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ぼくたちのたぬきち物語(Episode1〜10)
こたぬきたぬきち、町へゆく
しおりを挟む1 いもどろぼう
これはたぬきのたぬきちが、生まれてはじめて変化の術に成功した日のお話です。
「やったー! やったー! これでぼくも、一人前の化けだぬきの仲間入りだーい!」
たぬきちは森の泉に自分の姿を映してみました。そこにはねらい通り、かわいらしくてかしこそうな人間の少年が立っていました。
洋服は、山に不法投棄されていたファッション雑誌を参考にしました。だからその正体がたぬきだなんて、おそらくだれにもわかりません。
おしゃれな男の子の姿でさっそく山を下りることにした、たぬきち。
(変化の術を使えるようになったなら、人間の町にある映画館へ行ってみるといい。すごく楽しいところだから)
そう教えてくれたのは、ある日とつぜん山から姿を消した父さんたぬきのぽんたでした。
さて、山道を駆け下りたたぬきちは、小手しらべに畑でいもほりをしていた人の良さそうなおばあさんに声をかけてみることにしました。
たぬきちが少なくとも週に一回はいもどろぼうをしに来る畑です。
2 ふつうの少年のように
「おばあさん、ちょっと教えてくださいな。映画館のある町って、ここからどうやって行けばいいんでしょうか」
「あら、かわいらしい男の子。これから映画をみに行くの? 一人で?」
「そう。今日が人生で初めての映画なのです」
「へええ、そりゃ大変ね。初めて。へええ。ところで君、いくつ?」
「・・・じゅっさいくらいかな」
「十。いいわね~。わかいのね~」
「はい、だからその・・・どうやって行けば」
「ああ! そうだねえ、教えてあげなきゃあねえ。ええーっと、この道を・・・もうちょっと歩いて行ったら、バス停があるのよ。そこで駅前行きのバスに乗って、終点まで。バスを下りたらまただれか、そこらへんの人にきいてみなさいな。十歳かあ。ふうん」
「おばあさん、ありがとうございました!」
親切なおばあさんへていねいにお礼を言って、教わった通りてくてく歩きだすたぬきち。
青空の下、風にあおられてこすれ合う、いも畑の葉っぱたち。
バス停はおばあさんが教えてくれた通り、すぐに見つかりました。
間もなくバスがやってきて、乗車です。
(これがバスかー)
たぬきちは他のお客さんたちと同様に、空席へちょこんと座りました。
まるでふつうの人間、まるでふつうの少年みたいに。
3 うんちん
バスが発車すると、窓の外に恐ろしいほどのスピードで景色が流れて行きます。
たぬきちはかつてなく緊張しました。はらはらしながら、まちがえないために「終点で下りる・終点で下りる」と心の中でくり返し唱えていました。
(まだ下りない・・・終点で下りる・・・まだ下りない・・・終点で下りる・・・)
バスが到着したのは、たぬきちがようやく落ち着いてきたころです。
(ここだ! ここで下りる!)
ほっとして下車しようとしたたぬきち。しかし、その時です。運転手のおじさんが、おどろいた顔で呼び止めました。
「ああっ、きみ! ちょっと待ちなさい」
呼び止められたこたぬきたぬきちは、運転手のおじさんよりもっとおどろいた顔。まさか、正体がばれた?!
「な、何でしょうか」
「何でしょうかじゃないよ、きみ。ちゃんと運賃を払ってってくれなきゃ困るよ 」
「うんちん」
「そう、運賃! お金のこと。」
「おかね」
「ええ?もしかして・・・ないの?」
たぬきちは正体がばれたわけではないようだと知って、ひとまず心が軽くなりました。
ズボンのポッケに入れてあった小さな木の葉をせわしなく出すと、運転手のおじさんにこう言いました。
「こここ、これでいいですか?」
「んん?」
ちいさな手のひらに乗っているのはまちがいなく、葉っぱです。本当にただの、葉っぱです。
「・・・なんだ。ちゃんと持ってるじゃないの」
おじさんは、たぬきちに差し出された葉っぱをいかにもふつうのお金にしか見えませんといった様子で受け取りました。
そう、化けたぬきの子、たぬきちにとって、自分の姿を人間に変化させる大技とくらべれば、葉っぱをお金に見せかけるような術のほうがはるかに簡単なことだったのです。
「はい、ご乗車ありがとうございました」
たぬきちは運転手のおじさんに、立派な人間の子どもらしく
「こちらこそありがとうございました!」
とおじぎをして、無事バスを下りました。
当然ですがそこはもう、たぬきちがなわばりとする山の奥とは全然ちがう、人間だらけの町です。
あこがれの映画館が近くにあるはずの、夢の町の入口なのです。
4 勇気
一歩踏み出すと大勢のひとが行き交う駅前通り。
たぬきちは大きな大きなビルを見上げすぎて、首が痛くなりました。
(そうだ! おいも畑のおばあさん、その辺の人に道をきけばいいって、言ってたな。 えーと、その辺の人、その辺の人・・・)
ちょうどその辺にいたのは、学生服を着た金髪のお兄さんでした。たぬきちは彼を見た瞬間、思わず「ヤンキーだ」と後ずさりしそうになりました。
ぽんた父さんから、
「するどい目つきで不自然に肩をいからせながら歩行する若者がいたとしたら・・・それはヤンキーという危険な種族の人間に違いない」
そう教えられていたからです。
また、ぽんた父さんはこんな風にも言っていました。
「ヤンキーには、けっしてなめられてはいけない。奴らの前では常に堂々としているように。さもなければお前は・・・かつあげというすごく油っこい食いものにされてしまうのだー!」
たぬきちは足がすくむ思いでしたが、ここで負けてたまるか、と意気込みます。
(うおおお、ヤンキーなんか、怖くないぞっ! 堂々と、話しかけるぞっ!)
「お、お、お兄さん! ちょっと教えてくださいな! この町の映画館って、ここからどうやって行けばいいのでしょうか」
「あん? なんだよ、ぼうず。映画観に行くのか? ひとりで?」
「そう。今日が人生で初めての映画なのです」
5 かつあげ
ヤンキーのお兄さんは、にやり、と笑いました。前歯が一本かけています。まゆ毛はほとんどありません。
たぬきちには、お兄さんが鬼にみえました。
(こんなこわい顔、あるんだ・・・)
恐怖のあまり、今にもその場から駆け出してしまいそうなたぬきち。
「おい、お前。このへんのガキじゃねえよなぁ! ふへへへ」
(ああ! 殺される! 殺されちゃう! きっと今日がぼくのめいにちなんだな。父さん、先立つふこうをお許しくださいまし! なんまんだぶ!)
「ほんじゃ、ちょっとこっち来いや。おら、何びびってんだよ。すぐそこだからよ」
お兄さんの大きな手が、サッとたぬきちの細い手首をつかまえました。大人と変わらない力でがっちりです! はなしてくれません。
「ど、どこへ連れてくつもり」
「うへへへ、いいから・・・こっち来いって」
道ゆく人々は、だれもヤンキーのお兄さんをしかったりしませんでした。
この子をどこへ連れ去るの、と言ってだれか。
ちゃんとした大人が助けてくれればいいのに。
この不憫な子を見る目はたくさんありました。
しかし、お兄さんにもたぬきちにも声をかける人など、だれひとりいないのです。
「よーし、この辺でいいな。うへへへ」
6 お兄さんに手をふる
右はショッピングモール。左は宝くじ売場。そして目前に、「三番街シネマ」の大看板。
しかしたぬきちには、まだ看板の漢字を読むことはできません。かろうじてわかるのは、シネマというカタカナのところだけです。
「死ねま? こ、ここが地獄の一丁目ですか」
たぬきちは再び、ヤンキーなんかこわくないぞという気持ちをもって、お兄さんを見上げました。
「うへへへ。何いってんだよ。この映画館に来たかったんじゃねえのか、おまえ。」
お兄さんは、その場でしゃがむと、たぬきちの目線に合わせてにっこり。
おもむろに指差すところは、映画のチケット販売窓口。
「よっしゃ。もう手を離しても、迷子にはならんだろー。
ほら、あそこで観たい映画の券を買ってこお。でもな、地獄を見れるようなホラー系は、やめといたほうがいいぜ。だって、人生ではじめての映画なんだろ? へへ、それがトラウマになっちまったら面白くねえよ」
ヤンキーのお兄さんは、もう一度にっこりしてから「じゃあな」と言いました。
「お兄さん、ありがとうございました!」
彼の後ろ姿が見えなくなるまで、たぬきちは小さな手を大きくふりふり。ふりふり。
(お兄さん。ありがとう。悪い人じゃなくて良かった。ありがとう。お兄さんに新しい前歯が生えますように。細すぎる眉毛もふつうの人みたいに伸びますように)
心の中でお祈りすると、たぬきちは何だか自分が本物の人間になったような気がしました。
道行く人々は、少年たぬきちの真剣なまなざし、一生懸命の小さな手のふりふりを、ふしぎそうに見てはただ過ぎ去って行くのでした。
7 こたぬきたぬきち、のんびり屋
こうしてたぬきちは、あこがれの映画館へ辿り着きました。
入り口の案内パネルは、山で見てきたどんなものよりも、強くかがやいています。その中で、人間や景色やよく分からないものがはげしく動き回りながら、大きな音を出しています。
上映中のタイトルは、ほとんど英字と漢字です。
まだひらがなとカタカナしか読めないたぬきちは、少し悲しい気持ちを味わいました。
でも、くじけたりなんかしません。
(ちゃんと聞けば、きっとみんな何でも教えてくれるはずなんだ)
ここへ来るまでに、たぬきちは人間が人間に優しいことをちゃんと学んでいます。
そして正体はどうであれ、今の自分は立派な人間の男の子の姿なのです。
チケット売り場で、堂々とたずねました。
「このクリスマスの何とかって映画、面白いんですか?」
チケットは、もちろん葉っぱのにせ札で買いました。売店で、コーラとポップコーンもゲットです。コーラの紙コップは、かわいいサンタさんのイラスト付きでした。
館内の通路は広々としていますが、人間が多すぎて前へ進むのに一苦労。
せっかく買ったコーラをこぼさないように。ポップコーンも落とさないように。
おっちょこちょいなので、要注意です。
すぐ前には、たぶん親子です、しあわせそうに笑っている人たちが手をつないでいました。
ひとりぽっちのたぬきちとしては、ちょっと孤独を感じます。
(変化の術を使えるようになったなら、人間の町にある映画館というところへ行ってみるといい。すごく楽しいところだから)
それがたぬきちのお父さん、ぽんたの最後の教えでした。
ぽんたはずいぶん前に、たぬきちを置いて旅に出たまま、山に帰ってこないのです。
たぬきちの推理では、ぽんた父さんは、きつねの借金取りからにげたのです。
山のきつねはぽんたが消えた後も、たびたび家へやってきました。
<おまえのおやじはろくでなしだな!>
<金がねえなら、食い物でもよこせ!>
たぬきちは、それでも父さんが恋しかったのです。
すごくすごく、今でも会いたいのでした。
しかし、そんな大好きなはずの父さんの顔を、このごろはもううまく思い出せません。
もともと、物覚えが苦手なところもあり。
ちょっとした孤独も、すぐに忘れます。
「まあ、いっか~」
ふつうのたぬきと同じくらい、のんびり屋のたぬきちなのです。
8 こたぬきたぬきち、恋をする
入場すると、圧倒的な大スクリーンが待っていました。
座席は山の葉っぱの布団よりも、ずっとふかふかです。
(よしよし。とうとうここまでぼくは来たぞ。夢にまでみた、映画がはじまるんだ)
しかししかし。その時。
突如、映画なんかよりもずっとドキドキするハプニングが発生しました。
隣の席に、はっとするほどきれいな女の子がやって来たのです。
人間に変化しているたぬきちの姿と、同じ年頃でしょうか。
何だか不思議な、とてもいい匂いのする女の子です。
きゅん。
ポロリ。
思わずポップコーンをひとつ取り落とす、たぬきち。
(こ、これが美少女というやつか・・・!)
上映開始を報せるブザー音と同時に、暗くなる場内。
あれほど楽しみにしていた映画より、たぬきちは隣の女の子に興味深々です。
(この子もひとりぽっちみたいだな・・・なんて言う名前だろう・・・どうしてこんないい匂いがするんだろう・・・どんな食べ物が好きなんだろう・・・どうしてこんなにドキドキするんだろう・・・どうしてどうして)
スクリーンに、まったく集中できません。
(よし・・・決めたぞ! この映画が終わって明るくなったら、ぼくはこの子に声をかけよう。・・・やあ君、かわいいねえ。もし良かったらこれからちょっとお喋りしない? そんな風に言ってみよう!)
あれほど楽しみにしていたクリスマスの映画は、気が付くと終幕していました。
何が何だかわからないうちに、再び明るくなる場内。
そしてあらためてとなりを見ると、特別に思える女の子のきらきらした目。
(よおし! 話しかけるぞっ! 話しかけ)
「ねえ」
たぬきちは、今日一番おどろきました。
自分が声を出そうとしたのに、彼女から話しかけてきたのです。
「は、はぃっ?!」
人から声をかけられるのは、 これが人生ではじめてのことでした。
「君って、もしかしてたぬきなんじゃないの?」
バシャ。
たぬきちは、コーラを落としました。
9 たぬきはたぬきくさい
「ど・・・どうしてわかったの?」
「やっぱり。匂いがたぬきだもの。すぐわかった。ばればれだよ」
たぬきちはショックを隠しきれませんでした。
人間に正体がばれたとあっては、もう町に居場所なんかないのです。
化けだぬきは昔から、人間たちのきらわれものです。
「ぼく、そんなつもりじゃなかったんだよ」
たぬきちは。
たぬきちは、これから警察を呼ばれて、やって来るお巡りさんに手錠をかけられて、留置場へ連行されるのだと思いました。
(お、終わりだ。冷たい牢屋の中に入れられて、もう二度と山へも帰れないんだ。そして一生ムショ暮しに・・・ぴえん。みじかい青春だったな)
「ああ、安心して。私もだから」
「え?」
「私も、たぬきなんだよ」
「ええー!」
「きみ、変化の術の初心者でしょ。駄目だなー。それは、仕上げにたぬき用の香水を使わなきゃ。すぐ人間にも見抜かれちゃうよー」
「香水なんか持ってない」
「私、みどりっていうの。これから君の香水を買いに行きましょ。近くにたぬきストアがあるの。連れてってあげるよー」
「ぼく、たぬきち。ねえ、みどり。これってもしかして、逆ナンっていうやつ?」
「どうでもいいじゃないの。人間じゃあるまいし。それよりたぬきちって名前、すごいね。たぬきらしすぎるよね」
男の子と女の子に化けたたぬきたち、たぬきちとみどりは、こうして二匹仲良く香水を買いにゆくこととなったのです。
10 たぬきち、メリークリスマス
映画館を出ると、もう夜です。
山下達郎のクリスマスソングが聴こえます。
(山下達郎を知らない子は、ググってください)
たぬきストアまでの道中、たくさんの恋人たちとすれ違いました。
町のみんなが、ファッション雑誌の中から出てきたようなおしゃれさんです。
「どの人もすてきだな」
「そう?」
「まるでおとぎ話の国に来たみたい」
「たぬきちもなかなかすてきだと思う」
「だといいんだけど」
お店では、みどりが本物のお金を出して、たぬきちのための香水を買ってくれました。
たぬきちが「いいよいいよ」と言うのに、みどりが「いいからいいから」と言って、さっさと支払いを済ませてしまったのです。
「これください。ペイペイで」
「君、スマホなんか持ってるんだ?!」
「常識よ。はいこれ。たぬきちの香水だよ」
「みどり、わるいね。ありがとうね」
「たぬきち、メリークリスマス」
「・・・やっぱりこういうの、逆ナンっていうんだよ」
「たぬきち、寒いから手をつなごう」
「みどり、もしかしたらさあ。今日ぼくに優しくしてくれた人たちって、実はみんなたぬきだったのかもしれないねえ」
「なはは、あんがいそうかもねえ」
たぬきちはみどりの笑顔をまあるい気持ちでながめました。
(ぼくもこれからは本物のお金を使う化けだぬきになろうかな)
町の風は、山の風の冷たさと変わりません。みどりの手が、とてもあたたかく感じました。
(本物のお金で、ぼくからも何か買ってあげられたらいいなあ。ああ。そのためにはどこかでアルバイトでもしなきゃなあ)
まあるい気持ちで色々と考えながら。
たぬきちは生まれてはじめて、自分のからだに香水を「しゅっ」と吹き付けました。
「ねえたぬきち、これからどうする? カラオケでも行く?」
「なにそれ、おいしいの?」
おしまい🐾
エピソード0と後日談『みどりのあかり』もお楽しみに!
10
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