21 / 104
第21話 フィルの旅路
しおりを挟む
私は『ドラゴンブレス』を抜けて、カイン兄ちゃんを弔うためにカール村へ行く事にした。
旅立ちの前には王宮へ出向き、騎士爵の返上も行った。
これで普通の女の子に戻った。
24歳じゃ女の子とは言えないか……
一緒に行くのは、普段は黒猫の様に見えるが、実は猫型の妖精であるケットシーのケラちゃん。
彼は、カイン兄ちゃんがダンジョンで出会ったんだけど、妙に人なつっこいし食べれる部分も少なそうだから、逃がそうとしたんだけど、離れないから連れて来たって言ってた。
私は一目で気に入り、カイン兄ちゃんに頼んで譲って貰った。
ケラも私を気に入ってくれたようで、契約の魔導具を使って従魔になったの。
この契約の魔導具はどんな魔物にも使えるわけでは無く、魔物自体が契約者と一定以上の信頼関係を持っていないと、効果は表れない。
信頼関係は数値化して見る事は出来ないので、魔導具を使っても成功するかどうかは、運次第な所が多い。
契約をすると意思の疎通が可能になるんだよ。
他は別に利点も無いけどね。
ケラはとっても甘え上手で、私にいつも寄り添ってくれる。
戦闘力は殆ど無いけど、私を乗せれる程度の大きさまでは変身できるから、今はケラの背中に揺られながら、旅路を行く。
馬よりも揺れは少なく、ジャンプ力も高くて、5m程度の木の上に私を乗せたまま飛び上がるのだって平気だ。
宿なんかでは、子猫サイズになって私と一緒にベッドで眠る。
(もう12年も経ったんだな)
『ドラゴンブレス』を結成した当時は私は12歳のまだ子供って言う感じだったけど、今はもう24歳。
十分に大人の女だよね?
でもギース達からしてみれば何年経とうが、一番下の妹なんだよね。
クランのメンバーには私より若い子もいっぱい入って来たけど、私は命令するのは苦手だな……
パーティリーダーなんて柄じゃないよ。
そう思いながら続けると、結局はパーティメンバーに迷惑をかける。
だから私は、クランを抜けた。
ハルクはきっと何となく解ってくれていたとは思う。
ギースやミルキーは、きっと解んないかな?
『ドラゴンブレス』はきっと凄いパーティだったとは思う。
クランになるまでは。
20人以上も居れば、カイン兄ちゃんの負担ばかり増えて、全体的にクオリティが下がった気がしてた。
ギースやハルクは気づいてないのかな?
カイン兄ちゃんの作ってくれるご飯が無ければ、普通のパーティだよ?
ミルキーの魔法だって、私のバフが無かったら普通だし、その私のバフもカイン兄ちゃんのお握りが無かったら、大したことは無かった。
カイン兄ちゃんは、ギースの扱いは上手かったから、いつも攻略の大事な部分では、ギースにお握りを食べさせてたんだよね。
そのお陰で、ギースはドラゴンブレスのリーダーとして華やかな実績を残し続けてた。
でも…… 今回の王国軍と、帝国軍の話って本当なのかな? カイン兄ちゃんが居るわけでも無く、5万人の中で一番の功績と認められるとか……
あのギースが?
実は思ってるより強いのかな?
いやいや、冷静に考えなきゃ。
帝国軍の10万人のうち8万人が死んで、王国側の兵士の被害が0?
これはどういう事かと言うと、戦闘は行われていないって事で間違い無い筈だ。
じゃぁ8万人をどうやって倒したの?
カイン兄ちゃん?
