蓬莱皇国物語SS集

翡翠

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蛍火の歌

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 もう感覚がほとんど残ってはいなかった。

 発熱の熱さや咳……呼吸をするだけで痛んだ胸。

 喉の渇きももう消えた。

 もう自分は死ぬのだ。

 ずっと学院に閉じ込められて20年程になる。病になるずっと前から、木立に隠されたこの特別室と呼ばれる建物に、食事を運んで来る男以外は誰も来なくなっていた。

 終戦後の混乱期に生まれ、蓬莱皇国は次々と変わって行った。一人の人間としてここから解放される時が来るかも知れないと希望を持った時もあった。

 しかしここは何も変わらなかった。誰も私の叫びを聞いてはくれない。彼らは聞かなかった顔で私の前をただ通り過ぎて行く。

 死ねば自由になるのだろうか。でも私が死んだらピアノはどうなるんだろう。私に残された大切な友は。

 ああ……死にたくない。もう一度、あの一人に逢いたかった。

 眠い……息が出来ない。

 誰か……誰か……

 薄暗い室内で誰も応える者はいなかった。

 享年27歳。

 閉じ込められた旧特別室の最後の住人のこれが最期だった。



 私には名がない。私を産んだ母は私を取り上げられた末、無理やり尼寺へ出家させられたと聞いている。両親は異母兄妹だったそうだ。そうとも知らずに愛し合い私が生まれた。 

 千数百年前ならば私は、普通に二人の子供として生きていけた。だが今は許されない。 

 私は罪の証の子。 

 私を育ててくれた乳母とも小等部に入った時に別れたままだ。あれから私はずっと一人だった。

 敗戦で蓬莱皇国は変わって行く。 

 私も立場が変わるのではないか。期待した時期もあった。どこかで只人として、生きて行く事を許されはしないかと。 

 だが蓬莱皇国がが如何に変わって行こうとも、紫霄学院は変わらなかった。ここだけ時の流れが別な気がする。 

 私の身の変化を言うならば、高等部に進んでそれまでの寮から、図書館脇の森の中にある特別室へ移ったくらいだろうか。 

 木々の変化で季節の移ろいが見える場所。私には身の回りの世話をする青年と主治医が付いた。昼食以外は部屋に食事が運ばれて来る。 

 身の回りの世話をする青年は声が出ない。喉元に傷痕が見えるので、この学院から終戦間際に特攻に志願した者の生き残りかもしれない。自害に失敗したのだろうか? 

 主治医は40代くらいだと思う。無口な人物で夜毎に私の状態を診察に来る。 

 特別室の住人は早世する。 

 私の前に何人いたのか定かではないが、伝説だけが学院に流布していた。彼が熱心診察に来るのは、それを防ぐ為か…或いは…… 

 私は1年生の終わりに、この学院の習慣に従って生徒会長になった。生徒会は戦争が始まる少し前頃に創設されたのだと言う。 

 私は23代目の会長。私の仕事は高等部に分配される食料が、無駄なく消費されているかを監視する事。とは言っても私は座っているだけだ。上がって来た書類に目を通し、幾つかの質問をして判を押す。ただそれだけが仕事だった。 

 学院の食料は辛うじて、自給自足で賄えてはいた。だが米はわずかしかない。 

 本人の誕生日と建国記念日。 

 今上の誕生日。 

 何かの特別な日にだけ、わずかに米が入った芋粥が出る事が唯一の贅沢だった。普段の食事は芋を主食に、皆が周辺で採取した山菜や野草。 

 この学院も今は往時の半分も生徒がいない。だから何とか私たちは生きて行ける。

 春、新入生が来た。外部から3人程編入生も。どうやら時代が変わってもこの学院の存続は決まったらしい。外部編入生を受け入れるという事は、そういう事だ。

 新入生は全部で16人。同級生が9人しかいない私よりは多い。完全に採算は度外視されていると見て良いだろう。

 その外部編入生の中に、彼がいた。

 花房 紀久次郎はなふさきくじろう。この時代に珍しい長身の少年だった。10代半ばの平均身長が160前半の今に、恐らくは180に近い彼は異様に目立った。訊くとこの学院へ編入して来たのが、家族が周囲の嫌がらせに遭うのを防ぐ為だという。

 何か特別な物を食べてはいないか。食料難の時代に貴族の子息であろうとも、背が高いのはいらぬ噂の元であったらしい。戦時に軍警察であった憲兵崩れの警察官が、賄賂欲しさに噂で動くらしい。それで一時避難という事で、高等部の生徒になったという。

 紺の詰め襟の制服は、学院に残された古着にサイズがなかったらしい。着古した制服の群れの中で真新しい制服。長身と相俟あいまって紀久次郎は衆目を集めた。このままではイジメの対象になる。私は彼を生徒会の執行部メンバーとして指名した。一年生に特待生はいない。そこまで身分が上の者がいないのだという。 

