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ゆっくりと瞼を上げた史果は、ブラインドの隙間から薄っすら光が差し込む様子に夜が明けたのを理解した。寝落ちしたのも気付かず身体のあちこちが軋むような痛みと怠さに襲われながら身体を起こそうとするとそれを阻止するような背後から腕が絡み再びベッドへ戻された。
「まだ、起きるのには早えーよ。もうちょっと寝てろ」
史果の胸元や腹部に巻かれた基希の両腕が思いの外力が強く逃れることは出来なかった。
「で、でも・・・シャワー浴びたい・・・で、んっ♡あッ・・・」
ちゅっ、ちゅっ・・・と史果の項に唇を押し当て甘噛みするようなキスをし軽く痛みを刻んでいく。
「じゃあ、最後にもう一回運動してから一緒に浴びよう」
「へ?あっ、や、もう、む、無理だっ・・・はぁ♡、あァッ・・・」
史果は、軋む身体に更に鞭を打ち付けられた気分に駆られながらも抵抗を諦め基希の思うがまま流された。
☆☆☆
「いたた・・・」
史果は、心身共にぐったりとした姿で社内書類がファイリングされたバインダーを抱え資料保管室へ向かっていると背後から勢いよく背中を叩かれた。
「お疲れー♪・・・って、何よその“週末疲れ溜まってます”みたいな顔は」
史果が振り向いた瞬間、顔を見るなりぎょっとした表情で由利が驚いた。
「お疲れ・・・昨日色々立て込んでてあんまり寝れなかったからかな・・・」
腰の辺りを擦りながら苦笑いを浮かべた史果と不思議そうな表情の由利はエレベーターの方へと向かった。
「そういえば、物件話ってどうなったの?」
「んー・・・えっとーまあ、今は保留中かな?はは・・・」
情けない程自分でも手に取るようにわかる歯切れの悪い言い回しに由利も思うところがある表情をしつつも特にそれ以上訊ねてくることはなかった。
途中の階で由利と別れた史果は、資料保管室のロックを解除すべくネックストラップに入ったIDカード社員証を翳そうとした刹那、彼女の動きよりも一歩早く先に社員証をカードリーダーへ翳し、鍵が開錠した。
「基希さんっ!?って、あ、ちょっ・・・」
振り向くと背後に立っていた基希に無理やり身体を押されそのまま室内へと押し込まれた。
「あのあと身体大丈夫だったかなと思って。ほら俺、今日直行だったから心配だったんだよ」
「あ、ご、っん・・・心配、ありが・・・はゥッ、言ってるこ・・・と、と・・・あァん、やって・・・るこ・・・とが違い、んんッ・・・ま、すけど・・・」
分厚いファイルが差し込まれた棚に史果を閉じ込め逃がさぬよう基希は唇を塞いだ。咥内を蹂躙し、手は史果の柔らかな胸を衣服の上から揉みしだく。昨夜、早朝と散々基希に可愛がられた身体はすぐさま反応しゾクゾクと身震いした。
「や・・・こんな・・・んっッ!」
「そう言ってるわりには・・・って、感じだけど♪」
基希は意地悪に史果の耳に吐息がかかるくらい傍で囁くと身体をビクつかせる彼女の反応を楽しんだ。
「今度二人でどっか出掛けようか。最近、バタバタしてたし偶には温泉にでも行ってゆっくりしよっか」
耳元で甘い声色で囁き身体を弄る基希に史果は下唇を噛み締め漏れ出ないよう耐え忍んでいた。
「ま、無理にとは言わないけど考えといてよ」
史果の頭にポンと軽く手を乗せ基希は小さく微笑みながら資料保管室から出て行ってしまった。
「はあ・・・」
彼の残り香が残る室内に一人動けず史果は大きな溜息を吐いた。
基希からの言葉に嬉しさが込み上げるもやはり同時に歩生の言葉が覆い被さる。肝心なことも結局基希から聞けずじまいの史果は複雑な心境で室内を後にした。
「まだ、起きるのには早えーよ。もうちょっと寝てろ」
史果の胸元や腹部に巻かれた基希の両腕が思いの外力が強く逃れることは出来なかった。
「で、でも・・・シャワー浴びたい・・・で、んっ♡あッ・・・」
ちゅっ、ちゅっ・・・と史果の項に唇を押し当て甘噛みするようなキスをし軽く痛みを刻んでいく。
「じゃあ、最後にもう一回運動してから一緒に浴びよう」
「へ?あっ、や、もう、む、無理だっ・・・はぁ♡、あァッ・・・」
史果は、軋む身体に更に鞭を打ち付けられた気分に駆られながらも抵抗を諦め基希の思うがまま流された。
☆☆☆
「いたた・・・」
史果は、心身共にぐったりとした姿で社内書類がファイリングされたバインダーを抱え資料保管室へ向かっていると背後から勢いよく背中を叩かれた。
「お疲れー♪・・・って、何よその“週末疲れ溜まってます”みたいな顔は」
史果が振り向いた瞬間、顔を見るなりぎょっとした表情で由利が驚いた。
「お疲れ・・・昨日色々立て込んでてあんまり寝れなかったからかな・・・」
腰の辺りを擦りながら苦笑いを浮かべた史果と不思議そうな表情の由利はエレベーターの方へと向かった。
「そういえば、物件話ってどうなったの?」
「んー・・・えっとーまあ、今は保留中かな?はは・・・」
情けない程自分でも手に取るようにわかる歯切れの悪い言い回しに由利も思うところがある表情をしつつも特にそれ以上訊ねてくることはなかった。
途中の階で由利と別れた史果は、資料保管室のロックを解除すべくネックストラップに入ったIDカード社員証を翳そうとした刹那、彼女の動きよりも一歩早く先に社員証をカードリーダーへ翳し、鍵が開錠した。
「基希さんっ!?って、あ、ちょっ・・・」
振り向くと背後に立っていた基希に無理やり身体を押されそのまま室内へと押し込まれた。
「あのあと身体大丈夫だったかなと思って。ほら俺、今日直行だったから心配だったんだよ」
「あ、ご、っん・・・心配、ありが・・・はゥッ、言ってるこ・・・と、と・・・あァん、やって・・・るこ・・・とが違い、んんッ・・・ま、すけど・・・」
分厚いファイルが差し込まれた棚に史果を閉じ込め逃がさぬよう基希は唇を塞いだ。咥内を蹂躙し、手は史果の柔らかな胸を衣服の上から揉みしだく。昨夜、早朝と散々基希に可愛がられた身体はすぐさま反応しゾクゾクと身震いした。
「や・・・こんな・・・んっッ!」
「そう言ってるわりには・・・って、感じだけど♪」
基希は意地悪に史果の耳に吐息がかかるくらい傍で囁くと身体をビクつかせる彼女の反応を楽しんだ。
「今度二人でどっか出掛けようか。最近、バタバタしてたし偶には温泉にでも行ってゆっくりしよっか」
耳元で甘い声色で囁き身体を弄る基希に史果は下唇を噛み締め漏れ出ないよう耐え忍んでいた。
「ま、無理にとは言わないけど考えといてよ」
史果の頭にポンと軽く手を乗せ基希は小さく微笑みながら資料保管室から出て行ってしまった。
「はあ・・・」
彼の残り香が残る室内に一人動けず史果は大きな溜息を吐いた。
基希からの言葉に嬉しさが込み上げるもやはり同時に歩生の言葉が覆い被さる。肝心なことも結局基希から聞けずじまいの史果は複雑な心境で室内を後にした。
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