いやいや、流石に無理でしょ。
それに、お兄ちゃんは基本食べれない者は殺さないだし……
例外は結構あった気がしたけど……
「フィル? ボーっとしてたら落ちるニャよ?」
「ごめんねケラ」
ケラの背中に揺られての移動は、4日目にはタベルナの街へと到着した。
◇◆◇◆
私は、タベルナの街で冒険者ギルドへと向かった。
私の個人での冒険者ランクはAランクだから、結構ギルドでは融通が利くんだよ。
受付の女性の人に用件を伝える。
「先日のカール村での被害者の件でお尋ねしたいんですが、よろしいでしょうか?」
「あ、はい。大丈夫です。私は当ギルドの受付をしておりますアマンダと申します。Aランク冒険者はこの地域には居ませんので、出来れば、この地域で逗留して活動をしていただければ助かります」
うーん。
自分の言いたい事を先に一気に喋るスタイルか。
ちょっと苦手かも……
「カール村で亡くなった方の中に、29歳で料理人のカインという方がいたと思うんですが…… まだ遺体は見つかって無いのか確認がしたくて」
「えっ? カール村の料理人でカインですか? 生きてますよ?」
「えっ? ええっ?! 本当なの?」
「良かったら案内しましょうか?」
「この街に? いるの?」
「はい。今は昔修業した店で、居候してますよ。カール村の村人たちの世話で大変そうですけど」
「よかったあ」
その言葉を聞くと今まで張りつめてた物が、一気に脱力した感じで腰砕けに座り込んじゃった。
「大丈夫ですか?」
「あ、はい。案内お願いしていいですか?」
「丁度私は今からお昼休憩で、食事に行くところでしたから、カインは私と幼馴染で一緒の孤児院で育ったんですよ」
「あ、そうなんだ。初めて聞いたよ。じゃぁギースも知ってる?」
「勿論。この間この街にも来てたけど、随分偉くなっちゃって、私には声を掛ける事もなく行っちゃったけどね」
「そうなんだ……」
「あのギースって、カインが生きてるの知らなかったの? この街に来てたならちょっと聞けば解りそうな気がするけど」
「もしかして、フィルさんは『ドラゴンブレス』のメンバーですか?」
「あ、はい。もう抜けましたけど」
「そう。だったら何となくわかるかな? ギースって昔から勝手に勘違いしてそれを絶対正しいと思って行動するでしょ? 悪気は無いんだけど」
「た、確かに。昔からなんだ……」
「そう。昔から、周りがどんなに迷惑に思っても自分で言い出した事を曲げない。ある意味凄いけどね」
「ですね……」
「恐らくだけど、カール村の成人男性が殆ど殺されてしまう事件があったから、それで勝手にカインも死んだと信じ込んだんじゃないかな? 日にちを確認したらカインが到着するより1週間も前の話だと簡単に解ったと思うけど……」
そんな話をしながら『ひまわり食堂』に到着した。
「いらっしゃい」
元気よく聞こえる声は、カウンターキッチンの中に居る、カインお兄ちゃんだった。
旅立ちの前には王宮へ出向き、騎士爵の返上も行った。
これで普通の女の子に戻った。
24歳じゃ女の子とは言えないか……
一緒に行くのは、普段は黒猫の様に見えるが、実は猫型の妖精であるケットシーのケラちゃん。
彼は、カイン兄ちゃんがダンジョンで出会ったんだけど、妙に人なつっこいし食べれる部分も少なそうだから、逃がそうとしたんだけど、離れないから連れて来たって言ってた。
私は一目で気に入り、カイン兄ちゃんに頼んで譲って貰った。
ケラも私を気に入ってくれたようで、契約の魔導具を使って従魔になったの。
この契約の魔導具はどんな魔物にも使えるわけでは無く、魔物自体が契約者と一定以上の信頼関係を持っていないと、効果は表れない。
信頼関係は数値化して見る事は出来ないので、魔導具を使っても成功するかどうかは、運次第な所が多い。
契約をすると意思の疎通が可能になるんだよ。
他は別に利点も無いけどね。
ケラはとっても甘え上手で、私にいつも寄り添ってくれる。
戦闘力は殆ど無いけど、私を乗せれる程度の大きさまでは変身できるから、今はケラの背中に揺られながら、旅路を行く。
馬よりも揺れは少なく、ジャンプ力も高くて、5m程度の木の上に私を乗せたまま飛び上がるのだって平気だ。
宿なんかでは、子猫サイズになって私と一緒にベッドで眠る。
(もう12年も経ったんだな)
『ドラゴンブレス』を結成した当時は私は12歳のまだ子供って言う感じだったけど、今はもう24歳。
十分に大人の女だよね?
でもギース達からしてみれば何年経とうが、一番下の妹なんだよね。
クランのメンバーには私より若い子もいっぱい入って来たけど、私は命令するのは苦手だな……
パーティリーダーなんて柄じゃないよ。
そう思いながら続けると、結局はパーティメンバーに迷惑をかける。
だから私は、クランを抜けた。
ハルクはきっと何となく解ってくれていたとは思う。
ギースやミルキーは、きっと解んないかな?
『ドラゴンブレス』はきっと凄いパーティだったとは思う。
クランになるまでは。
20人以上も居れば、カイン兄ちゃんの負担ばかり増えて、全体的にクオリティが下がった気がしてた。
ギースやハルクは気づいてないのかな?
カイン兄ちゃんの作ってくれるご飯が無ければ、普通のパーティだよ?
ミルキーの魔法だって、私のバフが無かったら普通だし、その私のバフもカイン兄ちゃんのお握りが無かったら、大したことは無かった。
カイン兄ちゃんは、ギースの扱いは上手かったから、いつも攻略の大事な部分では、ギースにお握りを食べさせてたんだよね。
そのお陰で、ギースはドラゴンブレスのリーダーとして華やかな実績を残し続けてた。
でも…… 今回の王国軍と、帝国軍の話って本当なのかな? カイン兄ちゃんが居るわけでも無く、5万人の中で一番の功績と認められるとか……
あのギースが?
