隣の先生

原田うらん

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けれど、少しだけ、

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「お前って自分で服を作って売ってるんだよな。しかも海外進出もしてる」

「そうよ。それがどうかしたの」

「この2週間、お前は俺の家で勉強をしていたけど、その間どうやって服を作ってたんだ」

「デザインは学校と先生が帰ってくるまでの時間を使って考えて、あとはパタンナーと密に連絡を取ってラインの調整をしていたわ」

「パタンナー?」

「私のデザイン画を基に型紙に起こして洋服にしてくれる人よ」

「へぇ。てっきり自分で全部やってるのかと思ってたよ」

「始めはそうしていたから私一人でできるわよ。現に先生の服は全て私の手で作っているもの。でも国内外で出店する機会が増えたから今はそんな事していられないのよ」

「嬉しそうに聞こえないな」

「嬉しいわ。けれど、少しだけ、怖い」
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