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隣の家の女の子
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クラスにずっと学校に来ていない女の子がいる。僕は毎日彼女の家のポストに連絡プリントを入れていた。
ある日彼女のお母さんがいつもプリントを持ってきてくれるお礼にと家に招いてくれてケーキを食べさせてくれたんだ。
それで僕は途中でトイレに行きたくなって廊下に出ると少し開いてる扉を見つけた。
好奇心が湧いて通り過ぎる際に中を覗いてみたら…
そこには、外の喧騒から隔離された彼女だけの世界が広がっていた。
まるで小さい頃読んだ絵本の夢の国のようだと思ったことが今でも記憶に残っている。
いくつもの色に輝き光るランプ、ひらひらのレースが伸びる室内、自由に動く玩具たち。
その真ん中で彼女が綺麗な人形を手に持ち動かしていたのだ。
そして現在、彼女はあの時と同じように人形遊びをしている。俺はその様子を微笑ましい気持ちで眺めていた。
なぜなら俺と彼女との間に産まれた可愛い愛娘と一緒に遊んでいるからだ。
俺はあの時彼女に見惚れていたのだろう。何分も扉の隙間で呆けて中を覗いていたため、彼女に気づかれてしまったのだ。
恥ずかしそうに慌てる彼女と彼女の声に駆けつけた今の義母に当時の俺はこの世の終わりのように焦ったことを覚えている。
その日から俺は彼女と一緒に人形遊びをするようになり暫くたった頃、彼女は俺と一緒なら学校に行くと言ったのだ。
それから小学校を卒業しても、中学校を卒業しても、高校を卒業しても、大学を卒業しても彼女と一緒にいた。
それくらい彼女の側が居心地良かった。
ある時彼女に聞かれた事があった。
「涼くん、どうして私にずっと寄り添ってくれるの?」
それに俺は懐かしむような笑みを浮かべてこう答えたのだ。
…扉の隙間から顔を合わせたあの日、君が夢の国の住民みたいで綺麗だと見惚れた事を今でも鮮明に思い出せるからだよ
ある日彼女のお母さんがいつもプリントを持ってきてくれるお礼にと家に招いてくれてケーキを食べさせてくれたんだ。
それで僕は途中でトイレに行きたくなって廊下に出ると少し開いてる扉を見つけた。
好奇心が湧いて通り過ぎる際に中を覗いてみたら…
そこには、外の喧騒から隔離された彼女だけの世界が広がっていた。
まるで小さい頃読んだ絵本の夢の国のようだと思ったことが今でも記憶に残っている。
いくつもの色に輝き光るランプ、ひらひらのレースが伸びる室内、自由に動く玩具たち。
その真ん中で彼女が綺麗な人形を手に持ち動かしていたのだ。
そして現在、彼女はあの時と同じように人形遊びをしている。俺はその様子を微笑ましい気持ちで眺めていた。
なぜなら俺と彼女との間に産まれた可愛い愛娘と一緒に遊んでいるからだ。
俺はあの時彼女に見惚れていたのだろう。何分も扉の隙間で呆けて中を覗いていたため、彼女に気づかれてしまったのだ。
恥ずかしそうに慌てる彼女と彼女の声に駆けつけた今の義母に当時の俺はこの世の終わりのように焦ったことを覚えている。
その日から俺は彼女と一緒に人形遊びをするようになり暫くたった頃、彼女は俺と一緒なら学校に行くと言ったのだ。
それから小学校を卒業しても、中学校を卒業しても、高校を卒業しても、大学を卒業しても彼女と一緒にいた。
それくらい彼女の側が居心地良かった。
ある時彼女に聞かれた事があった。
「涼くん、どうして私にずっと寄り添ってくれるの?」
それに俺は懐かしむような笑みを浮かべてこう答えたのだ。
…扉の隙間から顔を合わせたあの日、君が夢の国の住民みたいで綺麗だと見惚れた事を今でも鮮明に思い出せるからだよ
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