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閑話ーお小遣い戦線ー
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テーブルの椅子に腰掛けたカイと慶弥はざわつく。「え……な、なんで?」と動揺する慶弥に侑はかくかくしかじか説明した。カイと慶弥は「ハアアアアア!?」と驚愕する。
「小1に3000円!? あげすぎだろ!!」
「僕もそう思います」
「だよな!? お前達もそう思うよな!?」
己の感覚がおかしいのかと思っていた侑は、弟達の反応に身を乗り出す。しかし直ぐに我に返り咳払いをした。
「んん……だが、俺達が社とちさにあげている300円も少ない気がしてな」
「そうは言ってもさー。俺小学生のころ小遣い無かったぜ? 充分だろ300円で」
「慶弥……そんな大昔のこと比較にならないでしょう」
「大昔じゃないッ! 俺が小学生だったのはつい最近!!」
「二十歳前が何ほざいてるんですか。……それで侑兄さん、幾らになさるおつも
りですか」
「それを悩んでるんだ」と侑は眼鏡のブリッジを上げる。
「1人3000円は俺の安月給じゃ正直きつい。1500円……までくらいなら」
「俺の時給よりたっけェ……500円でいんじゃね」
慶弥が頬杖をつきテーブルに置かれていた煎餅をひとつ手にする。カイがその刹那ハッとして、「ちょっと待って下さい」と人差し指を立てた。
「どうせなら……彼らが危機的状況に瀕した場合で考えませんか?」
「小1に3000円!? あげすぎだろ!!」
「僕もそう思います」
「だよな!? お前達もそう思うよな!?」
己の感覚がおかしいのかと思っていた侑は、弟達の反応に身を乗り出す。しかし直ぐに我に返り咳払いをした。
「んん……だが、俺達が社とちさにあげている300円も少ない気がしてな」
「そうは言ってもさー。俺小学生のころ小遣い無かったぜ? 充分だろ300円で」
「慶弥……そんな大昔のこと比較にならないでしょう」
「大昔じゃないッ! 俺が小学生だったのはつい最近!!」
「二十歳前が何ほざいてるんですか。……それで侑兄さん、幾らになさるおつも
りですか」
「それを悩んでるんだ」と侑は眼鏡のブリッジを上げる。
「1人3000円は俺の安月給じゃ正直きつい。1500円……までくらいなら」
「俺の時給よりたっけェ……500円でいんじゃね」
慶弥が頬杖をつきテーブルに置かれていた煎餅をひとつ手にする。カイがその刹那ハッとして、「ちょっと待って下さい」と人差し指を立てた。
「どうせなら……彼らが危機的状況に瀕した場合で考えませんか?」
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