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第四十話
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学校に到着すると、リーゼリアとユリアニックはクラスメイトに合流する。
アレクシスとエリアリアはバーベキューパーティーの準備のために食堂に向かっていた。
「それでは、アレクシス君お願いします」
「了解、です。よっと」
アレクシスがマジックバッグから肉を取り出すと、食堂のシェフたちは驚く。
ひと目でベヘモスの肉であることを理解するが、今までブロック肉を数枚のステーキにする程度でしか調理をしたことはない。
しかし、目の前には見たこともないほどの量のベヘモスの肉がある。
聞けばこの肉は目の前にいる少年が解体したという。
「片手剣とナイフの両方を使ったので、いびつな部分があると思いますが……そこはすみません。あの環境で自分以外に解体できる人がいなかったので、ちょっと強引にやっちゃいました」
「こ、これを片手剣で? いやいや、十分だよ! これはすごいぞ! なあ!」
「あぁ、これなら色々な料理が作れるはずだ!」
バーベキュー用に肉をより分けたとしてもたくさんの料理に使うことができるため、シェフたちは今から自分たちのレパートリーにどう活かすかをイメージしていた。
高級食材であるベヘモスの肉を自由に使えるとあっては彼らも興奮を隠しきれない。
「それじゃ、僕はもうお役ごめんということで、戻ってもいいですか?」
ずっとクラスメイトと別行動をとっていたため、他の生徒のことも気になっていた。
「あぁ、そうでした。アレクシス君、色々とありがとうございました。みなさんは着替えてから、食堂前にみんな集まっていると思います。あなたもバーベキューパーティーを楽しんで下さいね」
アレクシスはエリアリアに一礼すると、食堂から出ていく。
すると、そこにはバーベキュー用の網や火が既に用意されていた。
「おう、今回の最大の功労者がやっと姿を現したな」
ワズワースがアレクシスに気づいて声をかける。
「はい、肉を届けて来たので……あれ?」
返事をしながらも他の生徒たちの視線がいつもとは違うことにアレクシスが気づく。
首を傾げるアレクシスのもとにリーゼリアが駆け寄る。
「アレク君、みんなが……」
リーゼリアが軽く背中を押してアレクシスをみんなの前に立たせる。
すぐ近くにはユリアニックも控えている。
「えっと」
どういう状況なのか理解できないアレクシスは戸惑ってしまう。
「お前……」
先頭の男子生徒が最初に口を開く。何を言われるのかとアレクシスは少し身構えた。
「──すっげえな!」
誉め言葉が出てきたことにアレクシスは驚いている。
「私は前からすごいって知ってたよ!」
「いやいや、すごいやつだったけどここまですごいと嫉妬とかもあほらしくなってくるな」
「すごいです」
「ありがとう! アレクシス君のおかげで助かったよ!」
「はん、認めてやるよ! ……いや、ごめん。助かった」
今まで腫れ物に触るかのような態度をとってきたクラスメイトだったが、今回のベヘモスの一件でアレクシスのことを認めるようになっていた。
数人の生徒は離れた場所でアレクシスの戦いぶりを見ていた。
その話は全クラスメイトに共有されて、彼の活躍は全員が知るところとなった。
更には一緒に行動していたリーゼリアとユリアニックの後押しによって、アレクシスの活躍にダメ押しがなされた。
「あー、えっと、うん。よかった。なんていうか、なるべく気にしないようにはしていたんだけど、クラスで浮いている自覚はあったから。でも、みんなと仲良くなれたみたいでよかった。これからもよろしくね」
むずむずするようなアレクシスが等身大の一人の学生としてみんなに言葉を発するのは、もしかしたらこれが初めてだったかもしれない。
その言葉はクラスメイトの心に響いて、中には涙を流すものまでいた。
「ちょっ! いやいや、泣かないでよ! 別にこれまで楽しくなかったわけじゃないし、これからみんなとも仲良くなれてよかったって話なんだから、ここはわーっ! って騒ぐところでしょ!」