 見ていると紀久次郎は大きな身体にかかわらず優しい少年だった。 

 どうしても今食堂で出される食事では、育ち盛りの高校生は満腹にはならない。いつも皆、空腹を抱えていた。彼は明らかに弱っていると覚しき生徒に、自分の分をよく分けていた。 彼だって状態は同じの筈なのに。 

 ある日私は誰もいない廊下で彼と出会った。彼は立ち止まり、今にもその場に平伏しそうなくらい、深々と頭を下げていた。 

「いつも誰かに自分の食事を分けているけれど、君は大丈夫なのですか?」 

「はい…図体はこの通りでございますが、私は…少食なので」 

 嘘だと思った。だがここでそれを口にしてもどんな意味がある? 

 別段、イジメにあっている様子はない。私は信じた振りをして、ポケットから小さな包みを取り出した。昨夜、診察に来た主治医が、偶然手に入れたと持って来た飴だった。海を越えて皇国に入って来たそれは、美しい包装紙に一つひとつ包み込まれ、色鮮やか缶に無数に入っていた。 

 こんな時代だ。高価に違いない。一度は断ったのだが、貰い物だと言って置いて行った。 

 身の回りの世話してくれる青年、長尾 光俊ながおみつとしにも分け与えた。 

 たくさん与えれば、誰かにまた渡してしまうだろう。だから私はわざと、彼に一つだけ差し出した。

「これを食べなさい。少食でも飴は食べられるでしょう?」

 彼が息を呑むのがわかった。彼は周囲を見回して、誰もいない事を確認してから受け取った。

「すぐに食べなさい。誰かに見付かると面倒だから」

 一人に与えれば全員に与えなくてはならなくなる。さもないと一人だけ贔屓ひいきした事になるのだ。

 紀久次郎は包装紙を解いて、中の飴を口の中にいれた。

「甘い…」

 砂糖は大変な貴重品だった。戦地では山積みにされて、弾除けにされていた事もあったと聞く。だが今の我が国では、塩は手に入っても砂糖は難しい。

 この時代の人間は皆、甘さに飢えていた。そもそも満腹になれる程食べられる皇国人はごく一部だった。 

 私はそこを立ち去った。 

 彼をいつの間にか愛しく想う私がいた。けれども絶対に他者には知られてはならない事だ。私の宿命を相手にまで背負わせてしまう。彼は卒業してここを出て行ける人間だ。 

 私は死んでもここを出ては行けない。私が誰かを愛すれば、その者はここに留まらなくてはならなくなる。彼には親兄弟がいる。外で彼を待っている人々がいるのだ。だから…この想いは秘めなければならない。 

 私は振り返りたい気持ちを抑えて、その場を立ち去った。 



 その夜、いつものように主治医が来た。彼はいつもの診察を終えた後、私にこう言った。 

「そろそろ、とぎが必要になられましたな」 

「伽…?」 

 私は全身から血の気が引く思いがした。 

「生徒に宜しく思し召される者がおられますかな?」 

 どうやら紀久次郎への想いには、気付かれてはいない様子だ。 

 私は首を横に振った。 

「では長尾を召されませ。あれにはそのような役目も与えられております」 

 私の驚きを余所に彼は長尾 光俊を呼んで来た。光俊はこの特別室の従者の為に用意された小部屋で生活している。 

「長尾、お前のもう一つの役目を務めなさい」 

 私は光俊に初めて会った時、大変に驚いた。余り女性に会った事はないがどんな女性を連れて来ても、彼の美しさには到底かなわないのではないか。そう思った。

 首の切り裂かれた痕は、余りにも無惨で哀れだった。この美しい面差しの紅の唇からは、どのような声が出たのだろうか…と思う。

 年齢は20歳を越えたくらいだろうか。私の入浴の世話や着替え、運ばれて来た食事の配膳。彼はここから外へ一歩も出ない。まるで私以上にここに閉じ込められている感じだった。

 光俊は主治医の言葉に深々と頭を下げた。すると主治医は彼に何かを手渡して耳打ちした。彼は一瞬、驚きに目を見開いたように見えた。だがすぐに主治医に頷いた。

「宮さまは閨事は何もご存知ない筈だ。ちゃんとお前がお教えしなさい」

 主治医の冷酷とも感じられる言葉に、彼は無表情で再び頷いた。私は言葉を発する事も出来ず、窓際の椅子に凍り付いたように座っていた。驚きの余り身動きすら出来なかった。

 彼にはつい1時間程前、浴室で全身を洗ってもらったばかりだった。 

「まず入浴して身体を清めて来なさい」 

 頷いて浴室へ向かった彼を見送ると主治医は私に、ベッドへ入るように言っていつものように帰って行った。 

 浴衣をまとった光俊が戻って来た。ほのかな石鹸の香りがする。 

「光俊、私は…」 

 そんなつもりはないと言おうとした唇は彼の紅の唇に塞がれた。細く美しい指が私の頬に触れ、彼の舌先が唇をノックした。息を詰めるようにして開いてしまった私の唇から彼の舌が侵入した。 

