28 / 34
特殊エリア2
しおりを挟む
特殊エリアダンジョン地下1階。レベル51の魔物が出るダンジョンだ。私のレベルは21。
不安だと悩んでいる間もなく、敵が出現した。
「“アイスマシーナ”だ。名前の通り氷属性。1階は氷系の敵ばかり出るから、レナは火魔法をひたすら打て」
「わかった」
ゲームでも5階までは行ったので、見たことのある敵だった。
メタリックな球形の敵が浮いている。
ゲームでの特殊エリアは5層ごとにアップデートされていた。最初に登場したのが地下1~5階のフロアだったのだけど、ここの敵のデザインは全部、シンプルな図形を組み合わせたものだった。そのため、実装当初は、手抜きだの予算をケチっただの、廃ゲーマー向けはただ攻撃力を上げた敵を作ればいいと思われてるだの、色々と掲示板が荒れたそうだ。私としては、グロテスクな敵が出るより良いと思うんだけどね。
最初に盾役であるラビリオ君が敵に接近すると、敵は強烈な吹雪のような魔法を放ってきた。
ゴッ……!
冷気が後衛の私にまで伝わってくる。
「なつかしいな、雪だぞ!」
ラビリオ君は自分より遥かに高いレベルの敵を相手に平然と攻撃をかわしていた。
「ラビリオは、雪ウサギだったのか」
「そうだぞ。雪と同じ白いウサギだ」
敵を前に会話しながら戦うラビリオ君や悠真君を他所に、私はひたすら火魔法を撃ち続けた。
《敵に3のダメージを与えました》
《敵に4のダメージを与えました》
頭の中にゲームと同じ情報が流れるけど、レベル差がありすぎて、弱点属性をついても全然削れなかった。でも、
「そろそろ皆、一通りバトルに貢献したかな、トドメを刺すよ、“フレームソード”」
レベル51の魔法剣士の英人君とレベル40台のアンジェラさんの攻撃は通っているので、敵を倒すのに問題はなかった。
戦闘終了と同時に、大量の経験値が流れこんでくる。1戦するだけで、私のレベルは21から24まで上がっていた。すごいな、これが寄生レベル上げ……。
「新しいスキルを1つ覚えたぞ。“朧月夜”だ」
ラビリオ君もレベルが上がったみたい。
「“朧月夜”は魔法攻撃の軽減だ。次から使ってくれると俺が楽になる」
ラビリオ君が格上相手に盾役をこなせていたのは、悠真君のバフのおかげだったみたい。
「ここで3分ほど待機する。俺のバフの再使用時間を戻さないと、まだ危ないから。できるだけ足を動かさないようにしといてくれ」
通常の敵はリポップなしで配置済みなので、出現場所が決まっているらしい。奇襲敵のみ歩数ごとに判定があるので、歩くと危ないとか。
休憩を終えて、道なりに進んでいくと、次の敵が見つかった。
今度は小さな八面体の敵が4体、宙に浮いている。
「レナは引き続き、何でもいいから火魔法を当てていけ」
そう言われて私は、全然ダメージの入らない火魔法をひたすら打ち続けた。
このステータス差。前衛で攻撃を受けるラビリオ君がすごく心配だ。でも、ラビリオ君は平気そうに、敵の攻撃を器用にひょいひょい躱していた。
悠真君は、耐久の弱いウサギさんにバフをかけ、回避不能な魔法攻撃でラビリオ君が死なないようにサポートしていた。
レベルは順調に上がり、4戦したところで私はレベル30に到達した。
「……レベル上げの効率だけはいいね」
やってて楽しいものではないけど。ゲームで運営が初心者の急速なレベル上げを制限したのも分かるな。遊びだったらこれはやらない。
「うんうん。でも、実はゲームで同じことはできないんだよ~。こっちでのレベルは力や耐久力などのステータスが伸びるだけで、持って生まれた戦闘センスやスキルになっていない技術みたいなものは、レベルに関係がないんだ」
英人君が解説してくれる。格上の敵の攻撃を、ウサギさんがひょいひょいさばいていたのは、本人の才能のおかげなのか。
戦闘が終わると、悠真君が全員に軽いヒールをかけて疲労を取り、色んなバフを重ね掛けしていった。
悠真君のジョブ、“姫巫女”はNPC専用ジョブでバッファー寄りの回復。事前に補助魔法をかけることで弱い回復力を補うようだ。
こういうジョブって、敵がどんな攻撃をしてくるかが分からないと運用しにくいから、私は苦手。でも、悠真君がやると普通のヒーラーより強い気がした。
「全員がレベル51を越えるまでこのフロアでレベル上げをする。敵のパターンは5つしかないから、すぐに慣れると思うが、奇襲があるので気を抜かないでくれ」
そうだった。レベル差ペナルティの奇襲モンスターは、パーティーメンバー1人の前に突然ランダムに出現する。そして、必ずクリティカルになる攻撃をしてくる。それが怖いんだ。
問題の奇襲は、7戦目に向かう手前で起こった。
ヒュンッ……!
奇襲のターゲットになったアンジェラさんは、ひょいって感じで、当たり前のようにモンスターの攻撃を避けてしまった。
すぐさま、ラビリオ君が壁になり、囲まれたモンスターはあっという間に倒された。
「強さはこのフロアの他の敵と変わらないね。単体だし、毎回私をターゲットしてくれるなら、楽に対処できるんだけど」
と、アンジェラさんは余裕そうだった。
「そうだな。今のパーティー構成だと、俺と英人のレベル51が一番上だから、通常の敵と強さに差はない。最初の攻撃さえ避けてしまえば問題ないな」
いや、最初を避けるのが、普通の人には無理だと思うんだけど……。
その後、奇襲を受けること数回、ラビリオ君も悠真君もひょいひょい避けていた。
英人君はまだ狙われてないけど、この感じだと彼も避けられそう。
避けられないのは私だけか。どうしよう。
なんて考えて、しばらくして……、
目が覚めて一瞬、自分がどこにいるのか分からなかった。
わずかに発光する真っ平な床。ダンジョンの中か。
「大丈夫? 麗奈ちゃん」
英人君の声。ああ、私、
「死んで蘇生された?」
「そう。大丈夫? 痛いところとかない?」
「痛いところはないかな」
英人君、心配してくれてるんだろうけど、顔が近いよ。
アンジェラさんが英人君を押しのけて、私を起こしてくれた。
「無事で良かった。すまないね。奇襲に気づいたから、攻撃を止めようと思ったんだけど、間に合わなかった」
「いえ。アンジェラさんが謝ることではないですから」
「……次は止める」
アンジェラさんの目が本気だ。
「早いうちに蘇生に慣れておけ。今回は寝かしておいたが、戦闘中に蘇生で復帰して、すぐに動けるようになってもらわないと困る」
悠真君の言動は相変わらず悠真君だった。
不安だと悩んでいる間もなく、敵が出現した。
「“アイスマシーナ”だ。名前の通り氷属性。1階は氷系の敵ばかり出るから、レナは火魔法をひたすら打て」
「わかった」
ゲームでも5階までは行ったので、見たことのある敵だった。
メタリックな球形の敵が浮いている。
ゲームでの特殊エリアは5層ごとにアップデートされていた。最初に登場したのが地下1~5階のフロアだったのだけど、ここの敵のデザインは全部、シンプルな図形を組み合わせたものだった。そのため、実装当初は、手抜きだの予算をケチっただの、廃ゲーマー向けはただ攻撃力を上げた敵を作ればいいと思われてるだの、色々と掲示板が荒れたそうだ。私としては、グロテスクな敵が出るより良いと思うんだけどね。
最初に盾役であるラビリオ君が敵に接近すると、敵は強烈な吹雪のような魔法を放ってきた。
ゴッ……!
冷気が後衛の私にまで伝わってくる。
「なつかしいな、雪だぞ!」
ラビリオ君は自分より遥かに高いレベルの敵を相手に平然と攻撃をかわしていた。
「ラビリオは、雪ウサギだったのか」
「そうだぞ。雪と同じ白いウサギだ」
敵を前に会話しながら戦うラビリオ君や悠真君を他所に、私はひたすら火魔法を撃ち続けた。
《敵に3のダメージを与えました》
《敵に4のダメージを与えました》
頭の中にゲームと同じ情報が流れるけど、レベル差がありすぎて、弱点属性をついても全然削れなかった。でも、
「そろそろ皆、一通りバトルに貢献したかな、トドメを刺すよ、“フレームソード”」
レベル51の魔法剣士の英人君とレベル40台のアンジェラさんの攻撃は通っているので、敵を倒すのに問題はなかった。
戦闘終了と同時に、大量の経験値が流れこんでくる。1戦するだけで、私のレベルは21から24まで上がっていた。すごいな、これが寄生レベル上げ……。
「新しいスキルを1つ覚えたぞ。“朧月夜”だ」
ラビリオ君もレベルが上がったみたい。
「“朧月夜”は魔法攻撃の軽減だ。次から使ってくれると俺が楽になる」
ラビリオ君が格上相手に盾役をこなせていたのは、悠真君のバフのおかげだったみたい。
「ここで3分ほど待機する。俺のバフの再使用時間を戻さないと、まだ危ないから。できるだけ足を動かさないようにしといてくれ」
通常の敵はリポップなしで配置済みなので、出現場所が決まっているらしい。奇襲敵のみ歩数ごとに判定があるので、歩くと危ないとか。
休憩を終えて、道なりに進んでいくと、次の敵が見つかった。
今度は小さな八面体の敵が4体、宙に浮いている。
「レナは引き続き、何でもいいから火魔法を当てていけ」
そう言われて私は、全然ダメージの入らない火魔法をひたすら打ち続けた。
このステータス差。前衛で攻撃を受けるラビリオ君がすごく心配だ。でも、ラビリオ君は平気そうに、敵の攻撃を器用にひょいひょい躱していた。
悠真君は、耐久の弱いウサギさんにバフをかけ、回避不能な魔法攻撃でラビリオ君が死なないようにサポートしていた。
レベルは順調に上がり、4戦したところで私はレベル30に到達した。
「……レベル上げの効率だけはいいね」
やってて楽しいものではないけど。ゲームで運営が初心者の急速なレベル上げを制限したのも分かるな。遊びだったらこれはやらない。
「うんうん。でも、実はゲームで同じことはできないんだよ~。こっちでのレベルは力や耐久力などのステータスが伸びるだけで、持って生まれた戦闘センスやスキルになっていない技術みたいなものは、レベルに関係がないんだ」
英人君が解説してくれる。格上の敵の攻撃を、ウサギさんがひょいひょいさばいていたのは、本人の才能のおかげなのか。
戦闘が終わると、悠真君が全員に軽いヒールをかけて疲労を取り、色んなバフを重ね掛けしていった。
悠真君のジョブ、“姫巫女”はNPC専用ジョブでバッファー寄りの回復。事前に補助魔法をかけることで弱い回復力を補うようだ。
こういうジョブって、敵がどんな攻撃をしてくるかが分からないと運用しにくいから、私は苦手。でも、悠真君がやると普通のヒーラーより強い気がした。
「全員がレベル51を越えるまでこのフロアでレベル上げをする。敵のパターンは5つしかないから、すぐに慣れると思うが、奇襲があるので気を抜かないでくれ」
そうだった。レベル差ペナルティの奇襲モンスターは、パーティーメンバー1人の前に突然ランダムに出現する。そして、必ずクリティカルになる攻撃をしてくる。それが怖いんだ。
問題の奇襲は、7戦目に向かう手前で起こった。
ヒュンッ……!
奇襲のターゲットになったアンジェラさんは、ひょいって感じで、当たり前のようにモンスターの攻撃を避けてしまった。
すぐさま、ラビリオ君が壁になり、囲まれたモンスターはあっという間に倒された。
「強さはこのフロアの他の敵と変わらないね。単体だし、毎回私をターゲットしてくれるなら、楽に対処できるんだけど」
と、アンジェラさんは余裕そうだった。
「そうだな。今のパーティー構成だと、俺と英人のレベル51が一番上だから、通常の敵と強さに差はない。最初の攻撃さえ避けてしまえば問題ないな」
いや、最初を避けるのが、普通の人には無理だと思うんだけど……。
その後、奇襲を受けること数回、ラビリオ君も悠真君もひょいひょい避けていた。
英人君はまだ狙われてないけど、この感じだと彼も避けられそう。
避けられないのは私だけか。どうしよう。
なんて考えて、しばらくして……、
目が覚めて一瞬、自分がどこにいるのか分からなかった。
わずかに発光する真っ平な床。ダンジョンの中か。
「大丈夫? 麗奈ちゃん」
英人君の声。ああ、私、
「死んで蘇生された?」
「そう。大丈夫? 痛いところとかない?」
「痛いところはないかな」
英人君、心配してくれてるんだろうけど、顔が近いよ。
アンジェラさんが英人君を押しのけて、私を起こしてくれた。
「無事で良かった。すまないね。奇襲に気づいたから、攻撃を止めようと思ったんだけど、間に合わなかった」
「いえ。アンジェラさんが謝ることではないですから」
「……次は止める」
アンジェラさんの目が本気だ。
「早いうちに蘇生に慣れておけ。今回は寝かしておいたが、戦闘中に蘇生で復帰して、すぐに動けるようになってもらわないと困る」
悠真君の言動は相変わらず悠真君だった。
3
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
死に戻りぽっちゃり双子、悪役お姉様を味方につける。
清澄 セイ
ファンタジー
エトワナ公爵家に生を受けたぽっちゃり双子のケイティベルとルシフォードは、八つ歳の離れた姉・リリアンナのことが大嫌い、というよりも怖くて仕方がなかった。悪役令嬢と言われ、両親からも周囲からも愛情をもらえず、彼女は常にひとりぼっち。溢れんばかりの愛情に包まれて育った双子とは、天と地の差があった。
たった十歳でその生を終えることとなった二人は、死の直前リリアンナが自分達を助けようと命を投げ出した瞬間を目にする。
神の気まぐれにより時を逆行した二人は、今度は姉を好きになり協力して三人で生き残ろうと決意する。
悪役令嬢で嫌われ者のリリアンナを人気者にすべく、愛らしいぽっちゃりボディを武器に、二人で力を合わせて暗躍するのだった。
悪役令嬢に転生したけど、破滅エンドは王子たちに押し付けました
タマ マコト
ファンタジー
27歳の社畜OL・藤咲真帆は、仕事でも恋でも“都合のいい人”として生きてきた。
ある夜、交通事故に遭った瞬間、心の底から叫んだーー「もう我慢なんてしたくない!」
目を覚ますと、乙女ゲームの“悪役令嬢レティシア”に転生していた。
破滅が約束された物語の中で、彼女は決意する。
今度こそ、泣くのは私じゃない。
破滅は“彼ら”に押し付けて、私の人生を取り戻してみせる。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる