24 / 39
24 恋は盲目。毒は防毒。
しおりを挟む
【ラムドールの村に着いたゼンジたちは、その情景に言葉を失う。バスケットボールほどの、バルーンモスキートが村中を飛び回り、上空には、毒により皮膚が赤くなった人たちを狙う、レッドイーターの群が覆っていた。
そして、知らぬ間に新しい義務、品位を保つ義務が発動していたゼンジは、身体の汚れを川の水で洗い流し、義務の縛りを解除することに成功する。
しかしテープルにより解毒薬を頭からかけられ、再び義務を発動させたのであった】
「メロン頼む!」
『任せて!ウルトラクリーン』
メロンは可愛らしい両手をゼンジに向けて、汚れを消し去る魔法を唱えた。
ゼンジにかかった、緑色の解毒薬の汚れは瞬く間に消えた。
「い、今、ぬ、ぬいぐるみが喋りました!動きましたよね?」
ゼンジとメロンは、穴という穴を大きく開き、お互いを見て固まった。
「私の魔法です。私はぬいぐるみを操る事が出来ます」
すかさずポーラが答えた。
(ナイスだポーラ!)
「ほう!それは珍しい何という職業ですか?」
「えっ?え~っと、そ、それは~……」
「魔物使い(テイマー)とは明らかに違いますし。死霊使い(ネクロマンサー)でもなさそうだ」
テープルは顎に手を当てメロンを見つめた。
ポーラは明らかに挙動不審になり、目でゼンジに救いを求めた。
(何だ!操る職業って何だ?あの人形の口を動かして代わりに喋るやつ何だっけ?)
「そ、操縦士を知りませんか?」
(しまったぁ~!何も思いつかなかったぁ!
操縦士なんてこの世界にあるのか?ザ・航空自衛隊だな!)
「ソウジュウシ?聞いた事もない職業ですね」
「そ、そうですか?東の国では、知らない人はいないと思いますよ」
(嘘は言ってないよな?変な義務は発動してないだろうな?ん?どうせなら人形使いで良かった!思い出した!腹話術師だ!)
「~~~!」
ゼンジは自分の軽率さに腹を立てた。
「テープルさん!無事でしたか!」
その時、村の中から声がした。
一斉にそちらを向くと、真っ赤な肌をした女性がバルーンモスキートを引き連れて立っていた。
「キーラさん!外に出ちゃダメです!」
「ど、どこにいても同じです。馬車の音が、き、聞こえたので、ハァハァ、もしかしたらと、思い、出てきちゃいました」
キーラという女性は、微笑んではいるが、腕、腰そして足にしがみつく、バルーンモスキートに血を吸われつつも、大粒の汗を流し苦痛に耐えている。
「何を言ってるんですか!部屋の中にいてください!外に出るのは危険すぎます!」
「大丈夫です……バルーンモスキートが……いるので」
「それでもです!血を吸われ続けると命に関わります!」
キーラが一歩前に出るタイミングで、腰のバルーンモスキートに触れてしまい、その振動でバルーンモスキートが毒を吐き出し体を萎ませた。
「ごめんなさい」
「くっ」
テープルは漂う毒を吸ってしまい、皮膚が赤く染まり始めた。
「か、体が重い!」
「な、何じゃ?これが毒?」
ゼンジたちもその毒を吸ってしまい、皆皮膚を赤く染めていた。それと同時に、ロックが解除される音を聞いた。
「大丈夫です。解毒薬を仕入れて来ました」
テープルはそう言うと、動きが遅くなりつつも、解毒薬を飲み元に戻った。
「さあ。家に戻ってキーラさんも飲んでください」
「ありがとう…ございます。し、しかし…危険だったのでしょう」
キーラの顔から微笑みが消えた。
「はい。他の冒険者の方々は、その時に命を……」
テープルの表情により、既にこの世には居ないのだと悟った。
「そんな……終わりの無い…私共などの為に」
「諦めないでください!必ず何か方法があるはずです!」