 甘かった。私はその甘さに夢中になった。彼の舌を自分の舌先で懸命に追い掛け、彼がするように私は真似した。一度唇が離れると今度は私の方から唇を重ねた。今度は私が彼の口腔を貪る。 

 声を発する事が出来ない彼は、それでも熱い吐息を漏らした。艶やかな美しさに私の全身が欲望に染まった。浴衣の腰紐を解き、くつろげた胸元は透き通るように白かった。乳首は淡い桃色で、欲望を示すよいにぷっくりと勃ちあがっていた。 

 顔を覗き込むと薔薇色に染めた頬が目に入った。 

 いにしえの美人画から抜け出して来たような、この世の者とも思えない姿。 

 白い肌からは甘い匂いが漂って来る。 

 これが私と同じ男だというのか………

 乳首を口に含むと光俊の身体が快楽に戦慄わなないた。 

 男同士がどうやって身体を繋ぐのか、私だって知らないわけじゃない。 

 私に光俊は貝殻を渡した。それは貝殻を器にした脂らしかった。私は中身を指ですくい膝を曲げて奥まった場所をさらす、彼の頬に唇を寄せながらゆっくりと塗り付ける。 

 光俊は僅かに眉を寄せて、美しく濡れた瞳で私を見上げた。紅の唇が時折、熱い息を漏らす。白く細い指は枕を握り締めていた。 

 私はゆっくりと解れた蕾の中へと指を差し挿れた。光俊が唇を噛み締めて仰け反った。 

「辛いか?」 

 私の言葉に彼は、涙を浮かべながら首を振った。 

 辛くない筈がない。彼と私の間に通い合う情はない。ただ私の為に用意された人間。某かの理由があるにしても、こんな事を自ら望む者はいないだろう。 

「やはり止めよう…」 

 彼がどのような経緯でここにいるのだとしても、私は抵抗すら許されずに身を任せるしかない彼に無体な事は出来ないと思った。 

 すると光俊は身体を起こして、傍らの机からメモを取りペンを動かした。 

 渡された紙にはこう書いてあった。 

『お続けくださいませ。私の事を労ってくださいますならば、どうか…さもなくば明日、私は罰せられます。身体を調べられますから嘘は通じません』 と。 

 彼が拒まないようにそのような手配までされているとは。 私は腹立たしい気持ちでいっぱいになった。 

 私の怒りを見て光俊は再びペンを走らせた。 

『本来は男娼として数多あまたの者の相手をする運命でございました。しかし私は宮さまお一人のお情けをいただく立場にしていただけました。あなた様がどなたをお想いでも構わないのです』

 メモに連ねられた内容を次々と読んでいく。 

 光俊の身の上が知れた。彼は下級貴族の家柄だった。だが貧しかった。体面も何も保てない状態で、祖父の代に貴族としての身分を返上したという。それでも両親と姉と妹で細々と生活していた。 

 だが父親が戦死しショックで母親が病床に就いた。その治療費の為にまず姉が花街に身を売った。だがそれも虚しく母親は病死した。妹と二人取り残された彼は細々と互いに庇い合って生きていたという。 

 美人で有名だった妹に縁談が来た。さる貴族の若君の花嫁にと。あちらが手配した家に養女として入り嫁ぐ話だった。元より貴族だった家柄。妹の幸せを願って光俊は承諾した。 

 だが、身一つで養女には行かせられない。光俊は自らの身をお金に代えて、妹の準備金を用意したのだと。色街へ売られるのかと思っていたが、仲介に入った人物が光俊を連れて来たのがこの学院だった。外へ出られない者の為に男娼の需要があるのだという。 

 光俊は貴族。戦争で内部での賄いが足らなくなり、ここへ買われたのだと言う。薄暗い部屋で半ば繋がれるようにして、学院の男娼たちは相手をさせられていたという。それを見た時は恐怖で気が遠くなりそうだったと。 

 学院の男娼には年期奉公はない。気が狂っても相手が出来るうちは働き続ける。そしてここの男娼は皆、喉を裂かれて声を奪われる。自らの出自を決して口にしないように。本来は罪人がなったと言うのだ。 

 そして、実際に受け入れる以外の閨事の教育が始められた。どのような行為にも抗う事は許されず、抗えば罰を与えられた。両手両足を拘束され催淫剤を与えられて放置される。懊悩に苦しめられた後に、気を失うまで口淫や手で長時間嬲りものにされるのだ。 

 そうして身体は挿入までの快楽を覚えさせられて、まずこの都市のトップである学部長が最初になる。 

 光俊はその時点で私の身の回りの世話といずれの伽役として定められ、私がここへ来る前日にここに来たらしい。 

 私の前にいたここの住人にも、そのような相手がいたのだろうか?

