37 / 61
異世界&冒険者
閑話(11部分最後)
しおりを挟む
ギルドで登録を終えた後、俺達は食堂へと向かっていた。
食堂には十人の先着がいたがそれでもまだ二十人くらいは座れるほどのスペースがあった。
四人がけのテーブルに腰掛け、食べ物を注文しようとしたがサーシャとミーシャの二人が立ったままなことに気付いた。
「二人とも座らないのか?」
「主人と奴隷は一緒のテーブルで食べてはいけませんから」
なんだと……そんなルールが本当にあったのか。
てっきりラノベ限定の妄想かと思っていた。
「そんなこと気にしないから一緒に食べよう。ほら、座って?」
「そうよ、四人いるのに私と海斗の二人だけで食べるのは寂しいし」
「ですが……」
これは説得に時間がかかりそうだな。
なら先にミーシャを落とすか。
妹が落ちれば観念するはずだ。
「ミーシャは一緒に食べるよなー?」
「え?でも……」
あら?
いつもの如く勢いよく返事が来ると思ったんだが。
「もう、ミーシャちゃんまで。遠慮しなくていいからほら、こっちおいで?」
「うー、本当にいいの?」
「いいわよ、ほらこっちこっち」
「じゃあ……」
ミーシャも若干渋ったが無事愛花の隣に座った。
「ほらミーシャも座ったんだし、サーシャもこっち座りなよ?」
ふふふ、さっきまでは二対二だったが今は三対一だぞ?
それでもまだ抗うか?
「あぅぅ、わ、分かりました」
そうしてようやく座ったサーシャ。
これでやっとご飯を頼める。
「すみませーん!注文お願いしまーす!」
「はーい!」
注文は店の人が来るまでに決めたからあとは伝えるだけだ。
「カリイライス四つお願いします」
どうみてもカレーライスな気がするがとりあえずカリイライスで通す。
「分かりました。しばらくお待ちください」
そう言い残し店員さんは奥へ消えていった。
「あれどう考えてもカレーライスよね」
「俺もそう思う。もしかして俺達以外にも本当に日本人がいるんじゃないか?」
インドではカレーライスは無いらしいし。
カレーはあるがライスではなくナンだったはずだ。
正直ここらへんの記憶は曖昧なんだよな……。
「もしいたら会ってみたいわね」
「そうだな。話してみたいこともあるし」
どうやってこの世界に来たのかとかね。
俺達は転生(というより蘇生?)だったが転移で来た可能性だってあるわけだし。
「出来ることなら敵対はしたく無いわね」
「日本人に限らず敵対はしたくないけどな」
敵対していいことなんて何もないだろうしな。
「そうね」
さてそんなことを話している間にカリイライスが運ばれてきた。
「こちらカリイライス四人分と安酒四杯です」
え?
安酒なんて頼んでないぞ?
「安酒は頼んでないですよ?」
「今回食堂を初利用されたということでしたのでサービスです」
サービスって……。
当たり前のことながら酒なんて飲んだこと無いんだが。
だがサーシャとミーシャの分も出されたことからこの国においては酒の制限は無いようだ。
いやでも、日本の法律がががが……。
「とりあえず飲んでみましょう」
「愛花!?マジで!?」
飲むの!?!?
「出されたんだもの、せっかくだから飲みましょう」
こうなった愛花はもう止まらない。
「はぁぁ。飲むしかないか」
「それじゃあ皆持った?」
「持った」
「持ちました」
「持ったよ」
「では乾杯の音頭は海斗、よろしく!」
「ええええ!?俺ぇぇ!?」
「ほら早く!」
ここまで言ったら愛花が音頭をとるべきだろうに……。
まあいいか、俺が言おう。
「オホンッ。それでは、出会いを祝して乾杯!」
「「「乾杯!」」」
ゴクッゴクッ。
うーん、何とも言えない味だな。
炭酸にレモンとコーヒーを混ぜた感じ?
「これは、何とも言い難い味ね……」
「もう飲めないです……」
「なんか、シュワシュワ?」
皆の反応も微妙だな。
サーシャに至っては無理宣言してるしな。
「まあこっちは無理しないで、カリイライスを食べよう」
カリイライスの方が本命だしな。
「そうね」
ではでは、カリイライス頂きます!
・~・~・~・
結果、カリイライスはカレーライスだった。
うん、本当にカレーライスそのまんまだった。
だから、そのことに感動していた俺はすっかり忘れていた。
「ねぇ~海斗~。もっと構ってよ~ねえってば~」
「ご主人様~もっと撫でて下さい~」
「あははは!フワフワして気持ちいー!」
安酒、つまりアルコールを摂取していたことに。
幸いにも俺はアルコールには強い方だったらしく酔いはしなかったが、他の三人が酔ってしまった。
そんなわけで今絶賛俺は絡まれています。
愛花とサーシャに。
詳しく説明すると右腕にサーシャ、左腕に愛花といった様子だ。
愛花はわざわざこっち側まで移動してきた。
ミーシャはミーシャで聞く人が聞いたら大変なことになるであろう言葉を発しているし。
周囲の冒険者は俺のことを殺すような目で見てくるし。
これ、どうすればいいんだ…………?
結局あの後一時間もしない内に皆正気に戻りなんとかなったが、まだ恥ずかしそうにしていた。
しばらくお酒は飲みたくない。
やっぱりお酒は二十歳から!