テープルはキーラに近付いた。
「テープルさん!」
キーラもまたテープルに歩み寄る。
そして手を取り合い見つめ合い始めた。
「おい!何やってるんだ!安全な場所に移動するぞ!」
痺れを切らしたゴードンが声を掛けるが、二人には聞こえていないようだ。
しかし、そんな二人に急速に近付く者がいた。
「お熱くなってる所、邪魔してすみません」
奇妙なマスクをつけた男が、黒い棒でキーラにしがみつく、萎んだバルーンモスキートを叩き落とした。
「な!何をするんですか!」
テープルが気付いた時には既に遅く、叩いた衝撃で他のバルーンモスキートが体を萎ませ毒の霧を噴き出した。
「くっ!かっ、体が……」
再び毒を吸い込んだテープルの肌は、次第に赤くなる。
「やめて下さい!何をするんですか!?」
キーラも慌てて止めに入ろうとするが、その意思とは裏腹に動きは極めて鈍かった。
しかし奇妙なマスクを付けた男は、毒を吸い込んだにも関わらず、萎んだ残りの二匹も瞬く間に叩き落とした。
『ゼンジ!』
キーラは声のする方を見た。そこにも奇妙なマスクを付けた者がいた。しかし喋っていたのは、その者が抱えるドラゴンのぬいぐるみで、可愛らしい手を上に挙げ、空に指を立てていた。
「了解!」
奇妙なマスクを付けた男は、上空を見上げつつ、バルーンモスキートを叩き落とした黒い棒を短くして、左足に付けているホルダーに収納した。
そして袈裟に掛けていた紐を引くと、後ろに背負っていた黒い塊がその姿を現した。
細長く見た事もない形をしている。
上空を見上げたまま、黒い塊を両手で抱え上げ、それを覗き込む。
マスクから、こもった声が聞こえた。
「耳を塞いでください」
ごめんなさい。という言葉を付け加えて。
それは、動きが遅いキーラとテープルに宛てたものだった。
防毒マスクを装備したゼンジは、急降下するレッドイーターに照準を合わせた。
遥か上空で旋回していた群れの中から、四体が向かって来る。しかしその距離が近付くにつれ、驚くほど大きくなり、眼前にいるレッドイーターはマンティコアとほぼ同じサイズであった。
キーラの視界の端にレッドイーターが見えた。直後こもった声が聞こえた。
「バレットタイム」
スローモーションとなった景色の中、すかさず二発発砲した。
一体目の胸に、二発の弾丸がめり込むのを確認して、他のレッドイーターの眉間に一発ずつ発砲した。
スローモーションが解けると、レッドイーターは大きく頭を振り、きりもみ回転を始め地面に激突した。
(他の鳥は気付いてないみたいだな。それにしても防毒マスクは視界が悪いな。外す訳にもいかないし)
ゼンジは振り向きテープルに謝罪した。
「突然攻撃してすみません。ずっと対処法を考えていたのですが、眠くて、やはりこれしか思いつきませんでした。話すと反対されると思い、ポーラにだけ話しました。騙すような事をして本当にすみません。自分は眠いんです!」
その時テープルとキーラは、小銃の音の大きさに驚き、その場でジャンプした。
『遅っ!今っ!?ププッ』
「おいメロン!」
テープルは顔を引き攣らせポーラに向けて話した。
「今のは、ぬいぐるみが喋ったって事は……ソウジュウシのポーラ殿の言葉では?」
メロンは慌てて両手を口に手を当てた。
「ご、ごめんなさい」
ポーラは顔を赤らめて頭を下げ、ゼンジはメロンを般若の如く睨みつけた。
メロンは脱力して遠くを見つめ、そしてぬいぐるみのように動かなくなった。
バレットタイムは使用していないが、気まずい雰囲気が永遠のように感じた。
「ウォ~ン!やっぱりスゲェよ!助かった!」
(ナイス!ノック!助かった!)
ノックの一言で動き出した時を、ゼンジは必死に手繰り寄せた。
「そ、そんな事ないよ!と、取り敢えず解毒薬を二人に渡してくれよ」
「ウォ~ンそうだな!リッキー!解毒薬を二つ持って来てくれ!!」
幌馬車の中で、待機していた弟のリッキーが、解毒薬を持ってきた。
そしてテープルとキーラに渡すと、二人はゆっくりとした動きでそれを飲み干した。
「ありがとうございます。テープルさん。毒が消えました」
キーラにはテープルしか見えていないようだ。
「当たり前の事をしたまででです」
テープルもまた同じだった。
二人は手を取り合い見つめ合っていた。
ここでもやはりバレットタイムは使っていない。
「いつまでそんな事やってるんだ?安全な場所に移動するぞ!」
毒が消えても、動きの遅い二人に豪を煮やしたゴードンが、二人の間をわざわざ通って村へ入って行った。
「そ、それじゃあ私の家に来て下さい!直ぐそこの道具屋です」
「そうしましょう!皆さん、彼女の店は宿屋も兼務しています。そこで作戦を立て直しましょう」
門の近くに建っている大きな建物を指差した。
店の看板には、宿屋と道具屋を兼ね備えたマークが刻まれている。
「まさかテープルさんは、彼女の為に解毒薬を仕入れたんじゃないか?それを彼女は売り捌こうとしてるとか?」
「有り得ますね……」
一行はキーラの店『白い雄鶏亭』に向かった。
(女神様、こちら自衛官、
恋は盲目と言いますが、実際に見たのは初めてです。毒より恐ろしいですね。どうぞ)
そして、知らぬ間に新しい義務、品位を保つ義務が発動していたゼンジは、身体の汚れを川の水で洗い流し、義務の縛りを解除することに成功する。
しかしテープルにより解毒薬を頭からかけられ、再び義務を発動させたのであった】
「メロン頼む!」
『任せて!ウルトラクリーン』
メロンは可愛らしい両手をゼンジに向けて、汚れを消し去る魔法を唱えた。
ゼンジにかかった、緑色の解毒薬の汚れは瞬く間に消えた。
「い、今、ぬ、ぬいぐるみが喋りました!動きましたよね?」
ゼンジとメロンは、穴という穴を大きく開き、お互いを見て固まった。
「私の魔法です。私はぬいぐるみを操る事が出来ます」
すかさずポーラが答えた。
(ナイスだポーラ!)
「ほう!それは珍しい何という職業ですか?」
「えっ?え~っと、そ、それは~……」
「魔物使い(テイマー)とは明らかに違いますし。死霊使い(ネクロマンサー)でもなさそうだ」
テープルは顎に手を当てメロンを見つめた。
ポーラは明らかに挙動不審になり、目でゼンジに救いを求めた。
(何だ!操る職業って何だ?あの人形の口を動かして代わりに喋るやつ何だっけ?)
「そ、操縦士を知りませんか?」
(しまったぁ~!何も思いつかなかったぁ!
操縦士なんてこの世界にあるのか?ザ・航空自衛隊だな!)
「ソウジュウシ?聞いた事もない職業ですね」
「そ、そうですか?東の国では、知らない人はいないと思いますよ」
(嘘は言ってないよな?変な義務は発動してないだろうな?ん?どうせなら人形使いで良かった!思い出した!腹話術師だ!)
