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薬
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しおりを挟むじゅぶじゅぶと指を、葉人のアナから流れ出してくる精液で汚しながら、光彦はふと問い掛ける。
「この世で、……一番怖いものを知っているかい?」
「あぅ…ぁ……は………?」
物思うように光彦の指の動きが止まり、葉人は激しく胸を震わしながら呼吸を求める。
そんな葉人が見えていないかのように、光彦はぼんやりと続けた。
「痛みだと、思うかい?」
同意を求めているとは思えなかったが、葉人は震えながら首を縦に振る。
「…そうじゃないんだよ。実はね」
指が引き抜かれ、代わりに光彦の杭が宛がわれる。
葉人は拒もうと体に力を入れようとしたが、意に反してアナは旨そうにソレを飲み込んだ。
「ぁぁっ…ふ…ぅ……」
「一番怖いのは快楽…気持ちよさだよ。痛みに強い人はいても、快感に勝てる奴なんて…いるかな?」
葉人の腰を掴んだ手に力がこもる。
ごりゅ…と内壁を擦られ、ぐったりとしていた葉人の体が反応して震え出す。
「ぅ…あん…ぁあん……っゃ、く…ぅ…、っ」
喘ぎすぎて潰れ駆けた喉から、また愉悦によがる声が漏れ始めた。
「んっ…葉人、君だって好きだろう?気持ちいいこと」
「ゃっ…ちが…ぅ…」
薬を飲まされたからだと反論しようとした葉人の体から、光彦が身を引く。
ぐじゅっと耳に届いた水音と、体を満たしていたモノが引き抜かれる喪失感にぶるりと体が震える。
「あっ…なん…で……」
「気持ちいいこと嫌いなら、止めよう」
「ぇ…?」
中途半端に刺激された後孔がじんわりとむず痒さを訴え始める。
「君の嫌がることはしたくない」
ぱっとバスローブを羽織って、傍らの椅子に腰掛ける。
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