僕(Ω)は貴方(α)の家政夫(β)ですから!

Kokonuca.

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 どれも、自分勝手な話で、トーマにいい話なんて一つもない。
 自分がここを出ていくのは決定事項だ……と、僕の手を握り続けるトーマをそろりと見上げる。

「それで……」

 僕はいつ出ていけばいいですか?

 尋ねる言葉は決まっているのに、僕はそれを口に出したくなかった。

「それで、僕は…………トーマさまが、好きです」

 まだ涙の溢れる目をまっすぐにトーマに向けて告げると、トーマの手にギュッと力が入った。
 思わず振り払いたくなるほど力が強かったけれど、じっと我慢をした……なぜなら、僕と同じように真っ直ぐこちらを見ているトーマの耳が赤かったからだ。

「そうか、それは……嬉しいな」
「えっ⁉︎」

 唐突に確認された感情は、言葉に出されると理解するのに時間のかかるものだった。
 僕が「え?」「え?」って言っているうちに、トーマは僕をラグの上に押し倒してしまった。

 視線がぶれて天井と……トーマと……いったい何が起こったんだろうって思っている間に、お尻がやけにスースーとすることに気がつく。
 慌てて下を見ると僕のパンツはすでにポーンとソファの方に放り投げられている最中だった。
 悲鳴を上げる間もなく、トーマは僕にキスをして…………

「でも……僕、オメガ……です」
「わかっているから抑制剤も持ってきたし、避妊具も持ってきたんだろ?」

 声はイライラしているのか低く早口だ。

「避妊具⁉︎」
「エチケットだろ?」
「ど、ど……」
「都筑くん、申し訳ないがこれ以上ち○こをイライラさせないでくれ」

 ちゅ とあやすように額に落とされるキスは優しくて、さっきと同じだ。

「それとも今すぐ孕みたい?」

 頭で理解するよりも先に、腹の奥がキュッと焦れて返事をする。
 僕の体はこの目の前のαに、孕ませられたがっているんだ なんて、思っちゃいけない思いが脳みそに刻まれていく。

 「服を脱いで」って言われて、頭が抵抗するよりも先に手が服にかかっていた。
 「キスして欲しい?」って尋ねられたら、自分からキスをねだって。

 「俺の何が欲しいの? 指?」って挑発されるから、「トーマさまのチ○ポください」って言葉を勇気を振り絞って答えた。

「はは、可愛い」

 自分も裸になりながら、トーマはご機嫌だ。

「エッチな子、大好きだよ」
「ひゃっ」

 耳元で囁く声の熱は、途中であんなことが起こったとは思えないほどだ。
 お互い裸になって、ラグの上に寝転ぶと……居た堪れなくなってくる。

「トーマさまっお布団に行きませんか? ここは……」

 いつもルカに本を読み聞かせして、ルカと一緒にダンスをして、皆で食事をするところでもある。

「恥ずかしい?」
「んっ……はい、ですから……」


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