普段落ち着いているアレクシスが慌てているのを見て、みんな吹き出してしまう。
そして、アレクシスの言葉のとおりわーっと彼のもとへ集まって胴上げを始める。
「……って、なんで! なんで胴上げなんだよ! うわっ! いや、怖い怖い! もっとちゃんと支えてって!」
何かに優勝したわけでもないが、なぜかみんながアレクシスの胴上げを笑顔で行っていた。
そこに食材をもってやってきたエリアリアもその光景を見て笑っていた。
「いや、だから、誰か、助けて! リーゼ! ユリア! ワズワース先生! エリアリアせんせー!」
困ったようにわたふたとするアレクシスの助けを求める声は天高く響き渡ったが、リーゼリアも胴上げに参加しており、ワズワースとエリアリアは笑顔で見守っているだけで、手出しも口出しもするつもりはなかった。
「さあみんな、料理の用意ができたぞ!」
盛り上がる全員を振り向かせたのはシェフの声であり、次々に料理と食材が運ばれてきた。
それと同時に胴上げはおさまって、アレクシスはそのまま地面にたたきつけられることとなった。
「ひ、酷い……」
身体強化の魔眼を密かに発動していたために軽傷ですんだが、それでも身体への衝撃はあるため、痛いことにはかわりない。
「さあ、治療しますね」
それを見越していたリーゼリアはすぐにアレクシスのもとへと駆け寄って魔法で治療を行う。
目に見えるような怪我は負ってなかったが、魔法で痛みが引いていくのを感じていた。
「リーゼ、ありがとう」
「いえいえ、いいんです」
「さあ、いきましょう、です!」
リーゼリアとユリアニックはアレクシスがクラスメイトに認められことを素直に喜んでいる。
それと同時に彼女たちは胸がざわついているのも感じていた。
クラスには当然のごとく女子生徒もおり、彼女たちがアレクシスに向ける視線があまりよろしくないのではないかと考え、少しでも近くにいなければいけないと思っていた。
この気持ちがなんであるのか、それを彼女が理解するまでまだ時間がかかる。
「おい、早く来ないとお前たちの分の肉がなくなるぞ!」
それはワズワースの声である。彼の手には皿が、その上には大量の料理が乗っていた。
「嘘でしょ!」
あれだけの大量の肉がなくなるというワズワースの言葉に、アレクシスは思わずツッコミをいれてしまう。
ワズワースはからかうために言ったが、子どもたちは全員空腹の絶頂であり、次々に料理を口に運んでいた。
肉も焼けたかどうかわからないレアでどんどん食べている。
事前に下処理をしてあるため、生で食べても問題はないが、あっという間に肉がなくなっていく光景にシェフたちも驚いている。
「こ、これは……」
「す、すごいですね……」
「圧巻、です……」
クラスメイトは先に食べているため、次々に食べていくことに疑問を持っていないが、乗り遅れたアレクシスとリーゼリアとユリアニックは、冷静に見ているため困惑している。
「ほらほら、アレクシス君にリーゼリアさんにユリアニックさん。みなさんもこれを食べて下さい!」
エリアリアに料理を手渡され、三人は顔を見合わせてからパクリと口に運んだ。
「美味い!」
「美味しーい!」
「美味しい、です!」
口に含んだ瞬間溶けていくベヘモスの肉。
どうしてみんなが料理に夢中になっているのかを理解したアレクシスたちも、急いでパーティーの輪に加わって、同級生と笑いあいながら食事を楽しんでいく。
その様子をエリアリアは微笑ましく見守っていた。
一学期の間、白紙の魔眼という力と己の肉体を駆使してアレクシスは目覚ましい結果を残していたが、どこか子どもらしさを欠いていた。
そんな彼が子どもらしく楽しんでいる様子は、学院長として望んでいる姿でもあった。
こうしてアレクシスはクラスの一員として全員に認められることとなった。
最初は白紙の魔眼持ちだと知ってあざけっていた者も今はいない。
いつしかアレクシスの噂は学院中に広まって、研究会やクラブへの誘いが加速する。
学院外ではアレクシスがベヘモスを倒したことが知れ渡り、冒険者パーティへの勧誘もさらに熱を帯びていく。
