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第四章 鳥像の門
地上へ1
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エンド
永遠に鏡の中の太陽を見ていたかったけれど、生命の神様を起こす時が来てしまった。
……シロキさん……ナイト……起きて……
カドの呼ぶ声がして、俺も我に返った。
まだ夢の中にいるようだ。ふわりと太陽が柔らかく鏡の地面に落ちて、シロキさんとナイトが振り向いた。
「カド、ありがとう」
春の雲のようなシロキさんと、春の雪のようなナイトを見て思わず、このまま二人で居ればいいじゃないか、と言いそうになるのをなんとか堪える。
「シロキさん、俺はそろそろ行くよ」
アドバンドがマツリくんとイサリくんの交わった魂を胸に抱いたまま言った。
「うん、よろしくね。お前には会った時から頼ってばかりだね。僕が誰より安心できる悪魔でいてくれてありがとう」
アドバンドがシロキさんの頭を抱き寄せる。
「そんなことを言われたら益々尽くしてしまうだろ、シロキさんは本当にずるいな」
ふーっと俺の隣で人間の神様が溜息をついた。
「かっこいいねえ。惚れ惚れする」
そうだよな、毎日一緒にいる俺だって恰好良いと思っている。
「そうでしょう。初めて彼の魂を見た時、完成した姿が浮かんだんです。これは炎の地獄が似合いそうだと直感しました」
作成者が嬉しそうに目を細めた。人間の神様には敬語だったな。
アドバンドが今度は俺の方へ向いた。
「お前、必ず炎の地獄に戻って来いよ」
そうだ、今、記憶が蘇った。
――シロキさんがアドバンドに俺を引き渡している様子が見える。
シロキさんが言う。『完成したこの子が極楽から降りてきた時、お前にそっくりだと思ったよ。成長したらまた見てみたい』『そうか?』アドバンドが嬉しそうに俺の顔を見た。二人とも、とても暖かかった――。
「必ず戻るよ」
確信を持って言った。
永遠に鏡の中の太陽を見ていたかったけれど、生命の神様を起こす時が来てしまった。
……シロキさん……ナイト……起きて……
カドの呼ぶ声がして、俺も我に返った。
まだ夢の中にいるようだ。ふわりと太陽が柔らかく鏡の地面に落ちて、シロキさんとナイトが振り向いた。
「カド、ありがとう」
春の雲のようなシロキさんと、春の雪のようなナイトを見て思わず、このまま二人で居ればいいじゃないか、と言いそうになるのをなんとか堪える。
「シロキさん、俺はそろそろ行くよ」
アドバンドがマツリくんとイサリくんの交わった魂を胸に抱いたまま言った。
「うん、よろしくね。お前には会った時から頼ってばかりだね。僕が誰より安心できる悪魔でいてくれてありがとう」
アドバンドがシロキさんの頭を抱き寄せる。
「そんなことを言われたら益々尽くしてしまうだろ、シロキさんは本当にずるいな」
ふーっと俺の隣で人間の神様が溜息をついた。
「かっこいいねえ。惚れ惚れする」
そうだよな、毎日一緒にいる俺だって恰好良いと思っている。
「そうでしょう。初めて彼の魂を見た時、完成した姿が浮かんだんです。これは炎の地獄が似合いそうだと直感しました」
作成者が嬉しそうに目を細めた。人間の神様には敬語だったな。
アドバンドが今度は俺の方へ向いた。
「お前、必ず炎の地獄に戻って来いよ」
そうだ、今、記憶が蘇った。
――シロキさんがアドバンドに俺を引き渡している様子が見える。
シロキさんが言う。『完成したこの子が極楽から降りてきた時、お前にそっくりだと思ったよ。成長したらまた見てみたい』『そうか?』アドバンドが嬉しそうに俺の顔を見た。二人とも、とても暖かかった――。
「必ず戻るよ」
確信を持って言った。
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