知らない間に破滅を回避していた悪役令息は、侯爵家の嫡男に執着される

佐倉海斗

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第3話 悪役令息は知らない間に破滅を回避していたことを知る

03-8.

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 翻弄されているのは口の中だというのにもかかわらず、様々なところが犯されているかのような快感を拾い始めていた。

「んっ」

 酸素が薄くなってきているのだろうか。
 思考回路さえも犯そうとする激しいキスに翻弄されていく。

 レオナルドの頬は真っ赤に染まり、口からは言葉にならない音が漏れていく。

 ……気持ちいい、かも。

 激しく求められていることも刺激になっているのだろう。

 口角から唾液が零れ落ちることも気にせず、口の中を犯される。それに応えようとすればするほどに快感に繋がっていく。

「んんっ」

 唇は再び離された。
 名残惜しそうな顔を浮かべるレオナルドはゆっくりと目を開ける。

「蕩けた顔をしてる」

 ジェイドはレオナルドの耳元で囁く。
 そして、蕩けた表情を浮かべたレオナルドを押し倒す。

「可愛い」

 唇に触れるだけの口付けをする。

「気持ちいいことをしような」

 物足りなさそうな顔をしているレオナルドに対し、ジェイドは笑みを浮かべた。その目は愛おしい人を見つめる。

「……もう一回」

 レオナルドは恥ずかしいのだろう。
 小さな声でキスを強請る。

「何回でもしてやるよ」

 ジェイドはそれに応えるように再び唇を合わせた。

 待っていたというかのように開けられた唇の中を舌で犯す。何度も繰り返されるその行為に溺れるかのようにレオナルドは舌を絡める。

 口の中を舌で翻弄される快感を覚えたばかりのレオナルドの胸部に手を伸ばす。最低限しか鍛えられていない胸部は固くもなく、柔らかくもない。

 その感覚を楽しむように服の上から揉んでいく。

 その間もキスを求めるレオナルドに応えるように激しいキスをする。

 ゆっくりと服の上から胸部を撫ぜ、触ればわかる程度の主張しかない乳首を集中的に刺激する。
 痛みを覚えない程度に優しく触れる刺激はキスと連動し、レオナルドが自覚しない間に快感を覚えるようになるだろう。
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