しかし、これから学院は夏休みという長期休暇に入るため、アレクシスは勧誘祭りに悩まされずにすむこととなる。
アレクシスとエリアリアはバーベキューパーティーの準備のために食堂に向かっていた。
「それでは、アレクシス君お願いします」
「了解、です。よっと」
アレクシスがマジックバッグから肉を取り出すと、食堂のシェフたちは驚く。
ひと目でベヘモスの肉であることを理解するが、今までブロック肉を数枚のステーキにする程度でしか調理をしたことはない。
しかし、目の前には見たこともないほどの量のベヘモスの肉がある。
聞けばこの肉は目の前にいる少年が解体したという。
「片手剣とナイフの両方を使ったので、いびつな部分があると思いますが……そこはすみません。あの環境で自分以外に解体できる人がいなかったので、ちょっと強引にやっちゃいました」
「こ、これを片手剣で? いやいや、十分だよ! これはすごいぞ! なあ!」
「あぁ、これなら色々な料理が作れるはずだ!」
バーベキュー用に肉をより分けたとしてもたくさんの料理に使うことができるため、シェフたちは今から自分たちのレパートリーにどう活かすかをイメージしていた。
高級食材であるベヘモスの肉を自由に使えるとあっては彼らも興奮を隠しきれない。
「それじゃ、僕はもうお役ごめんということで、戻ってもいいですか?」
ずっとクラスメイトと別行動をとっていたため、他の生徒のことも気になっていた。
「あぁ、そうでした。アレクシス君、色々とありがとうございました。みなさんは着替えてから、食堂前にみんな集まっていると思います。あなたもバーベキューパーティーを楽しんで下さいね」
アレクシスはエリアリアに一礼すると、食堂から出ていく。
すると、そこにはバーベキュー用の網や火が既に用意されていた。
「おう、今回の最大の功労者がやっと姿を現したな」
ワズワースがアレクシスに気づいて声をかける。
「はい、肉を届けて来たので……あれ?」
返事をしながらも他の生徒たちの視線がいつもとは違うことにアレクシスが気づく。
首を傾げるアレクシスのもとにリーゼリアが駆け寄る。
「アレク君、みんなが……」
リーゼリアが軽く背中を押してアレクシスをみんなの前に立たせる。
すぐ近くにはユリアニックも控えている。
「えっと」
どういう状況なのか理解できないアレクシスは戸惑ってしまう。
「お前……」
先頭の男子生徒が最初に口を開く。何を言われるのかとアレクシスは少し身構えた。
「──すっげえな!」
誉め言葉が出てきたことにアレクシスは驚いている。
「私は前からすごいって知ってたよ!」
「いやいや、すごいやつだったけどここまですごいと嫉妬とかもあほらしくなってくるな」
「すごいです」
「ありがとう! アレクシス君のおかげで助かったよ!」
「はん、認めてやるよ! ……いや、ごめん。助かった」
今まで腫れ物に触るかのような態度をとってきたクラスメイトだったが、今回のベヘモスの一件でアレクシスのことを認めるようになっていた。
数人の生徒は離れた場所でアレクシスの戦いぶりを見ていた。
その話は全クラスメイトに共有されて、彼の活躍は全員が知るところとなった。
更には一緒に行動していたリーゼリアとユリアニックの後押しによって、アレクシスの活躍にダメ押しがなされた。
「あー、えっと、うん。よかった。なんていうか、なるべく気にしないようにはしていたんだけど、クラスで浮いている自覚はあったから。でも、みんなと仲良くなれたみたいでよかった。これからもよろしくね」
むずむずするようなアレクシスが等身大の一人の学生としてみんなに言葉を発するのは、もしかしたらこれが初めてだったかもしれない。
その言葉はクラスメイトの心に響いて、中には涙を流すものまでいた。
「ちょっ! いやいや、泣かないでよ! 別にこれまで楽しくなかったわけじゃないし、これからみんなとも仲良くなれてよかったって話なんだから、ここはわーっ! って騒ぐところでしょ!」
普段落ち着いているアレクシスが慌てているのを見て、みんな吹き出してしまう。
