はあっ? いちいち僕を巻き込むんじゃねぇっ!

栞遠

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ルイside

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暁人の学校は、今日から三日間『文化祭』と言われる祭りをする。

まぁ、当然?

俺も暁人に誘われた。


「見に来て欲しいって」


あんなに可愛い顔して言われたら、そりゃ誰でも行くよな?

絶対に早起きしよう。


そう思っていたのに。



「…………ぅげ……っ!?」

文化祭当日、目が覚めて携帯を見たら、十時を回っていた。

こんな大事な日に、寝坊するなんて。
目覚ましは五回鳴るようにセットしたはずなのに。

「急がねぇと……っ!」

慌ててベッドから抜け出して、着替える。

軽い服装にして、歯を磨いて家を飛び出す。


白いワイシャツに、黒の革ジャケット。
ダメージが入ったジーパンにスポーツシューズ。

というかなりの軽装だった。

「あー、最悪……っ」
急いで暁人の学校に向かって走る。

自転車とか、そういう楽な乗り物を使って行けば良かった、と今更後悔している。


💫💫💫


人生で一番のスピードを出して、ようやく暁人の学校に到着した。
ぜぇはぁぜぇはぁ、と荒い息を繰り返す。

あー、しんどい……っ!

膝に手を突いて、息を整える。
ふぅーっ、と深呼吸を繰り返す。

「暁人……っ!」

絶対に暁人が居るうちに、会いにいく。
それだけが俺をつき動かした。

全然、教室がどこにあるのか分からない。
前もって暁人にちゃんと聞いておけばよかった、と後悔する。

暁人は今年、三年生だから、きっと教室は最上階に近いんだろう。

家から学校までダッシュで来たのに、また階段を登ることが、気が遠くなる。

でもそれでも、俺は諦めない!


はぁはぁ、と息を切らしながら、四階まで一気に駆け上がる。

「っ、はぁはぁはぁあっ!」
息を切らしながら、やっとの事で四階にたどり着く。

「っ……はぁ、はぁ……」


「あれ? お前……」


後ろから声がして、俺は振り返った。
そこにいたのは、いつも暁人と一緒にいる男だった。
えと、名前……なんだっけ。


「暁人くんがずっと、ソワソワしてたよ」


ため息混じりに…………あ、一ノ瀬だ……が、伝える。
そうか、暁人が……。


俺を健気に待っててくれたのか、と嬉しくなる。
「それで? 暁人は?」
「あー、さっき永良って奴と……あっち? に向かって行ったよ」
一ノ瀬くんは、律儀に暁人が行った場所を教えてくれる。

ありがたいが、一つ引っかかる言葉があった。


『永良』。


そいつには、あまり近付きたくない。
だって、俺の暁人にベタベタ触ってくるし、耳舐めする奴だぞ?

誰が好き好んで、そんな危険な奴に暁人を近付かせるんだ。

「暁人は帰ってきた?」

「いいや。帰ってないよ。休憩も終わるのにね……」
心配だな、と声を漏らす一ノ瀬くんを放っといて、俺は走り出す。
ああ、すごく不安だ。

嫌な予感がする。


「え?! ちょっ、どこ行くの!?」
「暁人が危ない!!」


俺が走り出すと同時に、一ノ瀬くんも後を追いかけてくる。
「ッんでお前も付いて来るんだよ!」
「俺も暁人くんが心配だからだよッ!」


一ノ瀬くんも若干キレ気味に言い返す。
……なんか、『くん』付けるの馬鹿らしくなってきたな……うん。止めよう。


そういえば、俺……。


今日、ずっと走ってる気がする……。




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