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第6章
第4話
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「なんで坂下くんは、私と友達になりたいと思ったの?」
「なに? 友達じゃ不満?」
「そうじゃなくて」
「俺ってやっぱ、友達以下だったんだ」
「違うよ。友達以上に思ってたよ」
爽やかな青空の下、彼を見上げる。
多分好きだった。
ずっと前から。
この人のことが。
「持田さんにとっての、友達以上って?」
「なんていうか、遠い世界の人」
「……。やっぱちょっと意味分かんない。同じクラスでしょ」
彼の目がしっかりと私の目を見つめる。
黒くて深い色をした目が、このまま私の全てを吸い込んでいってしまいそう。
それでも友達でいれば、この関係は終わらない。
私はずっと側にいられる。
「俺はちゃんと近くにいるから」
「うん。私と坂下くんは、同じクラスだった」
友達だから、こうやって一緒に帰ったりコンビニ寄ったりも出来る。
期間限定のアイスの話だって出来るし、「またね」って手を振って、バイバイすることも出来る。
SNSで「宿題やった?」とか、買ったばかりの消しゴムの画像を送り合って無駄に自慢したりも出来る。
「なんで消しゴム?」とか言われて、そのあとすぐに返ってくるのが「俺の使ってるシャーペン」の画像だっていい。
友達だから、そんなことは平気。
お互いに気にしない。
おやすみだって気軽に言える。
朝は登校して、一番に教室に彼の姿を見つけたのに、すぐ話しかけることが出来なくても、相変わらず普段は館山さんたちと一緒でも、『おはよう』ってスマホに送られて来た文字を見ただけで、私は安心する。
どれだけ遠くても、見ているだけでも、ただのクラスメイトじゃない。
友達なんだ。
昼休みになって、今日はまだ一度もしゃべってないことが気になって、彼を探す。
今朝はおはようの挨拶を逃しちゃった。
今日の午前中の時間割では、なかなか席を動く理由もなくて、そもそも休み時間ごとに話しかけるのは、いくら友達でもやり過ぎな気がする。
席も遠いし。
大体、いつも近くにいるのは……。
黒髪の美少女が、坂下くんに声をかける。
彼女はにこにこ笑って、簡単に彼の肩にポンと触れた。
ずっと机に向かって何かを書いていた彼が、それに気づいて顔を上げる。
真剣な顔でノートをとっていた彼の顔が、彼女を見上げ、柔らかくフッと緩んだ。
私の一番好きな瞬間。
彼が微笑む時。
「そっか。私もあの子も、友達だった」
午後の始業開始のチャイムが鳴る。
生物の先生が入ってきて、散らばっていた生徒たちは、慌ただしく自分の席に戻った。
館山さんはとっくに余裕で着席していて、真っ直ぐな背中に長い髪をサラリと払っている。
彼女は私なんかよりずっとずっと坂下くんと友達だから、メッセもスタンプも今までにたくさん送り合っているだろうし、なんなら私なんかよりも、ずっと一緒にいる時間も長い。
時には通話なんかしちゃって、学校でも沢山しゃべってるのに、ずる……。
「美羽音? どした?」
放課後になっていた。
絢奈に声をかけられ、我に返る。
雑然とした教室が、ようやく自分自身のものとして視界に戻ってきた。
古びた黒板と等間隔に並んだ机。
好き勝手に動き回る生徒たちの、そのなかの一人に過ぎない。
当たり前だと思ってたことが、当たり前じゃなくなっている。
「なんか、怖い顔してたよ」
「ううん。ちょっと考え事してただけ」
まずい。絢奈に心配されちゃう。
私がだいぶおかしくなってるのを、彼女に知られたくない。
好きな人が出来たからって、それで頭いっぱいにしちゃうのは、本当に頭悪いと思う。
「なんかちょっと、今朝から頭痛がひどくて……」
「大丈夫なの?」
「多分だけどへい……」
ガタンと椅子を引く音がして、視界の隅に黒い影がしゃがみ込んだ。
空いていた椅子を引っ張ってきた坂下くんが、そこへ腰を下ろす。
「ねー。パズストするって言ってたよね。今週のイベ、周回してる?」
いきなり割り込んできた彼に、絢奈はあからさまに機嫌を悪くした。
「あのさぁ、いま美羽音が頭痛いって言っててー」
「治った!」
「は?」
「大丈夫。もう私、全然頭痛くないから」
不審がる絢奈を横目に、最速でスマホを取り出す。
「最近やってないから、強くないよって言ったよね」
「だから俺もだって。そんでも持田さんがやってるって言うから、こっち来たんだけど。橋本とか本田にやろうって言っても、アイツらパズストはやってくんないからさ」
来てくれた。
坂下くんの方から。
今日はもう話せないかと思ってたのに。
この人の方から来てくれた!
