ちょっと魔王になって人類救ってくる

DetaRan

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魔王、魔法を学ぶ

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 急遽、帝都に行くことを決めた俺だが、少し忘れていたことがある。
 それは、魔力の扱い方だ。
 下手に使うと人を殺してしまうので、万が一先頭になったときのために手加減を覚えなくてはいけなかった。
 魔力の扱いは魔女のドロシーが一番上手いというので、訓練場で付け焼き刃だが特訓をしている。

「いいですかー魔王様?」

「おう!どんと来い!」

「魔力はいろいろなことに使えます。例えば、ご自分の肉体強化や魔法そのものを撃つために消費されていきます」

 ふむ、ゲームとかでもお約束ものか。

「おけ、それで?」

「はい、それでこの魔力が尽きてしまうと貧血みたいに倒れてしまいます。魔力は考えて使いましょう!」

「ウス!わかったっス!」

「じゃあ、今度は実際に魔力を使って魔法を撃ちましょう!時間もあまりないですし!!」

「おっしゃー!待ってました!」

 きたきた!
 ついに異世界に来て魔法が撃てるぞ!こんなには訳できるとは思わなかったぜ!

「じゃあ、まずは一番簡単な炎の魔法からやってみましょう!大丈夫です!子供でも魔力があれば出来るので!では、手を前に突き出してー」

「ふむふむ」

「手に炎を想像してみて下さい」

 手に炎があるかのように想像する。なんかちょっと手が熱くなってきたか?

「そして、体から流れている魔力を手に集中して下さい!」

「はあああぁぁぁぁーーー」

「そして、手に魔力の塊みたいなのがきたら力を込めて前に放ちます。ファイア!!」

 とドロシーが叫ぶと、手から炎が出て目の前にあった練習用のカカシが燃えて黒焦げになった

「おおーー!!すっげー!!」

「ふふーん。もっと褒めてもいいんですよ?」

「ああ!すげーぜ!流石異世界!」

 実際に目の前で見ると本当にすごい。
なにせ、何もない手からいきなり炎が現れるのだ。
 いくらゲームとかで見たことはあっても、生はやっぱり違う!!

「よーし!俺もいくぞー!」

 魔力の流れを手に込める。
おっ?感じる!手に力を感じるぞー!

「さあ魔王様!とりあえずぶっ放してみましょう!!」

「おう!ファイアーー!」

 と叫ぶと



 「ボム!!」という音が聞こえた。
 周りをよく見ると炎ではなく真っ黒な煙が辺り一面に出た。
 ……失敗したか

「すまんドロシー!力込めすぎたかも!」

「ウィンド!!」

 とドロシーが叫ぶと周りの煙は消えた。

「あれれーおかしいなー?今ので普通に出せると思ったんだけどなー?」

 ドロシーが困惑して俺を見てくる。

「うーん、も一回やってみよう!」

「おう!次は成功させるぜ!」

 それから俺は何回も「ファイア」を叫んだ。


「ファイア!「ボムッ!!」」

「ウィンド!」

「くそ!もう一回!ファイア!     「ボムッ!!」

「ウィンド!」

「ファイア!  「ボムッ!」」

「う、ウィンド!」

「ファイアーーーーーー!!「ボッバーーーン!!!」」



 もうダメかもしれない。
子供でも扱える初期魔法が使えないとか魔王としてどうなんだ……

「ま、まだ大丈夫ですよ!きっと炎と相性が悪かったんですよ!風もやってみましょう!」

「そ、そうだよな!たまたま合わなかったんだよな!よしいくぞー!」

「ウィンド!「ボムッ!」……」

 またボムった

「か、風も合わないんですよきっと!」

「だ、だよな?まだ大丈夫だよな?」

 ま、魔法の種類はいっぱいあるんだ。合わないのもあるさ……

「じゃあ闇の魔法をやりましょう!これなら大丈夫……ですよね?」

 ドロシーは闇の初期魔法の「シャドー」を見せてくれた。
 「シャドー」は見た感じなんか闇の波動を…撃っている感じかな?
表現がしにくいというかなんというか……

 これができなかったら魔王として胸を張れない!!
覚悟を決めて息を吐く

「よし!いくぞー!!シャドォーーー!!!」

 頼む!成功してくれーーー!!!







 無情にも、俺の願いは儚く散り、
「ボムッ!」
という音を立てて俺の魔法は消えて無くなった。






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