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7章
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第58話『迎賓の間と、氷のスプーンの魔法』
*
王都迎賓館。
白亜の壁と、陽光を反射する透明なガラス。
街とはまるで空気の濃度が違うような、特別な空間だった。
「ここが……明日、“話す場所”……」
緊張で指が冷たくなりそうだったが――
そのとき、聞き慣れた静かな声がリィナの背後から響く。
「ご無沙汰しています、リィナさん」
振り返れば、そこには勇者リュシオン。
変わらず品のある佇まい。けれど以前よりも、少しだけ表情がやわらかい。
「……また、あなたの言葉を聞ける日を楽しみにしていました」
「わたしも、リュシオンさんに再び会えてうれしいです。
……今回は、わたしの“意志”でここに来ました」
勇者は、その言葉に目を細めて静かにうなずいた。
*
別室に案内されたリィナを、
聖女セリフィーヌがあたたかく迎えてくれる。
「あなた、本当に素敵になったわね。
表情も、声も、少し大人びた感じがするわ」
「えっ……そ、そうですか?」
「ええ。恋をしてる女の子は、すぐ分かるのよ」
「~~っ!!!」
「ふふ……心の火を、大切にして。
でも、燃やすだけじゃなくて、“灯し続ける”のが一番大事なの」
リィナは、頷きながら言った。
「……はい。わたし、この気持ちを“まあるく”持っていられるように、がんばります」
セリフィーヌは、そっとリィナの髪を撫でた。
「きっと、あなたなら大丈夫」
*
そのころ、王都広場では――
「ぴぴぴぴぴぃーーーっ!! 魔法アイス屋さん、開店じゃーーっ!!」
ピノ、まさかの氷魔法屋台スタート。
凍らせた果実のアイス、色が変わる魔法ゼリー氷、ふわふわ瞬間かき氷。
すでに子どもたちで長蛇の列ができていた。
「モル、いそがしすぎる!」「ぴぴ(戦だ!)」
しかも――
「……あの魔物、氷を操っているのか?」「おいしい……けど、どういう仕組みなんだ……?」
という貴族層の大人たちまでピノ屋台に並び始める事態に。
*
夜。迎賓館の一室で、リィナは机にノートを開く。
《あした、ちゃんと“言葉”を届ける》
《わたしだけじゃない。“みんな”で来たこの旅を、ちゃんと“話”に変える》
*
王都迎賓館。
白亜の壁と、陽光を反射する透明なガラス。
街とはまるで空気の濃度が違うような、特別な空間だった。
「ここが……明日、“話す場所”……」
緊張で指が冷たくなりそうだったが――
そのとき、聞き慣れた静かな声がリィナの背後から響く。
「ご無沙汰しています、リィナさん」
振り返れば、そこには勇者リュシオン。
変わらず品のある佇まい。けれど以前よりも、少しだけ表情がやわらかい。
「……また、あなたの言葉を聞ける日を楽しみにしていました」
「わたしも、リュシオンさんに再び会えてうれしいです。
……今回は、わたしの“意志”でここに来ました」
勇者は、その言葉に目を細めて静かにうなずいた。
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別室に案内されたリィナを、
聖女セリフィーヌがあたたかく迎えてくれる。
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表情も、声も、少し大人びた感じがするわ」
「えっ……そ、そうですか?」
「ええ。恋をしてる女の子は、すぐ分かるのよ」
「~~っ!!!」
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でも、燃やすだけじゃなくて、“灯し続ける”のが一番大事なの」
リィナは、頷きながら言った。
「……はい。わたし、この気持ちを“まあるく”持っていられるように、がんばります」
セリフィーヌは、そっとリィナの髪を撫でた。
「きっと、あなたなら大丈夫」
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そのころ、王都広場では――
「ぴぴぴぴぴぃーーーっ!! 魔法アイス屋さん、開店じゃーーっ!!」
ピノ、まさかの氷魔法屋台スタート。
凍らせた果実のアイス、色が変わる魔法ゼリー氷、ふわふわ瞬間かき氷。
すでに子どもたちで長蛇の列ができていた。
「モル、いそがしすぎる!」「ぴぴ(戦だ!)」
しかも――
「……あの魔物、氷を操っているのか?」「おいしい……けど、どういう仕組みなんだ……?」
という貴族層の大人たちまでピノ屋台に並び始める事態に。
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夜。迎賓館の一室で、リィナは机にノートを開く。
《あした、ちゃんと“言葉”を届ける》
《わたしだけじゃない。“みんな”で来たこの旅を、ちゃんと“話”に変える》
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