人間は六道彩国を除き、ほぼ居ない。
ただ二つだけ、篠原愛莉の事で街中の人が知ってることがある。
まず一つは彼女が女子中学生でありながら、男性すらも抜き去るほど高身長であり、尚且つモデル顔負けのスタイルの良さと、寡黙な無表情がよく似合う圧倒的に無機質なその美貌。
そして二つ目は、神がかりと言えるほどの家事のスキルと手際の速さだ。
その腕はまさしく神がかりというのにふさわしく、料理や掃除、更には裁縫などに至るまでプロ顔負けの腕前でこなせる。
その上、篠原愛莉はそれらの事を一瞬と言えるほどの早さでこなしてしまうのだ。
何処からか、その事を知り始めた街の人々は唯一連絡の取れる六道彩国を通じて彼女に対して家事の依頼を何度も頼み始める。
その人口は、街の中で見海のような一人暮らしの学生を中心に広がり、今では当番のように彼女が1日1軒、家の家事を代行して周る、街のある種の名物となりつつある。
「愛莉はもう家事を済ませて出てったよ…。金振り込んどけってさ」
「僕が寝てる間に~?」
なぜか、不満そうな顔をする見海を置いて、六道はまるで自分の家のかのように勝手気ままに階段を上がる。
「起こすのは仕事じゃないからな…早く朝めし食うぞ…。俺の分も作ったらしい」
「まっ…待ってよ~!」
見海も慌てて六道の後を追った。
二階の廊下を進み、突き当たりの部屋に入ると、そこはリビングルームとなっており、部屋の中央に設置された大型テレビの前のソファーには既に、朝食が置かれていた。
テーブルに並べられた朝食は、スクランブルエッグにベーコン、トーストといった洋食系のメニューでどれも美味しそうな匂いを漂わせている。
「わぁ~!すごい!」
見海は感嘆の声を上げる。
「さすが愛莉ちゃん……完璧だ」
「さて、さっさと食べるぞ……」
「いただきます!」
二人は早速食べ始める。
六道は黙々と食べ進めるのに対して見海はスマホをイジりながら食事を進める。
「六道くん!いまネットニュースで…。最近、世間を騒がせた少年少女連続失踪事件の被害者の一人が…無事に保護されたんだって!」
「ほう……良かったじゃねぇか」
「うん……一般に情報が公開されたのはさっきだけど…保護されたのは7日の深夜みたい…。広沢凛さんって名前の女子高生で行方不明になった日の内に自力で逃げ出せたみたい」
見海はスマホを弄りながらそう言う。
「へぇ~まぁなんにせよ無事で良かったじゃねぇか」
六道は特に興味なさげに相槌を打つ。
「それともう一つ面白い記事があって……。なんでも、先日花宇町で不審な行動をしている学生が居たらしくて、それについて警察が捜査しているらしいんだけど、その目撃証言がどうにも曖昧な内容が多くて信憑性が低いとかなんとか……」
「そうか……」
六道は見海の話を聞き流しながら食事を続ける。
「ごちそうさま…。」
「えっ!?食べたの!?早い!残すと思ってた」
見海は驚いて皿を見ると、確かに半分以上残っていたはずのスクランブルエッグとベーコンは綺麗さっぱり無くなっていた。
「残すわけねぇだろ。作ってくれたやつに失礼だからな……」
「そうだね。僕もごちそうさまでした」
「洗い物はどうする?」
「後でまた愛莉ちゃんがくるんでしょ?その時に頼むよ~」
見海は食器を片付けようと立ち上がるがそれを六道が制する。
「それくらい俺がやっておく……お前は早く制服に着替えろよ…」
六道は席を立つと、見海の背中を押して部屋から追い出す。
「えぇ~でも~悪いよ」
見海は渋る様子を見せるが六道に押し負けて渋々部屋を出て行った。
残された六道はため息をつきながらテーブルの上に置かれた食器を流し台へ運ぶ。
一通り片付けが終わると、今度はキッチンに向かい冷蔵庫を開ける。
中には色とりどりの野菜や果物が入っているが、食材のほとんどは冷凍庫に入っているようで、かなり整理されている。
六道はその中からトマトジュースを取り出すと、悪びれもせず勝手にコップに入れて飲む。
時計を確認すると時刻は朝の7時半を過ぎた所だ。
六道はソファーに座ると欠伸をしながら、見海が制服に着替えてくるのを待った。
15分程経った頃に見海が部屋から出てきた。
先程まで着ていたラフなパジャマ姿とは違い、ブレザーの制服にネクタイを締めた姿が似合っている。