「~~~!」
ゼンジは自分の軽率さに腹を立てた。
「テープルさん!無事でしたか!」
その時、村の中から声がした。
一斉にそちらを向くと、真っ赤な肌をした女性がバルーンモスキートを引き連れて立っていた。
「キーラさん!外に出ちゃダメです!」
「ど、どこにいても同じです。馬車の音が、き、聞こえたので、ハァハァ、もしかしたらと、思い、出てきちゃいました」
キーラという女性は、微笑んではいるが、腕、腰そして足にしがみつく、バルーンモスキートに血を吸われつつも、大粒の汗を流し苦痛に耐えている。
「何を言ってるんですか!部屋の中にいてください!外に出るのは危険すぎます!」
「大丈夫です……バルーンモスキートが……いるので」
「それでもです!血を吸われ続けると命に関わります!」
キーラが一歩前に出るタイミングで、腰のバルーンモスキートに触れてしまい、その振動でバルーンモスキートが毒を吐き出し体を萎ませた。
「ごめんなさい」
「くっ」
テープルは漂う毒を吸ってしまい、皮膚が赤く染まり始めた。
「か、体が重い!」
「な、何じゃ?これが毒?」
ゼンジたちもその毒を吸ってしまい、皆皮膚を赤く染めていた。それと同時に、ロックが解除される音を聞いた。
「大丈夫です。解毒薬を仕入れて来ました」
テープルはそう言うと、動きが遅くなりつつも、解毒薬を飲み元に戻った。
「さあ。家に戻ってキーラさんも飲んでください」
「ありがとう…ございます。し、しかし…危険だったのでしょう」
キーラの顔から微笑みが消えた。
「はい。他の冒険者の方々は、その時に命を……」
テープルの表情により、既にこの世には居ないのだと悟った。
「そんな……終わりの無い…私共などの為に」
「諦めないでください!必ず何か方法があるはずです!」
テープルはキーラに近付いた。
「テープルさん!」
キーラもまたテープルに歩み寄る。
そして手を取り合い見つめ合い始めた。
「おい!何やってるんだ!安全な場所に移動するぞ!」
痺れを切らしたゴードンが声を掛けるが、二人には聞こえていないようだ。
しかし、そんな二人に急速に近付く者がいた。
「お熱くなってる所、邪魔してすみません」
奇妙なマスクをつけた男が、黒い棒でキーラにしがみつく、萎んだバルーンモスキートを叩き落とした。
「な!何をするんですか!」
テープルが気付いた時には既に遅く、叩いた衝撃で他のバルーンモスキートが体を萎ませ毒の霧を噴き出した。
「くっ!かっ、体が……」
再び毒を吸い込んだテープルの肌は、次第に赤くなる。
「やめて下さい!何をするんですか!?」
キーラも慌てて止めに入ろうとするが、その意思とは裏腹に動きは極めて鈍かった。
しかし奇妙なマスクを付けた男は、毒を吸い込んだにも関わらず、萎んだ残りの二匹も瞬く間に叩き落とした。
『ゼンジ!』
キーラは声のする方を見た。そこにも奇妙なマスクを付けた者がいた。しかし喋っていたのは、その者が抱えるドラゴンのぬいぐるみで、可愛らしい手を上に挙げ、空に指を立てていた。
「了解!」
奇妙なマスクを付けた男は、上空を見上げつつ、バルーンモスキートを叩き落とした黒い棒を短くして、左足に付けているホルダーに収納した。
そして袈裟に掛けていた紐を引くと、後ろに背負っていた黒い塊がその姿を現した。
細長く見た事もない形をしている。
上空を見上げたまま、黒い塊を両手で抱え上げ、それを覗き込む。
マスクから、こもった声が聞こえた。
「耳を塞いでください」
ごめんなさい。という言葉を付け加えて。
それは、動きが遅いキーラとテープルに宛てたものだった。
防毒マスクを装備したゼンジは、急降下するレッドイーターに照準を合わせた。
遥か上空で旋回していた群れの中から、四体が向かって来る。しかしその距離が近付くにつれ、驚くほど大きくなり、眼前にいるレッドイーターはマンティコアとほぼ同じサイズであった。
キーラの視界の端にレッドイーターが見えた。直後こもった声が聞こえた。
「バレットタイム」
スローモーションとなった景色の中、すかさず二発発砲した。
一体目の胸に、二発の弾丸がめり込むのを確認して、他のレッドイーターの眉間に一発ずつ発砲した。
スローモーションが解けると、レッドイーターは大きく頭を振り、きりもみ回転を始め地面に激突した。
(他の鳥は気付いてないみたいだな。それにしても防毒マスクは視界が悪いな。外す訳にもいかないし)
ゼンジは振り向きテープルに謝罪した。
「突然攻撃してすみません。ずっと対処法を考えていたのですが、眠くて、やはりこれしか思いつきませんでした。話すと反対されると思い、ポーラにだけ話しました。騙すような事をして本当にすみません。自分は眠いんです!」
その時テープルとキーラは、小銃の音の大きさに驚き、その場でジャンプした。
『遅っ!今っ!?ププッ』
「おいメロン!」
テープルは顔を引き攣らせポーラに向けて話した。
「今のは、ぬいぐるみが喋ったって事は……ソウジュウシのポーラ殿の言葉では?」
メロンは慌てて両手を口に手を当てた。
「ご、ごめんなさい」
ポーラは顔を赤らめて頭を下げ、ゼンジはメロンを般若の如く睨みつけた。
メロンは脱力して遠くを見つめ、そしてぬいぐるみのように動かなくなった。
バレットタイムは使用していないが、気まずい雰囲気が永遠のように感じた。
「ウォ~ン!やっぱりスゲェよ!助かった!」
(ナイス!ノック!助かった!)
ノックの一言で動き出した時を、ゼンジは必死に手繰り寄せた。
「そ、そんな事ないよ!と、取り敢えず解毒薬を二人に渡してくれよ」
「ウォ~ンそうだな!リッキー!解毒薬を二つ持って来てくれ!!」
幌馬車の中で、待機していた弟のリッキーが、解毒薬を持ってきた。
そしてテープルとキーラに渡すと、二人はゆっくりとした動きでそれを飲み干した。
「ありがとうございます。テープルさん。毒が消えました」
キーラにはテープルしか見えていないようだ。
「当たり前の事をしたまででです」
テープルもまた同じだった。
二人は手を取り合い見つめ合っていた。
ここでもやはりバレットタイムは使っていない。
「いつまでそんな事やってるんだ?安全な場所に移動するぞ!」
毒が消えても、動きの遅い二人に豪を煮やしたゴードンが、二人の間をわざわざ通って村へ入って行った。
「そ、それじゃあ私の家に来て下さい!直ぐそこの道具屋です」
「そうしましょう!皆さん、彼女の店は宿屋も兼務しています。そこで作戦を立て直しましょう」
門の近くに建っている大きな建物を指差した。
店の看板には、宿屋と道具屋を兼ね備えたマークが刻まれている。
「まさかテープルさんは、彼女の為に解毒薬を仕入れたんじゃないか?それを彼女は売り捌こうとしてるとか?」
「有り得ますね……」
一行はキーラの店『白い雄鶏亭』に向かった。
(女神様、こちら自衛官、
恋は盲目と言いますが、実際に見たのは初めてです。毒より恐ろしいですね。どうぞ)
0
あなたにおすすめの小説
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
【完結】すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ
一終一(にのまえしゅういち)
ファンタジー
俺こと“有塚しろ”が転移した先は巨大モンスターのうろつく異世界だった。それだけならエサになって終わりだったが、なぜか身に付けていた魔法“ワンオペ”によりポンコツ鎧兵を何体も召喚して命からがら生き延びていた。
百体まで増えた鎧兵を使って騎士団を結成し、モンスター狩りが安定してきた頃、大樹の上に人間の住むマルクト王国を発見する。女王に入国を許されたのだが何を血迷ったか“聖騎士団”の称号を与えられて、いきなり国の重職に就くことになってしまった。
平和に暮らしたい俺は騎士団が実は自分一人だということを隠し、国民の信頼を得るため一人百役で鎧兵を演じていく。
そして事あるごとに俺は心の中で呟くんだ。
『すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ』ってね。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる