王様とただのおっさん。 入れ替ったら断頭台でした。異世界はキャットGPTとともに。

PYON

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第4章 ミシディア共和国

比留間明夫40

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 さて、これで戦争は終わった。
 うまくいったかどうかはわからない。
 だって、ぼくは元普通のサラリーマンなんだからね。
 それも中間管理職。
 戦争の指揮を取るなんて無理。
 でも、なんとか国を守ることができた。
 これも全部、コヨミのおかげだ。
 ありがとう、キャットGPT。
 
 これでしばらく落ち着くといいな。
 まさかガルバン帝国が攻めてきたりしないよね。
 なんかこっちの世界って好戦的だ。
 戦争なんてしてもいいことなんてないのに。
 勝っても恨みを買うだけ。
 あとで責められることになるのにね。
 だから、ぼくは賠償金とかとらないようにしている。
 
 ちょっとゆっくりしたいな。
 本当はこういうのってキャラじゃないし。
 村人Aとかいうのが、ぼくには合ってる。
 でも、戦争の処理があるよね。
 戦争の間に書類も貯まっているだろうし。
 やっぱ、しばらくは仕事漬けだな。
 まあ、ちょっと若返った感じもあるから、なんとか耐えられるけど。
 昔は終電まで仕事していたこともある。
 それくらいの感じだ。

 まあ、がんばるしかないな。
 ぼくには仕事を投げ出したりはできない。
 ギランジル首相を呼んで、これからのことを話合う。
 この国の政治家は優秀だ。
 きちんと国民のことを考えて行動している。
 だから安心してまかせることができる。
 
 とにかく、前王のときにされていた経済制裁は解除されている。
 帝国はまだ続けているが、共和国と連邦とは貿易ができる。
 これからはキャットGPTの力を利用して産業を起こしていく。
 それで作った製品を販売して国を富ませる。
 もちろん外国の製品も買う。
 それで、世界経済が回っていけば、今よりも良くなるはずだ。
 もちろん、儲けるもの、そうでないものが出てくる。
 自由経済だからね。
 貧富の差は大きくなるだろう。
 しかし、この段階では仕方ない。
 いずれ調整していけばいい。
 それより人々が夢を持てることが大切だ。
 がんばればお金持ちになれる。
 そういうのが大事なのだ。

 会議が終わって、今日はもう予定は入っていない。
 たまに食事でも作ってみようか、元の世界では毎日食事を作っていたのだ。
 たくさんのレシピは頭の中にある。
 こっちの世界の食事にもすこし飽きてきている。
 ぼくはキッチンのほうへ向かうのだった。
 
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