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第二話 大公家に嫁ぐ
05-1.二日目の夜
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大公邸は広く、一日では回り切れなかった。入ってはいけない部屋もあり、興味を引かれたが、大人しく引き下がった。大公夫人が入っていい場所と悪い場所があることくらいは理解をしている。
アレンは大公夫人なのだ。
その権力は大公の次だ。大公であるシリルが見てはいけないと言えば、それは引き下がるしかないのである。
……地下牢と拷問部屋か。
禁止された場所がなにであるのか察していた。
公爵邸にも似たような場所が存在していた。
「あとはシリルの自室だけだな!」
アレンは冒険をしている気分だった。
それを手を繋ぎながら聞いていたシリルは複雑そうな顔をする。
「シリル?」
アレンはすぐに返事が来ないことを疑問に思う。
……部屋も見られたくない場所か?
プライベート空間を大切にしたいのはアレンも同じだ。急に部屋に入ってこられると不快な思いをする。それと同じだろうか。
「入らない方が良いか?」
アレンは問いかける。
それに対し、シリルはため息を零した。
「……いや、どうせ、ばれていることだ」
シリルは覚悟を決めた。
そして、部屋の扉を開けた。
部屋中に引き延ばされた写真が貼られている。棚の中にはファイルがいくつも並べられており、その中身はアレンの写真だろう。特注で作らせたアレンの写真を引き伸ばし、布にするというとんでもない技術が使われた抱き枕やクッションが置かれている。
……ヲタク部屋だ。
前世で見覚えがあった。
前世の部屋は写真だらけではない。しかし、アクリルスタンドや缶バッチなどを部屋に飾っていた覚えがある。
それの今世版を目にしてしまった。
……元婚約者が逃げるわけだ。
シリルの元婚約者はいい子ばかりだった。
少なくとも、アレンの美貌に負けを認め、手のひらを返したかのようにアレンの親衛隊を務めているくらいには活動意欲のある子たちばかりだった。
アレンは大公夫人なのだ。
その権力は大公の次だ。大公であるシリルが見てはいけないと言えば、それは引き下がるしかないのである。
……地下牢と拷問部屋か。
禁止された場所がなにであるのか察していた。
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「あとはシリルの自室だけだな!」
アレンは冒険をしている気分だった。
それを手を繋ぎながら聞いていたシリルは複雑そうな顔をする。
「シリル?」
アレンはすぐに返事が来ないことを疑問に思う。
……部屋も見られたくない場所か?
プライベート空間を大切にしたいのはアレンも同じだ。急に部屋に入ってこられると不快な思いをする。それと同じだろうか。
「入らない方が良いか?」
アレンは問いかける。
それに対し、シリルはため息を零した。
「……いや、どうせ、ばれていることだ」
シリルは覚悟を決めた。
そして、部屋の扉を開けた。
部屋中に引き延ばされた写真が貼られている。棚の中にはファイルがいくつも並べられており、その中身はアレンの写真だろう。特注で作らせたアレンの写真を引き伸ばし、布にするというとんでもない技術が使われた抱き枕やクッションが置かれている。
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少なくとも、アレンの美貌に負けを認め、手のひらを返したかのようにアレンの親衛隊を務めているくらいには活動意欲のある子たちばかりだった。
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