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同期が暴露した性癖の話
しおりを挟む「あーのさぁ……外崎さぁ……一応着れるところまで着たんだけどさぁ」
私は恥じらいながら外崎の前に姿を現した。
あの下着姿……の上にバスローブを着て。
外崎は少し目を見開きながら私を手招く。
私は躊躇いながら彼の前に立った。
「バスローブは着なくてもよかったんだが?」
「だって恥ずかしいじゃん」
私だって恥じらいはあるから。
処女じゃないし今さら恥じるものもない年齢なのかもしれないけれども、それでも恥ずかしいものは恥ずかしい。
「アレ……着けてこなかったのか」
外崎が残念そうな声を出す。
私はグッと言葉を詰まらせながら、彼から顔を逸らした。
「さすがに私にはきついでしょ…………猫耳は」
あのふわふわの三角耳のカチューシャを思い出して、私は顔を真っ赤に染め上げる。
下着はいい。まだいい。どっちかといえばアリだ。
けれど猫耳は……この私が猫耳をつけるなんてナシだ! ナシ過ぎてむしろあんた私にこれを着けさせようとしたよね? と問い詰めたい気分だ。
ちなみに真っ白な猫耳カチューシャと一緒に入っていたのは、これまた真っ白なふわふわファーの首輪。鈴付き。
私に外崎の飼い猫になって『にゃあ』と鳴けとでも言うのか?!
多分、いや、絶対に可愛くない。
「きつくない。俺はあれを着けたお前を見てみたい」
外崎の手が私の腰に回る。
「絶対に萎えるって。あんたが想像するより酷いものが出てくるって」
「萎えない。俺はお前のどんな姿でも興奮するんだよ。去年の忘年会で酒飲み過ぎて道端で吐いたお前にも正直興奮した」
「いや、そこは萎えて。私は全然そんなこと覚えていないんだから外崎も綺麗さっぱり忘れておこ?」
真面目な顔して言うセリフではないでしょ、それは。
どんな姿でものたとえが嘔吐姿とか、どれだけ強者なのよあんたは! メンタルが鋼過ぎるにもほどがある。
「っていうか、外崎はああいうの好きなの? コスプレプレイとか、そういうの」
「コスプレプレイが好きなわけじゃない、猫の格好をしたお前が好きなんだ。別に猫じゃなくてもいっぱいお前にさせたいことはある」
「…………いっぱい?」
「ああ。リストにしてある」
リスト?!
何そのピンクなリストは!
やだ! 外崎って仕事にも真面目だけどそういうところまで真面目過ぎるの?
私は驚きに震えあがった。
「今回猫を選んだのは、それが俺の想いに気付くきっかけだったからだ。お前にその格好をしてもらって、本当に自分がそういう性癖なのかを確かめたかった」
「どういうこと?」
もう私の頭の中は混乱して外崎が何を言っているのか分からない。
一から私に丁寧に説明して! 顧客に話すように!
私は外崎に懇願した。
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