4 / 5
第四話・雨爺
しおりを挟む
雨爺の独白
沢の水は冷たく、苔がしっとりと根を張っていた。そこにいたあの子は、時間の流れを忘れたかのように佇んでいた。唇は乾き、震える小さな手はなぜか爪先の泥を掻きむしる癖があった。
目は遠くを見据えていたが、その瞳の奥には幾重にも層をなす暗い記憶が潜んでいた。ワシにはそう見えた。山小屋の木漏れ日が、苔むす岩の隙間から零れ落ちる。濡れた髪を輝かせている。言葉を失くしたあの子は、水の流れに吸い込まれそうだった。だが確かに「ここにいる」とも主張していた。
あの子は言葉を持たず、ただ世界に呆然と立っていた。時間の感覚は消え、清流のせせらぎだけが、生命線となっていた。清流を飲み、小さな蟹を喰らい生きながらえてきたようだ。どれほどの日々をこの沢で過ごしたのか、想像もできなかった。
まだ若かった息子夫婦に引き合わせたとき、迷いなく育てると言った。ナガメは、まだ幼いが、姉ができたことを心から喜んでいた。その無邪気な笑顔が、あの子の氷のように閉ざされた心に、ほんの少しだけ、温度を取り戻させていた。
ワシが「雨爺」と呼ばれるようになったのは、十五年前あたりからだ。かつての名は、シューヴァ。ワシは自分の名をあの子に譲った。
もうワシのことを名で呼ぶ者はいなかったからだ。息子夫婦は、お爺と呼ぶ、周りの者たちは雨爺と呼ぶ。名は記憶の証。誰からも呼ばれなくなった名に、もう価値はなかった。
シューヴァは常に、どこかに怒りを秘めて生きていた。その怒りは深く根を張り、まるで川底の苔のように動じなかった。だから、ワシは彼女の側にいることを決めた。母親を自称したあの女は、いつしか興味を失い、冷たくあしらうようになっていった。息子もまた、どこか距離を置いていた。おそらく畏れたのだ。弟のナガメは、物心がついた頃には、雨降師の後継者の座を奪われると考え、姉のことを憎み始めた。
そういう意味でシューヴァは孤独だった。
雨降師は女には務まらない。古の伝承はそう告げる。だが、ワシのように女神の加護を受ける者は、かえってその伝承やしきたりという、細やかで重苦しい枷に縛られてこそ、力の真価が問われる。
シューヴァは鈍感だった。いい意味でも悪い意味でも。だからこそ、いなくなった父も、冷たくなった母も、弟の誤解と憎しみも、彼女の中で混ざり合いながらも愛に変換していた。
ワシだけが、彼女を愛していたが、それを伝えることは叶わなかった。
ワシは同時にシューヴァを畏れていた。息子と同じ理由だ。だが、息子はシューヴァを愛してはいない。その点は大きく違う。
シューヴァは生まれながらにして雨降師の力を備えていた。それはかつて例のないことだった。唯一の弟子サンレですら、遠縁とはいえ雨降師の血を引いている。
だが、シューヴァは苔むす沢で拾った娘で、ワシらの血とは何の縁もない。運命の巡り合わせなのか。そう考えていた矢先、息子が修行から逃げ、家族を捨て霧の中へ消えた。息子の妻によれば、シューヴァを畏れたからだという。
今年、ラグス村では不穏な事故が続いていた。すべて溺死だ。しかし村に水は豊富ではない。溺死したのは、弟ナガメを虐めていた少年たちであり、息子夫婦はまずシューヴァを疑った。
隣家のハルジの息子も二人、溺死した。ハルジはワシを疑った。雨の降らぬこのラグス村での頻発する溺死。その死因はワシに矛先を向けるのに十分だった。ハルジの怒りはワシら家族に向いていたのは事実だ。次第にハルジはシューヴァを犯人と確信し始めた。疑いではない、確信だった。
もしそうなら、シューヴァはナガメを虐めていた三人と、ハルジの息子二人の五人を殺害したことになる。
ワシ、シューヴァの母親、弟ナガメは隣村カーラルへ逃れることを画策した。シューヴァに気づかれぬように。ラグス村への襲撃計画を察知し、カーラル村の村長サルファに交渉を持ちかけた。
「この襲撃計画を漏らさないかわりに、シューヴァを除く我々一家をカーラル村で保護してほしい」
サルファは残忍にして冷徹で、感情に左右されぬ計算高さは交渉に値した。話が通じるとは、感情に支配されず、損得だけで物事のすべてを判断できるかのことだ。
サルファは条件を示した。
・ラグス村の住人として戦ったように見せかけること
・カーラル村では身分を保証するが、我々のために戦うこと
・我々の命令に従い、雨を降らせること
シューヴァの母親と弟には「恵みの雨」を施し、自力回復ができるようにしておいた。もちろん、ハルジにも話は通してある。致命傷を負わせぬようにと、だが痛めつけろと。
計画は途中までうまくいっていた。だが、ハルジが裏切ったのだ。シューヴァが母親と弟を救出し、そのままワシがシューヴァから奪い去るという計画だった。だが、ハルジが二人を射抜いてしまった。復讐の相手は、シューヴァだというのに、ハルジは感情で動いたのだ。シューヴァが大切にしている人を奪うことが、ハルジが計画している復讐のなかのひとつであった。もちろん、シューヴァにもトドメを刺すのがハルジの狙いだろうに。
カーラル村に戻ったハルジを、ためらいなく殺したのはワシだ。計画を台無しにした報いとしては不十分だ。ハルジの子を殺したのはシューヴァだ。ならばシューヴァを討てばいいものを。
その後、耳にした。サンレがシューヴァと共にカーラル村に入り、ワシを奪還すると。サンレがこっちに戻るとは想定外だったが、シューヴァと組むのは想定内だ。サンレはワシを憎んでいる。サンレの村を干上がらせ、滅ぼしたたのはワシだからだ。
物見台からは、サンレとシューヴァの姿が見える。カーラル村の天眼鏡は優秀で、四キロ離れていても二人を捉え続けていた。
サンレの三連弾が放たれた。物見台は狭く、逃げ場はない。乱れ草を煙管に詰め、火打石で火を点けた。すうっと吸い込み、勢いよく吐き出す。迷いはなかった。サンレとシューヴァを、大弓の矢雨で仕留めるつもりだ。道端の石を蹴るように。シューヴァにはあのペンダントを与えている。だからワシは負けるわけがない。
雨降師の務めは雨を降らせること。それも必ず降らせることに意味がある。つまり、ワシは勝てる勝負しかしない。勝ちは保証されているものを掴むだけだ。朝、パンにバターを塗り、コーヒーを飲む。それが当たり前のように身体に刻まれている。勝負はそういうものだ。疑念もなく、勝利がそこにある。勝利はパンに塗られたバターのようで、コーヒーで流し込むのが当たり前のことなのだ。
逸らしたサンレの銃弾が弧を描き、再び狙いを定めてくる。殺傷力は低いが、追尾能力が上がっている。さらなる修行を積んだのだろう。サンレには敬意を表したいが、ワシを霰で攻撃するとは片腹痛い。
サンレの三連弾は幾層にも重ねた雲の盾で防いだ。霰の銃弾は雲に吸い込まれ、力尽きて狭い物見台の足元に落ちた。
サンレの銃はワシが授けたものだ。六連発のリボルバー。サンレは三発まで霰の弾丸を作れる。十分に驚異的な能力だ。三連弾にはリズムがあり、避けやすい。修行では三連弾のうち一発は追尾必中が可能だった。だがサンレは成長し、三発全てが追尾必中できるようになった。
背中に激痛が走る。弾丸がめり込む音がした。リロードか? いや、三連弾を放ってから十秒も経っていない。ならば考えられるのは――
「雨ジジイ! 久しぶりだな。四発目の威力はどうだ?」
背中の霰弾が体温で溶けるのを感じる。鈍い痛みの後、血管が裂ける感覚が広がった。その感覚の理解とともに、激痛が身体の裏側を包み込んだ。
シューヴァの姿が見えた。雲の盾をドーム状に生成している。どうして、あのペンダントを肌身離さず持っているのではないのか。雨の力を弱める、あのペンダントを。
沢の水は冷たく、苔がしっとりと根を張っていた。そこにいたあの子は、時間の流れを忘れたかのように佇んでいた。唇は乾き、震える小さな手はなぜか爪先の泥を掻きむしる癖があった。
目は遠くを見据えていたが、その瞳の奥には幾重にも層をなす暗い記憶が潜んでいた。ワシにはそう見えた。山小屋の木漏れ日が、苔むす岩の隙間から零れ落ちる。濡れた髪を輝かせている。言葉を失くしたあの子は、水の流れに吸い込まれそうだった。だが確かに「ここにいる」とも主張していた。
あの子は言葉を持たず、ただ世界に呆然と立っていた。時間の感覚は消え、清流のせせらぎだけが、生命線となっていた。清流を飲み、小さな蟹を喰らい生きながらえてきたようだ。どれほどの日々をこの沢で過ごしたのか、想像もできなかった。
まだ若かった息子夫婦に引き合わせたとき、迷いなく育てると言った。ナガメは、まだ幼いが、姉ができたことを心から喜んでいた。その無邪気な笑顔が、あの子の氷のように閉ざされた心に、ほんの少しだけ、温度を取り戻させていた。
ワシが「雨爺」と呼ばれるようになったのは、十五年前あたりからだ。かつての名は、シューヴァ。ワシは自分の名をあの子に譲った。
もうワシのことを名で呼ぶ者はいなかったからだ。息子夫婦は、お爺と呼ぶ、周りの者たちは雨爺と呼ぶ。名は記憶の証。誰からも呼ばれなくなった名に、もう価値はなかった。
シューヴァは常に、どこかに怒りを秘めて生きていた。その怒りは深く根を張り、まるで川底の苔のように動じなかった。だから、ワシは彼女の側にいることを決めた。母親を自称したあの女は、いつしか興味を失い、冷たくあしらうようになっていった。息子もまた、どこか距離を置いていた。おそらく畏れたのだ。弟のナガメは、物心がついた頃には、雨降師の後継者の座を奪われると考え、姉のことを憎み始めた。
そういう意味でシューヴァは孤独だった。
雨降師は女には務まらない。古の伝承はそう告げる。だが、ワシのように女神の加護を受ける者は、かえってその伝承やしきたりという、細やかで重苦しい枷に縛られてこそ、力の真価が問われる。
シューヴァは鈍感だった。いい意味でも悪い意味でも。だからこそ、いなくなった父も、冷たくなった母も、弟の誤解と憎しみも、彼女の中で混ざり合いながらも愛に変換していた。
ワシだけが、彼女を愛していたが、それを伝えることは叶わなかった。
ワシは同時にシューヴァを畏れていた。息子と同じ理由だ。だが、息子はシューヴァを愛してはいない。その点は大きく違う。
シューヴァは生まれながらにして雨降師の力を備えていた。それはかつて例のないことだった。唯一の弟子サンレですら、遠縁とはいえ雨降師の血を引いている。
だが、シューヴァは苔むす沢で拾った娘で、ワシらの血とは何の縁もない。運命の巡り合わせなのか。そう考えていた矢先、息子が修行から逃げ、家族を捨て霧の中へ消えた。息子の妻によれば、シューヴァを畏れたからだという。
今年、ラグス村では不穏な事故が続いていた。すべて溺死だ。しかし村に水は豊富ではない。溺死したのは、弟ナガメを虐めていた少年たちであり、息子夫婦はまずシューヴァを疑った。
隣家のハルジの息子も二人、溺死した。ハルジはワシを疑った。雨の降らぬこのラグス村での頻発する溺死。その死因はワシに矛先を向けるのに十分だった。ハルジの怒りはワシら家族に向いていたのは事実だ。次第にハルジはシューヴァを犯人と確信し始めた。疑いではない、確信だった。
もしそうなら、シューヴァはナガメを虐めていた三人と、ハルジの息子二人の五人を殺害したことになる。
ワシ、シューヴァの母親、弟ナガメは隣村カーラルへ逃れることを画策した。シューヴァに気づかれぬように。ラグス村への襲撃計画を察知し、カーラル村の村長サルファに交渉を持ちかけた。
「この襲撃計画を漏らさないかわりに、シューヴァを除く我々一家をカーラル村で保護してほしい」
サルファは残忍にして冷徹で、感情に左右されぬ計算高さは交渉に値した。話が通じるとは、感情に支配されず、損得だけで物事のすべてを判断できるかのことだ。
サルファは条件を示した。
・ラグス村の住人として戦ったように見せかけること
・カーラル村では身分を保証するが、我々のために戦うこと
・我々の命令に従い、雨を降らせること
シューヴァの母親と弟には「恵みの雨」を施し、自力回復ができるようにしておいた。もちろん、ハルジにも話は通してある。致命傷を負わせぬようにと、だが痛めつけろと。