実は思ってるより強いのかな?
いやいや、冷静に考えなきゃ。
帝国軍の10万人のうち8万人が死んで、王国側の兵士の被害が0?
これはどういう事かと言うと、戦闘は行われていないって事で間違い無い筈だ。
じゃぁ8万人をどうやって倒したの?
カイン兄ちゃん?
いやいや、流石に無理でしょ。
それに、お兄ちゃんは基本食べれない者は殺さないだし……
例外は結構あった気がしたけど……
「フィル? ボーっとしてたら落ちるニャよ?」
「ごめんねケラ」
ケラの背中に揺られての移動は、4日目にはタベルナの街へと到着した。
◇◆◇◆
私は、タベルナの街で冒険者ギルドへと向かった。
私の個人での冒険者ランクはAランクだから、結構ギルドでは融通が利くんだよ。
受付の女性の人に用件を伝える。
「先日のカール村での被害者の件でお尋ねしたいんですが、よろしいでしょうか?」
「あ、はい。大丈夫です。私は当ギルドの受付をしておりますアマンダと申します。Aランク冒険者はこの地域には居ませんので、出来れば、この地域で逗留して活動をしていただければ助かります」
うーん。
自分の言いたい事を先に一気に喋るスタイルか。
ちょっと苦手かも……
「カール村で亡くなった方の中に、29歳で料理人のカインという方がいたと思うんですが…… まだ遺体は見つかって無いのか確認がしたくて」
「えっ? カール村の料理人でカインですか? 生きてますよ?」
「えっ? ええっ?! 本当なの?」
「良かったら案内しましょうか?」
「この街に? いるの?」
「はい。今は昔修業した店で、居候してますよ。カール村の村人たちの世話で大変そうですけど」
「よかったあ」
その言葉を聞くと今まで張りつめてた物が、一気に脱力した感じで腰砕けに座り込んじゃった。
「大丈夫ですか?」
「あ、はい。案内お願いしていいですか?」
「丁度私は今からお昼休憩で、食事に行くところでしたから、カインは私と幼馴染で一緒の孤児院で育ったんですよ」
「あ、そうなんだ。初めて聞いたよ。じゃぁギースも知ってる?」
「勿論。この間この街にも来てたけど、随分偉くなっちゃって、私には声を掛ける事もなく行っちゃったけどね」
「そうなんだ……」
「あのギースって、カインが生きてるの知らなかったの? この街に来てたならちょっと聞けば解りそうな気がするけど」
「もしかして、フィルさんは『ドラゴンブレス』のメンバーですか?」
「あ、はい。もう抜けましたけど」
「そう。だったら何となくわかるかな? ギースって昔から勝手に勘違いしてそれを絶対正しいと思って行動するでしょ? 悪気は無いんだけど」
「た、確かに。昔からなんだ……」
「そう。昔から、周りがどんなに迷惑に思っても自分で言い出した事を曲げない。ある意味凄いけどね」
「ですね……」
「恐らくだけど、カール村の成人男性が殆ど殺されてしまう事件があったから、それで勝手にカインも死んだと信じ込んだんじゃないかな? 日にちを確認したらカインが到着するより1週間も前の話だと簡単に解ったと思うけど……」
そんな話をしながら『ひまわり食堂』に到着した。
「いらっしゃい」
元気よく聞こえる声は、カウンターキッチンの中に居る、カインお兄ちゃんだった。
1
あなたにおすすめの小説
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
「お前の代わりはいる」と追放された俺の【万物鑑定】は、実は世界の真実を見抜く【真理の瞳】でした。最高の仲間と辺境で理想郷を創ります
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の代わりはいくらでもいる。もう用済みだ」――勇者パーティーで【万物鑑定】のスキルを持つリアムは、戦闘に役立たないという理由で装備も金もすべて奪われ追放された。
しかし仲間たちは知らなかった。彼のスキルが、物の価値から人の秘めたる才能、土地の未来までも見通す超絶チート能力【真理の瞳】であったことを。
絶望の淵で己の力の真価に気づいたリアムは、辺境の寂れた街で再起を決意する。気弱なヒーラー、臆病な獣人の射手……世間から「無能」の烙印を押された者たちに眠る才能の原石を次々と見出し、最高の仲間たちと共にギルド「方舟(アーク)」を設立。彼らが輝ける理想郷をその手で創り上げていく。
一方、有能な鑑定士を失った元パーティーは急速に凋落の一途を辿り……。
これは不遇職と蔑まれた一人の男が最高の仲間と出会い、世界で一番幸福な場所を創り上げる、爽快な逆転成り上がりファンタジー!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる