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第3話 悪役令息は知らない間に破滅を回避していたことを知る
03-6.
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* * *
「ジェイド」
案内された部屋に入るとジェイドは本を読んでいた。
「その……。隣、座ってもいいか」
レオナルドが妙な緊張をしていることに気付いたのだろう。
読んでいた本を片付け、レオナルドに向かって両手を伸ばした。
「もちろんだ」
ジェイドは寝具に座っていた。
部屋に備え付けてある簡易型のシャワー室で汗を流したのだろう。いつもは整えられている髪型が崩れていることにさえ、胸の鼓動が早まる。
……おかしい。こんなはずじゃなかったのに。
ジェイドの隣に座る。
風呂場でメイドたちから頼んでもないのにもかかわらず、聞かされた性行為をする為の注意点等が頭を過る。身体を癒す為に風呂に入ったはずが逆効果になった気さえしてくる。
「レオ」
名を呼ばれるだけで頬が熱くなる。
……呼ばれるだけでこんなになるなんて!
何度も呼ばれていたはずなのに、特別な呼び名のような気さえしてくる。
露骨なまでに意識をしているレオナルドを見つめる視線は熱を持っている。
それに応えるようにレオナルドはジェイドの顔を見つめた。
「キスしてもいいか?」
ジェイドも緊張をしているのだろうか。
……こういう時ってどういえばいいんだっけ!?
問いかけられた言葉に対し、レオナルドは何を言えばいいのかわからなくなる。
「嫌か?」
ジェイドの問いかけに対し、首を左右に振るう。
それからあっという間に熱を持った頬を隠すこともなく、レオナルドはジェイドの手に触れた。
「いっ、嫌じゃない」
本音を口にするだけで心臓が壊れてしまうのではないかと思うほどにうるさい。
「そうか。それなら良かった」
目が合う。ジェイドの目に自分自身の顔が映っているのが恥ずかしく、思わず、両目を閉じてしまう。
「ジェイド」
案内された部屋に入るとジェイドは本を読んでいた。
「その……。隣、座ってもいいか」
レオナルドが妙な緊張をしていることに気付いたのだろう。
読んでいた本を片付け、レオナルドに向かって両手を伸ばした。
「もちろんだ」
ジェイドは寝具に座っていた。
部屋に備え付けてある簡易型のシャワー室で汗を流したのだろう。いつもは整えられている髪型が崩れていることにさえ、胸の鼓動が早まる。
……おかしい。こんなはずじゃなかったのに。
ジェイドの隣に座る。
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「レオ」
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