計画は途中までうまくいっていた。だが、ハルジが裏切ったのだ。シューヴァが母親と弟を救出し、そのままワシがシューヴァから奪い去るという計画だった。だが、ハルジが二人を射抜いてしまった。復讐の相手は、シューヴァだというのに、ハルジは感情で動いたのだ。シューヴァが大切にしている人を奪うことが、ハルジが計画している復讐のなかのひとつであった。もちろん、シューヴァにもトドメを刺すのがハルジの狙いだろうに。
カーラル村に戻ったハルジを、ためらいなく殺したのはワシだ。計画を台無しにした報いとしては不十分だ。ハルジの子を殺したのはシューヴァだ。ならばシューヴァを討てばいいものを。
その後、耳にした。サンレがシューヴァと共にカーラル村に入り、ワシを奪還すると。サンレがこっちに戻るとは想定外だったが、シューヴァと組むのは想定内だ。サンレはワシを憎んでいる。サンレの村を干上がらせ、滅ぼしたたのはワシだからだ。
物見台からは、サンレとシューヴァの姿が見える。カーラル村の天眼鏡は優秀で、四キロ離れていても二人を捉え続けていた。
サンレの三連弾が放たれた。物見台は狭く、逃げ場はない。乱れ草を煙管に詰め、火打石で火を点けた。すうっと吸い込み、勢いよく吐き出す。迷いはなかった。サンレとシューヴァを、大弓の矢雨で仕留めるつもりだ。道端の石を蹴るように。シューヴァにはあのペンダントを与えている。だからワシは負けるわけがない。
雨降師の務めは雨を降らせること。それも必ず降らせることに意味がある。つまり、ワシは勝てる勝負しかしない。勝ちは保証されているものを掴むだけだ。朝、パンにバターを塗り、コーヒーを飲む。それが当たり前のように身体に刻まれている。勝負はそういうものだ。疑念もなく、勝利がそこにある。勝利はパンに塗られたバターのようで、コーヒーで流し込むのが当たり前のことなのだ。
逸らしたサンレの銃弾が弧を描き、再び狙いを定めてくる。殺傷力は低いが、追尾能力が上がっている。さらなる修行を積んだのだろう。サンレには敬意を表したいが、ワシを霰で攻撃するとは片腹痛い。
サンレの三連弾は幾層にも重ねた雲の盾で防いだ。霰の銃弾は雲に吸い込まれ、力尽きて狭い物見台の足元に落ちた。
サンレの銃はワシが授けたものだ。六連発のリボルバー。サンレは三発まで霰の弾丸を作れる。十分に驚異的な能力だ。三連弾にはリズムがあり、避けやすい。修行では三連弾のうち一発は追尾必中が可能だった。だがサンレは成長し、三発全てが追尾必中できるようになった。
背中に激痛が走る。弾丸がめり込む音がした。リロードか? いや、三連弾を放ってから十秒も経っていない。ならば考えられるのは――
「雨ジジイ! 久しぶりだな。四発目の威力はどうだ?」
背中の霰弾が体温で溶けるのを感じる。鈍い痛みの後、血管が裂ける感覚が広がった。その感覚の理解とともに、激痛が身体の裏側を包み込んだ。
シューヴァの姿が見えた。雲の盾をドーム状に生成している。どうして、あのペンダントを肌身離さず持っているのではないのか。雨の力を弱める、あのペンダントを。
0
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
✿ 私は夫のことが好きなのに、彼は私なんかよりずっと若くてきれいでスタイルの良い女が好きらしい
設楽理沙
ライト文芸
累計ポイント110万ポイント超えました。皆さま、ありがとうございます。❀
結婚後、2か月足らずで夫の心変わりを知ることに。
結婚前から他の女性と付き合っていたんだって。
それならそうと、ちゃんと話してくれていれば、結婚なんて
しなかった。
呆れた私はすぐに家を出て自立の道を探すことにした。
それなのに、私と別れたくないなんて信じられない
世迷言を言ってくる夫。
だめだめ、信用できないからね~。
さようなら。
*******.✿..✿.*******
◇|日比野滉星《ひびのこうせい》32才 会社員
◇ 日比野ひまり 32才
◇ 石田唯 29才 滉星の同僚
◇新堂冬也 25才 ひまりの転職先の先輩(鉄道会社)
2025.4.11 完結 25649字
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる