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『ベ、ル・・・も、もう・・・だ、丈夫・・・、から・・・く・・・が、ま・・・か・・・ら』
目の前には、小さなベルーラを庇うように抱きしめ、心配そうに微笑む麗しい少年。
『あ、あ、あ・・・・・・』
少年が次第に蒼ざめていくのを目の当たりにし、ベルーラも自身の体から血の気が引いていくのを感じていた。
ベルーラは、躊躇いながら小さな両手を少年の背中にそっと回すとぬるりとした生暖かな感触が掌全体に伝わり、思わずベルーラは息を呑み目を見開いた。
恐る恐る掌を自身の視界に入れかけた瞬間、護ってくれていた少年の姿は忽然と消え、入れ替わるように微笑むキリウが目の前に現れた。
『キ・・・リ・・・・・・!?』
ベルーラは、安堵と共に口を開くと、何故か彼の口の端から鮮やかな血がひとすじ流れ、ぽたりとベルーラの顔に雫となって落ちてきた。
その衝撃に心音が跳ね上がり、ベルーラは思い出したかのように先ほどの左の掌をゆっくり視界に持ち上げた。そこには真っ赤に染まった手が映り、同時に彼女は大きな声を上げ─────。
「『いやーーーーーっ!!!!!』」
「お嬢様っっ!!」
「べルーラッッ!!!」
ベルーラは、自分の叫び声でハッと現実へと引き戻された。目に飛び込んできたのは、見覚えのある自室の天井。額にはうっすら汗が滲み、心臓は今にも胸を突き破りそうなほど激しく打ち、全身にその鼓動が響いていた。
胸の鼓動が収まらないまま、ゆっくりと視線を巡らせると心配そうな表情を浮かべた両親や兄、ノアに囲まれていることに気づいた。
意識が混濁する中、ベルーラは起き上がろうとするが、全身の痛みに阻まれて動けなかった。
そんな中、母は泣きながら床に膝をつくとベルーラの手を強く握っていた。その傍らでは、少しやつれた父が安堵の表情を浮かべ、母の肩に優しく手を添えていた。
いまひとつ状況が呑み込めないベルーラは、先ほどの夢をふと脳裏に思い出した。
夢とはいえ、あまりにも生々しい感触に、思わず自身の掌を見つめた。だが、先ほどのような凄惨な状況は見当たらなかった。
「ベルーラ、どこか痛いところは無い?気持ち悪いところとか。それより何か飲みたいものとか・・・あ、お腹空い、「ライラ、ストップだ」
ベルーラの意識が曖昧な中、矢継ぎ早に質問攻めをする母に困惑した表情を浮かべると、それを察した父が制止するように言葉を挟んだ。
「ライラの気持ちもわからなくはないが、落ち着きなさい。ベルーラは今、目覚めたばかりなんだ」
父に窘められた母は、使用人に呼ばれた専属医と入れ替わるようにその場を離れ、少ししゅんとした面持ちで父の隣に並んだ。
「ベルーラ様、お目覚めになられて安心いたしました。意識ははっきりしておられますか?お体に痛みや不調などございましたらお聞かせください」
黒縁の丸眼鏡に、人の良さそうな顔立ち。少しふくよかな体格のモーリス家専属医師が、穏やかな口調でベルーラに語りかけた。
ベルーラは答えようと口を開いたが、思うように声が出ず、思わず喉元を押さえた。その様子を見た医師は、小さく首を横に振るとベルーラに向けて穏やかに微笑んだ。
「無理にお話しなさらなくても大丈夫ですよ。目覚めたばかりですから、まだ声帯がうまく働いていないのでしょう。無理もありません。あなたは、一週間近く眠り続けていたのですから」
「い゛っ!?ごほっ、ごほっ!」
医師の衝撃的な言葉に、ベルーラは思わず起き上がり、声を上げようとした。しかし次の瞬間、喉がひりつくような違和感に襲われ、さらに全身の節々に痛みが走った。喉の痛みに耐えきれず、べルーラは激しく咳き込んだ。
「ベルーラ!大丈夫!?急に起き上がっちゃだめよ。ほら、ゆっくり横になりなさい」
母はノアと共にベルーラの身体を支え、そっとベッドへ横たえた。しばらくして呼吸が落ち着いた頃合いを見計らい、医師が再び口を開いた。
「目覚めた直後ですので、無理はなさらぬように。それと、今は声が出にくい状態です。無理に話そうとすると回復が遅れてしまいますので、しばらくの間は筆談などで様子を見ましょう。明日、改めて診察に伺いますので、今はゆっくり安静になさってください」
ベルーラは了承の返事の代わりに、ゆっくりと頷いた。それを見届けた医師は、ノアと共に部屋を後にした。
