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第二部
第23話
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英雄に成る筈だった者。
英雄に至らなかった者。
いずれにしても、英雄を名乗ることは出来ないという点では変わりなく。
彼の者は英雄と呼ぶには知られなさすぎた。
彼の英名を聞く者は多くなく、彼らの生き様も英雄には到達し得なかった。
「…………」
眠る少女は英雄になれるだろうか。
知られざる怪物から生み出されたたった一つの答えは、果たして英雄になれるのだろうか。
どうでも良いのかもしれない。
ただ生きてほしいと、クロエは願う。
培養器の外側にそっと右手で触れる。
「クロエ、大丈夫か?」
「あ、すみません……」
他の皆が書類の整理に忙しなく手を動かし、凍結処理に動く中、傍目からはぼんやりとしているようにも見えるクロエの目はエンジェルに釘付けとなっていた。
泡沫の立つ液に浸り込み、彼女は一体どんな夢を見ているのか。或いは赤子のように待つだけなのか。
「この子、殺すんですよね……」
「そう、だな」
ケインにも思うところはある。
エンジェルの見た目は自身の娘と同じ程度に成長してしまっている。だからこそ、経過を見守ってきた彼だからこそ情という物も湧きつつあった。
「私たちって勝手ですよね」
「ああ」
「いつだって、人間は自分本位で」
「──救いようが無い」
研究者という立場で人倫にもとるような事をしていながらに、愛するモノを持つ事になればどこか自虐的な精神も作られてしまうだろう。
許されざる悪へと加担している。
「別に僕は正義であろうとは思ってないんだよ。科学の信徒はきっと地獄に落ちた者が殆どだろう」
どこか言い訳のような苦しさもある。
ケイン自身も堕ちていくはずだ。
分かっている。
こんな研究をしていれば碌な死に方をしない事くらい。
「ケイン、これは何処に持ってけばいいの?」
紙の束を抱えたカティアがやって来て尋ねると、ケインは彼女の方へと振り返る。
「ああ、それはだね……」
白衣の背中は去っていく。
再び瞼を閉じたままのエンジェルにクロエは視線を向けた。
「罪滅ぼし……にはならないか」
生み出した彼女が生かそうとすること。
それはただの彼女の押し付けの偽善。だから罰を受けるということにもなりはしない。
「クロエ! こっち手伝ってくれー!」
男性研究員に呼ばれ、「わかりました」と返事をしてからエンジェルの入る培養器に背を向けて駆けていく。
「どうしました?」
気さくな態度で問いかける柔和な態度の彼女は、研究室の仲間からの人気も高い。誰も彼女の思惑に気がついた様子はない。
研究室の外はもう夜だろうか。
外の様子はこの場所からは確認できない。
疲労から溜息を吐こうとした瞬間に、クロエの視界の端で何かが爆ぜた。
瞬間、轟音。
耳をつんざいた。
「な、に……これ?」
焦げるような臭い。
顔を顰め、耳を抑えながら辺りを見回す。
エンジェルは。
「大丈夫……」
ただ、何人かの研究員は爆発に巻き込まれてしまった様だ。通路へつながる扉も吹き飛び、ひしゃげてしまっている。
研究室にも轟々と炎が燃え上がる。
侵入を知らせるけたたましい警報が鳴り響いた。
「誰……?」
直ぐにクロエはこの爆破の犯人がユージンでは無いと考えた。
ユージンと言う男に対しては何も持っていない事は確認済みであり、さらにはこのエンジェルのいる室内に研究員以外が出入りした覚えもなかったのだから。
爆破の開始、これはオスカーに取っても時間の制限を設けることになるが、所謂火事場泥棒と同じ理論だ。