「着替えたか……行くぞ」
「待ってよ~。髪の毛セットしないと……」
「うるせぇな……。お前のサラサラヘアーはワックス使わなくても十分整ってるんだよ。黙ってろ」
六道は面倒くさそうにしながら階段を降り、玄関に向かう。
扉を抜けるとすぐ目の前に広がる広大な庭に出る。
花宇町は敷地面積が広く、見海の自宅もその例に漏れず、とても広い作りになっている。
庭には大きな噴水や芝生が植えられていて、手入れも行き届いている。
「六道くん!見て見て!」
見海が六道の肩を引っ張って、指を差し出した先は、たくさんの花が咲く花壇で、その花の上にはエメラルド色に妖艶に光り輝く羽を持つ蝶の群れが羽を休めるように止まっていた。
この蝶は最近になって、ここ花宇町のみで見られるようになった新種の蝶だ。
原因は分かっていないが、明らかに自然発生のものではないことが分かっており、現在も研究が進められている。
「綺麗な蝶だなぁ~。見海はこういうの好きだよな」
「うん!この蝶すごく神秘的で綺麗だよね」
「そうだな……」
二人は他愛のない会話を続けながら
庭を横切り開いている門を抜けて通学路に出る。
門も開き、玄関にも鍵がかかっていない見海の家は不用心にも見えるが、富裕層しか暮らしていないこの街では防犯対策は不要と捉えられている家は多い。
「ねぇ…六道くん…例の誘拐事件…犯人まだ捕まってないんだって…。ねぇサモナーだと思う?犯人…」
「十中八九そうだろ…。単独犯ならな…こんな大胆な事して逃げ延びられるなんてよ。魔力を持たない人間のスペックじゃ無理だろ」
「だよね……。犯人はやっぱフィクサーなのかな……?」
「どうだろうな……。少なくとも普通の人間じゃないのは確かだろうけどな……」
二人は歩きながら、生存者が初めて確認されたことで今再び話題になっている、例の少年少女連続失踪事件について話す。
「でも…フィクサーなら抵抗出来ない人間を標的にこんな事しないよね…彼が狩るのは裏社会の悪い
人たちだけだもん」
「お前……フィクサーに敬畏の念を抱きすぎじゃないか?そんなに好きなのかよフィクサーの事」
「ううん……別に好きとかじゃないけど……いや…でもかっこいいじゃん…裏の世界での生ける伝説、最強のサモナーなんだから……。それに多分フィクサーってそんなに悪い奴じゃないよ。僕の勘だけど……。きっと良い人だと思うよ」
どこか興奮気味に話す見海き対して、六道はほんの少し不機嫌そうにため息を吐く。
「あのなぁ……奴はどう足掻いても大量虐殺者の極悪人だ。いくら市民の脅威になる裏組織を狩ったところで…あいつもその裏社会の脅威そのものだ。だいたいな…裏の世界で生きる人間に高尚な信念も正義もねぇんだよ」
六道は吐き捨てるように言う。
「そうかな……。僕にはとてもそんな風に見えないけど……」
見海はそう言って歩みを進める。すると曲がり角を通り過ぎたところで、背後から「ねぇ…ちょっと」と綺麗な高い声で彼らを呼び止めた存在が現れた。
「はい?」「?」
二人が振り返るとそこにいたのは、艶やかなピンクの髪色と、真面目そうな綺麗な顔と、高身長で豊満な胸をはじめとした抜群なスタイルが特徴的な美少女。桜庭玲奈がそこにいた。
」
遅れて見海も家の中に入る、その家はとにかく広かった。
一階だけでも40畳以上の広さがあり、二階は20畳ほどで、三階もあり、地下もあるらしい。
外観は一見するとオシャレな一軒家に見えるが、実際には、屋上はヘリポートになっていて、地下には、車10台分ほどの地下駐車場も完備されている。
内装も豪華絢爛で、家具やインテリアに至るまで、全て一流の物ばかりだ。
「まだ7時じゃん…なんで起こしに来たの?」
見海は眠そうな目をこすりながら問う。
「良いけど…。愛莉が作った朝ご飯食べずに行くつもりか?」
「え?愛莉ちゃん…。今日僕の家担当だっけ?そんないつの間に?」
見海は驚いたような表情をして言う。
すると六道はダイニングの机を人差し指こすり「ほら」と見海に人差し指を見せて埃がついていないことを確認させる。
この広く豪華なお屋敷は、国中のセレブが集まるこの街では珍しくないが、見海は両親の元から離れてこの街に暮らしている。
つまり大屋敷は実質見海のだけの城だ。
これほどの広さの屋敷では、中学生が一人で管理して掃除するのは、確実に不可能だ。
つまり今この屋敷が誇り一つ落ちていないのは、今朝かなりの家事スキルを持つものがここに来て、手際良く清掃作業をした証拠にほかならない。
「お前…鍵空いてたらしいな…。あいつが簡単に忍び込めたと言っていたぜ」
「愛莉ちゃん…」
先程から二人の会話に登場する愛莉ちゃんとは、篠原愛莉と言う二人の幼い頃からの同い年の親友の事だ。
前述した通り、篠原愛莉は謎が多い少女だ。
そのミステリアスさはかなりのもので、まず、前述した通り二人は篠原愛莉の幼馴染であるものの、見海と六道は向かい合わせの家に住んでいて、当然互いに家のことは知ってるのだが、見海は篠原愛莉がこの街の何処に住んでいるかすら知らない。
そればかりか、直接的な連絡手段も不明で、スマホアプリ等も使用している形跡が無いのだ。
ちなみに連絡先の交換等は六道を通じて行っている。
これは、当然、見海以外の人間も例外ではなく、知っている人間は六道彩国を除き、ほぼ居ない。
ただ二つだけ、篠原愛莉の事で街中の人が知ってることがある。
まず一つは彼女が女子中学生でありながら、男性すらも抜き去るほど高身長であり、尚且つモデル顔負けのスタイルの良さと、寡黙な無表情がよく似合う圧倒的に無機質なその美貌。
そして二つ目は、神がかりと言えるほどの家事のスキルと手際の速さだ。
その腕はまさしく神がかりというのにふさわしく、料理や掃除、更には裁縫などに至るまでプロ顔負けの腕前でこなせる。
その上、篠原愛莉はそれらの事を一瞬と言えるほどの早さでこなしてしまうのだ。
何処からか、その事を知り始めた街の人々は唯一連絡の取れる六道彩国を通じて彼女に対して家事の依頼を何度も頼み始める。
その人口は、街の中で見海のような一人暮らしの学生を中心に広がり、今では当番のように彼女が1日1軒、家の家事を代行して周る、街のある種の名物となりつつある。
「愛莉はもう家事を済ませて出てったよ…。金振り込んどけってさ」
「僕が寝てる間に~?」
なぜか、不満そうな顔をする見海を置いて、六道はまるで自分の家のかのように勝手気ままに階段を上がる。
「起こすのは仕事じゃないからな…早く朝めし食うぞ…。俺の分も作ったらしい」
「まっ…待ってよ~!」
見海も慌てて六道の後を追った。
二階の廊下を進み、突き当たりの部屋に入ると、そこはリビングルームとなっており、部屋の中央に設置された大型テレビの前のソファーには既に、朝食が置かれていた。
テーブルに並べられた朝食は、スクランブルエッグにベーコン、トーストといった洋食系のメニューでどれも美味しそうな匂いを漂わせている。
「わぁ~!すごい!」
見海は感嘆の声を上げる。
「さすが愛莉ちゃん……完璧だ」
「さて、さっさと食べるぞ……」
「いただきます!」
二人は早速食べ始める。
六道は黙々と食べ進めるのに対して見海はスマホをイジりながら食事を進める。
「六道くん!いまネットニュースで…。最近、世間を騒がせた少年少女連続失踪事件の被害者の一人が…無事に保護されたんだって!」
「ほう……良かったじゃねぇか」
「うん……一般に情報が公開されたのはさっきだけど…保護されたのは7日の深夜みたい…。広沢凛さんって名前の女子高生で行方不明になった日の内に自力で逃げ出せたみたい」
見海はスマホを弄りながらそう言う。
「へぇ~まぁなんにせよ無事で良かったじゃねぇか」
六道は特に興味なさげに相槌を打つ。
「それともう一つ面白い記事があって……。なんでも、先日花宇町で不審な行動をしている学生が居たらしくて、それについて警察が捜査しているらしいんだけど、その目撃証言がどうにも曖昧な内容が多くて信憑性が低いとかなんとか……」
「そうか……」
六道は見海の話を聞き流しながら食事を続ける。
「ごちそうさま…。」
「えっ!?食べたの!?早い!残すと思ってた」
見海は驚いて皿を見ると、確かに半分以上残っていたはずのスクランブルエッグとベーコンは綺麗さっぱり無くなっていた。
「残すわけねぇだろ。作ってくれたやつに失礼だからな……」
「そうだね。僕もごちそうさまでした」
「洗い物はどうする?」
「後でまた愛莉ちゃんがくるんでしょ?その時に頼むよ~」
見海は食器を片付けようと立ち上がるがそれを六道が制する。
「それくらい俺がやっておく……お前は早く制服に着替えろよ…」
六道は席を立つと、見海の背中を押して部屋から追い出す。
「えぇ~でも~悪いよ」
見海は渋る様子を見せるが六道に押し負けて渋々部屋を出て行った。
残された六道はため息をつきながらテーブルの上に置かれた食器を流し台へ運ぶ。
一通り片付けが終わると、今度はキッチンに向かい冷蔵庫を開ける。
中には色とりどりの野菜や果物が入っているが、食材のほとんどは冷凍庫に入っているようで、かなり整理されている。
六道はその中からトマトジュースを取り出すと、悪びれもせず勝手にコップに入れて飲む。
時計を確認すると時刻は朝の7時半を過ぎた所だ。
六道はソファーに座ると欠伸をしながら、見海が制服に着替えてくるのを待った。
15分程経った頃に見海が部屋から出てきた。
先程まで着ていたラフなパジャマ姿とは違い、ブレザーの制服にネクタイを締めた姿が似合っている。
「着替えたか……行くぞ」
「待ってよ~。髪の毛セットしないと……」
「うるせぇな……。お前のサラサラヘアーはワックス使わなくても十分整ってるんだよ。黙ってろ」
六道は面倒くさそうにしながら階段を降り、玄関に向かう。
扉を抜けるとすぐ目の前に広がる広大な庭に出る。
花宇町は敷地面積が広く、見海の自宅もその例に漏れず、とても広い作りになっている。
庭には大きな噴水や芝生が植えられていて、手入れも行き届いている。
「六道くん!見て見て!」
見海が六道の肩を引っ張って、指を差し出した先は、たくさんの花が咲く花壇で、その花の上にはエメラルド色に妖艶に光り輝く羽を持つ蝶の群れが羽を休めるように止まっていた。
この蝶は最近になって、ここ花宇町のみで見られるようになった新種の蝶だ。
原因は分かっていないが、明らかに自然発生のものではないことが分かっており、現在も研究が進められている。
「綺麗な蝶だなぁ~。見海はこういうの好きだよな」
「うん!この蝶すごく神秘的で綺麗だよね」
「そうだな……」
二人は他愛のない会話を続けながら
庭を横切り開いている門を抜けて通学路に出る。
門も開き、玄関にも鍵がかかっていない見海の家は不用心にも見えるが、富裕層しか暮らしていないこの街では防犯対策は不要と捉えられている家は多い。
「ねぇ…六道くん…例の誘拐事件…犯人まだ捕まってないんだって…。ねぇサモナーだと思う?犯人…」
「十中八九そうだろ…。単独犯ならな…こんな大胆な事して逃げ延びられるなんてよ。魔力を持たない人間のスペックじゃ無理だろ」
「だよね……。犯人はやっぱフィクサーなのかな……?」
「どうだろうな……。少なくとも普通の人間じゃないのは確かだろうけどな……」
二人は歩きながら、生存者が初めて確認されたことで今再び話題になっている、例の少年少女連続失踪事件について話す。
「でも…フィクサーなら抵抗出来ない人間を標的にこんな事しないよね…彼が狩るのは裏社会の悪い
人たちだけだもん」
「お前……フィクサーに敬畏の念を抱きすぎじゃないか?そんなに好きなのかよフィクサーの事」
「ううん……別に好きとかじゃないけど……いや…でもかっこいいじゃん…裏の世界での生ける伝説、最強のサモナーなんだから……。それに多分フィクサーってそんなに悪い奴じゃないよ。僕の勘だけど……。きっと良い人だと思うよ」
どこか興奮気味に話す見海き対して、六道はほんの少し不機嫌そうにため息を吐く。
「あのなぁ……奴はどう足掻いても大量虐殺者の極悪人だ。いくら市民の脅威になる裏組織を狩ったところで…あいつもその裏社会の脅威そのものだ。だいたいな…裏の世界で生きる人間に高尚な信念も正義もねぇんだよ」
六道は吐き捨てるように言う。
「そうかな……。僕にはとてもそんな風に見えないけど……」
見海はそう言って歩みを進める。すると曲がり角を通り過ぎたところで、背後から「ねぇ…ちょっと」と綺麗な高い声で彼らを呼び止めた存在が現れた。
「はい?」「?」
二人が振り返るとそこにいたのは、艶やかなピンクの髪色と、真面目そうな綺麗な顔と、高身長で豊満な胸をはじめとした抜群なスタイルが特徴的な美少女。桜庭玲奈がそこにいた。
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