はあっ? いちいち僕を巻き込むんじゃねぇっ!

栞遠

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こ、腰が……ッ

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 まだ夜が開けていない、深夜二時くらいに、ようやくルイは就寝した。
 初めて暁人を抱いて、初めて、中出しをしてしまった。
 「はぁ…………」
 暁人に無理はさせたくなかったのに、彼があんなこと言うから、ルイは抑えが効かなくなった。
 ルイのかき集めた理性は完全に飛んで、自分の欲望のままに抱き潰してしまった。


 『ルイが、欲しい……っ』


 いやいやいや! あんなこと言われたら、普通男だったら、完全に理性飛ぶだろっ。
 欲しい、なんて、好きな人に言われたら……っ。
 そこまで考えて、ルイは頭を横に激しく振って記憶を消す。


 いや、そんなことより……。
 ルイの横で気持ちよさそうに眠っている暁人のデコに、キスをした。

 大抵、セックス後は深い眠りにつくからなぁ……。


 ————数十分前——。


 ルイは暁人を抱き上げて、バスルームに向かう。
 暁人の後処理をしなくちゃいけない。


 暁人は裸の状態で眠っているから、そのまま風呂場に連れ込む。
 軽くシャワーを出して、暁人を自分に抱きつかせる。
 まぁ、眠っているから、やりたい放題なんだが……。

 ——気持ちよく眠っている奴を犯すほど、俺は腐ってない。

 ルイは指を濡らして、暁人の孔子に突っ込む。
 「んっ………………………………?」
 ピクッと暁人が反応する。
 そのことに、ルイまでもが反応した。でも、暁人は起きたわけではなかった。
 「…………ふぅ…………………………」
 息を吐いて、ルイはもっと指を奥に挿れていく。
 ぐちゅっ、とした感覚を指で感じると、ルイはそこを掻き出すように指を動かした。
 やはり一本じゃ足りなくて、一気に三本指を突っ込む。
 四本のルイの指を、暁人の孔子は、いとも簡単に咥え込んだ。
 ぐちゅぐちゅっ、と暁人の中に溜まった精液を掻き出していく。

 どぷ、どぷっ、とルイの精液が溢れ出てくる。
 「うわ……俺、こんなに出したのか……」
 自分でも驚くほど出していて、まぁ、引いた。
 いや、これ……俺のだし…………。
 自分で自分を嫌悪してどうするよ…………。

 「……ごめんな、暁人……」
 暁人の頭を撫でると、彼は猫のように、頬を寄せてきた。
 「っ…………!!?」
 その行動があまりにもかわいくて、ルイは一瞬、息が止まった。

 ——は? えっ、かわいすぎ…………!

 「……あー、もう…………かわいい…………かわいすぎかよ…………暁人」
 ルイは、暁人の身体をシャワーで綺麗にして、ついでにルイも身体を洗う。


 風呂から出たルイたちは、またベッドに向かって、暁人を寝かせる。
 「んぅ……」
 「ふふっ。かわいい……」
 とりあえず、暁人にはバスローブを着せておいた。

 裸、なんて風邪引くだろうし。

 「……っぅ、ル……イ…………ぃ……?」

 寝言で、ルイの名前を呼ぶ暁人。
 暁人の声をよく聞けば、なんだか怒ってる声のトーンだった。
 「ふざ…………けん…………っ」
 「暁人の夢の中の俺、何したの?」
 どう聞いても、暁人は夢の中でルイに怒ってる。
 でもそれが面白くて、ルイはついつい笑ってしまう。

 暁人のかわいい寝顔を見ていたら、なんだか眠たくなってきて、ルイも、ようやく眠りについた。


 「おやすみ、暁人」


 💫💫💫


 次の日、ルイの声で暁人は目を開けた。
 「んぅ……?」
 「おはよう、暁人」
 ルイはもう着替えていて、手元の携帯を操作していた。

 「……おはよう、ル…………イぃっ!!?」

 起き上がろうとして身体を起こす。
 その瞬間——。

 ——腰に強烈な痛みが走った。

 「っ、痛っぁ……!」
 暁人の様子に気づいたルイが、携帯を投げ捨てて暁人の背中を摩る。
 「あ、ごめん。言うの忘れてた……」
 申し訳なさそうに、目尻を下げる。
 「い、いや……いいんだ……」
 多分、昨日のが原因だろう。暁人でも予想はできる。
 私生活で腰を酷使こくしすることなんて無い。
 だから、きっと……。

 「優しく…………ったのに……」
 「ごめん。暁人がエロかったから、理性飛んじゃって」
 「耐えてくれよぉ…………痛……」
 暁人は、ポカポカとルイの胸板を叩く。
 やはり何度やっても彼にダメージを与えることは出来なかった。

 「次は優しくする」

 ちゅっ、と暁人のひたいに優しすぎるキスをする。
 小さく身じろぎして、暁人は片目を瞑る。
 「ん……っ」
 「朝ご飯、食べよう」
 ルイは暁人の腕を引いて、ベッドから降ろさせる。
 ふらふらとした足取りながらも、暁人はルイに支えられながら、リビングに行くことが出来た。

 カタン、と席について暁人とルイ、同時に手を合わせ「いただきます」と言った。



 「ん……? ………………あぁぁっ!!」

 大型テレビを、ルイに抱きしめられながら見ていた暁人が唐突に、叫ぶ。
 「ど、どうしたの……?」
 片耳を押さえて、ルイは暁人の顔を覗き込む。
 「き、今日…………学校……」
 どんどん暁人の顔が、青くなっていく。
 コロコロ表情が変わって、かわいいなぁ、と思っていたルイだった。
 昨日暁人が着ていた制服は、ルイが洗濯している。
 「やべぇ、連絡しないと……っ」
 「はい、携帯」
 「あ、ありがと……」
 ソファから立ち上がって、暁人は学校に連絡を入れる。
 着信音が聞こえてきて、すぐに電話から声が聞こえる。
 「あ、三年四組の、紅柳です……」
 暁人は真っ青になりながらも、電話に出た相手にハッキリと話していく。
 「…………はい、すみませんでした。はい」
 ぺこぺこ頭を下げる暁人に、ルイはイラッとする。
 イラッとしたのは、暁人に対してじゃなく、電話に出た相手にだった。

 ——なに、暁人に謝らせてんの……?

 ムシャクシャして、ルイは目の前に置いてあったペットボトルを握り潰した。
 グシャァッ、と音がして、暁人がビックリしてルイを見る。
 「…………あぁ、ごめん」
 ちょうど電話も終わったのか、暁人がルイの元に戻ってくる。
 「ど、どした………………?」
 今一番の問題を解決した暁人は、少しだけ顔色が戻った。
 「いいや。なんでもないよ」
 「……何かあったから、ペットボトル、こんなになってるんだろ……」
 ルイが手に持っているペットボトルに目を向けて、暁人がボソッと言う。

 「このテレビのゲストが嫌いになった」

 ——は?

 「それだけだよ、暁人」
 ルイはグシャグシャになったペットボトルをゴミ箱に投げ捨てる。
 「学校、行くの?」
 「いいや、休むよ。これから行く気ないし」
 ——一ノ瀬には何も言っていないけど、まぁいいか。
 「そう」
 夕方になるまでは暁人と一緒にいられることに気づいたルイは、嬉しそうに暁人に抱きついた。
 「ぅわぁあっ!」
 急な出来事で、飛びつかれた暁人の身体は傾く。
 ドサッと床に押し倒された。
 「っ、痛いじゃんか……!」
 「あぁ、ごめん。嬉しくて…………っ」
 ぎゅうっと抱きしめられて、暁人は「ぐえっ」と唸った。
 「おっと」
 暁人のうめき声を聞いたルイは、ハッとして暁人から離れる。

 「図体デカいんだから、加減してよ!」

 ルイの手を借りて起き上がった暁人は、また叫び散らした。
 急に激しい動きをしたら、暁人の腰が悲鳴を上げる。 
 だからルイは、彼の動きを止めようと行動する。
  
 だが、少しルイの行動は、遅かった。

 「ちょっ、暁人っ」


 「あ”——ッッ!? こ、こ……腰がッ…………」


 腰を片手で押さえて、暁人はソファの背にもたれかかる。
 「あ…………ふっ………………」
 「あーあ……激しく動いちゃダメなのに」
 ため息をつきながら、ルイは暁人の腰を摩る。
 「んぐっ……。お、お前のせいだろ……っ!?」
 キッと涙目でルイを睨みつける。

 「暁人が俺を誘惑したからだろ?」

 ルイは、にやぁっと悪い顔をして、暁人の耳に顔を近づける。
 「バッ……! んなこと……っ!!」
 「ないって、言い切れる? なんなら、録音したやつ聞かせようか?」
 ——え、ろ、録音?
 昨日の全て、録音したと言うのだろうか。恥ずかしくなって暁人は黙り込む。

 もちろん、完全なる『嘘』だ。
 録音なんてしていない。
 「ん?」
 「…………っ、も……いい」
 暁人は腰を押さえながら、ルイに抱きつく。
 ——天邪鬼あまのじゃくだなぁ……
 ツンデレ、の言葉も暁人には似合う。
 ルイは彼の頭を撫でて、笑みを溢す。

 「……好きだよ、暁人」

 不意打ちだったのか、暁人は顔を上げる。
 赤くなった顔でルイを見上げる姿は、無性に、強く抱きしめたくなる衝撃をもたらした。

 「………………俺のこと、好き?」

 どんな返事が返ってきてもいい。
 『嫌い』と言われようと、ルイは彼から離れる気はなかった。


 「…………——好き、だよ……」


 耳を疑った。……疑ってしまった。
 暁人がルイの胸に顔を埋めて、『好きだよ』と言った。

 「あー……。もっかい、抱きたい」


 「だ、ダメッッ!!!!」


 暁人に全力拒否されて、ルイは肩を落とした。
 「やっぱり?」
 「お前、加減しねぇだろっ!」

 ——たしかにね……

 あんなにもいやらしい暁人相手に、我慢できるわけがない。
 そんなことを考えながら、ルイは暁人をまた抱きしめた。
 


 
 






 
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