 覚悟を決めた私は光俊の身体を組み敷いて、未だ誰も蹂躙していない蕾に押し入った。彼は声無き悲鳴をあげて苦痛に身を仰け反らせた。それでも私に苦痛を味合わせないように懸命に息を吐く。 

 これも教えられた事なのだろうか。 

 私は彼の身体が馴染んで落ち着くまで、彼を抱き締めて口付けを繰り返した。彼は私の背中を抱いて泣いていた。 

 本来ならば普通に花嫁をもらって生きていたかもしれない。無意味で無惨だった戦争さえなければ、貧しくても人としての人生を全うしていただろう。 

 このように同性に犯される事もなかった筈だ。それでも数多の相手に穢されるよりも、私一人を受け入れるのは幸せだと微笑んだ。その夜の抱擁で私は年上の彼の優しさに包まれた。 

 私は昼間は学院で紀久太郎に胸をときめかせ、夜は光俊と情を交わす。そんな奇妙な時間を味わいながら、高等部の卒業を迎えた。 

 私はもう学生ではなくなったのだ。私に許されたのは特別室のすぐ側にある図書館に行く事。特別室の周りの散策。これは木立に隠されているので、誰かに会う事はまずない。 

 私は光俊をこれに連れ出せるようにした。 

 不思議なものだ。私は次第に彼を愛しく慈しむようになった。紀久太郎への恋心を忘れたわけではない。だが同時に光俊を大切に想う私がいる。穏やかで温かい気持ちで、私は彼を側に置いて過ごした。 

 時々彼はメモで話し掛けてくれる。彼も私と同じ気持ちでいてくれているのであろうか?そうこうするうちに1年が瞬く間に過ぎ去った。 

 紀久太郎が図書館で私を待っていた。 

 明日、卒業式を迎えると言う。 

「宮さまには大変お世話になりました」 

「私は何もしていないよ?」 

「いいえ、私を生徒会にお呼びくださり、周囲に厭われるのを未然に防いでいただきました。それに…いただいた飴の味を今でも忘れてはおりません」 

 彼は私の気持ちをわかってくれていた。私はそれだけで満足だった。微笑んで彼と別れを告げた。卒業すれば二度と学院に戻っては来れない。生涯の別れだった。 

 だがそれで良い。私は彼の幸福を心から願う。 

 次の日、私は図書館への道すがら講堂から学院を立ち去る彼の後ろ姿を密かに見送った。 

 


 数日後、私は光俊と二人でさかづきを交わした。酒はないので水での三三九度だったが、私は満足だった。 

 光俊は私の妻になった。誰も認めなくても私たちは夫婦として特別室で暮らし始めた。これまで彼が暮らしていた部屋はそのままに、夜は私のベッドで共寝した。それまでは閨事が終わると彼は私の側を立ち去っていた。 

 だが夫婦ならばその必要はない。共に朝目覚め、抱き締め合い口付けを交わす。食事も一緒にする。 

 美しい彼の微笑みが常に側にあるだけで、私はここに閉じ込められている身を忘れられた。 

 それ程幸せだった。毎日、何の変わり映えもしないが、寄り添って過ごす時間は穏やかだった。 

 10年の歳月が瞬く間に流れた。 

 図書館の蔵書が急激に増え、学院にもかつてのように生徒が増えて来た。彼らは私に静かに頭を下げ道を譲る。 

 そのうちの何人かとは、言葉こそ交わしはしないが、顔見知りになった。 

 食料事情もかなり前から良くなり、白飯が毎回食卓に来るようになった。 

 これからも私は光俊と、穏やかで変わらぬ日々を過ごして行くのだろう。 



 『私は病床に臥された宮さまから、引き離される事になりました。妻として懸命にお仕えしてまいりましたが、主治医と学院はこのままあの方を見殺しにするつもりです。 

 宮さまが薨去なされたなら、私はきっとあの恐ろしい場所へ堕されるでしょう。それは妻としては不義ではないのかと思います。 

 この宮さまの日記は最後にお逢いするのを、許された時に密かに手渡されました。 

 私はこれを生徒の誰かに密かに託そうと思います。そして後世の心ある方にお願い申し上げます。このような残酷非道な事を終わらせてくださいませ。 

 たとえ閉じ込められていても、宮さまにも天寿を全うされる権利がおありになった筈でございます。二度とこのような哀しい事が起こりませぬように。 

 私は宮さまの薨去を確認して、自らの生命を絶つつもりでおります。 



                          長尾 光俊 』


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