ちょっと魔王になって人類救ってくる

DetaRan

文字の大きさ
5 / 9

訓練兵との出会い

しおりを挟む
「なあカルベル。あれは何やっているんだ?」

「ああ、あれは『ノウサギョウ』というものだ。ああやって作物を作って我々の食料を確保している」

 まだわかる


「じゃああれは?」

 緑色の集団を指差す

「あれはこの魔界の環境を守るために活動している『グリーン・ガーディアン』だ。魔界のゴミを拾ったり、墓をきれいにしたりと無償で奉公する活動家たちだ」

「へーじゃあなんでこんなに太陽がサンサンなんだ?」

「? 太陽が出るのは当たり前のことだろう?」

 なんということだ…
 普通に想像していたのと全然違うじゃん!
 なんかこう、不気味な雰囲気でさー
 あちこちに死体や血があるのかと思えば道はピカピカだし
 グリーンなんとかのおかげか周りは緑でいっぱいで涼しい感じかするし
 何より太陽だよ太陽!!
 アンデッドとかって苦手じゃないのか?
 ヴァンパイなんて砂になるんじゃないのか!?

…もうこれ以上考えるのはやめよう。
 むしろ俺にとっては過ごしやすいし、前向きにとらえよう、うん。

「どうだ!まだこの魔界のほんの一部だが大体のところはこんな感じだ。なかなかいいところだろう!」

 目をキラキラして寄ってくる。
顔近い近いいい匂い!

「あ、ああ!いいところだなうん!のどかで気持ちがいいなぁーうん」

 まあ嘘じゃない
 ただイメージとだいぶかけ離れていたがこれはこれでいいと思う。
 田畑の管理はしっかりと行われているし、きれいな国というのも素晴らしいと思う。
 何よりみんな協力して物事を進めているのが目に見えてわかる。
 種族が違うもの同士でも仲良くしていて仲むづましい光景だ。

「ええ、本当にいい国ですね」

 ガブリエルは少し悲しそうに言う。
 …これが人類にもできれば良いんだろうがそうは簡単にはいかないんだろうなぁ


「そうか、それは良かった。ではここら辺は私の管轄外なので別の幹部に詳しく聞いてくれ。これから私が仕切る軍の訓練場に行こうと思うのだが」

「ん、おけ。じゃ行くか!」

 俺は少しショックを受けるもこれは良い意味で裏切られかもしれない。
 だって魔物たちみんな楽しそうにしているからな。
 辛気臭いよりは良いだろ

 そう自分に言い聞かせて俺はその場を後にした。




「でさー俺そのときこういったのさ!お前の大根太くね?ってさーー!」
「あははは!!なんだそれバカじゃねーの!!!」
「ねえガイ子ーあんた好きな人いないのー?」
「えーいないよ~」
「うそだー!絶対いるって!」

 訓練場についたが…訓練なんて誰もやっていなかった。
 ヤル気の欠片もない兵士達にカルベルが頭を抱えている。

「まあ、なんだその…平和って良いな!うん!」

「も、申し訳ありません!今キツく叱ってきます……」

 ため息混じりにそういった

「いやいいよ、それよりみんな集めてくれ」

 そう言うとカルベルは大きく息を吸い込んで

「オイこのボケ○スどもー!!!!!!一回来い!!!!!」

 そう怒号を発すると兵士達は驚いて急いでこっちに来た。

「お前達、今日は新しい魔王がお目覚めになった。これからはこのテラミーヤ・タケル様がお前達の新しい主人だ!その目に焼き付けておけ!!」

「あー今日からこの魔界で魔王をやることになったタケルだ。よろしくな」

「ひーーー!魔王様!命だけは、命だけはーー!!」

「これから真面目に頑張るのでお、お許しをーー!!」

 まさか今日魔王が来ると思っていなかったのかサボっていた兵士達は土下座のような形で頭を下げている。

「いいっていいって。頭を上げてほら!今日は見学に来ただけだ。次からちゃんとやるようにな!」

 そう言うと兵士達は驚きながらも喜んでお互いを抱きしめあった

「なんと慈悲深いお方なのだ!!」
「俺!一生ついていきます!!」
「キャー魔王カッコいいーー!!!」

 なんかアイドルになった気分だわ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。  〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜

トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!? 婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。 気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。 美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。 けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。 食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉! 「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」 港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。 気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。 ――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談) *AIと一緒に書いています*

【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています

空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。 『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。 「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」 「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」 そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。 ◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

【完結】悪役令嬢ですが、元官僚スキルで断罪も陰謀も処理します。

かおり
ファンタジー
異世界で悪役令嬢に転生した元官僚。婚約破棄? 断罪? 全部ルールと書類で処理します。 謝罪してないのに謝ったことになる“限定謝罪”で、婚約者も貴族も黙らせる――バリキャリ令嬢の逆転劇! ※読んでいただき、ありがとうございます。ささやかな物語ですが、どこか少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

冷徹宰相様の嫁探し

菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。 その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。 マレーヌは思う。 いやいやいやっ。 私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!? 実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。 (「小説家になろう」でも公開しています)

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした

茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。 貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。 母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。 バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。 しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。

処理中です...