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ーー職業斡旋所
午後の日差しが斜めに差し込む応接室。
小さな丸テーブルを囲み、アナベルは椅子に座ってしょんぼりと背を丸めていた。頬は少し赤く、手元には銀貨一枚がそっと置かれている。
「……というわけで、初仕事……失敗しました……」
アナベルは、手のひらサイズにまで縮みそうな勢いで肩を落とし、蚊の鳴くような声で報告した。
その前に座るリバーは、いつも通りのボサボサ頭を掻きながら、眉間のしわをぐっと深くした。
「……爆発? パンが?」
怪訝そうに片眉を上げ、思わず聞き返す。
「比喩です……。たぶん比喩……だった……はず……」
アナベルは手で顔を覆いながら、己の記憶をたどる。しかし、どうしても最後に子どもたちと即興で合唱した「空飛ぶジャムパンマーチ」が脳内で蘇り、思わず目頭を押さえる。
「うんうん、でもね、初めてにしてはよく頑張ったわよ!」
ハンナが椅子からすっと立ち上がり、アナベルの両手を包み込むようにそっと握った。その手はあたたかくて、まるで母のようだった。
「そもそもね、子ども相手の仕事って、どんな職よりも難しいのよ。笑わせようとしても無反応、真面目にしても爆笑。泣き出す子、走り回る子、鼻水をこすりつけてくる子……そりゃもう、サバイバルよ」
ハンナはどこか遠い目をしながら語り、妙にリアルな実体験の気配を漂わせる。
「でも、アナベルさんは現場に立って、子どもたちと向き合った。それだけでも大したものよ。それに──」
「……ちゃんと、お給料も……いただきました。交通費と慰労費って名目で……銀貨1枚……」
そう言って、アナベルは小さく輝く銀貨をテーブルの上に差し出した。自分の名義で初めてもらったお金。その重みに、思わず喉がつまる。
「初任給ゲットじゃない!」
ハンナは満面の笑みで拍手をしながら、アナベルをぎゅっと抱きしめた。優しさと花の香りに包まれて、アナベルの目にまた涙がにじむ。
その一方、リバーは腕を組み、ぼそりと呟いた。
「おめでとう。お前さん、“就労実績:ジャムパン爆発”だな」
「……言い方っ!!」
アナベルが机越しに声を荒げた。
今度は涙ではなく怒り気味のツッコミである。が、それがまた、どこかあたたかい。
「いいじゃねぇか。デビュー戦は大騒ぎの大爆笑。……職員の忍耐にはかなりのダメージがあったがな」
「“ジャムパン爆弾”とか、“スプーン軍団と戦った乙女”とか、伝説だけが一人歩きしてしまいました」
「伝説なんてのは、だいたいそういうもんだ」
リバーはそう言って、どこからともなくポケットから飴玉を取り出し、アナベルに投げ渡した。
「……次の仕事は、爆発しない系”で頼むわね」
ハンナが苦笑いしながら、資料をめくる。その指先は、次なる“マトモな職”を探していたが、果たしてアナベルに“平穏な仕事”が存在するのか──それは、まだ誰にもわからない。
こうして、アナベルの「社会人(見習い)」としての一歩は、少々焦げたジャムの香りと共に、熱く踏み出されたのだった。
***
図書館バイトを終えて、斡旋所で失敗を報告した後、アナベルは、乗り合い馬車で屋敷へ戻った。
だが──
広い玄関ホールには、誰一人いなかった。
「……ただいま」
誰にも届かない挨拶を、薄暗い空間に投げかける。足音だけが虚しく反響する。
(……やっぱり、私の居場所はもう、ここにはないんだ)
心を落ち着けるために、深く息を吸おうとしたそのとき──
晩餐室の扉の向こうから、笑い声が漏れてきた。グラスの音。銀器の鳴る音。
(ルシアン……来てるのね)
聞き覚えのある柔らかい声と、甲高い笑い。姉セラフィナだ。
以前なら、食卓で隣に座り、礼儀正しく挨拶を交わしていたが、今は──
アナベルは足を止めず、扉の前を通り過ぎる。まるで、そこに在ったはずの「家族の時間」を見なかったことにするように。
(早く出なきゃ……)
自室に戻ると、すぐに衣服と私物をトランクに詰めはじめた。売れそうなジュエリーや香水瓶、小ぶりな銀の手鏡をまとめる。これで数ヶ月はしのげるはず。貴族だった過去の名残が、皮肉にも現金代わりになる。
そこへ──
トン、トン
遠慮がちに扉が叩かれた。ゆっくりと開いた先に立っていたのは、ルシアンだった。
「出ていくのかい?」
その声には、妙に優しげな響きがあった。だがアナベルは目も合わせず、静かに答える。
「部屋を出てください。話すことはありません」
「アナベル、出て行かなくていい。僕からセラフィナに口添えするよ」
アナベルは手を止めないまま、乾いた声で言う。
「……お姉様の考えは変わりません。あなたの言葉でも、きっと」
すると、ルシアンの口元がわずかに歪んだ。不快な笑み。
「そうかな?──真面目な人間ほど、恋に溺れると滑稽になるもんさ」
「……何を言っているの?」
「女なんてさ、身体を籠絡してしまえば、あとは言いなりだよ。セラフィナだってそうだった。理性の塊だったのに──今じゃ快楽に溺れてる。笑えるほど素直になったよ」
アナベルの血の気が引いた。心が、嫌悪と恐怖で震えた。
「……嘘……やめて……」
「なぁ、アナベル。君は、どうせ行き場がないんだろ?だったら、ここに残るといい。僕が君を可愛がってあげるから。セラフィナよりも、優しくしてあげよう」
その瞬間、ルシアンが身を乗り出した。
反射的に、アナベルは手にしていた革製のハンドバッグを振り上げ、彼のこめかみに叩きつけた。
「っ……ああっ!」
鈍い音と共に、ルシアンが床に膝をついた。
アナベルは振り返らなかった。乱れた息を抑え、荷物だけを掴んで、部屋を飛び出した。
(もう二度と──帰らない)
屋敷の扉を開けたとき、外の冷たい風が頬を撫でた。けれどそれは、心地よい自由の始まりのようにも感じられた。
***
斡旋所の灯りは、まさに消えようとしていた。が──
「アナベル!?」
玄関を叩く音に、ハンナが急いで扉を開けた。
アナベルは、髪は乱れ、瞳は赤く、ドレスの裾は泥に汚れていた。それでも、震える声で「泊めてください」と言った。
すぐに所長・リバーも呼ばれ、事態を把握する。
「……今夜は、うちの奥の応接室に寝かせる。それじゃ狭いが……朝になったら、お前さんが住める部屋を探そう。顔の利く下宿先も当たってみる」
ハンナが優しく毛布を肩にかけてくれた。
「もう、大丈夫よ。何があったかは、聞かないわ。でも、アナベルさんが一人じゃないってことだけは、ちゃんと伝えておくわ」
アナベルは、ようやく張り詰めていた心の糸を緩めた。
初めて他人の家で眠るその夜──彼女は、自分が【家族という幻想】を終わらせた**ことを実感していた。
午後の日差しが斜めに差し込む応接室。
小さな丸テーブルを囲み、アナベルは椅子に座ってしょんぼりと背を丸めていた。頬は少し赤く、手元には銀貨一枚がそっと置かれている。
「……というわけで、初仕事……失敗しました……」
アナベルは、手のひらサイズにまで縮みそうな勢いで肩を落とし、蚊の鳴くような声で報告した。
その前に座るリバーは、いつも通りのボサボサ頭を掻きながら、眉間のしわをぐっと深くした。
「……爆発? パンが?」
怪訝そうに片眉を上げ、思わず聞き返す。
「比喩です……。たぶん比喩……だった……はず……」
アナベルは手で顔を覆いながら、己の記憶をたどる。しかし、どうしても最後に子どもたちと即興で合唱した「空飛ぶジャムパンマーチ」が脳内で蘇り、思わず目頭を押さえる。
「うんうん、でもね、初めてにしてはよく頑張ったわよ!」
ハンナが椅子からすっと立ち上がり、アナベルの両手を包み込むようにそっと握った。その手はあたたかくて、まるで母のようだった。
「そもそもね、子ども相手の仕事って、どんな職よりも難しいのよ。笑わせようとしても無反応、真面目にしても爆笑。泣き出す子、走り回る子、鼻水をこすりつけてくる子……そりゃもう、サバイバルよ」
ハンナはどこか遠い目をしながら語り、妙にリアルな実体験の気配を漂わせる。
「でも、アナベルさんは現場に立って、子どもたちと向き合った。それだけでも大したものよ。それに──」
「……ちゃんと、お給料も……いただきました。交通費と慰労費って名目で……銀貨1枚……」
そう言って、アナベルは小さく輝く銀貨をテーブルの上に差し出した。自分の名義で初めてもらったお金。その重みに、思わず喉がつまる。
「初任給ゲットじゃない!」
ハンナは満面の笑みで拍手をしながら、アナベルをぎゅっと抱きしめた。優しさと花の香りに包まれて、アナベルの目にまた涙がにじむ。
その一方、リバーは腕を組み、ぼそりと呟いた。
「おめでとう。お前さん、“就労実績:ジャムパン爆発”だな」
「……言い方っ!!」
アナベルが机越しに声を荒げた。
今度は涙ではなく怒り気味のツッコミである。が、それがまた、どこかあたたかい。
「いいじゃねぇか。デビュー戦は大騒ぎの大爆笑。……職員の忍耐にはかなりのダメージがあったがな」
「“ジャムパン爆弾”とか、“スプーン軍団と戦った乙女”とか、伝説だけが一人歩きしてしまいました」
「伝説なんてのは、だいたいそういうもんだ」
リバーはそう言って、どこからともなくポケットから飴玉を取り出し、アナベルに投げ渡した。
「……次の仕事は、爆発しない系”で頼むわね」
ハンナが苦笑いしながら、資料をめくる。その指先は、次なる“マトモな職”を探していたが、果たしてアナベルに“平穏な仕事”が存在するのか──それは、まだ誰にもわからない。
こうして、アナベルの「社会人(見習い)」としての一歩は、少々焦げたジャムの香りと共に、熱く踏み出されたのだった。
***
図書館バイトを終えて、斡旋所で失敗を報告した後、アナベルは、乗り合い馬車で屋敷へ戻った。
だが──
広い玄関ホールには、誰一人いなかった。
「……ただいま」
誰にも届かない挨拶を、薄暗い空間に投げかける。足音だけが虚しく反響する。
(……やっぱり、私の居場所はもう、ここにはないんだ)
心を落ち着けるために、深く息を吸おうとしたそのとき──
晩餐室の扉の向こうから、笑い声が漏れてきた。グラスの音。銀器の鳴る音。
(ルシアン……来てるのね)
聞き覚えのある柔らかい声と、甲高い笑い。姉セラフィナだ。
以前なら、食卓で隣に座り、礼儀正しく挨拶を交わしていたが、今は──
アナベルは足を止めず、扉の前を通り過ぎる。まるで、そこに在ったはずの「家族の時間」を見なかったことにするように。
(早く出なきゃ……)
自室に戻ると、すぐに衣服と私物をトランクに詰めはじめた。売れそうなジュエリーや香水瓶、小ぶりな銀の手鏡をまとめる。これで数ヶ月はしのげるはず。貴族だった過去の名残が、皮肉にも現金代わりになる。
そこへ──
トン、トン
遠慮がちに扉が叩かれた。ゆっくりと開いた先に立っていたのは、ルシアンだった。
「出ていくのかい?」
その声には、妙に優しげな響きがあった。だがアナベルは目も合わせず、静かに答える。
「部屋を出てください。話すことはありません」
「アナベル、出て行かなくていい。僕からセラフィナに口添えするよ」
アナベルは手を止めないまま、乾いた声で言う。
「……お姉様の考えは変わりません。あなたの言葉でも、きっと」
すると、ルシアンの口元がわずかに歪んだ。不快な笑み。
「そうかな?──真面目な人間ほど、恋に溺れると滑稽になるもんさ」
「……何を言っているの?」
「女なんてさ、身体を籠絡してしまえば、あとは言いなりだよ。セラフィナだってそうだった。理性の塊だったのに──今じゃ快楽に溺れてる。笑えるほど素直になったよ」
アナベルの血の気が引いた。心が、嫌悪と恐怖で震えた。
「……嘘……やめて……」
「なぁ、アナベル。君は、どうせ行き場がないんだろ?だったら、ここに残るといい。僕が君を可愛がってあげるから。セラフィナよりも、優しくしてあげよう」
その瞬間、ルシアンが身を乗り出した。
反射的に、アナベルは手にしていた革製のハンドバッグを振り上げ、彼のこめかみに叩きつけた。
「っ……ああっ!」
鈍い音と共に、ルシアンが床に膝をついた。
アナベルは振り返らなかった。乱れた息を抑え、荷物だけを掴んで、部屋を飛び出した。
(もう二度と──帰らない)
屋敷の扉を開けたとき、外の冷たい風が頬を撫でた。けれどそれは、心地よい自由の始まりのようにも感じられた。
***
斡旋所の灯りは、まさに消えようとしていた。が──
「アナベル!?」
玄関を叩く音に、ハンナが急いで扉を開けた。
アナベルは、髪は乱れ、瞳は赤く、ドレスの裾は泥に汚れていた。それでも、震える声で「泊めてください」と言った。
すぐに所長・リバーも呼ばれ、事態を把握する。
「……今夜は、うちの奥の応接室に寝かせる。それじゃ狭いが……朝になったら、お前さんが住める部屋を探そう。顔の利く下宿先も当たってみる」
ハンナが優しく毛布を肩にかけてくれた。
「もう、大丈夫よ。何があったかは、聞かないわ。でも、アナベルさんが一人じゃないってことだけは、ちゃんと伝えておくわ」
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