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53.神々の失態
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女神クリスティーナの住む世界には女神を合わせて8人の神がいる。
8人といっても一人は闇の神で、ほんの少しだけ闇を降り注ぎ世界の調和を図るためだけの存在で、それ以外とにかく寝てるかゲームをしてるかだけの、いても居なくてもよいニートなので神のカウントに入れてないらしい。
他の7人の神たちは普段から仲が良くも無いが悪くもない。お互いを干渉しないというのが暗黙の了解だった。
しかしある時、水の神が言ったことで空気を乱し始めた。
水「僕ね、一番大事なお仕事してます。水だよ?水が無いとみんな生きて行けないのに、もっと感謝して欲しいの」
火「…あぁ?…はいはいはいはい、スゴイねー」
水「ねえー!もっとちゃんと褒めてください!人間たちも誰も偉いねって言ってくれないの!」
火「はいはいはいはい、偉いねー」
水「ねーってば!僕はちゃんと褒めてって言ってるよ!火の神はそうやっていっつも適当なんだから!」
風「だよねー、火の神ヒドいよねー」
火「おいコラ風の神、なんでお前が便乗してるんだよ、ヒドいってなんだよ!」
土「火の神はなんでオラついてるのですか?」
火「うるせー、水がしつこいんだよ。土の神、お前だって関係無いだろ!」
氷「ダサ、すぐイラつくのやめて頂けます?三千年前そのイライラした時の火の粉で山火事起こしましたよね?もうお忘れに?」
光「まあまあ氷の神も昔のことは持ち出さないで、ね?皆さん一度落ち着きましょう?ほらほら癒しの光ですよー」
土「光の神はすぐそうやって曖昧にするから問題が解決しないのですよ?今、癒しの光を施す場面でしたか?」
光「………………グスッ…うっ…」
風「土の神、正論かもしれないけど多少はオブラートに包んで?そして光の神、泣かないで」
光「……グスッ…… 正論……。ううっ!」
火「マジでうぜー、泣くとか何?こんな事で泣くヤツまじで引くわー」
光「ヒドいですっ!火の神……うっうっ…そんな言い方しなくたって……うわ~ん!!」
火「うっっざ、マジうざー」
氷「火の神、貴方のせいで光の神がこの有り様なのよ?もう少し私のように、美しい言葉を学んではいかがですか?」
女神「おい、お前たち揉めるなよ。神が揉めるとか有り得ないぞ」
(((((うるさい!女神は黙って!)))))
女神「えー…なんで?急なアウェイ…?」
水「うるさーーーっい!!もうっ!怒ってるのは僕ですよっ!!僕が一番頑張って偉いのに、誰も偉いねって言ってくれないです!僕はもうお仕事しませんよ!さようなら!僕はもう家出です!!」
女神「は?家出?神が?」
(((((女神はしゃべるな!!)))))
女神「えー…なんで?みんなして言う?」
光「あら?本当に出ていきましたわよ?誰か止めないのですか?」
土「そう言う光の神が止めれば良いのに、自分は言うだけで何もしないですよね、取り敢えずそう言えば良い人認定されるという魂胆?」
火「…お前、俺より辛辣だぞ。俺はそこまで正直に抉ることは言ってない」
光「……グスッ…… 正直……。ううっ!」
土「そのすぐ出る涙もあざといですよね」
風「もう土の神怖いって、やめようよ」
土「風の神、貴方もそっちの人―――」
水「もうっ!!なんで誰も引き留めないんですか!?ホントに家出しちゃうよっ!もう行っちゃいますよ!?」
火「あっ、あのチビやっぱり戻ってきたぞ、…プッ!」
水「わら…!今笑いましたね!?…うぅ…、もう本当の本当に家出します!さようならっ!全員アホ!!」
女神「あーあ、行っちゃった」
(((((だから、黙って!!)))))
