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しおりを挟む「顔を見せて」
「やっ……すみません……僕、とんでもないことを……」
「そう? とんでもないことをしてるのは俺なんだけど?」
少し揶揄うような言葉と共に、喉元から指先がつつ と踊るように下へと向かって……僕のちょっと薄めな下の毛をかき混ぜるようにしてから、さらに手は動こうとする。
「 ――――っ!」
大慌てで止めようとしたけれど遅かった。
逆に手を取られて、引っ込めようとしても引っ込めることができないままに促されて触れた先は……
縁。
自分の皮膚を触っている感触と同時に、慣れない他人の肌の感触もする。
目一杯広がってトーマのナニを受け入れているソコは、僕が触れ前からヒクヒクと嬉しそうに痙攣していた。
「わかった?」
「 はい」
「どうなってる?」
「へ……はい、って、ます」
僕の体に、トーマの体が。
父も母も知らないような奥の奥を……目の前の男が触れている。
「 っ」
「ふふ、実感でた?」
「僕……トーマさまと……」
「うん、どうする? 都筑くん、僕に犯されちゃってるよ?」
からかいの延長で出された言葉だってわかってるのに、僕の下腹部がキュウっと返事をした。
言葉よりも雄弁に、トーマに犯されて嬉しいと感じているって内心がお披露目されてしまって……泣き出しながら逃げようと身を捩る。
「ちょ ちょ ……ごめん、揶揄う気はないよ。嬉しいだけなんだ」
「 っ、ぅ」
「やっと都筑くんが俺のものになったから」
「やっと ?」
トーマの言葉にふわりと温かくなった胸を抱えて問い返すと、トーマはちょっと困ったような顔をして微笑んだ。
「やっと だよ」
ちゅって落とされた唇は熱烈で、それに蹂躙されてしまうと僕はただただ翻弄されて何も出来なくなる。
人に体を開くなんて……人に好意を向けてもらえるなんて、出来損ないの僕には縁遠いって思っていただけに、僕に向けて求愛のフェロモンを漏らしてくれるトーマが愛おしくてたまらなかった。
何個目かの避妊具がくるりと括られて放り出される。
落ちた残骸を目で追って数を数えようとしていたのに、再びコンドームをつける音に中断しなくちゃならなくなった。
「 っ、けほっ……トーマさ ま、今日は、もう……」
内太ももの痙攣が足全体に広がって、僕足は子鹿を通り越してハンドブレンダーのように震えている。
トーマが与えてくれた快感は、僕が今まで自分を慰めていたのはなんだったのかってくらい巧みで……翻弄されて、高められて……僕はもうクタクタだった。
「うん、でもそろそろ緊急抑制剤が切れたみたいだから、都筑くんをイかせてから終わろうか?」
「 っ、や、もう……僕、十分……」
役に立たないほど震えるのは足だけじゃなくて腕も同じだ。
這って逃げようとしても上手く力の入らない腕は僕をどこにも連れて行ってくれない。
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