ゲーム画面を開く。
昨日の帰り道にそんな話をして、もしかしたらなんて、何日かぶりにプレイしておいてよかった。
「中島さんも一緒にやろう。やってるんでしょ。3人でやれば、野良1人入れてもそこそこ強いし」
「美羽音は頭痛いの、本当に大丈夫なの?」
「うん。もう平気」
何かを諦めたようなため息をつき、彼女も自分のスマホを取りだした。
「私のことは、絢奈でいいよ」
そう言った彼女も同じゲームのホーム画面を開くと、坂下くんにフレンド交換のためのIDを見せる。
「じゃ、俺も透真で」
「美羽音は?」
「じゃあ私も、美羽音と透真で……」
どうして絢奈は、そんなに普通でいられるの?
坂下くんとさっさとフレンド登録を済ませると、イベントに参加するためのフレンドルームを立ち上げる。
「美羽音がここに入ってこれば、透真ともID交換なしで、すぐフレンドになれるよね」
「わ、私はあんまり、強くはないけど……」
それを聞いた絢奈は、ちょっとびっくりたような顔をしてる。
「美羽音、このゲームに一時期めっちゃはまってたよね! 課金とかもしてなかった?」
「前はね!」
スマホを操作する手が、すんごい緊張してる。
あんまり上手いとか強いとか言われると、負けたら恥ずかしいんだから言わないでほしい。
ゲームするのに、こんな追い込まれることある?
「よし。やるか!」
気合いを入れ直した私を尻目に、絢奈は突然大声でガハガハと笑い始めた。
「てか、なんでこのメンバー? ありえなーい」
「昨日友達になったから」
「美羽音と?」
「そう」
彼はすました顔で絢奈に答える。
対戦が始まった。
私は坂下くんの足を引っ張らないよう、サポートするのに必死だ。
「なんで友達なの?」
「秘密を共有しちゃったから?」
そんなギリギリの会話を絢奈としながら、冷静に淡々と攻撃を繰り出すこの二人が信じられない。
私は自分の顔が緊張と興奮で紅潮しているのを感じなから、それをゲームのせいにして「うわっ」とか、「あ。ヤバい」とか言ってる。
「なんの秘密?」
「秘密だから秘密なんだよ」
バトルゲームのBGMが、通常モードからボス戦用に変わった。
闘争心を煽り立てる派手な電子音を、私たちはのどかな昼休みの教室で聞いている。
「なに? 友達じゃ不満?」
「そうじゃなくて」
「俺ってやっぱ、友達以下だったんだ」
「違うよ。友達以上に思ってたよ」
爽やかな青空の下、彼を見上げる。
多分好きだった。
ずっと前から。
この人のことが。
「持田さんにとっての、友達以上って?」
「なんていうか、遠い世界の人」
「……。やっぱちょっと意味分かんない。同じクラスでしょ」
彼の目がしっかりと私の目を見つめる。
黒くて深い色をした目が、このまま私の全てを吸い込んでいってしまいそう。
それでも友達でいれば、この関係は終わらない。
私はずっと側にいられる。
「俺はちゃんと近くにいるから」
「うん。私と坂下くんは、同じクラスだった」
友達だから、こうやって一緒に帰ったりコンビニ寄ったりも出来る。
期間限定のアイスの話だって出来るし、「またね」って手を振って、バイバイすることも出来る。
SNSで「宿題やった?」とか、買ったばかりの消しゴムの画像を送り合って無駄に自慢したりも出来る。
「なんで消しゴム?」とか言われて、そのあとすぐに返ってくるのが「俺の使ってるシャーペン」の画像だっていい。
友達だから、そんなことは平気。
お互いに気にしない。
おやすみだって気軽に言える。
朝は登校して、一番に教室に彼の姿を見つけたのに、すぐ話しかけることが出来なくても、相変わらず普段は館山さんたちと一緒でも、『おはよう』ってスマホに送られて来た文字を見ただけで、私は安心する。
どれだけ遠くても、見ているだけでも、ただのクラスメイトじゃない。
友達なんだ。
昼休みになって、今日はまだ一度もしゃべってないことが気になって、彼を探す。
今朝はおはようの挨拶を逃しちゃった。
今日の午前中の時間割では、なかなか席を動く理由もなくて、そもそも休み時間ごとに話しかけるのは、いくら友達でもやり過ぎな気がする。
席も遠いし。
大体、いつも近くにいるのは……。
黒髪の美少女が、坂下くんに声をかける。
彼女はにこにこ笑って、簡単に彼の肩にポンと触れた。
ずっと机に向かって何かを書いていた彼が、それに気づいて顔を上げる。
真剣な顔でノートをとっていた彼の顔が、彼女を見上げ、柔らかくフッと緩んだ。
私の一番好きな瞬間。
彼が微笑む時。
「そっか。私もあの子も、友達だった」
午後の始業開始のチャイムが鳴る。
生物の先生が入ってきて、散らばっていた生徒たちは、慌ただしく自分の席に戻った。
館山さんはとっくに余裕で着席していて、真っ直ぐな背中に長い髪をサラリと払っている。
彼女は私なんかよりずっとずっと坂下くんと友達だから、メッセもスタンプも今までにたくさん送り合っているだろうし、なんなら私なんかよりも、ずっと一緒にいる時間も長い。
時には通話なんかしちゃって、学校でも沢山しゃべってるのに、ずる……。
「美羽音? どした?」
放課後になっていた。
絢奈に声をかけられ、我に返る。
雑然とした教室が、ようやく自分自身のものとして視界に戻ってきた。
古びた黒板と等間隔に並んだ机。
好き勝手に動き回る生徒たちの、そのなかの一人に過ぎない。
当たり前だと思ってたことが、当たり前じゃなくなっている。
「なんか、怖い顔してたよ」
「ううん。ちょっと考え事してただけ」
まずい。絢奈に心配されちゃう。
私がだいぶおかしくなってるのを、彼女に知られたくない。
好きな人が出来たからって、それで頭いっぱいにしちゃうのは、本当に頭悪いと思う。
「なんかちょっと、今朝から頭痛がひどくて……」
「大丈夫なの?」
「多分だけどへい……」
ガタンと椅子を引く音がして、視界の隅に黒い影がしゃがみ込んだ。
空いていた椅子を引っ張ってきた坂下くんが、そこへ腰を下ろす。
「ねー。パズストするって言ってたよね。今週のイベ、周回してる?」
いきなり割り込んできた彼に、絢奈はあからさまに機嫌を悪くした。
「あのさぁ、いま美羽音が頭痛いって言っててー」
「治った!」
「は?」
「大丈夫。もう私、全然頭痛くないから」
不審がる絢奈を横目に、最速でスマホを取り出す。
「最近やってないから、強くないよって言ったよね」
「だから俺もだって。そんでも持田さんがやってるって言うから、こっち来たんだけど。橋本とか本田にやろうって言っても、アイツらパズストはやってくんないからさ」
来てくれた。
坂下くんの方から。
今日はもう話せないかと思ってたのに。
この人の方から来てくれた!
ゲーム画面を開く。
昨日の帰り道にそんな話をして、もしかしたらなんて、何日かぶりにプレイしておいてよかった。
「中島さんも一緒にやろう。やってるんでしょ。3人でやれば、野良1人入れてもそこそこ強いし」
「美羽音は頭痛いの、本当に大丈夫なの?」
「うん。もう平気」
何かを諦めたようなため息をつき、彼女も自分のスマホを取りだした。
「私のことは、絢奈でいいよ」
そう言った彼女も同じゲームのホーム画面を開くと、坂下くんにフレンド交換のためのIDを見せる。
「じゃ、俺も透真で」
「美羽音は?」
「じゃあ私も、美羽音と透真で……」
どうして絢奈は、そんなに普通でいられるの?
坂下くんとさっさとフレンド登録を済ませると、イベントに参加するためのフレンドルームを立ち上げる。
「美羽音がここに入ってこれば、透真ともID交換なしで、すぐフレンドになれるよね」
「わ、私はあんまり、強くはないけど……」
それを聞いた絢奈は、ちょっとびっくりたような顔をしてる。
「美羽音、このゲームに一時期めっちゃはまってたよね! 課金とかもしてなかった?」
「前はね!」
スマホを操作する手が、すんごい緊張してる。
あんまり上手いとか強いとか言われると、負けたら恥ずかしいんだから言わないでほしい。
ゲームするのに、こんな追い込まれることある?
「よし。やるか!」
気合いを入れ直した私を尻目に、絢奈は突然大声でガハガハと笑い始めた。
「てか、なんでこのメンバー? ありえなーい」
「昨日友達になったから」
「美羽音と?」
「そう」
彼はすました顔で絢奈に答える。
対戦が始まった。
私は坂下くんの足を引っ張らないよう、サポートするのに必死だ。
「なんで友達なの?」
「秘密を共有しちゃったから?」
そんなギリギリの会話を絢奈としながら、冷静に淡々と攻撃を繰り出すこの二人が信じられない。
私は自分の顔が緊張と興奮で紅潮しているのを感じなから、それをゲームのせいにして「うわっ」とか、「あ。ヤバい」とか言ってる。
「なんの秘密?」
「秘密だから秘密なんだよ」
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