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第三話 体育祭
04-2.
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「失恋した友人を慰めたくはねーよ」
葵は武のことを思う。
失恋をしたとしても明るく振る舞うだろう。その痛々しい姿に胸を痛めるのは、事情を知ってしまった葵の方だ。
「失恋するとは限らないよ?」
「浩二が武を好きだとも限らねーだろ。あれだけモテるんだ。女子が好きでもおかしくはない」
「まあ、そうだけどね」
律は葵の言葉に頷いた。
多様性の時代とはいえ、同性愛は少数派に分類される。葵と律が両想いであったことでさえ奇跡だと思っている葵にとって、友人同士が結ばれる可能性は低いと思っていた。
なにより、武の性格を考えると告白はできないだろう。
浩二も進んで告白をする性格ではない。
そもそも、浩二が武のことが好きではないのかというのは、葵と律の憶測にすぎない。
「難しいね」
律は苦笑した。
律は武の恋を積極的に応援したいわけではない。ただWデートに憧れを抱いているだけなのだ。
「遊佐より須山の方が似合っていると思うよ」
「それはねーだろ。武のビビり方を見てなかったのかよ」
「慣れたらいい関係になれるんじゃない?」
律は諦めていないようだ。
「僕は須山を応援するかな」
律の言葉は敏郎には届いていない。
必死に応援をしているからだ。忘れられている第四レースの走者もクラスメイトだった。
「須山は武のことが好きでもなんでもねーだろ」
葵は笑った。
応援するのは律の自由だ。しかし、好意を寄せてもいない相手との恋を応援されたところで迷惑だろう。
「そうでもないよ」
律は否定した。
……え?
それに葵は驚いた。
「須山は男が好きだからね。それも大人しい子が」
律の言葉に葵は納得をせざるを得なかった。
葵は武のことを思う。
失恋をしたとしても明るく振る舞うだろう。その痛々しい姿に胸を痛めるのは、事情を知ってしまった葵の方だ。
「失恋するとは限らないよ?」
「浩二が武を好きだとも限らねーだろ。あれだけモテるんだ。女子が好きでもおかしくはない」
「まあ、そうだけどね」
律は葵の言葉に頷いた。
多様性の時代とはいえ、同性愛は少数派に分類される。葵と律が両想いであったことでさえ奇跡だと思っている葵にとって、友人同士が結ばれる可能性は低いと思っていた。
なにより、武の性格を考えると告白はできないだろう。
浩二も進んで告白をする性格ではない。
そもそも、浩二が武のことが好きではないのかというのは、葵と律の憶測にすぎない。
「難しいね」
律は苦笑した。
律は武の恋を積極的に応援したいわけではない。ただWデートに憧れを抱いているだけなのだ。
「遊佐より須山の方が似合っていると思うよ」
「それはねーだろ。武のビビり方を見てなかったのかよ」
「慣れたらいい関係になれるんじゃない?」
律は諦めていないようだ。
「僕は須山を応援するかな」
律の言葉は敏郎には届いていない。
必死に応援をしているからだ。忘れられている第四レースの走者もクラスメイトだった。
「須山は武のことが好きでもなんでもねーだろ」
葵は笑った。
応援するのは律の自由だ。しかし、好意を寄せてもいない相手との恋を応援されたところで迷惑だろう。
「そうでもないよ」
律は否定した。
……え?
それに葵は驚いた。
「須山は男が好きだからね。それも大人しい子が」
律の言葉に葵は納得をせざるを得なかった。
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