そして、アレクシスの言葉のとおりわーっと彼のもとへ集まって胴上げを始める。
「……って、なんで! なんで胴上げなんだよ! うわっ! いや、怖い怖い! もっとちゃんと支えてって!」
何かに優勝したわけでもないが、なぜかみんながアレクシスの胴上げを笑顔で行っていた。
そこに食材をもってやってきたエリアリアもその光景を見て笑っていた。
「いや、だから、誰か、助けて! リーゼ! ユリア! ワズワース先生! エリアリアせんせー!」
困ったようにわたふたとするアレクシスの助けを求める声は天高く響き渡ったが、リーゼリアも胴上げに参加しており、ワズワースとエリアリアは笑顔で見守っているだけで、手出しも口出しもするつもりはなかった。
「さあみんな、料理の用意ができたぞ!」
盛り上がる全員を振り向かせたのはシェフの声であり、次々に料理と食材が運ばれてきた。
それと同時に胴上げはおさまって、アレクシスはそのまま地面にたたきつけられることとなった。
「ひ、酷い……」
身体強化の魔眼を密かに発動していたために軽傷ですんだが、それでも身体への衝撃はあるため、痛いことにはかわりない。
「さあ、治療しますね」
それを見越していたリーゼリアはすぐにアレクシスのもとへと駆け寄って魔法で治療を行う。
目に見えるような怪我は負ってなかったが、魔法で痛みが引いていくのを感じていた。
「リーゼ、ありがとう」
「いえいえ、いいんです」
「さあ、いきましょう、です!」
リーゼリアとユリアニックはアレクシスがクラスメイトに認められことを素直に喜んでいる。
それと同時に彼女たちは胸がざわついているのも感じていた。
クラスには当然のごとく女子生徒もおり、彼女たちがアレクシスに向ける視線があまりよろしくないのではないかと考え、少しでも近くにいなければいけないと思っていた。
この気持ちがなんであるのか、それを彼女が理解するまでまだ時間がかかる。
「おい、早く来ないとお前たちの分の肉がなくなるぞ!」
それはワズワースの声である。彼の手には皿が、その上には大量の料理が乗っていた。
「嘘でしょ!」
あれだけの大量の肉がなくなるというワズワースの言葉に、アレクシスは思わずツッコミをいれてしまう。
ワズワースはからかうために言ったが、子どもたちは全員空腹の絶頂であり、次々に料理を口に運んでいた。
肉も焼けたかどうかわからないレアでどんどん食べている。
事前に下処理をしてあるため、生で食べても問題はないが、あっという間に肉がなくなっていく光景にシェフたちも驚いている。
「こ、これは……」
「す、すごいですね……」
「圧巻、です……」
クラスメイトは先に食べているため、次々に食べていくことに疑問を持っていないが、乗り遅れたアレクシスとリーゼリアとユリアニックは、冷静に見ているため困惑している。
「ほらほら、アレクシス君にリーゼリアさんにユリアニックさん。みなさんもこれを食べて下さい!」
エリアリアに料理を手渡され、三人は顔を見合わせてからパクリと口に運んだ。
「美味い!」
「美味しーい!」
「美味しい、です!」
口に含んだ瞬間溶けていくベヘモスの肉。
どうしてみんなが料理に夢中になっているのかを理解したアレクシスたちも、急いでパーティーの輪に加わって、同級生と笑いあいながら食事を楽しんでいく。
その様子をエリアリアは微笑ましく見守っていた。
一学期の間、白紙の魔眼という力と己の肉体を駆使してアレクシスは目覚ましい結果を残していたが、どこか子どもらしさを欠いていた。
そんな彼が子どもらしく楽しんでいる様子は、学院長として望んでいる姿でもあった。
こうしてアレクシスはクラスの一員として全員に認められることとなった。
最初は白紙の魔眼持ちだと知ってあざけっていた者も今はいない。
いつしかアレクシスの噂は学院中に広まって、研究会やクラブへの誘いが加速する。
学院外ではアレクシスがベヘモスを倒したことが知れ渡り、冒険者パーティへの勧誘もさらに熱を帯びていく。
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