王様とただのおっさん。 入れ替ったら断頭台でした。異世界はキャットGPTとともに。

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第4章 ミシディア共和国

ミシディア共和国科学大臣フェルマン01

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 わたしはミシディア共和国の科学技術を統括する大臣フェルマンだ。
 ヴェルヘルム大統領より今回の戦争では、科学技術でニャール王国を圧倒するように命を受けている。
 今までは技術において、我が国が世界を席巻していた。
 すべてのテクノロジーが我が国から世界に広がったものだ。
 それは、我が国が魔導技術により産業革命を成し遂げた国だからだ。
 
 いままで、人力や馬力で行っていたことを魔導機関で置き換えることに成功したのだ。
 そのエネルギーは魔石から生み出すことができる。
 そして馬の何倍もの仕事ができる。
 例えば、魔導機関車、魔導飛空船、魔導船などの技術に利用されている。
 もちろん、兵器産業にも使える技術だ。
 他の国には真似ができないと思っていた。

 ところが、1年前のニャール王国での講和会議においてニャルロッテ王が銃という武器を使ったと言う。
 銃というのは手のひらサイズの武器で引鉄を引くと弾丸が飛び出す仕組みだ。
 それから、先のビリジアンテ連邦との戦争において、戦車と言う自走式の砲が使われたと言われる。
 ニャール王国を倒すとそれらの技術が手に入る。
 発明した人間はわたしに次ぐ天才なのだろう。

 実はスパイが先日銃というものを手に入れてくれた。
 さっそく分解してみたのだが、肝心な箇所がブラックボックスになっていた。
 そのブラックボックスには開けるところがない。
 その上、無理やり開けようとすると爆発する。
 たぶん、密閉空間を作り火の魔法で爆発を起こす。
 その力で弾丸を飛ばすという仕組みなのだ。
 それなら、我が国の技術力でも作れる。
 わたしが設計を行った。
 ただ、思ったより小型化できなかった。
 それと銃身が熱を持ち連発はできない。
 それでも、いままでの魔法攻撃や弓矢での攻撃に比べて格段の進歩だ。
 ただ、大型のものは楽に作れた。
 100メートルを超えて攻撃できる大砲が完成した。
 大型のものは船や城壁を壊せるくらいの威力だ。
 大きさは10メートルを超えてしまうが、設置してしまえば強力だ。
 わたしはそれを船や飛空船に搭載することにした。
 これで、戦車とやらにも対応できる。

 これからは戦争に英雄は必要がなくなる。
 個の力でなく、純粋に武器の力で戦争の結果が決まるのだ。
 そのテクノロジーで圧倒的にリードしているのが、我がミシディア共和国だ。
 今回の戦争でそれを見せつけてやろう。
 そのために完全に勝利しなければならない。
 ニャール王国を完膚なきまでに叩きのめす。
 そうすれば、ガルバン帝国も我が国に逆らえなくなるだろう。
 この世界で我が国の発言力が増すのだ。
 そうなれば、世界から戦争が消える。
 そして、我が国の兵器を世界が購入する。
 それにより我が国の経済が発展し、世界のルールを我が国が作ることとなる。
 世界を支配するのはルールを決めるものなのだ。
 だから、ミシディアの永遠の繁栄が約束される。
 そして、天才科学者フェルマンの名が永遠に残るのだ。
 
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