火事が起これば混乱が起きる。
ならばこの瞬間こそが最も手薄になる瞬間。口封じとして渡された起爆装置はこの研究所を完全に倒壊させる目的もある。
故にここで人が死のうと証拠として扱われる事はない筈だ。研究を表沙汰にするつもりがないのだから。
轟々と燃え上がる炎に躊躇うこともなくオスカーは身を投じませる。
外気の身を焦がすような熱波とは裏腹にどこまでも冷たく、心は動かず。
足を踏み込んだ瞬間に警報機が鳴り響く。
「…………」
動揺する素振りなど見せずにオスカーは進む。今回の仕事は実に単純だ。たった一人、少女を誘拐すればいいのだから。
さらにはその少女に抵抗の意思もないと来た。
こんな仕事など二十分も必要ないかもしれない。ならば、自分である必要など。
「保険ってやつか……」
エイデンの不安症には少しばかり呆れる。そこまでもしもを考える必要という物はあるのだろうか。
「どんだけ大事なモンなんだろうねぇ、エンジェルってのは」
説明されたのは、頼まれたのはたった一言。確保してこい、と。
余裕綽々。
問題など起きようはずもない。
「どうせすぐに終わるだろ」
彼の心に慢心がないと言えば嘘になる。
そんな彼の気持ちに冷や水が浴びせられた。
一瞬の動揺。
「おいおい、これはどういうことだ? 凍結ってのに炎上ってのは……ハッ、穏やかじゃねぇな」
背後から聞こえた声にオスカーは警戒を示しなが振り向いた。
「なあ、お前。エンジェルの場所って知ってるか? いや、そもそもエンジェルって分かるか?」
目を見開いて、即座に距離を取る。
同業者。
「あんだよ……?」
炎に照らされた男に見覚えがあった。金色の髪、青い瞳。中年程の男性。
昼間にぶつかり、転がされた。
「お前は……っ!」
「あ? 俺を知ってんのか、黒ずくめ」
敵意を剥き出しにしてオスカーは構える。他の出資者もまさか誘拐を企てるとは。
勘違いではあった。
向けられた敵意に僅かに反応を見せる。返礼のような殺意。死を幻視する程の。
「……仲間、じゃねぇな。その態度」
オスカーに取って初めての経験だった。ここまでの力の差を感じ取るという事は。
そして共通の認識が生まれる。
仲間ではない。
つまりは。
──敵だ。
「殺して大丈夫か?」
ユージンは僅かな不安を覚えながらも構えを取ることもなくぼやいた。
「まあ、そん時はそん時か」
自らが負けるとは微塵も思ってはいない。彼我の差も分からぬほど愚かではない。ただ、こうして向き合った今、ユージンには手を抜くつもりもない。
予想外の対決が炎上する研究所内で始まる。
駆け出したのはオスカーのみ。
ユージンは子供が何をするのかを観察するように見ている大人のようである。
火事現場でありながら、どこか命のやり取りとは程遠い感覚にユージンは浸り込んでいる。
「ふっ!」
ユージンの鳩尾に右ストレートが突き刺さる。防御の姿勢を見せない彼にはまともな一撃が入ったはずだ。
「…………ま、こんなもんか」
だが顔色ひとつ変えず、いや、結局は仕方ないが詰まらないと言いたげな顔つきを覗かせる。
視認できない、反応できない高速の蹴りがオスカーの腹に入る。
衝撃は最早、人間技とは思えないほど。
それは喩えるならば大型車両に衝突されたような。台風に吹き飛ばされる木の葉の様にオスカーの身体が通路を真っ直ぐに抜けて、ゴロゴロと転がりながら、開けた部屋でようやく止まった。
「…………」
ここでオスカーは考えを組み立て直す。
別に目の前にいる怪物を必ず殺さなければならない訳ではない。エンジェルをエイデンの元に連れ帰れば、それだけで目的は果たせるのだ。
真面目にこの男と戦うのも馬鹿らしい。
「どうするよ」
次の行動をユージンは観察する様に、余裕が滲み出る様な微笑みを湛えて立っている。
「──あ? クソッ……、逃げんのかよ!」
開けた部屋を抜けて、また通路に。
組み立てた対ユージン用の手段。
だが、ユージンとオスカーの走力では圧倒的にユージンが上。歳をも感じさせないバイタリティの怪物。
だが、オスカーもそれだけではない。
懐に忍ばせていた起爆装置を取り出して、ボタンを押した。エクス社製の小型爆弾は技能が詰め込まれている。
スイッチにも同様。
エリアごとに作動スイッチが分かれている。
躊躇なく起爆。
後方から熱と火の粉が背中に打ち当たる。爆音が耳の奥にまで響く。
ただ、諸に爆発を受けたユージンは死んでいてもおかしくない。
「…………」
後方を振り返るが、追いかけてきている様には見えない。煙も炎も晴れず、ユージンの姿も確認できない。
「死んだか……」
であれば幸運。
あとは時間が許すまでにエンジェルを確保してこの研究所を完全に破壊してしまおう。
オスカーは少しばかりの晴れやかな気分と共に先程より走る速度を上げて通路を左に曲がって、正面の扉を開いた。
「この部屋だな……」
辺りを見回せば阿鼻叫喚。
絶叫、火炎、焦げ付く様な悪臭。
白衣を着た男女は何かしらの下敷きになっている。
今更、見つかったとして問題はない。
障害は──。
「案内、ご苦労なこったな!」
排除した、つもりであった。
だが、油断大敵。
オスカーの左側頭部に激痛が走った。
原因は一つ、ユージンの後ろ回し蹴りだ。
あまりの破壊力にオスカーの視界は歪み膝を付いてしまう。四つん這いになったユージンの脇腹を先程とは逆の足、左足でサッカーボールを蹴る様に振り抜いた。
「ごっ、ア…………」
気持ちの良いくらいにオスカーの身体は転がっていき、数メートル離れた位置にある倒れた机にぶつかって止まった。
「はあっ、はあ……」
痛みに喘ぎ、短い呼吸。酸素が少ない。
まさか、こんな邪魔が入るとは。恨み言ばかりがオスカーの脳内を過っていく。
英雄に至らなかった者。
いずれにしても、英雄を名乗ることは出来ないという点では変わりなく。
彼の者は英雄と呼ぶには知られなさすぎた。
彼の英名を聞く者は多くなく、彼らの生き様も英雄には到達し得なかった。
「…………」
眠る少女は英雄になれるだろうか。
知られざる怪物から生み出されたたった一つの答えは、果たして英雄になれるのだろうか。
どうでも良いのかもしれない。
ただ生きてほしいと、クロエは願う。
培養器の外側にそっと右手で触れる。
「クロエ、大丈夫か?」
「あ、すみません……」
他の皆が書類の整理に忙しなく手を動かし、凍結処理に動く中、傍目からはぼんやりとしているようにも見えるクロエの目はエンジェルに釘付けとなっていた。
泡沫の立つ液に浸り込み、彼女は一体どんな夢を見ているのか。或いは赤子のように待つだけなのか。
「この子、殺すんですよね……」
「そう、だな」
ケインにも思うところはある。
エンジェルの見た目は自身の娘と同じ程度に成長してしまっている。だからこそ、経過を見守ってきた彼だからこそ情という物も湧きつつあった。
「私たちって勝手ですよね」
「ああ」
「いつだって、人間は自分本位で」
「──救いようが無い」
研究者という立場で人倫にもとるような事をしていながらに、愛するモノを持つ事になればどこか自虐的な精神も作られてしまうだろう。
許されざる悪へと加担している。
「別に僕は正義であろうとは思ってないんだよ。科学の信徒はきっと地獄に落ちた者が殆どだろう」
どこか言い訳のような苦しさもある。
ケイン自身も堕ちていくはずだ。
分かっている。
こんな研究をしていれば碌な死に方をしない事くらい。
「ケイン、これは何処に持ってけばいいの?」
紙の束を抱えたカティアがやって来て尋ねると、ケインは彼女の方へと振り返る。
「ああ、それはだね……」
白衣の背中は去っていく。
再び瞼を閉じたままのエンジェルにクロエは視線を向けた。
「罪滅ぼし……にはならないか」
生み出した彼女が生かそうとすること。
それはただの彼女の押し付けの偽善。だから罰を受けるということにもなりはしない。
「クロエ! こっち手伝ってくれー!」
男性研究員に呼ばれ、「わかりました」と返事をしてからエンジェルの入る培養器に背を向けて駆けていく。
「どうしました?」
気さくな態度で問いかける柔和な態度の彼女は、研究室の仲間からの人気も高い。誰も彼女の思惑に気がついた様子はない。
研究室の外はもう夜だろうか。
外の様子はこの場所からは確認できない。
疲労から溜息を吐こうとした瞬間に、クロエの視界の端で何かが爆ぜた。
瞬間、轟音。
耳をつんざいた。
「な、に……これ?」
焦げるような臭い。
顔を顰め、耳を抑えながら辺りを見回す。
エンジェルは。
「大丈夫……」
ただ、何人かの研究員は爆発に巻き込まれてしまった様だ。通路へつながる扉も吹き飛び、ひしゃげてしまっている。
研究室にも轟々と炎が燃え上がる。
侵入を知らせるけたたましい警報が鳴り響いた。
「誰……?」
直ぐにクロエはこの爆破の犯人がユージンでは無いと考えた。
ユージンと言う男に対しては何も持っていない事は確認済みであり、さらにはこのエンジェルのいる室内に研究員以外が出入りした覚えもなかったのだから。
爆破の開始、これはオスカーに取っても時間の制限を設けることになるが、所謂火事場泥棒と同じ理論だ。
火事が起これば混乱が起きる。
ならばこの瞬間こそが最も手薄になる瞬間。口封じとして渡された起爆装置はこの研究所を完全に倒壊させる目的もある。
故にここで人が死のうと証拠として扱われる事はない筈だ。研究を表沙汰にするつもりがないのだから。
轟々と燃え上がる炎に躊躇うこともなくオスカーは身を投じませる。
外気の身を焦がすような熱波とは裏腹にどこまでも冷たく、心は動かず。
足を踏み込んだ瞬間に警報機が鳴り響く。
「…………」
動揺する素振りなど見せずにオスカーは進む。今回の仕事は実に単純だ。たった一人、少女を誘拐すればいいのだから。
さらにはその少女に抵抗の意思もないと来た。
こんな仕事など二十分も必要ないかもしれない。ならば、自分である必要など。
「保険ってやつか……」
エイデンの不安症には少しばかり呆れる。そこまでもしもを考える必要という物はあるのだろうか。
「どんだけ大事なモンなんだろうねぇ、エンジェルってのは」
説明されたのは、頼まれたのはたった一言。確保してこい、と。
余裕綽々。
問題など起きようはずもない。
「どうせすぐに終わるだろ」
彼の心に慢心がないと言えば嘘になる。
そんな彼の気持ちに冷や水が浴びせられた。
一瞬の動揺。
「おいおい、これはどういうことだ? 凍結ってのに炎上ってのは……ハッ、穏やかじゃねぇな」
背後から聞こえた声にオスカーは警戒を示しなが振り向いた。
「なあ、お前。エンジェルの場所って知ってるか? いや、そもそもエンジェルって分かるか?」
目を見開いて、即座に距離を取る。
同業者。
「あんだよ……?」
炎に照らされた男に見覚えがあった。金色の髪、青い瞳。中年程の男性。
昼間にぶつかり、転がされた。
「お前は……っ!」
「あ? 俺を知ってんのか、黒ずくめ」
敵意を剥き出しにしてオスカーは構える。他の出資者もまさか誘拐を企てるとは。
勘違いではあった。
向けられた敵意に僅かに反応を見せる。返礼のような殺意。死を幻視する程の。
「……仲間、じゃねぇな。その態度」
オスカーに取って初めての経験だった。ここまでの力の差を感じ取るという事は。
そして共通の認識が生まれる。
仲間ではない。
つまりは。
──敵だ。
「殺して大丈夫か?」
ユージンは僅かな不安を覚えながらも構えを取ることもなくぼやいた。
「まあ、そん時はそん時か」
自らが負けるとは微塵も思ってはいない。彼我の差も分からぬほど愚かではない。ただ、こうして向き合った今、ユージンには手を抜くつもりもない。
予想外の対決が炎上する研究所内で始まる。
駆け出したのはオスカーのみ。
ユージンは子供が何をするのかを観察するように見ている大人のようである。
火事現場でありながら、どこか命のやり取りとは程遠い感覚にユージンは浸り込んでいる。
「ふっ!」
ユージンの鳩尾に右ストレートが突き刺さる。防御の姿勢を見せない彼にはまともな一撃が入ったはずだ。
「…………ま、こんなもんか」
だが顔色ひとつ変えず、いや、結局は仕方ないが詰まらないと言いたげな顔つきを覗かせる。
視認できない、反応できない高速の蹴りがオスカーの腹に入る。
衝撃は最早、人間技とは思えないほど。
それは喩えるならば大型車両に衝突されたような。台風に吹き飛ばされる木の葉の様にオスカーの身体が通路を真っ直ぐに抜けて、ゴロゴロと転がりながら、開けた部屋でようやく止まった。
「…………」
ここでオスカーは考えを組み立て直す。
別に目の前にいる怪物を必ず殺さなければならない訳ではない。エンジェルをエイデンの元に連れ帰れば、それだけで目的は果たせるのだ。
真面目にこの男と戦うのも馬鹿らしい。
「どうするよ」
次の行動をユージンは観察する様に、余裕が滲み出る様な微笑みを湛えて立っている。
「──あ? クソッ……、逃げんのかよ!」
開けた部屋を抜けて、また通路に。
組み立てた対ユージン用の手段。
だが、ユージンとオスカーの走力では圧倒的にユージンが上。歳をも感じさせないバイタリティの怪物。
だが、オスカーもそれだけではない。
懐に忍ばせていた起爆装置を取り出して、ボタンを押した。エクス社製の小型爆弾は技能が詰め込まれている。
スイッチにも同様。
エリアごとに作動スイッチが分かれている。
躊躇なく起爆。
後方から熱と火の粉が背中に打ち当たる。爆音が耳の奥にまで響く。
ただ、諸に爆発を受けたユージンは死んでいてもおかしくない。
「…………」
後方を振り返るが、追いかけてきている様には見えない。煙も炎も晴れず、ユージンの姿も確認できない。
「死んだか……」
であれば幸運。
あとは時間が許すまでにエンジェルを確保してこの研究所を完全に破壊してしまおう。
オスカーは少しばかりの晴れやかな気分と共に先程より走る速度を上げて通路を左に曲がって、正面の扉を開いた。
「この部屋だな……」
辺りを見回せば阿鼻叫喚。
絶叫、火炎、焦げ付く様な悪臭。
白衣を着た男女は何かしらの下敷きになっている。
今更、見つかったとして問題はない。
障害は──。
「案内、ご苦労なこったな!」
排除した、つもりであった。
だが、油断大敵。
オスカーの左側頭部に激痛が走った。
原因は一つ、ユージンの後ろ回し蹴りだ。
あまりの破壊力にオスカーの視界は歪み膝を付いてしまう。四つん這いになったユージンの脇腹を先程とは逆の足、左足でサッカーボールを蹴る様に振り抜いた。
「ごっ、ア…………」
気持ちの良いくらいにオスカーの身体は転がっていき、数メートル離れた位置にある倒れた机にぶつかって止まった。
「はあっ、はあ……」
痛みに喘ぎ、短い呼吸。酸素が少ない。
まさか、こんな邪魔が入るとは。恨み言ばかりがオスカーの脳内を過っていく。
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