難攻不落の黒竜帝 ――Reload――

遊木晶

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4国の影響

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 舗装された街道をゆっくりと進む。黒の両サイドに、ナドレ、ロルトの2人が守るように歩く。
 そんな3人の後ろをセラが付いて行く。今の所、人が多い街道とあってか襲撃の気配はない。
 だが、ナドレと黒が道中での話に上がった襲撃者を送ってきた国が何処なのかおおよその検討が付いた。
 それ故、今まで以上に警戒をせざるを得なかった。



 焚き火を前に、黒とセラがこれまでの襲撃者達の動きを伝える。
 その上で、ナドレは他国の情勢や戦力を合算した上で、襲撃者の後ろに付いている

 「――ここまでの襲撃者は、1国だけの仕業って……。 いや、結構な人数だったぞ?」
 「2人の話から推測した規模ではそう思えたの。でも、契約をすんなりと聞き入れた皇帝と言うのが誰かまでは、私でも分からない。現状、《オリンポス》は国内の問題でこちらに構っている場合じゃない。そして、《エースダル》は、カエラ様の一考では敵意はない。あったら同行なんかしてないでしょ?」
 「確かに……姉さんの言う通りだ」
 「てことは、襲撃を仕掛けたのは他の四大陸の国って事?」

 セラの質問にナドレは首を振って答える。既に、そのこの話をしている時点で1つの国家にしか当てはまらないと告げる。
 四大陸の中で、トップに君臨する国家は4つだけである。
 国が統治する領域の中に大小様々な国があれど、この4つが現時点での四大陸トップである。



 北の地に最も近く。国を束ねる小さき少女は《聖王》と崇められ、400年以上もの歴史を守ってきた。
 ――北欧領域《オリンポス》

 傭兵などの荒くれ者達によって発展し、上層と下層で生活水準が異なる。
 ――傭兵不法都市《エースダル》

 頑強な壁によって国家は護られ、迫る脅威には壁に備え付けられた防衛兵器が全てを返り討ちにする。四国で、最も平和を望む中立の立場を確立した。
 ――要塞都市国家《グランヴァーレ》

 4国最強の兵器製造技術と豊富な鉱山資源などから、周辺地域を支配下に置きながら、4国で最も規模も兵力も段違いな『武力』国家。
 ――機械国家《イシュルワ》

 現在は、この4国の支配地域に様々な国が存在する。この中で、最も兵力を有する国が黒を狙っている。
 中立の立場から、他国の侵略は行わない《グランヴァーレ》をその候補から除外すれば必然的に1国が残る。
 機械国家《イシュルワ》が、襲撃者に指示を飛ばしている。

 「それが事実として、俺らはどうする事も出来ないだろ?」
 「何も出来ない訳ではないわ……。ただ、相手が分かっただけでも対処の仕様はある筈よ」
 「姉さんって、作戦の立案とか得意だもんね」
 「なら、ナドレさんに今後の作戦を考えて貰いましょう」
 「あぁ、セラの言う通りだな」

 ロルトは、姉の作戦で危機を乗り越えた話を自分の事の様に、自慢気に話す。
 セラが興味津々にロルトの話に食い付き、ナドレが顔を赤く染めてロルトの頬をつねる。
 3人が並んで、楽しげに他愛ない話で盛り上がる。ロルトがナドレの自慢をする度に、ナドレの頬をつねる力が強まる。
 その様を見て、セラが口に手を当てて笑う。

 「セラ、ナドレ、ロルト。お前達と倭行きの旅は、堪らなく楽しいな――」

 街道をさらに進んで、グランヴァーレへと向かう列車が止まる駅へと足早に進む。
 その道中で、少し長く停車するイシュルワの影響力を受けた国と隣接する魔導国《アトム》で事件は起こると知らずに――


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