転生幼女の怠惰なため息

第一章

今後の方針④

「エアネストよ、いつまで照れてモジモジしておるのじゃ。紗代やいつきとみつきも呆れておろう。さっさと最後まで説明せんか」

天照大御神様が、照れてモジモジするエアネスト様に釘を指す。

「ハッ…!!オッホンッ!!では、最後に種族の説明ですね。
種族としては、人間にエルフ、ドワーフに精霊、魔族や妖怪などが居ますよ。
それぞれ個々に国を作ったり、一緒の国で生活をしています。
ただ…本当に残念な事なのですが、どの種族も皆が仲良しという訳ではないんです。もちろん、仲良く生活している種族や国もありますのでご安心を。まぁ、その辺はこの地球も同じですしね」

確かにそうだ…。地球に住むどの種族だって皆が仲がいい訳じゃない。
悲しいけど、人間だって国同士で戦争だってしいてる。
その辺はやっぱりエアネスト様の世界でも同じなんだろうな…。

「紗代さん、これまで衛生面や食事面、医療面に魔力・魔法、種族の説明をしましたが、質問はありませんか？」

とエアネスト様。

わたしは今までの説明を思い出しながら、気になった事をひとつ尋ねる。

「エアネスト様、種族の中に魔族が出てきましたが、そうなるとやはり魔王も存在するんですか??」

「魔王ですか？ええ、居ますよ。ただ、物語の様に、“人間を滅ぼしてやるぅ～っ”といった事はありません。魔族の国の王なので魔王なのです。
それに彼はとても優しい方ですよ。今回の件に繋がった邪神を捕まえるのにも協力してくれましたし。まぁ、彼としては魔族にかけられた冤罪を晴らす目的もあったんですけどね」

うんうんっとひとり頷きながらそう話すエアネスト様。
そっかぁ、でもよかったぁ～。悪い魔王じゃなくて。争いごとは少ないに限る。戦いなんてしたくないしね。
転生して人生をやり直すのなら、今度は仕事に追われる人生じゃなくて、できればのんびり暮らしたい。
ひとり暮らしの時は飼えなかった、もふもふに囲まれる生活もイイなぁ～。
ん…??そういえば、人生のやり直しってどこからのスタートなのかな??転生してもやっぱりアラフォーからとかは悲しすぎるけど…。

「エアネスト様、ひとつ質問をしてもいいでしょうか??」

「ええ、私わたくしでお答えできることであれば、何なりとどうぞ」

「ありがとうございます。では、わたし自身の事ですが、転生させていただけるのはありがたい事なんですが、どこからのスタートですか??転生してもアラフォーからはちょっとさみしいなぁ～と…」

できれば10代からとか、ううん、少しでもいいから若返って転生したいっ!!
エアネスト様の答えをドキドキと待つ。
少しでも若く、少しでも若くお願いしますっ!!

「あぁ、その事でしたか。ええ、大丈夫です。人生のやり直しなので、もちろん赤ちゃんからのスタートですよ」

それは若返り過ぎです、エアネスト様ぁ～～っ!!!!