そしてそれからが最悪に迷惑な話しだった。
拗ねた水の神は、ユストル王国やザイカラル帝国が国として成り立つ何千年か前に、今現在の魔物の森となっている土地に湖を造り、そこに引きこもった。
引きこもるためにその土地をまず適当に切り抜き、切り抜いた土地は今のメルトル村になった場所にぶん投げた。そして切り抜いた場所に引きこもるための水を満たし、今もそこに引きこもっている。
たちが悪いのが、その水の神の拗ねた悪感情が湖の底に汚泥となって溜まり、その汚泥が何千年かけて増えていき、それが瘴気となり魔物となってしまったのだ。
これはいよいよマズいという事になり、水の神を天空に戻そうと、神たちが各々で迎えに行ったが誰の呼び掛けにもまったく応じず、それどころか序列の強い水の神に攻撃され反撃すらできない。
神々全員で対すれば勝ち目はあるが、天空に闇の神だけ残すとあっという間に天空が闇に覆われてしまい、かと言って闇の神を地上に降ろすこともできない。
仕方無いので湖の汚泥だけでも何とかしようと、浄化の力がある神々の血を天空からそっとその湖に垂らしたが、水面ですべて弾き返された。
弾き返された神々の血は固まり、人間でいうところの宝石となった。
その光景を魔物討伐に来ていたアレクサンダー·ザイカラルが見ていた。
様々な色の雨が湖に振り注がれたがすべて撥ね返され、撥ね返されたその雨は湖のほとりに散らばった。
不思議な現象に驚き、散らばったその雨を見に行くとキラキラと輝く宝石だった。
何かの天啓か。部下を集めその宝石をすべて拾った。
その晩、アレクサンダーは夢を見た。
『アレクサンダー、沼と化したあの湖には穢れを生む化身がいる。元の地で宝石を石板に埋め石板が光り輝いたら沼に沈めるのだ。そうすれば魔王は去り、この地を正常化へ導くことが出来るだろう。そしてそれを可能にするものは地上の女神だ』
翌朝目覚めると枕元に石板があった。
夢で見たものと同じものだった。ただの夢ではない、女神様からのお告げだ。
アレクサンダーは革袋にたくさん入った宝石を石板の穴に埋めた。しかし、何をどうすれば良いのか石板は光らない。地上の女神じゃないとダメなのか…元の地とは…?
毎日のように埋める箇所を変え繰り返したが光ることは無かった。
そうしているうちに、討伐中の怪我で身体の自由がきかなくなった。
自身の忠実な側近に石板と宝石を託し、宝石が入っている革袋に手紙を入れてもらい、次代に託すことにした。
夢の女神の話しが真実ならば、宝石が盗まれたり石板が壊されたら、魔物による憂いで永遠にこの国の国民が苦しめられることになる。
その願いは叶い、自身の曾孫にあたるノア·ザイカラルが魔力を持って誕生した。
8人といっても一人は闇の神で、ほんの少しだけ闇を降り注ぎ世界の調和を図るためだけの存在で、それ以外とにかく寝てるかゲームをしてるかだけの、いても居なくてもよいニートなので神のカウントに入れてないらしい。
他の7人の神たちは普段から仲が良くも無いが悪くもない。お互いを干渉しないというのが暗黙の了解だった。
しかしある時、水の神が言ったことで空気を乱し始めた。
水「僕ね、一番大事なお仕事してます。水だよ?水が無いとみんな生きて行けないのに、もっと感謝して欲しいの」
火「…あぁ?…はいはいはいはい、スゴイねー」
水「ねえー!もっとちゃんと褒めてください!人間たちも誰も偉いねって言ってくれないの!」
火「はいはいはいはい、偉いねー」
水「ねーってば!僕はちゃんと褒めてって言ってるよ!火の神はそうやっていっつも適当なんだから!」
風「だよねー、火の神ヒドいよねー」
火「おいコラ風の神、なんでお前が便乗してるんだよ、ヒドいってなんだよ!」
土「火の神はなんでオラついてるのですか?」
火「うるせー、水がしつこいんだよ。土の神、お前だって関係無いだろ!」
氷「ダサ、すぐイラつくのやめて頂けます?三千年前そのイライラした時の火の粉で山火事起こしましたよね?もうお忘れに?」
光「まあまあ氷の神も昔のことは持ち出さないで、ね?皆さん一度落ち着きましょう?ほらほら癒しの光ですよー」
土「光の神はすぐそうやって曖昧にするから問題が解決しないのですよ?今、癒しの光を施す場面でしたか?」
光「………………グスッ…うっ…」
風「土の神、正論かもしれないけど多少はオブラートに包んで?そして光の神、泣かないで」
光「……グスッ…… 正論……。ううっ!」
火「マジでうぜー、泣くとか何?こんな事で泣くヤツまじで引くわー」
光「ヒドいですっ!火の神……うっうっ…そんな言い方しなくたって……うわ~ん!!」
火「うっっざ、マジうざー」
氷「火の神、貴方のせいで光の神がこの有り様なのよ?もう少し私のように、美しい言葉を学んではいかがですか?」
女神「おい、お前たち揉めるなよ。神が揉めるとか有り得ないぞ」
(((((うるさい!女神は黙って!)))))
女神「えー…なんで?急なアウェイ…?」
水「うるさーーーっい!!もうっ!怒ってるのは僕ですよっ!!僕が一番頑張って偉いのに、誰も偉いねって言ってくれないです!僕はもうお仕事しませんよ!さようなら!僕はもう家出です!!」
女神「は?家出?神が?」
(((((女神はしゃべるな!!)))))
女神「えー…なんで?みんなして言う?」
光「あら?本当に出ていきましたわよ?誰か止めないのですか?」
土「そう言う光の神が止めれば良いのに、自分は言うだけで何もしないですよね、取り敢えずそう言えば良い人認定されるという魂胆?」
火「…お前、俺より辛辣だぞ。俺はそこまで正直に抉ることは言ってない」
光「……グスッ…… 正直……。ううっ!」
土「そのすぐ出る涙もあざといですよね」
風「もう土の神怖いって、やめようよ」
土「風の神、貴方もそっちの人―――」
水「もうっ!!なんで誰も引き留めないんですか!?ホントに家出しちゃうよっ!もう行っちゃいますよ!?」
火「あっ、あのチビやっぱり戻ってきたぞ、…プッ!」
水「わら…!今笑いましたね!?…うぅ…、もう本当の本当に家出します!さようならっ!全員アホ!!」
女神「あーあ、行っちゃった」
(((((だから、黙って!!)))))
そしてそれからが最悪に迷惑な話しだった。
拗ねた水の神は、ユストル王国やザイカラル帝国が国として成り立つ何千年か前に、今現在の魔物の森となっている土地に湖を造り、そこに引きこもった。
引きこもるためにその土地をまず適当に切り抜き、切り抜いた土地は今のメルトル村になった場所にぶん投げた。そして切り抜いた場所に引きこもるための水を満たし、今もそこに引きこもっている。
たちが悪いのが、その水の神の拗ねた悪感情が湖の底に汚泥となって溜まり、その汚泥が何千年かけて増えていき、それが瘴気となり魔物となってしまったのだ。
これはいよいよマズいという事になり、水の神を天空に戻そうと、神たちが各々で迎えに行ったが誰の呼び掛けにもまったく応じず、それどころか序列の強い水の神に攻撃され反撃すらできない。
神々全員で対すれば勝ち目はあるが、天空に闇の神だけ残すとあっという間に天空が闇に覆われてしまい、かと言って闇の神を地上に降ろすこともできない。
仕方無いので湖の汚泥だけでも何とかしようと、浄化の力がある神々の血を天空からそっとその湖に垂らしたが、水面ですべて弾き返された。
弾き返された神々の血は固まり、人間でいうところの宝石となった。
その光景を魔物討伐に来ていたアレクサンダー·ザイカラルが見ていた。
様々な色の雨が湖に振り注がれたがすべて撥ね返され、撥ね返されたその雨は湖のほとりに散らばった。
不思議な現象に驚き、散らばったその雨を見に行くとキラキラと輝く宝石だった。
何かの天啓か。部下を集めその宝石をすべて拾った。
その晩、アレクサンダーは夢を見た。
『アレクサンダー、沼と化したあの湖には穢れを生む化身がいる。元の地で宝石を石板に埋め石板が光り輝いたら沼に沈めるのだ。そうすれば魔王は去り、この地を正常化へ導くことが出来るだろう。そしてそれを可能にするものは地上の女神だ』
翌朝目覚めると枕元に石板があった。
夢で見たものと同じものだった。ただの夢ではない、女神様からのお告げだ。
アレクサンダーは革袋にたくさん入った宝石を石板の穴に埋めた。しかし、何をどうすれば良いのか石板は光らない。地上の女神じゃないとダメなのか…元の地とは…?
毎日のように埋める箇所を変え繰り返したが光ることは無かった。
そうしているうちに、討伐中の怪我で身体の自由がきかなくなった。
自身の忠実な側近に石板と宝石を託し、宝石が入っている革袋に手紙を入れてもらい、次代に託すことにした。
夢の女神の話しが真実ならば、宝石が盗まれたり石板が壊されたら、魔物による憂いで永遠にこの国の国民が苦しめられることになる。
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