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第2章
第4話
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「さすがブリーシュアの聖堂だけある。立派な設備ですね」
「ここへ着くの、早すぎじゃありません?」
「近道を通って参りましたので」
ワザとらしい笑みをふわりと浮かべた殿下に、それ以上追求することをやめた。
あそこからこの早さで来るには、回廊の壁を飛び降り、屋根伝いに一直線に来れば不可能ではない。
「王子さま? あなたは一体どういうつもりで……」
「どうぞ、殿下。こちらへおかけください」
施設長が現れ、薬草を煎じたお茶をリシャールに勧めた。
甘酸っぱい爽やかな香りが室内に広がる。
心身共に疲労回復効果のある薬湯だ。
彼は白磁の茶碗を受け取ると、その香りを嗅いだだけで使われた薬草を言い当てる。
「これはチヌリの実とオーバブの葉を煎じたお茶ですね。香り付けに……レモネかな」
「さすがですわ、殿下」
周囲にいた聖女見習いの少女たちからも、感嘆の息が漏れる。
出鼻を挫かれた。
だがこれくらいのことで、負けるわけにはいかない!
「施設長。失礼ながら、いくら開かれた聖堂とはいえ、世界樹を守る乙女の聖堂に、他国の王子を招き入れるのは、どうかと思いますわ」
「どうかとは?」
「この方はエマお姉さまへ求婚しただけでなく、聖女候補なら誰でも自国へ連れ帰りたいというお考えをお持ちのようなので」
「ふふ。聖女に恋をした男はみな、そう言われる覚悟くらい出来ていますよ。そうでなければ、大勢の前で愛を告白したりなどしません」
リシャールは全く動じることなく、手にしたカップをコトリと置いた。
「もしそうであるなら、第三王女のあなたこそ、最も私を警戒しなくてはならないのでは? もちろん私は、あなたともっと親しくなりたいと思っておりますけど」
施設長はたっぷりと薬湯の入ったお茶を、私にも差し出す。
「ルディさま。リシャール殿下の今回の滞在目的として、エマさまのお祝いだけでなく、世界樹にまつわる研究施設の視察が事前に申請され、許可が出ております。ご理解ください」
手回しも完璧だったのか。
キッとにらみつけた私に、彼は残っていた薬湯を一気に飲み干した。
「おや、これは?」
何かを見つけたのか、不意にリシャールが手を伸ばす。
彼が棚の上に見つけたものに、口をつぐんだ。
わずかに緑がかった乳白色の欠片を、しげしげと見つめる。
「世界樹の樹液の結晶ですね。男の私がこれに触れても何ともありませんが……」
それは、聖女としての魔力を測る道具だった。
力を持つ者がこれに触れると、淡い緑の乳白色の欠片はたちまち無色透明となり、まばゆい光りを放つ。
「さすがは世界最古の世界樹を擁するブリーシュアの聖堂だ。珍しい欠片がこんなにも無造作に転がっているとは。施設長。あなたのお名前をお聞きしても?」
「え? 私ですか?」
紅い髪と紅い目元のキュッと引き締まった涼しげな顔に、貴公子の笑みが浮かぶ。
彼は施設長の手を取ると、指先にキスをした。
「マ、マレトと申します……」
毎朝聖堂の花壇に水をやることを生きがいとし、城内で話す相手といえばここの生徒か警備兵くらいしかいない施設長が、今まで見たこともないほど真っ赤になっている。
緊張ですっかり動けなくなってしまった彼女の手に、リシャールは樹液の結晶を乗せた。
それはサッと色を無くしたかと思うと、強い光を放つ。
「ではマレト。しばらく聖堂の案内をお願いできますか?」
「も、もちろんです!」
彼は私やエマお姉さまをエスコートした時と同じように、施設長を優雅な手つきで誘導していく。
周囲を取り囲んでいた少女たちから、一斉に黄色い悲鳴とため息が漏れた。
彼は彼の望み通り、すっかり注目の的となっている。
慣れない施設長を優しく気遣いながら歩く物腰は、どこをどうみても完璧な王子さまだった。
二人が外の植物園へ移動するのにつられて、野次馬たちも出て行ってしまう。
「リシャール殿下って、本当に素敵な方ね」
どうやら彼は、本気で自国へ連れ帰る乙女を選びに、ここへ乗り込んで来たようだ。
聖女見習いのリンダが、ようやく静かになった調剤室の椅子へ腰を下ろす。
「ねぇリンダ。決して騙されちゃダメよ。あの人は色仕掛けで聖女を自国に連れ帰るつもりなんだから!」
「あはは。はいはい。ルディはみんなの心配をしてくれているのね」
「その通りよ。当たり前だわ」
「ふふ。それほど殿下のことが気になるのね」
「本当ですのよ! 彼がそう言ってるのを、私は直接聞いていたんだから」
リンダはサラリとした黒髪を肩に流し、私を見つめたままニヤニヤと微笑んだ。
「そんな目で見て私をからかおうったって、そうはいきませんわよ」
「いいことだと思うけどね。ルディがマートンさま以上の人を見つけられるなら」
「残念ながら、そういうことには絶対になりませんので」
彼女はクスクス笑っている。
私の話を本気で聞いていない。
「リンダだって、狙われるかもしれないんだから! ちゃんと気をつけといてね!」
「はいはい」
彼女は薬湯の入ったカップを手に取ると、調剤室から出てゆく。
私はテーブルに残された小さな樹液の欠片を、何となくポケットに入れた。
こんなもの、確かにどこにでも転がしておくものではない。
「ねぇリンダ、待って。私も行く」
彼女を追いかけ、廊下へ出た。
長い廊下の奥にある部屋は、天井までびっしりと本で埋め尽くされた聖堂の図書室だ。
ここにはブリーシュアの国中から集められた、世界樹研究の本が所蔵されている。
この聖堂で学べるのは、難しい試験と樹液の結晶による聖女判定に合格した者だけだ。
リンダは近頃夢中になってずっと読みふけっている分厚い本を読書台の上に置くと、挟んでいた栞のページを広げた。
私も読みかけていた本を持ってくると、隣の読書台に並んで腰を下ろす。
「ねぇリンダ。あなたも見ていたでしょう? あの方はエマお姉さまにあんなにも派手にプロポーズをしておいて、平気で他の人にも同じようなこと言ってるんだから」
「別に本物の王子さまなんだから、いいじゃない」
「エマお姉さまのことだって、本気ではありませんわ」
「それは……。エマさまも、ご存じなんじゃない?」
「どうしてそんなことがリンダに分かるのよ」
「ご身分と状況を考えれば、当然だわ」
私たちのおしゃべりに、他の生徒たちから「うるさい」と咳払いが入る。
私は一層声をひそめ、リンダの耳元にささやいた。
「ここへ着くの、早すぎじゃありません?」
「近道を通って参りましたので」
ワザとらしい笑みをふわりと浮かべた殿下に、それ以上追求することをやめた。
あそこからこの早さで来るには、回廊の壁を飛び降り、屋根伝いに一直線に来れば不可能ではない。
「王子さま? あなたは一体どういうつもりで……」
「どうぞ、殿下。こちらへおかけください」
施設長が現れ、薬草を煎じたお茶をリシャールに勧めた。
甘酸っぱい爽やかな香りが室内に広がる。
心身共に疲労回復効果のある薬湯だ。
彼は白磁の茶碗を受け取ると、その香りを嗅いだだけで使われた薬草を言い当てる。
「これはチヌリの実とオーバブの葉を煎じたお茶ですね。香り付けに……レモネかな」
「さすがですわ、殿下」
周囲にいた聖女見習いの少女たちからも、感嘆の息が漏れる。
出鼻を挫かれた。
だがこれくらいのことで、負けるわけにはいかない!
「施設長。失礼ながら、いくら開かれた聖堂とはいえ、世界樹を守る乙女の聖堂に、他国の王子を招き入れるのは、どうかと思いますわ」
「どうかとは?」
「この方はエマお姉さまへ求婚しただけでなく、聖女候補なら誰でも自国へ連れ帰りたいというお考えをお持ちのようなので」
「ふふ。聖女に恋をした男はみな、そう言われる覚悟くらい出来ていますよ。そうでなければ、大勢の前で愛を告白したりなどしません」
リシャールは全く動じることなく、手にしたカップをコトリと置いた。
「もしそうであるなら、第三王女のあなたこそ、最も私を警戒しなくてはならないのでは? もちろん私は、あなたともっと親しくなりたいと思っておりますけど」
施設長はたっぷりと薬湯の入ったお茶を、私にも差し出す。
「ルディさま。リシャール殿下の今回の滞在目的として、エマさまのお祝いだけでなく、世界樹にまつわる研究施設の視察が事前に申請され、許可が出ております。ご理解ください」
手回しも完璧だったのか。
キッとにらみつけた私に、彼は残っていた薬湯を一気に飲み干した。
「おや、これは?」
何かを見つけたのか、不意にリシャールが手を伸ばす。
彼が棚の上に見つけたものに、口をつぐんだ。
わずかに緑がかった乳白色の欠片を、しげしげと見つめる。
「世界樹の樹液の結晶ですね。男の私がこれに触れても何ともありませんが……」
それは、聖女としての魔力を測る道具だった。
力を持つ者がこれに触れると、淡い緑の乳白色の欠片はたちまち無色透明となり、まばゆい光りを放つ。
「さすがは世界最古の世界樹を擁するブリーシュアの聖堂だ。珍しい欠片がこんなにも無造作に転がっているとは。施設長。あなたのお名前をお聞きしても?」
「え? 私ですか?」
紅い髪と紅い目元のキュッと引き締まった涼しげな顔に、貴公子の笑みが浮かぶ。
彼は施設長の手を取ると、指先にキスをした。
「マ、マレトと申します……」
毎朝聖堂の花壇に水をやることを生きがいとし、城内で話す相手といえばここの生徒か警備兵くらいしかいない施設長が、今まで見たこともないほど真っ赤になっている。
緊張ですっかり動けなくなってしまった彼女の手に、リシャールは樹液の結晶を乗せた。
それはサッと色を無くしたかと思うと、強い光を放つ。
「ではマレト。しばらく聖堂の案内をお願いできますか?」
「も、もちろんです!」
彼は私やエマお姉さまをエスコートした時と同じように、施設長を優雅な手つきで誘導していく。
周囲を取り囲んでいた少女たちから、一斉に黄色い悲鳴とため息が漏れた。
彼は彼の望み通り、すっかり注目の的となっている。
慣れない施設長を優しく気遣いながら歩く物腰は、どこをどうみても完璧な王子さまだった。
二人が外の植物園へ移動するのにつられて、野次馬たちも出て行ってしまう。
「リシャール殿下って、本当に素敵な方ね」
どうやら彼は、本気で自国へ連れ帰る乙女を選びに、ここへ乗り込んで来たようだ。
聖女見習いのリンダが、ようやく静かになった調剤室の椅子へ腰を下ろす。
「ねぇリンダ。決して騙されちゃダメよ。あの人は色仕掛けで聖女を自国に連れ帰るつもりなんだから!」
「あはは。はいはい。ルディはみんなの心配をしてくれているのね」
「その通りよ。当たり前だわ」
「ふふ。それほど殿下のことが気になるのね」
「本当ですのよ! 彼がそう言ってるのを、私は直接聞いていたんだから」
リンダはサラリとした黒髪を肩に流し、私を見つめたままニヤニヤと微笑んだ。
「そんな目で見て私をからかおうったって、そうはいきませんわよ」
「いいことだと思うけどね。ルディがマートンさま以上の人を見つけられるなら」
「残念ながら、そういうことには絶対になりませんので」
彼女はクスクス笑っている。
私の話を本気で聞いていない。
「リンダだって、狙われるかもしれないんだから! ちゃんと気をつけといてね!」
「はいはい」
彼女は薬湯の入ったカップを手に取ると、調剤室から出てゆく。
私はテーブルに残された小さな樹液の欠片を、何となくポケットに入れた。
こんなもの、確かにどこにでも転がしておくものではない。
「ねぇリンダ、待って。私も行く」
彼女を追いかけ、廊下へ出た。
長い廊下の奥にある部屋は、天井までびっしりと本で埋め尽くされた聖堂の図書室だ。
ここにはブリーシュアの国中から集められた、世界樹研究の本が所蔵されている。
この聖堂で学べるのは、難しい試験と樹液の結晶による聖女判定に合格した者だけだ。
リンダは近頃夢中になってずっと読みふけっている分厚い本を読書台の上に置くと、挟んでいた栞のページを広げた。
私も読みかけていた本を持ってくると、隣の読書台に並んで腰を下ろす。
「ねぇリンダ。あなたも見ていたでしょう? あの方はエマお姉さまにあんなにも派手にプロポーズをしておいて、平気で他の人にも同じようなこと言ってるんだから」
「別に本物の王子さまなんだから、いいじゃない」
「エマお姉さまのことだって、本気ではありませんわ」
「それは……。エマさまも、ご存じなんじゃない?」
「どうしてそんなことがリンダに分かるのよ」
「ご身分と状況を考えれば、当然だわ」
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