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君と過ごす日々
6,生まれ変わったら(眠)
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ウロはフリザードへとすり寄っている。
(おとーさん。撫でて)
「はいはい」
ウロを撫でるフリザード。
アヤトは、フリザードからの質問に答えながら眺める。
(やとさん。見て)
犬を前に嬉しそうに笑う婚約者を思い出す。
「あぁ。そうか。陛下はあいつに似てんだなぁ」
「あいつ?」
「婚約者。今度結婚するんだよ。なんだろうな。見た目とかは違うのに。魂とか、精神とかそういうのかな。なんか似ている気がする」
「そうか」
フリザードの優しい笑顔に、アヤトもいびつに笑う。
「この世界には死者について二つの説話がある」
「なんだ?」
「一つはまぁ、普通に死者の国へ行くことだな」
「あるのか」
「魔王が実は死者の番人だという話もあるぐらいだ。本人から聞くことも見たことはないがな。もう一つは、生まれ変わって向こうの世界へ行き、前世の親しい相手への下に生まれ変わるそうだぞ」
「えぇ。俺と陛下そこまで親しくないっしょ」
「この世界とそちらの時間は違うからな。私とするならアヤトは、アヤの生まれ変わりかもしれんぞ」
「陛下。ストーカー気質っすか?」
「やめてくれ。あくまでも可能性だ」
「まぁ良いんですけどね。前世が何であれ婚約者のことを手放すのはないんでね」
「アヤトは、すごいな。アヤは冷静というか冷めてると言うか」
「冷めてるのはまぁ恥ずかしさもあると思いますけどね。アヤと違って俺は、親しい間には感情を思いっきり口にすることにしているんで」
「そうか」
(あっ)
ウロが嬉しそうにベッドへと走りより、アヤが起きてウロを撫で回す。
「おはよう。フリザード。おるやん」
「あぁ。少し話をな。おやつ持ってきたから二人で食べなさい」
懐から袋を取り出してアヤへと渡す。
「仕事?」
「すまないな」
(ウロもおとーさんとこ行く)
「もふもふぅ」
アヤトの叫びに、ウロはえぇえと引きながらフリザードの後ろへと避難する。
「仕事頑張って」
「あぁ。行ってくる」
フリザードとウロは楽しそうに出ていく。
「ウロ。なぁ。陛下に着いていくのいいのかぁ?」
「ウロはフリザード好きやし。お昼寝とか一緒に遊んで運動不足解消したりとか任せとるんや」
「それより頭働いてないぞ」
「さよか」
んっと背筋を伸ばして、ベッドから降りる。
「それで?何話ししてた?」
「色々だな。アヤの小さい頃のこととか、ばあちゃんのおじやのこととか」
「じゃあ、ウロは?」
「あぁ。おやつとか、両親が好きだとか。のほほんと語っていた。親に似たんだなぁって」
「どっち?」
「どっちも」
アヤは首を捻っている。
(おとーさん。撫でて)
「はいはい」
ウロを撫でるフリザード。
アヤトは、フリザードからの質問に答えながら眺める。
(やとさん。見て)
犬を前に嬉しそうに笑う婚約者を思い出す。
「あぁ。そうか。陛下はあいつに似てんだなぁ」
「あいつ?」
「婚約者。今度結婚するんだよ。なんだろうな。見た目とかは違うのに。魂とか、精神とかそういうのかな。なんか似ている気がする」
「そうか」
フリザードの優しい笑顔に、アヤトもいびつに笑う。
「この世界には死者について二つの説話がある」
「なんだ?」
「一つはまぁ、普通に死者の国へ行くことだな」
「あるのか」
「魔王が実は死者の番人だという話もあるぐらいだ。本人から聞くことも見たことはないがな。もう一つは、生まれ変わって向こうの世界へ行き、前世の親しい相手への下に生まれ変わるそうだぞ」
「えぇ。俺と陛下そこまで親しくないっしょ」
「この世界とそちらの時間は違うからな。私とするならアヤトは、アヤの生まれ変わりかもしれんぞ」
「陛下。ストーカー気質っすか?」
「やめてくれ。あくまでも可能性だ」
「まぁ良いんですけどね。前世が何であれ婚約者のことを手放すのはないんでね」
「アヤトは、すごいな。アヤは冷静というか冷めてると言うか」
「冷めてるのはまぁ恥ずかしさもあると思いますけどね。アヤと違って俺は、親しい間には感情を思いっきり口にすることにしているんで」
「そうか」
(あっ)
ウロが嬉しそうにベッドへと走りより、アヤが起きてウロを撫で回す。
「おはよう。フリザード。おるやん」
「あぁ。少し話をな。おやつ持ってきたから二人で食べなさい」
懐から袋を取り出してアヤへと渡す。
「仕事?」
「すまないな」
(ウロもおとーさんとこ行く)
「もふもふぅ」
アヤトの叫びに、ウロはえぇえと引きながらフリザードの後ろへと避難する。
「仕事頑張って」
「あぁ。行ってくる」
フリザードとウロは楽しそうに出ていく。
「ウロ。なぁ。陛下に着いていくのいいのかぁ?」
「ウロはフリザード好きやし。お昼寝とか一緒に遊んで運動不足解消したりとか任せとるんや」
「それより頭働いてないぞ」
「さよか」
んっと背筋を伸ばして、ベッドから降りる。
「それで?何話ししてた?」
「色々だな。アヤの小さい頃のこととか、ばあちゃんのおじやのこととか」
「じゃあ、ウロは?」
「あぁ。おやつとか、両親が好きだとか。のほほんと語っていた。親に似たんだなぁって」
「どっち?」
「どっちも」
アヤは首を捻っている。
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