「父様も母様も、ベルのことでずっと気を張っていて、十分にお休みになられてないでしょう。ベルだって皆がいては休まらないでしょうし、俺たちも一度退室しましょう」
心配そうな表情をベルーラに向ける両親を他所に、目覚めたばかりの妹に負担をかけまいと、ヴィルスは落ち着いた様子で退室を促した。
「あぁ、ヴィルスの言う通りだな。ベルーラ、今は何も考えず身体を休めることだけを考えなさい」
退室の際、父は「何かあったらすぐ鳴らすように」と言い残し、枕元に呼び鈴を置いて部屋を後にした。
(一週間か・・・そんなにも眠っていたんだ)
先ほどまで人の気配に満ちていた自室は、今は静まり返って逆に落ち着かなかった。ベルーラは痛む身体をゆっくりと起こし、側にあった小さな手鏡を手に取って自分の顔を確かめる。口元の近くに小さなガーゼが貼られていたものの、幸い目立ったすり傷は見当たらず、ひとまず安堵した。
だが、腕や足に目を向けると、治りかけではあるものの打ち身の痕のように変色した皮膚が残っていた。それを見て、あの日の出来事が夢ではなかったのだと実感させられた。
(夢・・・・・・さっき見たあれは何だったんだろう。見覚えがあるような・・・ないような・・・)
べルーラは朧気ながら、ふと先ほど見た夢を思い返す。しかし、過去にあのような記憶はないはずなのに、その光景は妙に現実味を帯びており、その違和感がベルーラの心の奥に引っかかっていた。
(ダメだわ。起きたばかりだからかな、頭が回らないや)
それ以上考えようとすると鈍い頭痛に襲われた。今の状況も相まって、これ以上思い巡らせるのはひとまず諦めることにした。
(そういえば、あのとき助けてくれたのって、キリウ様だっ・・・いやいや、そんな偶然あるわけないか。あんな極限状態だったんだし、都合のいい夢を見ただけよね)
自身の考えを打ち消すように頭を左右に振り、ベルーラは小さく肩を落とした。未だに未練が抜けきれない自分に、思わず苦笑しながらベッドに身を沈め、深く息を吐いた。
天井をぼんやりと見つめながら、力のない笑みを浮かべ、そっと瞼を閉じた。
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『ベ、ル・・・も、もう・・・だ、丈夫・・・、から・・・く・・・が、ま・・・か・・・ら』
目の前には、小さなベルーラを庇うように抱きしめ、心配そうに微笑む麗しい少年。
『あ、あ、あ・・・・・・』
少年が次第に蒼ざめていくのを目の当たりにし、ベルーラも自身の体から血の気が引いていくのを感じていた。
ベルーラは、躊躇いながら小さな両手を少年の背中にそっと回すとぬるりとした生暖かな感触が掌全体に伝わり、思わずベルーラは息を呑み目を見開いた。
恐る恐る掌を自身の視界に入れかけた瞬間、護ってくれていた少年の姿は忽然と消え、入れ替わるように微笑むキリウが目の前に現れた。
『キ・・・リ・・・・・・!?』
ベルーラは、安堵と共に口を開くと、何故か彼の口の端から鮮やかな血がひとすじ流れ、ぽたりとベルーラの顔に雫となって落ちてきた。
その衝撃に心音が跳ね上がり、ベルーラは思い出したかのように先ほどの左の掌をゆっくり視界に持ち上げた。そこには真っ赤に染まった手が映り、同時に彼女は大きな声を上げ─────。
「『いやーーーーーっ!!!!!』」
「お嬢様っっ!!」
「べルーラッッ!!!」
ベルーラは、自分の叫び声でハッと現実へと引き戻された。目に飛び込んできたのは、見覚えのある自室の天井。額にはうっすら汗が滲み、心臓は今にも胸を突き破りそうなほど激しく打ち、全身にその鼓動が響いていた。
胸の鼓動が収まらないまま、ゆっくりと視線を巡らせると心配そうな表情を浮かべた両親や兄、ノアに囲まれていることに気づいた。
意識が混濁する中、ベルーラは起き上がろうとするが、全身の痛みに阻まれて動けなかった。
そんな中、母は泣きながら床に膝をつくとベルーラの手を強く握っていた。その傍らでは、少しやつれた父が安堵の表情を浮かべ、母の肩に優しく手を添えていた。
いまひとつ状況が呑み込めないベルーラは、先ほどの夢をふと脳裏に思い出した。
夢とはいえ、あまりにも生々しい感触に、思わず自身の掌を見つめた。だが、先ほどのような凄惨な状況は見当たらなかった。
「ベルーラ、どこか痛いところは無い?気持ち悪いところとか。それより何か飲みたいものとか・・・あ、お腹空い、「ライラ、ストップだ」
ベルーラの意識が曖昧な中、矢継ぎ早に質問攻めをする母に困惑した表情を浮かべると、それを察した父が制止するように言葉を挟んだ。
「ライラの気持ちもわからなくはないが、落ち着きなさい。ベルーラは今、目覚めたばかりなんだ」
父に窘められた母は、使用人に呼ばれた専属医と入れ替わるようにその場を離れ、少ししゅんとした面持ちで父の隣に並んだ。
「ベルーラ様、お目覚めになられて安心いたしました。意識ははっきりしておられますか?お体に痛みや不調などございましたらお聞かせください」
黒縁の丸眼鏡に、人の良さそうな顔立ち。少しふくよかな体格のモーリス家専属医師が、穏やかな口調でベルーラに語りかけた。
ベルーラは答えようと口を開いたが、思うように声が出ず、思わず喉元を押さえた。その様子を見た医師は、小さく首を横に振るとベルーラに向けて穏やかに微笑んだ。
「無理にお話しなさらなくても大丈夫ですよ。目覚めたばかりですから、まだ声帯がうまく働いていないのでしょう。無理もありません。あなたは、一週間近く眠り続けていたのですから」
「い゛っ!?ごほっ、ごほっ!」
医師の衝撃的な言葉に、ベルーラは思わず起き上がり、声を上げようとした。しかし次の瞬間、喉がひりつくような違和感に襲われ、さらに全身の節々に痛みが走った。喉の痛みに耐えきれず、べルーラは激しく咳き込んだ。
「ベルーラ!大丈夫!?急に起き上がっちゃだめよ。ほら、ゆっくり横になりなさい」
母はノアと共にベルーラの身体を支え、そっとベッドへ横たえた。しばらくして呼吸が落ち着いた頃合いを見計らい、医師が再び口を開いた。
「目覚めた直後ですので、無理はなさらぬように。それと、今は声が出にくい状態です。無理に話そうとすると回復が遅れてしまいますので、しばらくの間は筆談などで様子を見ましょう。明日、改めて診察に伺いますので、今はゆっくり安静になさってください」
ベルーラは了承の返事の代わりに、ゆっくりと頷いた。それを見届けた医師は、ノアと共に部屋を後にした。
「父様も母様も、ベルのことでずっと気を張っていて、十分にお休みになられてないでしょう。ベルだって皆がいては休まらないでしょうし、俺たちも一度退室しましょう」
心配そうな表情をベルーラに向ける両親を他所に、目覚めたばかりの妹に負担をかけまいと、ヴィルスは落ち着いた様子で退室を促した。
「あぁ、ヴィルスの言う通りだな。ベルーラ、今は何も考えず身体を休めることだけを考えなさい」
退室の際、父は「何かあったらすぐ鳴らすように」と言い残し、枕元に呼び鈴を置いて部屋を後にした。
(一週間か・・・そんなにも眠っていたんだ)
先ほどまで人の気配に満ちていた自室は、今は静まり返って逆に落ち着かなかった。ベルーラは痛む身体をゆっくりと起こし、側にあった小さな手鏡を手に取って自分の顔を確かめる。口元の近くに小さなガーゼが貼られていたものの、幸い目立ったすり傷は見当たらず、ひとまず安堵した。
だが、腕や足に目を向けると、治りかけではあるものの打ち身の痕のように変色した皮膚が残っていた。それを見て、あの日の出来事が夢ではなかったのだと実感させられた。
(夢・・・・・・さっき見たあれは何だったんだろう。見覚えがあるような・・・ないような・・・)
べルーラは朧気ながら、ふと先ほど見た夢を思い返す。しかし、過去にあのような記憶はないはずなのに、その光景は妙に現実味を帯びており、その違和感がベルーラの心の奥に引っかかっていた。
(ダメだわ。起きたばかりだからかな、頭が回らないや)
それ以上考えようとすると鈍い頭痛に襲われた。今の状況も相まって、これ以上思い巡らせるのはひとまず諦めることにした。
(そういえば、あのとき助けてくれたのって、キリウ様だっ・・・いやいや、そんな偶然あるわけないか。あんな極限状態だったんだし、都合のいい夢を見ただけよね)
自身の考えを打ち消すように頭を左右に振り、ベルーラは小さく肩を落とした。未だに未練が抜けきれない自分に、思わず苦笑しながらベッドに身を沈め、深く息を吐いた。
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