食堂には十人の先着がいたがそれでもまだ二十人くらいは座れるほどのスペースがあった。
四人がけのテーブルに腰掛け、食べ物を注文しようとしたがサーシャとミーシャの二人が立ったままなことに気付いた。
「二人とも座らないのか?」
「主人と奴隷は一緒のテーブルで食べてはいけませんから」
なんだと……そんなルールが本当にあったのか。
てっきりラノベ限定の妄想かと思っていた。
「そんなこと気にしないから一緒に食べよう。ほら、座って?」
「そうよ、四人いるのに私と海斗の二人だけで食べるのは寂しいし」
「ですが……」
これは説得に時間がかかりそうだな。
なら先にミーシャを落とすか。
妹が落ちれば観念するはずだ。
「ミーシャは一緒に食べるよなー?」
「え?でも……」
あら?
いつもの如く勢いよく返事が来ると思ったんだが。
「もう、ミーシャちゃんまで。遠慮しなくていいからほら、こっちおいで?」
「うー、本当にいいの?」
「いいわよ、ほらこっちこっち」
「じゃあ……」
ミーシャも若干渋ったが無事愛花の隣に座った。
「ほらミーシャも座ったんだし、サーシャもこっち座りなよ?」
ふふふ、さっきまでは二対二だったが今は三対一だぞ?
それでもまだ抗うか?
「あぅぅ、わ、分かりました」
そうしてようやく座ったサーシャ。
これでやっとご飯を頼める。
「すみませーん!注文お願いしまーす!」
「はーい!」
注文は店の人が来るまでに決めたからあとは伝えるだけだ。
「カリイライス四つお願いします」
どうみてもカレーライスな気がするがとりあえずカリイライスで通す。
「分かりました。しばらくお待ちください」
そう言い残し店員さんは奥へ消えていった。
「あれどう考えてもカレーライスよね」
「俺もそう思う。もしかして俺達以外にも本当に日本人がいるんじゃないか?」
インドではカレーライスは無いらしいし。
カレーはあるがライスではなくナンだったはずだ。
正直ここらへんの記憶は曖昧なんだよな……。
「もしいたら会ってみたいわね」
「そうだな。話してみたいこともあるし」
どうやってこの世界に来たのかとかね。
俺達は転生(というより蘇生?)だったが転移で来た可能性だってあるわけだし。
「出来ることなら敵対はしたく無いわね」
「日本人に限らず敵対はしたくないけどな」
敵対していいことなんて何もないだろうしな。
「そうね」
さてそんなことを話している間にカリイライスが運ばれてきた。
「こちらカリイライス四人分と安酒四杯です」
え?
安酒なんて頼んでないぞ?
「安酒は頼んでないですよ?」
「今回食堂を初利用されたということでしたのでサービスです」
サービスって……。
当たり前のことながら酒なんて飲んだこと無いんだが。
だがサーシャとミーシャの分も出されたことからこの国においては酒の制限は無いようだ。
いやでも、日本の法律がががが……。
「とりあえず飲んでみましょう」
「愛花!?マジで!?」
飲むの!?!?
「出されたんだもの、せっかくだから飲みましょう」
こうなった愛花はもう止まらない。
「はぁぁ。飲むしかないか」
「それじゃあ皆持った?」
「持った」
「持ちました」
「持ったよ」
「では乾杯の音頭は海斗、よろしく!」
「ええええ!?俺ぇぇ!?」
「ほら早く!」
ここまで言ったら愛花が音頭をとるべきだろうに……。
まあいいか、俺が言おう。
「オホンッ。それでは、出会いを祝して乾杯!」
「「「乾杯!」」」
ゴクッゴクッ。
うーん、何とも言えない味だな。
炭酸にレモンとコーヒーを混ぜた感じ?
「これは、何とも言い難い味ね……」
「もう飲めないです……」
「なんか、シュワシュワ?」
皆の反応も微妙だな。
サーシャに至っては無理宣言してるしな。
「まあこっちは無理しないで、カリイライスを食べよう」
カリイライスの方が本命だしな。
「そうね」
ではでは、カリイライス頂きます!
・~・~・~・
結果、カリイライスはカレーライスだった。
うん、本当にカレーライスそのまんまだった。
だから、そのことに感動していた俺はすっかり忘れていた。
「ねぇ~海斗~。もっと構ってよ~ねえってば~」
「ご主人様~もっと撫でて下さい~」
「あははは!フワフワして気持ちいー!」
安酒、つまりアルコールを摂取していたことに。
幸いにも俺はアルコールには強い方だったらしく酔いはしなかったが、他の三人が酔ってしまった。
そんなわけで今絶賛俺は絡まれています。
愛花とサーシャに。
詳しく説明すると右腕にサーシャ、左腕に愛花といった様子だ。
愛花はわざわざこっち側まで移動してきた。
ミーシャはミーシャで聞く人が聞いたら大変なことになるであろう言葉を発しているし。
周囲の冒険者は俺のことを殺すような目で見てくるし。
これ、どうすればいいんだ…………?
結局あの後一時間もしない内に皆正気に戻りなんとかなったが、まだ恥ずかしそうにしていた。
しばらくお酒は飲みたくない。
やっぱりお酒は二十歳から!
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
美醜逆転世界の学園に戻ったおっさんは気付かない
仙道
ファンタジー
柴田宏(しばたひろし)は学生時代から不細工といじめられ、ニートになった。
トラックにはねられ転移した先は美醜が逆転した現実世界。
しかも体は学生に戻っていたため、仕方なく学校に行くことに。
先輩、同級生、後輩でハーレムを作ってしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる